花鳥風月-2ちゃんねる-

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    SS

    1:以下、名無しが深夜にお送りします:2013/07/07(日) 00:19:51 ID:Wp1/87KM

    ミカサ「エレンどうしよう」アセアセ


    エレン「兄貴分の俺と、姉貴分のおまえで何とかするしかねーだろ」アセアセ





    5:以下、名無しが深夜にお送りします:2013/07/07(日) 01:03:37 ID:NwbX2NG.

    アルミンは弟分と妹分を兼ね備えているんですね、わかります



     
    6:以下、名無しが深夜にお送りします:2013/07/07(日) 01:09:36 ID:Wp1/87KM

    ーーエレンsideーー

    エレン「アルミン!まだ寝癖治ってないぞ!」

    アルミン「チッ……」スタスタ

    エレン「」


    ーーミカサsideーー

    ミカサ「アルミン。ご飯食べるときは肘を突いてはダメ。行儀が悪い」

    アルミン「うるさいなぁ……」ボソッ

    ミカサ「!?」ビクッ





    25:以下、名無しが深夜にお送りします:2013/07/07(日) 02:12:36 ID:Wp1/87KM

    エレン「ということがあったんだ……」ズーン

    ミカサ「私もこういうことがあった……」ズーン

    エレン「アルミン……どうしちまったんだろう……」

    エレン「今までこんなこと一度も無かったのにな……」

    ミカサ「優しくて、賢いアルミンがそんなこと言うなんて考えられない」

    ミカサ「きっと夢だったのだろう……」





    9:以下、名無しが深夜にお送りします:2013/07/07(日) 01:21:28 ID:zdRKJurs

    これはゲスミンじゃない!ただの中学生ミン!





    26:以下、名無しが深夜にお送りします:2013/07/07(日) 02:19:29 ID:Wp1/87KM

    エレン「現実を見ろよ……最近妄想癖が酷いって女子が言ってたぞ……」

    ミカサ「その女の名前を聞きたいけど、今はアルミンのことが優先」

    ミカサ「エレン、何か知ってることはないの?」

    エレン「全くわかんねぇ……昨日の夜まではいつものアルミンだったんだけど、朝起きたらこれだ……」

    エレン「ミカサは何か心当たりはないか?」

    ミカサ「心当たりは無いけど一つだけ思い当たる節がある。」





    27:以下、名無しが深夜にお送りします:2013/07/07(日) 02:30:04 ID:Wp1/87KM

    エレン「何だよ!知ってるなら早く教えろよ!」

    ミカサ「知ってる訳じゃない。ただの仮説だけど最近までのエレンと少し同じ感じがしただけ。」

    エレン「俺と同じ?…………な、なんだよ!?早く教えろよ!」

    ミカサ「反抗期。」

    エレン「……はぁ?」

    ミカサ「反抗期。」

    エレン「……あ、あぁ……?俺に反抗期になった心当たりはねぇけど本当かよ?」

    ミカサ「はぁぁ……」呆れ

    ミカサ「エレンとアルミンのことを一番見てるのは私。アルミンの年齢、時期、態度、状態から見て」

    ミカサ「当たらずとも遠からずと言ったところだろう。」





    29:以下、名無しが深夜にお送りします:2013/07/07(日) 02:35:20 ID:/BkJ975k

    年齢的には反抗期でもなんもおかしくないよね





    30:以下、名無しが深夜にお送りします:2013/07/07(日) 02:45:07 ID:Wp1/87KM

    エレン「俺に自覚は無かったけど、おまえが言うなら何となくだがアルミンの今の態度は反抗期だな!」

    ミカサ「うん。可愛いアルミンなら反抗期も可愛いと思っていたら全然違って、私の心が深く削がれてしまった……」ズーン

    ミカサ「エレン。私の心を癒やして欲しい。」

    エレン「はぁ?今はそんなことよりどうアルミンと接してやるか考えるぞ!」

    ミカサ「……正直、反抗するアルミンもエレンの時のようにお世話したり構ってあげたりしたい。」

    エレン「……もし俺が反抗期だったとして考えると、無理に構うのはダメだ!」

    ミカサ「どうして!」ウルウル

    エレン「おまえは俺のカーチャンかっ!ってなって鬱陶しいだけだからな」

    エレン「だから、少し距離をとりつつ見守ってやろう……」





    31:以下、名無しが深夜にお送りします:2013/07/07(日) 02:55:51 ID:Wp1/87KM

    ミカサ「っ!!……エレンが言うのであれば従おう」ウルウル

    エレン「まぁ、少し見守ってやろうぜ!深入りしないで見守ってやるのも大切だろ?」

    ミカサ「分かった。できるだけ我慢してみる」

    エレン「おう!じゃあ訓練行こうぜ!たしか対人格闘だったな!」





    32:以下、名無しが深夜にお送りします:2013/07/07(日) 03:10:14 ID:Wp1/87KM

    ーー対人格闘ーー
    ヒュッ バシッ ドカ ズテーン

    ライナー「」チーン

    アニ「はっ…図体でかいくせに情けないね」

    アニ「次はあんたが暴漢役だよ。エレン」

    エレン「よっしゃ!今日こそ一本とってやるよ!」

    エレン「行くぞ!!」

    アニ「ん?ちょっとまちな。あれ見てみな。」



    アルミン「………………」スタスタ



    アニ「あんたの幼なじみサボってるみたいだよ?」

    エレン「(サボリも反抗期の特徴だよな……)いやっ!アルミンは今あれでいいんだ」

    アニ「はぁ?あんた私が対人格闘サボってるとき呼びつけたよね?」

    エレン「!あ、あれはライn」





    33:以下、名無しが深夜にお送りします:2013/07/07(日) 03:19:33 ID:Wp1/87KM

    アニ「アルミン!」

    アルミン「!??」

    アニ「ちょっとこっち来なよ」

    アルミン「…………」スタスタ

    アルミン「……何かな?」

    アニ「あんた何さぼってんのさ?」

    アニ「教官の頭突きくらってそれ以上身長縮めたくなかったらちゃんと訓練するんだね」ドヤァ フンス

    アルミン「……チッ」ボソッ

    アルミン「アニには悪いけど余計なお世話だよ」ニコッ

    アルミン「元さぼり常習犯で僕より身長が低いアニにはそんなこと言われたくないね」

    アニ「」





    34:以下、名無しが深夜にお送りします:2013/07/07(日) 03:25:25 ID:Wp1/87KM

    エレン「あ、アルミン!」

    アルミン「はぁー……まだなにかあるのかい?」

    エレン「(あっ!大人しく見守るんだったな!)い、いやっ……何でもない……」

    アルミン「……そう……じゃあ僕はもう行くよ」

    アルミン「…………」スタスタ

    キース「そこまでっ!!この後は各自昼食をとれっ!!!」



    アニ「」グスッ

    ライナー「」チーン

    クリスタ「」ジーーー

    ユミル「」ジーーー

    ミカサ「」ジーーー





    40:以下、名無しが深夜にお送りします:2013/07/07(日) 18:06:49 ID:Wp1/87KM

    ーー昼食ーー

    ワイワイガヤガヤ テンシ… パァン!!

    エレン「……アニ、大丈夫か?」

    アニ「は?何が?意味が分からない」

    エレン「いや、さっきのアルミンのことだけど……」

    エレン「まだ少し目が赤いぞ」

    アニ「あ、あれはっ!……少しビックリしただけだから」シュン





    41:以下、名無しが深夜にお送りします:2013/07/07(日) 18:08:17 ID:Wp1/87KM

    エレン「それなら良いんだか……」

    ミカサ「エレンと……アニっ」スタスタ ギロッ

    アニ「はぁー……」シュン

    エレン「ミカサか、何睨んでんだよ?」

    ミカサ「……何でアニがここに座ってるの?」

    エレン「席なんてどこでもいいだろ?それにアニはさっきアルミンとな……」

    ミカサ「……そう」

    エレン「そうって……アルミンのことなのに詳しく聞かないのか?」





    42:以下、名無しが深夜にお送りします:2013/07/07(日) 18:10:03 ID:Wp1/87KM

    ミカサ「アルミンのことなら訓練中ずっと見守っていたから、アニとのことも見ていた。」

    エレン「そうか」

    アニ「ねぇ……アルミンはどうしちゃったんだい?」

    アニ「まったく……傷つくよ……いつからあいつはあんな目で私を……うぅ」グスッ

    ミカサ「アニ落ち着いて。アルミンは反抗期なだけ」

    アニ「本当に?……私のこと嫌いになったんじゃないの?」





    43:以下、名無しが深夜にお送りします:2013/07/07(日) 18:12:06 ID:Wp1/87KM

    ミカサ「反抗期とはいえアルミンが誰かを嫌いになるなんて無いと思う。」

    アニ「そうかい……ふふ」ニヤ

    エレン「?」

    ミカサ「?」

    アニ「ならお姉ちゃんとしてアルミンが反抗期抜けるまでしっかりサポートしてやらなきゃね」ニヤニヤ

    ミカサ「は?」

    アニ「ん?何さ?」

    ミカサ「エレンとアルミンのお姉ちゃんは私。そして母であり妹であり幼なじみのポジション」

    ミカサ「ので」

    ミカサ「アニはお姉ちゃんではないし。お姉ちゃんポジションは譲らない」

    ミカサ「しかし私も鬼ではない。」

    ミカサ「ので」

    ミカサ「お兄ちゃんポジションならあげよう。アニは兄だからお兄ちゃんがお似合い。」プークスクス





    44:以下、名無しが深夜にお送りします:2013/07/07(日) 18:13:22 ID:Wp1/87KM

    アニ「」ブチッ

    アニ「表に出な。女子力皆無の腹筋女に、金髪乙女のお姉ちゃん力見せてやるよ」ガタッ

    アニ「それに黒髪のあんたと金髪のアルミンなら私の方が似合ってるから」プークスクス

    ミカサ「上等」ガタッ

    エレン「おまえら辞めろよ!くだらねぇことでいちいち争ってんじゃねぇ!!」

    ミカサ「エレンごめんなさい。だけどこれは譲れない戦い。」

    アニ「はぁ?これ以上大切なことはないから」ギロッ

    エレン「」ビクッ

    アニ「行くよ」スタスt

    ミカサ「ええ」スタスt





    46:以下、名無しが深夜にお送りします:2013/07/07(日) 18:15:34 ID:Wp1/87KM

    ギィ バタン←食堂の扉が開く音

    アルミン「…………」スタスタ

    エレミカアニ「」ビクッ

    アルミン「…………」スタスタ

    エレン「あ、アルミン!席とっておいたからここ座れよ!」

    アルミン「!どうも……それよりミカサとアニ通路の真ん中に突っ立ってて邪魔なんだけど?」

    ミカサ「ご、ごめんなさい……すぐ座る……」シュン

    アルミン「それに食事中に席をたつのは行儀悪くないの?僕は散々ミカサに行儀のこといわれたんだけど?」

    ミカサ「アルミン……ごめんなさい……」シュン

    アニ「アルミン!その言い方は嫌味ったらしくて良くないよ。(お姉ちゃんアピール成功した……ふふ!)」

    アルミン「ん?」キョロキョロ

    アニ「どうしたんだい?」

    アルミン「あぁ!そこにいたのか!アニは背が小さいから見つけるのが大変だね」ニコッ





    47:以下、名無しが深夜にお送りします:2013/07/07(日) 18:16:57 ID:Jc76HKWQ

    アニwww





    48:以下、名無しが深夜にお送りします:2013/07/07(日) 18:18:19 ID:Wp1/87KM

    アニ「」

    アルミン「…………」

    アルミン「エレン」

    エレン「な、なんだアルミン……?」ビクッ

    アルミン「今日はひとりで食べるから」

    エレン「あ、あぁ……アルミンもひとりで食べたいときもあるもんな!」ビクビク

    アルミン「ん…………それじゃ」スタスタ


    エレン「」ビクビク

    ミカサ「」シュン

    アニ「」グスッ





    49:以下、名無しが深夜にお送りします:2013/07/07(日) 18:19:57 ID:Wp1/87KM

    スタスタスタスタ

    ユミル「よぉ!おまえら!」

    クリスタ「みんなこんにちは!私たちも一緒にたべていいかな?」

    エレン「あぁ……かまわねえよ……」

    クリスタ「ありがとう!あ、あとね!訓練中と今ちょっと見てたんだけどアルミンって……」

    エレミカアニ「」ビクッ

    クリスタ「反抗期だったりして……」

    エレミカアニ「」ビクビク

    クリスタ「あははー……そうなんだぁー……」

    ユミル「ふーん……あんな男女が反抗期だからってビクビクしてんじゃねーよ」

    ユミル「ぶん殴ればビビってすぐ反抗期抜けると思うぜwww」





    50:以下、名無しが深夜にお送りします:2013/07/07(日) 18:21:49 ID:Wp1/87KM

    クリスタ「ユミル!!そんなこと行っちゃだめだよ!」

    ユミル「はいはい、クリスタは反抗期になっても可愛いんだろうな!」ギュー

    クリスタ「うっ!苦しいからやめてよ!」

    ミカサ「アルミンは強い子だから、例え殴ったって意志は変わらない」

    ミカサ「それにアルミンは可愛いけど男の子。男女と言うのは止めて」ギロッ

    エレン「そうだぞ!アルミンのことを悪く言う奴は女だろうがゆるさねぇぞ!!」ギロッ

    ユミル「あー悪かった悪かった!だから睨むなよ」

    クリスタ「ユミルがごめんね…それで、私たちは今日アルミンの変化に気づいたんだけど、いつから反抗期なの?」

    エレン「それなんだか昨日までは普通だったのに今朝急に……」

    ユミル(…ふーん)





    51:以下、名無しが深夜にお送りします:2013/07/07(日) 18:23:23 ID:Wp1/87KM

    クリスタ「そっかぁ…急にじゃ戸惑ってエレン達も大変だったね…」

    クリスタ「私たちにできることがあったら何でも言ってね!仲間のためだしできることがあったら協力するから!」

    ミカサ「クリスタ、ありがとう。」

    ユミル「クリスタが協力するんなら私もやってやんよ」

    ユミル「それに優等生の反抗期なんて面白そうだしなwwww」

    ミカサ「なら優しく見守ってあげて。反抗期ならそれが一番だと聞いた。」

    クリスタ「うん!分かったよ!」

    ユミル「……りょーかい」

    エレン「じゃあ早く飯食って午後の訓練行こうぜ!」


    アニ「」グスッ





    52:以下、名無しが深夜にお送りします:2013/07/07(日) 18:25:10 ID:Wp1/87KM

    ーーそれから数日の間ーー

    エレン「アルミーン!ちゃんと髪乾かしてから寝ろよ!」

    アルミン「……チッ」

    エレン「」ズーン

    ミカサ「アルミン、寝るときお腹を出さないように腹巻きをして。風邪を引いてしまう。」

    アルミン「……うるさいなぁ」ボソッ

    ミカサ「」ズーン

    アニ「早く寝な…夜更かしすると身長伸びないよ(お姉ちゃんっぽいこと言えた!)」

    アルミン「……チビ」ボソッ

    アニ「」ズーン

    アルミン「……ホモ……汗っかきの巨人……雌豚……チビハゲ……放屁女……チビ女神……」

    一同「」ズーン

    アルミン「…………」





    53:以下、名無しが深夜にお送りします:2013/07/07(日) 18:26:42 ID:EAAxL/xw

    チビ女神ってwww





    54:以下、名無しが深夜にお送りします:2013/07/07(日) 18:26:46 ID:Wp1/87KM

    ーーーーーーーーーーーー
    ーーーーーーーーー
    ーーーーーー

    ユミル「……おまえらそっと見守る気ないだろ…がっつり世話焼いてんじゃねぇか!」

    クリスタ「あははは……(ちょっとアルミンが反抗期になった理由わかる気がする…)」

    ミカサ「やはりアルミンのお世話をしないなんて無理だった……」

    エレン「あぁ……お節介が体に染み着いてやがる……」

    アニ「私はこれから成長するんだ……」グスッ ブツブツ

    ユミル「はぁー……マジでおまえら何なんだよ…」

    ミカサ「めんぼくない……」

    ユミル「……まぁいい、ここ数日おまえら見てて分かったとこがあったからな」

    ユミル「めんどくせぇが後は私に任せてみな…」





    55:以下、名無しが深夜にお送りします:2013/07/07(日) 18:28:02 ID:Jc76HKWQ

    ユミルの姉御っ





    56:以下、名無しが深夜にお送りします:2013/07/07(日) 18:28:38 ID:Wp1/87KM

    ミカサ「あなただとアルミンに変なことをする可能性がある」ギロッ

    ユミル「しねぇよ!!」

    クリスタ「ミカサ、ユミルを信じてあげて!ユミルはなんだかんだで面倒見がいいからほっとけないんだと思うよ!」

    エレン「ユミル頼む!俺たちの心はもうボロボロだ…」

    アニ「お姉ちゃんとして私からも頼むよ…」

    ミカサ「は?」

    アニ「……」

    ユミル「任せとけ。夕食後にでもアルミン捕まえて話してみるよ」

    エレミカアニ「任せた…」





    57:以下、名無しが深夜にお送りします:2013/07/07(日) 18:30:31 ID:Wp1/87KM

    ユミル「あぁ……またな」スタスタ

    クリスタ「みんなまた後でね!」スタスタ

    ユミル「……」スタスタ

    クリスタ「……」スタスタ

    クリスタ「…ユミルはやっぱり優しいんだね!」クスクス

    ユミル「はぁ?何でだよ?」

    クリスタ「言わなくてもわかってるくせにー!」ニヤニヤ

    ユミル「ちっ…一応協力してやってるからな…これ以上こじれてめんどくさくなんのが嫌なだけだよ!」

    クリスタ「ユミルはツンデレさんだね」ニヤニヤ

    ユミル「クリスターーー!!今日は随分と生意気だな!こうしてやるー!!」モミモミ

    クリスタ「キャャャー!!ユミルやめてよー!」


    フフフ ココガエエノンカ
    ソンナトコサワラナイデヨーーー
    アッコリコリシテキタ……

    ーーーーーーーーー
    ーーーーーーー
    ーーーー





    58:以下、名無しが深夜にお送りします:2013/07/07(日) 18:32:01 ID:Wp1/87KM

    ーー夕食ーー

    エレン「ユミル頼んだぞ!」

    ミカサ「任せた。でも変な気は起こさないで」

    アニ「まぁ精々がんばりなよ」

    クリスタ「ユミルなら平気だよ!頑張ってきてね!」

    ユミル「正直めんどくさくてたまらねぇけどな……」


    アルミン「…………」スタスタ

    ギィ バタン←食堂の扉が閉まる音

    ユミル「ちっ…行ってくる」

    ーーーーーーーーー
    ーーーーーーー
    ーーーーー





    59:以下、名無しが深夜にお送りします:2013/07/07(日) 18:33:41 ID:Wp1/87KM

    ーーひとけの無い場所ーー

    アルミン「…………はぁ」スタスタ

    ユミル「よぉ!」

    アルミン「!」ビクッ

    アルミン「…ユミルが僕に話しかけるなんて珍しいね。何か用かな?」

    ユミル「あー別にたいした用はないんだけどな…最近調子はどうよ?」

    アルミン「まぁまぁだね……そういえば最近エレン達とよく一緒にいるみたいだけど、エレン達に何か言われたきたのかい?」

    ユミル「はっ!めざとい野郎だとは思っていたがこんなにすぐ気づくとは恐れ入ったぜ」

    アルミン「君も相変わらず品のない口調の女だね。少しはなおしてみたら?」

    ユミル「おーおー!あいつ等が言ってたように随分と生意気になったみたいだなwww」





    60:以下、名無しが深夜にお送りします:2013/07/07(日) 18:35:51 ID:Wp1/87KM

    アルミン「これ以上用がないなら宿舎にもどりたいんだけど……?」

    ユミル「そんな堅いこというなよなー!」

    ユミル「正直ここにきたのはエレン達は関係なくて私の興味だしなwww」

    アルミン「は?君に興味もって貰えるようなことはしてないと思うけど?」

    ユミル「ふーん……おまえ皆に嫌われたいからそんな態度してんだろ?」

    アルミン「……違うから。何勘違いしてんのかな……?」

    ユミル「あんたも頑固だね…そんな所もそっくりだ……」

    アルミン「はぁ?勘違いだからもう僕は行k」

    ユミル「お前の場合は皆に嫌われながら死にたいってか?私の知ってる奴とはまるで逆だわwww」

    アルミン「っ!……違うから…」

    ユミル「動揺してんじゃねぇよ…そっくりだって言ったろ?」

    ユミル「前々から似てる(容姿)とは思ってはいたがここ最近観察してわかったが、いくら何でも似すぎ(性格)だよ…」





    61:以下、名無しが深夜にお送りします:2013/07/07(日) 18:37:19 ID:Wp1/87KM

    アルミン「だから違うって言ってるだろうが!!!!」ギロッ

    ユミル「じゃあなんでお前は相手に辛辣なこといったあとに悲しそうな表情してんだよ……」

    アルミン「…………観察しすぎだよ……ストーカーかよ…」

    ユミル「おう!」

    アルミン「……ソバカス女……ブス……」

    ユミル「おう!」

    アルミン「……分かってんなら…グスッ…僕に構わないでくれよ…ズズッ」ウル

    ユミル「お前に似てる私の知り合いは私にとって命より大切な奴だ……」

    ユミル「だからそいつに似てるお前もほっとけねぇんだよ……」

    ユミル「……理由…話せよ…なに言われたって私はお前を嫌いにならねぇぞ……?」ギュッ

    アルミン「……グスッ……ぅう…うっうわわわわーーーんん……ズズッ」ポロポロ ギュッ

    ユミル「……フフッ」ニコッ ナデナデ





    62:以下、名無しが深夜にお送りします:2013/07/07(日) 18:38:47 ID:Wp1/87KM

    ーーーーーーーーーーーーー
    ーーーーーーーーーー

    ーー数分後ーー

    ユミル「……落ち着いたか?」ギュー ナデナデ

    アルミン「…ありがとう……だいぶ落ち着いたよ。情けないところ見せちゃったね……」

    ユミル「別にいいよ……それより話してみろ…暇つぶし程度に聞いてやる」ギュッ ナデナデ

    アルミン「ありがとう……それとそろそろ離してもらってもいいかな?///」アセアセ

    ユミル「ダメだ!話し終わるまではこのままだ!!」ギュッ ナデナデ

    アルミン「こっ困るよ!!いっ、いろいろ当たってるから!!////」アセアセ

    ユミル「はっ!私にブスって言った罰だ!」ギュッ ナデナデ

    アルミン「ぅう……わかったよ…(むしろご褒美だよ……///)」





    63:以下、名無しが深夜にお送りします:2013/07/07(日) 18:40:23 ID:Wp1/87KM

    ユミル「あぁ……ゆっくりでいいから全部はなすんだぞ?」ギュッ ナデナデ

    アルミン「うん…じゃあ言うけど……僕たちは後1ヶ月足らずで訓練兵を卒業する……」

    アルミン「卒業した後は僕は調査兵団に行くんだ……」

    ユミル「……知ってるよ」ギュッ ナデナデ

    アルミン「調査兵団は一番死亡率が高いんだ……そして僕は弱いんだ……」

    アルミン「同期の中で一番早く死んでもおかしくない……」

    ユミル「……あぁ」ギュッ ナデナデ

    アルミン「そんな弱い僕に対しても皆は優しくしてくれるし、辛いときは一緒に泣いてくれたっ……」ウル

    アルミン「だから!!…グスッ…こんな僕に優しくしてくれた皆には最期くらい恩返しをしたいんだ!…ズズッ」ポロポロ

    ユミル「……要するに、皆がお前をだいっ嫌いになれば、お前が死んだ時に『アルミンが死んでよかったな』ってなって皆の心労を軽くしようとしてたのか?」ギュッ ナデナデ





    65:以下、名無しが深夜にお送りします:2013/07/07(日) 18:42:13 ID:Wp1/87KM

    アルミン「……うん…前から考えてたけど実行する勇気がなくて…グスッ…自分の弱さが悔いよ……ズズッ」ポロポロ

    ユミル「はぁ……お前は糞野郎だな…そんなことして皆喜ぶと思ってんのか?」ギュッ ナデナデ

    アルミン「…ぅう…グスッ」ポロポロ

    ユミル「お前は頭がいい馬鹿だな……もう……私も含めて104期の皆はこんな事じゃお前を嫌いになれねぇ…」ギュッ ナデナデ

    ユミル「お前がこんな事したって皆反抗期位にしかおもってねぇぞ?」ギュッ ナデナデ

    ユミル「中には反抗期だからもっと構ってやりたいって言ってる馬鹿もいる……」ギュッ ナデナデ

    ユミル「お前の作戦は失敗だよ…敵が悪すぎたな……」ギュッ ナデナデ

    ユミル「お前の作戦は皆には内緒にしといてやるよ……だから、ちゃんとみんなに謝れるな?」ギュッ ナデナデ

    アルミン「うん…グス…僕…酷いことを言った皆に謝る……ズズッ」ウル





    66:以下、名無しが深夜にお送りします:2013/07/07(日) 18:44:14 ID:Wp1/87KM

    ユミル「……よしっ…お前はいい子だな!」ギューー

    アルミン「ぐぇっ……苦しいよ!ユミル!!」ジタバタ

    ユミル「おっと!悪かった。私はついて行かなくて大丈夫か?」ギュッ ナデナデ

    アルミン「大丈夫だよ!ひとりで平気さ!」

    ユミル「そうか!じゃあ明日の朝ちゃんと言うんだぞ?」ギュッ ナデナデ

    アルミン「うん……ユミルは優しいね!お姉ちゃんみたいっていうか…なんかすごく安心する…////」モジモジ

    ユミル「はぁ!?///変なこと言ってんじゃねぇぞ!!もう夜遅いんだから早く帰って寝ろよ!!///」パッ ゲシッ

    アルミン「痛っ!はは……またなんかあったらユミルを頼っていいかな?//」





    67:以下、名無しが深夜にお送りします:2013/07/07(日) 18:46:48 ID:Wp1/87KM

    ユミル「し、仕方ねぇからまたつきあってやんよ!!////」

    アルミン「ありがとう!じゃあ僕はそろそろ行くね!!お休みユミル!!」

    ユミル「チビはさっさと寝ろよ……お休みアルミン///」ウツムキ

    アルミン「うん!また明日ね」タッタッタッタ クルッ

    アルミン「それとーー!!ユミルは綺麗だからねーーー!!ブスって言ってごめんなさーーーい!!」

    ユミル「うううううるせぇぇぇーーーーー!!!早く寝ろやクソチビがぁぁーーー!!!////」

    アルミン(ユミルがお姉ちゃんかぁー…1人子だからお姉ちゃんとか憧れてたんだよな……////)タッタッタッタ

    ーーーーーーーーーーーーー
    ーーーーーーーーーーー
    ーーーーーー





    68:以下、名無しが深夜にお送りします:2013/07/07(日) 18:49:43 ID:Wp1/87KM

    ーー翌日・朝食ーー

    アルミン「エレン、ミカサ、アニ本当にごめんなさい!ちょっと皆に反抗したり意地悪いいたくなっちゃったんだ!!」orz

    エレン「顔上げろよ!アルミンが戻ってくれたならそれだけでいいさ!」オロオロ

    ミカサ「アルミンの反抗期が終わった…母と姉と妹と幼なじみとしてもう少し見ていたかった…」ウルウル

    アニ「ちっ…これから可愛がってやるから精々覚悟しときな(お姉ちゃんとして弟を可愛がる!)」ワクワク

    アルミン「皆ぁ……本当にありがとう…!ウルウル 卒業まで後少しだけど僕もっと強くなるよ!!」フンス

    ガチャ バタン←食堂の扉が開く音

    ユミル「ふぁ〜〜……眠すぎる……」目ゴシゴシ

    クリスタ「ユミル……食堂くる前に顔くらい洗いなよ……」





    71:以下、名無しが深夜にお送りします:2013/07/07(日) 18:51:38 ID:Wp1/87KM

    アルミン「あ!!」

    ユミル「……あん?」

    アルミン「お姉ちゃーーん!!」タッタッタッタ ダキッ

    ユミル「……」

    ユミル「……//」ナデナデ

    エレミカアニクリ「」

    アルミン「エレン、ミカサ、アニにはちゃんと謝れたよ!!」キラキラ

    ユミル「そうか!じゃあほかの奴らにも謝ってこい!」ナデナデ

    アルミン「うん!わかったよ!行ってくるねユミルお姉ちゃん!」タッタッタッタ





    72:以下、名無しが深夜にお送りします:2013/07/07(日) 18:52:29 ID:Ugo1iu4E

    姉要素でユミルに勝る者はなしということを証明したスレ





    73:以下、名無しが深夜にお送りします:2013/07/07(日) 18:53:45 ID:Wp1/87KM

    ユミル(……悪い気はしないな)ニヤニヤ

    アニ「…………勝負は!今!!ここで決める!」指スッ

    ユミル(あんな相談乗っちまったんだ……クリスタのついでにあいつも守ってやるか…)

    ミカサ「ユミル……削ぐ!!」

    エレン「おまえら止めろよ!!アニはよくわかんねぇけどミカサはブレードしまえよ!!!」

    クリスタ「誰がーーー!!男の人よんでーーーーー!!」ウルウル

    ダッダッダッダ ザァー

    ライナー「アニやめるんだ!!(結婚しよ)」

    ジャン「ミカサも落ち着け!(止める振りしておっぱいさわってやる!)」

    ダズ「オウェェェ!ヴォロロロ……(家族にこの恐怖を味合わせるわけには行かない!キリッ)」ビチャビチャ





    74:以下、名無しが深夜にお送りします:2013/07/07(日) 18:56:38 ID:Wp1/87KM

    ユミル(……あいつが)

    ライナー「ぐはぁっ!」チーン

    ユミル(……世界一強くなって)

    ジ/ャ/ン「」チーン

    ユミル(……世界一優しくなって)

    ダズ「もう……胃液が……」バタ

    ユミル(……世界中に愛されて)




    ユミル(……私より1日でも後に、何の悔いもなく死ねるその日まで…)

    終わり





    77:以下、名無しが深夜にお送りします:2013/07/07(日) 18:59:46 ID:Wp1/87KM

    終わりです!
    初めてのssなんでいろいろ矛盾とかあったらすんません!
    以下蛇足の後日談です





    78:以下、名無しが深夜にお送りします:2013/07/07(日) 19:02:07 ID:Wp1/87KM

    後日談

    ミカサ「850歩譲ってアルミンがユミルの弟になったのは認めよう。だけど私は母で妹で幼なじみ。」

    ユミル「妄想ひでぇなぁ……軽く引くわ……それに譲るも何も関係ないから」

    アルミン「戸籍とかは違うけどね…ハハハ」

    アニ「ちっ…納得いかないね」イライラ

    ユミル「た だ の 仲 間 のアンタには関係ないから」

    アルミン「アニも大事ななかまだよ…ハハハ」

    ミカアニ「」ガタッ

    ユミル「」ニヤニヤ

    アルミン「喧嘩はやめてよ!」





    79:以下、名無しが深夜にお送りします:2013/07/07(日) 19:03:48 ID:Wp1/87KM

    アルミン「それにミカサは僕の大事な幼なじみで親友だから大好きだよ!」ニコッ

    アルミン「アニもちっちゃくてすぐ泣いちゃうのが妹っぽくて可愛いよ!」ニコッ

    ミカサ(腹筋美少女幼なじみを極めるのもありかもしれない)ニヤァ

    アニ(泣き虫ツンデレ乙女を極めるのか)ニヤァ

    ユミル(考えること丸分かりだよ……まぁ姉ちゃんが悪い虫つかねぇようにしてやるか……)

    終わり





    80:以下、名無しが深夜にお送りします:2013/07/07(日) 19:06:42 ID:Wp1/87KM

    以上後日談でした!
    駄文にお付き合いしていただいてありがとうございました!
    週末暇だったらまたアルユミ書いてみようと思います!
    レスありがとうございました!





    81:以下、名無しが深夜にお送りします:2013/07/07(日) 19:07:03 ID:H.Dvre5k

    流石ユミル兄さん
    104期一の男前やで





    82:以下、名無しが深夜にお送りします:2013/07/07(日) 19:07:52 ID:/BkJ975k

    なんか反抗期とはちょっと違う気がしたけど
    アルミンがかわいかったし
    ユミルがイケメンだったし
    何の問題もないな





    84:以下、名無しが深夜にお送りします:2013/07/07(日) 19:15:08 ID:umXO.mdw

    素晴らしかったです。乙!





    85:以下、名無しが深夜にお送りします:2013/07/07(日) 19:17:11 ID:n5.72hWk

    いやぁよかったよ。乙





    86:以下、名無しが深夜にお送りします:2013/07/07(日) 19:36:16 ID:mNB7HVSU

    素晴らしきユミアル乙





    87:以下、名無しが深夜にお送りします:2013/07/07(日) 19:44:52 ID:Jq8qN0x2

    さすがユミルの姉御だな 乙





    1:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2013/07/07(日) 18:09:03.42 ID:Ye14Dy9T0

    男「それで浴衣ですか」

    女「いいだろ?」

    男「最高です」

    女「ふふ。君も着るかい?」

    男「いえ、そんな…」





     
    4:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2013/07/07(日) 18:17:03.49 ID:Ye14Dy9T0

    女「実はもう用意してあるのさ」

    男「手回しがいいですね」

    女「ふふっ。さ、上がってひとっ風呂浴びたまえ。暑かったろ」

    男「ええ、急に夏になったような」

    女「まったくね」

    男「それじゃ、おじゃまします」

    女「いらっしゃい」





    5:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2013/07/07(日) 18:20:01.45 ID:Ye14Dy9T0

    男「……」

    女「おーい」

    男「…え、あ。はい?」

    女「浴衣、かごの中に入れとくよ」

    男「ああ、ありがとうございます」

    女「ふふ」





    6:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2013/07/07(日) 18:22:47.03 ID:Ye14Dy9T0

    男「……なんですか?」

    女「や、のぞいていいかい?」

    男「…覗きたいんですか?」

    女「さあてね」

    男「……」

    女「ふふ……じゃ、ごゆっくり」





    7:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2013/07/07(日) 18:24:54.80 ID:Ye14Dy9T0

    男「おまたせしました」

    女「……」

    男「…なんですか?」

    女「……うん。やっぱり君は和服が似合うね」

    男「そうですか?」

    女「実はそうなんだよ」

    男「はあ」

    女「うん。惚れなおした」

    男「なにいってんですか」

    男「でもまあ、浴衣ってさらさらしていて気持ちいいですね」

    女「そうだねえ、やっぱり……あ、そうだそうだ」

    男「なんですか」





    9:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2013/07/07(日) 18:29:17.61 ID:Ye14Dy9T0

    女「どうせそれ、もう君くらいしか着るあてのないものだし、もって帰ってくれていいよ」

    男「いえ、そんな……それに」

    女「それに?」

    男「ここで着るからいいんですよ」

    女「…ふうん。じゃあたびたび涼みにおいで」

    男「ええ、お邪魔しますよ」

    女「ふふ。そうしな」





    11:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2013/07/07(日) 18:31:48.80 ID:Ye14Dy9T0

    男「……うー」

    女「つかれた声をだすね」

    男「いえ、こう……畳に座るとつい」

    女「ふふっ」

    男「なんかこう落ち着くというか…」

    女「そんなもんかねえ」

    男「そんなもんですよ」





    13:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2013/07/07(日) 18:35:09.55 ID:Ye14Dy9T0

    女「はい、麦茶」

    男「あ、どうも」

    女「うん」

    男「……んっ……んっ……ふぅ」

    女「……」

    男「湯上りにはしみますね」

    女「おっさんくさいぞ」

    男「ほっといてください」





    16:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2013/07/07(日) 18:37:39.38 ID:Ye14Dy9T0

    女「……」

    男「……」

    女「…しかし、あついね」

    男「ええ」

    女「そろそろ開けないものかねえ」

    男「梅雨ですか」

    女「うん、梅雨」

    男「もうそろそろじゃないですか?」

    女「ま、今日は真夏日だものね」

    男「ええ」

    女「……」

    男「……」





    17:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2013/07/07(日) 18:41:00.39 ID:Ye14Dy9T0

    女「……」

    男「……」

    女「…ただ暑いのはいいんだよ、カラッとお天道様が晴れてさ」

    男「はあ」

    女「暑いのは暑くても気持ちいいじゃないか」

    男「……」

    女「それがなんだい、ここのところ寝ても覚めても曇り空じゃないか」

    男「まあ…」

    女「毎日毎日蒸し蒸しじめじめ、べたつくったらありゃしない」

    男「……」

    女「雨は雨でしとしとじとじと陰気に降りやがってさ」

    男「……」

    女「しまいにゃ身体にカビが……ってどうしたね?」

    男「…いえ、なんでもありません」





    19:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2013/07/07(日) 18:47:31.92 ID:Ye14Dy9T0

    女「まあ、こうして畳に転がることくらいしかすることがないんだね」

    男「……ひんやりしてきもちいいですね」

    女「ああね」

    男「……」

    女「……」

    男「……」

    女「……」

    男「……どうしたんですか?」

    女「…しゃべりすぎて疲れた」

    男「でしょうねえ」





    20:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2013/07/07(日) 18:51:01.00 ID:Ye14Dy9T0

    女「……」

    男「……」

    女「……」

    男「…あー」

    女「…ん?」

    男「…いえ、なんでも」

    女「んー…」

    男「……」

    女「……」





    21:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2013/07/07(日) 18:51:25.91 ID:Ye14Dy9T0

    男「……」

    女「……」

    男「……」

    女「……」

    男「……」





    22:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2013/07/07(日) 18:52:29.82 ID:Ye14Dy9T0

    女「……」

    男「……」

    女「……あ」

    男「…どうしましたか」

    女「や、寝かけてた」

    男「…たしかに、眠たいですねえ」

    女「…うん」

    男「……」





    23:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2013/07/07(日) 18:55:06.23 ID:Ye14Dy9T0

    女「ん…む。起きよう」

    男「おきるんですか?」

    女「小腹がすいた」

    男「ああ」

    女「それに、せっかく君が居るのに寝てばかりではね」

    男「はあ」

    女「ちょっとなにかつまむもの、探してくるよ」

    男「いってらっしゃい」





    25:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2013/07/07(日) 18:57:05.42 ID:Ye14Dy9T0

    女「や」

    男「早かったですね」

    女「まあねえ」

    男「なにか見つかりましたか?」

    女「ぬれ煎餅」

    男「お…」

    女「か、湿気た煎餅」

    男「……どっちですか」

    女「似たようなもんだろ。ん、うまい」

    男「はあ」





    26:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2013/07/07(日) 18:59:26.22 ID:Ye14Dy9T0

    女「汗をかくとほら、塩気がね」

    男「ま、そうですけど…」

    女「なにかいいたそうだね」

    男「いえ、やっぱりこれ湿気たおかきでしょう」

    女「ばれたか」





    27:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2013/07/07(日) 19:02:01.16 ID:Ye14Dy9T0

    女「……」

    男「……」

    女「…しかしあれだね」

    男「なんですか?」

    女「からいものをたべていると、あれだね」

    男「…のみたいんですね、お酒」

    女「だめかい?」

    男「ご相伴しましょう」

    女「そうこなくちゃ」





    30:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2013/07/07(日) 19:05:12.85 ID:Ye14Dy9T0

    女「最初はどうしようか」

    男「うーん、こう暑いと…」

    女「ビール?」

    男「ですかねえ」





    31:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2013/07/07(日) 19:07:00.16 ID:Ye14Dy9T0

    女「ほれ、君の」

    男「どうも」

    女「じゃ、台所で何だが、乾杯」

    男「かんぱーい」

    女「……ふぅ」

    男「……ぷはっ」

    女「たまらんね」

    男「ええ」





    32:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2013/07/07(日) 19:12:00.61 ID:Ye14Dy9T0

    女「じゃあ、君は、これとこれをもって先に戻るといい」

    男「ひとりでですか?」

    女「わたしはちょっと用意してからいくよ」

    男「なにか手伝いますよ」

    女「君がここにいたら、つくるそばから食べてしまうだろ」

    男「そんなことしませんよ」

    女「わたしが、だよ」





    33:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2013/07/07(日) 19:14:12.09 ID:Ye14Dy9T0

    男「はあ」

    女「わかったらその浅漬をもって帰りたまえ」

    男「…しかたないですね」

    女「あ、そうだ。蚊取り線香おねがいしていいかい?」

    男「縁側に」

    女「うん。たのんだ」

    男「はい」





    34:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2013/07/07(日) 19:21:27.92 ID:Ye14Dy9T0

    男「……」

    女「黄昏れてるね」

    男「ちょっとだけですよ」

    女「待たせてわるかったね」

    男「いえ、飲んでましたから」

    女「おや、空いてるね」

    男「ええ、さっき」

    女「もう一本、いかが」

    男「いただきます」

    女「はい」





    36:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2013/07/07(日) 19:24:40.65 ID:Ye14Dy9T0

    男「……」

    女「なにを見ていたんだい?」

    男「あれ」

    女「ああ、あの紫陽花か」

    男「もう朽ちかけですね」

    女「そうだねえ」

    男「ええ」

    女「このくらいが一番好きだな」

    男「はあ」





    39:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2013/07/07(日) 19:29:12.58 ID:Ye14Dy9T0

    女「雨に濡れてるのもいいけどさ」

    男「梅雨の風物詩みたいなもんですものね」

    女「ああね」

    男「しじみ蝶なんかに喩える人もいましたっけ」

    女「誰だい、それ?」

    男「ええと…」

    女「……」

    男「……失念しました」

    女「ふふっ」





    41:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2013/07/07(日) 19:34:05.55 ID:Ye14Dy9T0

    男「うーん…」

    女「しじみ蝶ねえ。ま、たしかに」

    男「みんなぱっと飛びたったらずいぶん寂しいことになりますね」

    女「そうだねえ」

    男「ま、じっと我慢してくれたみたいですけれど」

    女「こうして朽ちるまでしがみついてるんだ。律儀じゃないか」

    男「ええ」





    42:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2013/07/07(日) 19:38:32.02 ID:Ye14Dy9T0

    女「……ん」

    男「どうしました」

    女「いや、一雨来そうだ」

    男「ああ」

    女「夕立かな?」

    男「そうすると、もう梅雨はおしまいですね」

    女「それもそれで寂しいもんだ」

    男「あんなに愚痴ってたのに」

    女「まあねえ」





    44:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2013/07/07(日) 19:43:53.71 ID:Ye14Dy9T0

    男「お」

    女「光ったね」

    男「雷ですか」

    女「嫌いかい?」

    男「そうでもないですよ」

    女「なあんだ」

    男「…なにを期待してたんですか」

    女「いやあ、怯えてしがみついたり…」

    男「そんな、子供じゃあるまいし」

    女「かわいいじゃないか。ちぇ」





    45:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2013/07/07(日) 19:45:59.84 ID:Ye14Dy9T0

    男「とはいえ…っ」

    女「きゃっ」

    男「……」

    女「……」

    男「…落ちましたね」

    女「…ずいぶん近くだ」

    男「……」

    女「……なんだい?」

    男「いえ」





    48:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2013/07/07(日) 19:47:41.63 ID:Ye14Dy9T0

    女「あー…そろそろ、本腰入れてのむかね」

    男「そうですね」

    女「ん。運ぶの、手伝ってくれ」

    男「わかりました」

    女「……」

    男「……」





    49:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2013/07/07(日) 19:51:17.28 ID:Ye14Dy9T0

    女「…と、それと」

    男「これで、全部ですか?」

    女「ああね」

    男「じゃ、もっていきますね」

    女「酒はこれでいいかい?」

    男「お任せしますよ」

    女「あいよ」





    50:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2013/07/07(日) 19:54:16.68 ID:Ye14Dy9T0

    男「……」

    女「それじゃ、乾杯」

    男「乾杯」

    女「……」

    男「……ふぅ」

    女「さあて」

    男「いただきます」

    女「いただきます」





    51:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2013/07/07(日) 19:57:35.66 ID:Ye14Dy9T0

    男「んむ……」

    女「……ん」

    男「こりゃ、うまいです」

    女「そりゃよかった」

    男「これは…あ」

    女「おお」





    52:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2013/07/07(日) 19:59:44.79 ID:Ye14Dy9T0

    男「いきなり、来ましたね」

    女「夕立だね」

    男「これは、ずいぶん…」

    女「やあ、滝みたいだねえ」

    男「……」

    女「洗濯物、忘れてたろ」

    男「…わかりますか」

    女「まあねえ」





    53:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2013/07/07(日) 20:03:24.33 ID:Ye14Dy9T0

    男「……」

    女「ま、そう気を落とすなよ」

    男「しかた、ないですものね」

    女「ああね」

    男「……」

    女「……ん、絶品」





    54:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2013/07/07(日) 20:04:49.81 ID:fs7bfshL0

    素敵だ
    気分が晴れてきた





    55:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2013/07/07(日) 20:08:03.45 ID:Ye14Dy9T0

    男「…茄子、久しぶりに食べました」

    女「そうかい?」

    男「ええ、こんなに美味しいものだったかと」

    女「これは暑くなるとうまくなるのさ」

    男「そんなもんですか」

    女「ああね。焼き茄子のほかにも揚げ出し、煮浸し、冷やし汁、田楽…」

    男「茄子、好きなんですね?」

    女「まあね」





    56:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2013/07/07(日) 20:10:29.21 ID:Ye14Dy9T0

    男「はあ」

    女「じゃあ夏の間はなすび尽くしといこうか」

    男「楽しみにしておきます」

    女「ふふ、わたしも腕がなるね」

    男「む……うん。うまいです」

    女「ふふっ」





    58:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2013/07/07(日) 20:17:40.71 ID:Ye14Dy9T0

    男「…と、これは?」

    女「おくらのおろし和え」

    男「へえ」

    女「…鮎の一夜干しに、冷奴」

    男「こっちは鮎ですか」

    女「実家から届いてね」

    男「いいですね」





    59:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2013/07/07(日) 20:19:25.17 ID:Ye14Dy9T0

    女「本当は今年もつりに行きたかったのだけれど」

    男「ああ、忙しそうでしたものね」

    女「ちょっとね」

    男「おつかれさまです」

    女「君もね」

    男「…乾杯です」

    女「かんぱぁい」





    60:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2013/07/07(日) 20:23:00.21 ID:Ye14Dy9T0

    男「……ふー」

    女「食べたねえ」

    男「ええ。ごちそうさまでした」

    女「おそまつさま」

    男「かたづけます」

    女「ん。手伝ってくれ……お」

    男「ああ、晴れましたね」

    女「まったく。本当に夕立だ」

    男「夏ですねえ」





    61:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2013/07/07(日) 20:27:28.80 ID:Ye14Dy9T0

    女「すこしは涼しくなったね」

    男「雷さまさまです」

    女「この後は縁側にでようか」

    男「そうしましょう」

    女「ん」





    63:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2013/07/07(日) 20:40:52.46 ID:Ye14Dy9T0

    男「はい、これでおしまいです」

    女「ん、ありがとう」

    男「……」

    女「……」

    男「お次はなんですか?」

    女「んー、おなかは?」

    男「割りと」

    女「じゃあお漬物くらいでいいかい?」

    男「素敵です」





    64:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2013/07/07(日) 20:45:22.47 ID:Ye14Dy9T0

    女「それと、とびきり辛口のですっきりしようか」

    男「ええ」

    女「ふふっ」

    男「はい?」

    女「いや、なに。たのしくなってきたのさ」





    65:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2013/07/07(日) 20:51:56.21 ID:Ye14Dy9T0

    男「…まだ夕暮れですか」

    女「日ものびたね」

    男「ええ」

    女「ま、飲もうか」

    男「はい」





    66:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2013/07/07(日) 20:58:30.75 ID:Ye14Dy9T0

    女「……」

    男「……」

    女「ん」

    男「ふうりんですか」

    女「あっこの木に吊るしてるんだ」

    男「どうりで」

    女「ん?」

    男「さっきは聞こえなかった」

    女「ああね」

    男「……」

    女「……」





    67:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2013/07/07(日) 21:04:54.07 ID:Ye14Dy9T0

    男「……」

    女「…蚊取り線香っていいよねえ」

    男「まあ、蚊は困ります」

    女「ちがうよ。匂い」

    男「匂い?」

    女「いい匂いじゃない?」

    男「夏っぽいですけれど」

    女「ん。それが好き」

    男「そうですか」

    女「うん」

    男「……」

    女「……」





    68:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2013/07/07(日) 21:13:59.70 ID:Ye14Dy9T0

    男「……」

    女「……」

    男「……ずいぶん暗くなりましたね」

    女「そうだねえ」

    男「……」

    女「あ、そうだ」

    男「どうしました?」





    69:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2013/07/07(日) 21:15:03.21 ID:Ye14Dy9T0

    女「せっかくだし灯をいれよう」

    男「はい?」

    女「ちょっと待っててね」

    男「はあ…」

    女「ふふっ」





    71:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2013/07/07(日) 21:22:00.01 ID:Ye14Dy9T0

    男「……」

    女「ほら、これこれ」

    男「ロウソクですね」

    女「ふと思い出したのさ」

    男「はあ」

    女「暗くなったら灯りをつけないといけないんだよ」

    男「まあ、そうですけど……って」

    女「ちょっと待っててな。庭用のサンダル一人分しかないんだ」

    男「はあ…」





    72:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2013/07/07(日) 21:24:29.85 ID:Ye14Dy9T0

    女「ほうら、ついた」

    男「おお」

    女「いいだろ、これ」

    男「風流ですね」

    女「石灯籠、たまには使ってやらんとね」

    男「いいもんですね」

    女「そうだねえ…っと、ただいま」

    男「おかえりなさい」





    73:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2013/07/07(日) 21:25:49.04 ID:UTRzVrb+0

    素敵な間だな





    74:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2013/07/07(日) 21:38:54.83 ID:Ye14Dy9T0

    女「ん、いい景色だ」

    男「しかし、あんなものまで置いてあったんですね」

    女「ああ。祖父の趣味が庭いじりでね」

    男「へえ」

    女「ま、わたしはさっぱりなんだが」

    男「はあ」

    女「あの人もあの紫陽花が好きでね。ふと、思い出した」

    男「……」





    78:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2013/07/07(日) 22:05:51.96 ID:Ye14Dy9T0

    女「まあ道楽者の祖父だったさ」

    男「そうでしたか」

    女「ああね。ま、わたしも可愛がられたせいか、いらんところが似てしまったがね」

    男「いいじゃないですか。素敵ですよ」

    女「ふふ、そうかい。ありがとう」





    79:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2013/07/07(日) 22:14:52.12 ID:Ye14Dy9T0

    男「……」

    女「……」

    男「静かな夜ですね」

    女「虫はまだ鳴かないね」

    男「ああ、だから」

    女「うん」

    男「……」

    女「……」





    81:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2013/07/07(日) 22:30:50.61 ID:Ye14Dy9T0

    男「……と」

    女「お、注ごう」

    男「すみませんね」

    女「ふふ……」

    男「……とと」

    女「ん」

    男「もう少し、ですか?」

    女「ん、もう少しのこってる」

    男「……」

    女「……」





    84:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2013/07/07(日) 23:03:53.76 ID:Ye14Dy9T0

    男「……」

    女「…夜だってのに」

    男「ええ」

    女「暑いねえ」

    男「ええ」

    女「……」

    男「……」





    85:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2013/07/07(日) 23:11:56.22 ID:Ye14Dy9T0

    女「…ほら」

    男「あ」

    女「……」

    男「……汗、かいてますね」

    女「この暑さではね。じっとり……うん」

    男「……」

    女「……きみは、涼しいな」

    男「そうですか?」

    女「ん」





    86:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2013/07/07(日) 23:27:00.22 ID:Ye14Dy9T0

    男「……」

    女「……」

    男「……」

    女「……」





    89:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2013/07/07(日) 23:46:57.70 ID:Ye14Dy9T0

    男「……」

    女「ふふ」

    男「……」

    女「どれ、一汗ながそうか」

    男「今から、ですか?」

    女「ちょうど酒も尽きた」

    男「はあ…」





    90:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2013/07/07(日) 23:48:56.91 ID:Ye14Dy9T0

    女「今日は泊まってくだろ?」

    男「はあ」

    女「実はもう布団も敷いてあるんだよ」

    男「手回しのいいことですね」

    女「まあねえ」

    男「いやはや…」

    女「ふふっ」

    男「……」

    女「……」





    91:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2013/07/07(日) 23:49:31.11 ID:Ye14Dy9T0

    めでたしめでたし





    93:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2013/07/07(日) 23:57:07.66 ID:MNp6WxpG0

    ここからだろと思ったがこの雰囲気でセクロスはいらんな





    94:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2013/07/08(月) 00:03:46.11 ID:FWZb22QJ0







    95:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2013/07/08(月) 00:16:31.27 ID:ux2NyqfKi







    96:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2013/07/08(月) 00:31:02.90 ID:sa2N6xjEO







    97:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2013/07/08(月) 00:32:10.57 ID:pkjY9Lvt0

    大層乙であった





    100:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2013/07/08(月) 00:56:01.29 ID:8oFGB6ViO

    用事が終わって来てみたら終わってたか


    割と切実にこういう彼女が欲しくて辛い





    ※ネタバレ注意

    1:以下、名無しが深夜にお送りします:2013/07/05(金) 18:54:45 ID:fuvPb/2E

    エレン「ごまかすなよアルミン!お前アニと何やってるんだよ!」

    アルミン「完成までには随分苦労したぞい」(パンパン

    アニ「アンアン」(パンパン

    エレン「聞けよ!俺がアニのことを好きなのは知ってるだろ!」

    アルミン「一々煩いのぅ。親友が惚れた女に手を出して何が悪いんじゃ!」(パンパン

    アルミン「この発明品をやるからとっとと帰るんじゃ」(ドピュッ

    アニ「・・・悪いけどエレン、そういうことだから」(ビクンビクン

    エレン「ちっきしょぉーい!!」(ダッ

    アルミン「くれぐれも悪用するんじゃないぞー」





     
    2:以下、名無しが深夜にお送りします:2013/07/05(金) 18:57:23 ID:fuvPb/2E

    エレン「くそぅ、アルミンの奴……あんな奴もう親友でも何でもねぇ」

    エレン「おや、あそこにいるのはサシャとユミルと……クリスタだ!」


    ユミル「しっかりと探せよお」

    サシャ「フゴフゴ」

    クリスタ「サシャ、がんばってね!」

    エレン「よぉ、お前ら何やってるんだ」

    クリスタ「あ、エレン!今ね、サシャの嗅覚と食欲を利用してキノコを探してるの」

    ユミル「昔はこうやってトリュフっていうキノコを探してたんだ」

    サシャ「ブヒブヒ」





    3:以下、名無しが深夜にお送りします:2013/07/05(金) 19:01:48 ID:fuvPb/2E

    エレン「訓練場の周りにキノコなんて生えてるわけないだろ・・・それよりクリスタ」

    クリスタ「?」

    エレン(いや、待てよ。俺は何をしようとしてるんだ・・・?)

    クリスタ「エレン?」

    エレン(アニを寝取られた腹いせにクリスタをジャガイモにするだなんて)

    エレン(そんなことが本当に許されると思っているのか)

    エレン(捨てよう、こんなわけのわからない装置)

    クリスタ「どうしたのエレン、ボーっとしたりして」

    ユミル「ははーん、さてはアルミンにアニを奪われたって噂は本当だったのかwww」

    サシャ「フゴフゴ」

    エレン「はゥッ!!」





    8:以下、名無しが深夜にお送りします:2013/07/05(金) 19:13:19 ID:fuvPb/2E

    ユミル「情けねぇなあ、たかが女の一人奪われて呆けたりしてw」

    クリスタ「そんなこと言っちゃダメだよユミル!いくらエレンがアルミンより数段劣るからって!」

    サシャ「クンクンフゴフゴ」

    エレン「ンがっ!!」

    ユミル「お前には可愛い幼馴染がいるじゃねーか、アニのことなんかさっさと忘れちまえって」

    クリスタ「忘れられるわけないじゃない、もしかしたら付き合えるかもって微かな希望さえ打ち砕かれちゃったんだよ」

    サシャ「ブフゥ」

    エレン「ウグギギギギ……」

    クリスタ「元気出してエレン、エレンがアニと付き合える可能性なんて最初っからなかったんだよ」

    エレン「……フッ」

    エレン「死ねやクリスタァァァァァアアアアア!!」(ポチットナ

    クリスタ「ええっ!?」ナンデ!?





    9:以下、名無しが深夜にお送りします:2013/07/05(金) 19:15:29 ID:.o4ofKyI

    明らかにコナンSSのノリ





    10:以下、名無しが深夜にお送りします:2013/07/05(金) 19:18:58 ID:ULgyS8l6

    しかし嫌いじゃない





    11:以下、名無しが深夜にお送りします:2013/07/05(金) 19:20:35 ID:fuvPb/2E

    ポンッ

    ゴロン……(←インカのめざめ

    ユミル「クリスタァァァァァアアアア!!」

    エレン「し、しまった!俺は勢いにまかせてなんてことを」

    ジャガスタ(えっ、えっ、私一体どうなっちゃったの?)

    ユミル「おい、この死に急ぎ野郎!てめえクリスタに何しやがった!!」

    エレン「お、落ち着け…!きっとどこかに元に戻すスイッチが……」

    エレン「あっ、ないわこれ」

    ユミル「てめええええええええ!!」

    ジャガスタ(何これ?全然動けないよ。怖いよ、ユミル助けて)ガタガタブルブル

    サシャ「フゴフゴクンカクンカ」ペロッ

    ジャガスタ(キャッ)

    サシャ「ブヒィーーーーーーーッ♪」


    ガブッ





    12:以下、名無しが深夜にお送りします:2013/07/05(金) 19:25:58 ID:tDeLIodg

    恐ろしいスレを開いてしまった





    13:以下、名無しが深夜にお送りします:2013/07/05(金) 19:28:19 ID:fuvPb/2E

    サシャ「ブヒブヒ」ガツガツムシャムシャ

    ジャガスタ(いっ、痛い!お願いサシャ、やめでえええええ!)

    エレン「クッ、クリスタァァァァアアアア!」

    ユミル「ダメだろサシャ!そんなものペッしろペッ!」

    サシャ「ブゥブゥブフゥ!」バリバリボリボリ

    ジャガスタ(い゙だい゙い゙だい゙い゙だい゙!痛い゙よ゙おおおおおおおおっ!)ガクガク

    ユミル「クリスタァーッ!しっかりしろぉーっ!」

    エレン「サシャ!お前同じ訓練兵団の仲間に対して何をやってるんだ!」

    サシャ「フンゴフゴフゴ」ゴクンッ

    エレユミ「あっ」

    ジャガスタ(いぎゃぁぁぁぁぁああああああっああああああ)





    15:以下、名無しが深夜にお送りします:2013/07/05(金) 19:34:07 ID:S7gt0oV.

    意識と痛覚あんのかwww





    16:以下、名無しが深夜にお送りします:2013/07/05(金) 19:35:05 ID:8.kVASWQ

    えらくマニアックな芋になったな





    17:以下、名無しが深夜にお送りします:2013/07/05(金) 19:37:59 ID:c4O6.Q8I

    ジャガスタでワロタ





    18:以下、名無しが深夜にお送りします:2013/07/05(金) 19:42:16 ID:fuvPb/2E

    ユミル「ク、クリスタ……」

    エレン「サシャ……お前なんてことを…」

    サシャ「ブヒィ♪」ペロリ

    ユミル「おい、エレン!クリスタはこれからどうなっちまうんだ!」

    エレン「医者をやってた父さんによると、食べられたクリスタはこのままサシャの胃袋で消化されてしまう」

    ジャガスタ(ァァァァァッアアアア!!解ける!どげぢゃゔぅぅぅぅ)

    エレン「そして消化されたクリスタはサシャの腸に吸収される」

    ジャガスタ(あ゙っ、あ゙っ、あ゙あ゙あ゙あ゙あ゙)

    ユミル「そ…それでその後どうなっちまうんだよ!」

    エレン「クリスタは、サシャの養分として全身を駆け巡ることになるんだ」

    ジャガスタ(死に゙だぐない。じに゙だぐな゙い゙よ゙ぉぉ)ボロボロ

    エレン「そして養分を搾り取られた残りカスは大腸を通り抜けて排泄される事になる」

    ユミル「ク、クリスタ……」

    サシャ「ブヒッ?」ブルルッ

    エレン「あっ、サシャ!こんなところで粗相をするなよ!」





    19:以下、名無しが深夜にお送りします:2013/07/05(金) 19:45:23 ID:K.xx4Qac

    良かったじゃないか誰かの役に立って死ねて(白目)





    20:以下、名無しが深夜にお送りします:2013/07/05(金) 19:48:15 ID:fuvPb/2E

    後始末中



    サシャ「クンクンフゴフゴ」

    エレン「ちくしょう、サシャのせいでクリスタが……クリスタが……」

    ユミル「クリスタのやつ、私を置いて先に逝きやがって」

    エレン「なぁ、ユミル。クリスタがインカのめざめになったことはみんなには内緒にしてくれないか」

    ユミル「言えるわけないだろそんなこと……」

    サシャ「……ブヒッ?」




    ………………





    22:以下、名無しが深夜にお送りします:2013/07/05(金) 19:58:30 ID:fuvPb/2E

    翌朝、食堂


    エレン(あれから丸一日が経った)

    エレン(とりあえずクリスタは腹を空かしたサシャのために焚き火に飛び込んでバーベキューになったとみんなに話している)

    エレン(多分アルミンの発明でジャガイモにされたとばらされるよりはマシだろう)


    エレン「なぁ、ユミル…。もう立ち直れたか?」

    ユミル「ああ゙?クリスタを失った傷がそう簡単に癒えるわけないだろ!」

    ユミル「畜生、アルミンの奴よくもクリスタをあんな目に」


    アニ「はい、ハニー。あ〜ん」

    アルミン「あ〜んじゃ」

    アニ「ねえ、どう?おいちい?」

    アルミン「すっごくおいちいぞい!」


    エレン「なぁ、あいつら殺してもいいんだよな?」

    ユミル「ああ、私が許す。容赦なく削ぎ殺せ。」





    23:以下、名無しが深夜にお送りします:2013/07/05(金) 20:04:03 ID:fuvPb/2E

    エレン「えーっと、ブレードはどこにしまったかな…」

    ユミル「私のを貸そうか?」


    ???「二人とも待って!」


    ユミル「だ、誰だ?」

    エレン「誰だか知らないが邪魔をするな!アルミンのせいでクリスタが…俺達の仲間が…」


    サシャ「私なら無事よ、二人とも!!」


    エレン「サ、サシャが…しゃ……」

    ユミル「シャベッタアアアアアアアアア!!」


    サシャスタ「私よ私、クリスタよ!」





    24:以下、名無しが深夜にお送りします:2013/07/05(金) 20:12:58 ID:fuvPb/2E

    ………………


    エレン「なるほど。つまり排泄されたように見えたクリスタが、実は養分となって体中を駆け巡ることでサシャの体を乗っ取ったってわけか」

    サシャスタ「そういうこと。驚かせてごめんね二人とも」

    ユミル「心配させやがってこいつ!」グリグリ

    サシャスタ「痛いよユミル〜」

    ユミル「でも、これで一安心だな!」

    エレン「ライナーなんか心労のあまりゴリラ語しか喋れなくなってしまったんだぞwww」

    ユミル「私なんかアルミンの死体をどう片付けるか200通りくらい計画してたくらいだ」

    サシャスタ「もうっ、二人とも!」


    エレユミサシャ「「「アハハハハ」」」





    25:以下、名無しが深夜にお送りします:2013/07/05(金) 20:16:19 ID:ULgyS8l6

    んんん??





    26:以下、名無しが深夜にお送りします:2013/07/05(金) 20:17:24 ID:c4O6.Q8I

    死人が出てるじゃないですか…





    28:以下、名無しが深夜にお送りします:2013/07/05(金) 20:32:32 ID:fuvPb/2E

    エレン「しかしこのままクリスタがサシャの体でいるっていうのも面倒だな」

    サシャスタ「確かに、この体もの凄く燃費が悪いみたいだし」

    ユミル「なぁエレン、アルミンに相談してサシャをクリスタに変える装置を作ってもらえないか?」

    ユミル「もしそれが出来たらお前を殺して濃硫酸に溶かすのは止めにしておいてやるって言っておいてくれ」

    エレン「ああ、わかった」


    ………………


    エレン「なあアルミン、頼みがあるんだ!!」

    アルミン「わっ、エレン!ノックぐらいちゃんとして…ゲフンゲフン、ノックぐらいちゃんとするんじゃぞい!」パンパン

    ミカサ「エッ、エレン!これは違うの」アタフタパンパン

    エレン「ノックなんてどうだっていいだろ!それよりアルミンに頼みごとがあるんだ」

    アルミン「ワシに頼みごととな?」パンパン

    ミカサ「こっ、これはアルミンに頼んでエレンのためにエッチの練習をしてたとかそういうつもりじゃなくて…」パンパン

    エレン「サシャの体をクリスタに作り変える装置を作ってくれないか?」

    ミカサ「私はただ最近NTRに目覚めたらしいエレンの嫉妬心と性欲を煽ろうとしてただけなの!」パンパン





    29:以下、名無しが深夜にお送りします:2013/07/05(金) 20:37:25 ID:fuvPb/2E

    アルミン「それは無理じゃな」ウッドピュッ

    ミカサ「エ、エレン!!」ビクンビクン

    エレン「な、何でだよ!アルミンの知能ならそれぐらい楽勝だろ?」

    アルミン「いや、いくらワシの知能を以ってしてもサシャをクリスタに変える事はできん」

    ミカサ「お願いエレン、話を聞いて!」フキフキ

    アルミン「サシャから変えることができるのは精々ハムかベルトルトぐらいなのじゃ」

    エレン「そうか……無茶を言ってすまなかったなアルミン」

    アルミン「ワシにできることがあるのならまた相談してくれ」

    エレン「じゃあなアルミン。それとミカサ」

    ミカサ「な、なぁに、エレン?」

    エレン「さっきから話中に煩いぞ。アルミンの声が聞こえないだろ」

    ミカサ「」





    33:以下、名無しが深夜にお送りします:2013/07/05(金) 20:52:10 ID:ULgyS8l6

    うむ、いっそ清々しい





    34:以下、名無しが深夜にお送りします:2013/07/05(金) 20:56:14 ID:fuvPb/2E

    エレン「悪い、クリスタ。アルミンの知能でもサシャから変えることができるのはベルトルトだけらしい」

    ユミル「そっか…ベルトルさんになるぐらいならジャガイモに戻る方がまだマシだしな」

    サシャスタ「ベルトルト、最近アニがアルミンと付き合いだしたショックで発狂してライナーの尻穴を狙いだしたそうだし……」

    エレン「仕方ないけど当面はサシャの体で何とかするしかないな」

    サシャスタ「うん、いくら食べてもお腹が空くけど我慢する」

    ユミル「とりあえずアルミンには休日に街から王水を買ってくるとして、これから先の訓練をどうするかだ」

    サシャスタ「私、頑張ってみるよ。これぐらいのことで訓練兵をやめたくなんかないもん」

    エレン「俺達もできるかぎり協力はするよクリスタ」

    ユミル「体がサシャになってもクリスタはクリスタだからな!」

    サシャスタ「二人ともありがとう!ユミル!エレン!」





    39:以下、名無しが深夜にお送りします:2013/07/05(金) 21:23:53 ID:24HRUxN.

    サシャはどうなった





    40:以下、名無しが深夜にお送りします:2013/07/05(金) 21:27:40 ID:K.xx4Qac

    >>39
    ヒント:この世界は残酷





    41:以下、名無しが深夜にお送りします:2013/07/05(金) 22:52:43 ID:vxu4l2FA

    残酷を通り過ぎていっそ本編より平和だ





    47:以下、名無しが深夜にお送りします:2013/07/06(土) 05:54:50 ID:fuvPb/2E

    ………………
    食事中

    コニー「2×7+8=278」

    サシャスタ「どうしたの、コニー?もしかしてお腹が空いてるの?」

    コニー「194アヌス平安京」(グゥ〜

    サシャスタ「はい、これあげるね。私はちょうどサシャの分まで貰ってて余ってるから」(グゥ〜

    エレン「あのサシャが人にパンを分け与えてる……凄い光景だな」

    ユミル「当たり前だろ。ガワが芋女でも中身はやっぱり女神なんだよ」


    ………………
    立体機動訓練

    サシャスタ「ハッ!」(パシュッ シュパッ ザクッ

    エレン「すげぇなクリスタ!これで100体も巨人のハリボテを倒したぞ」

    キース(ブラウス訓練兵はいろんな意味で可哀想な子だったが、それでも上位に成績を残せるほどの資質を持ち合わせていた)

    キース(一方でレンズ訓練兵は中身こそ人格者であったが、成績の方は可愛くなければ即開拓地送りにするレベルのものだった)

    キース(ブラウス訓練兵の肉体とレンズ訓練兵の精神が合わさった今、レラウス……ブラウンズ……ブレンズでいいや)

    キース「ブレンズ訓練兵はまさに無敵!」





    48:以下、名無しが深夜にお送りします:2013/07/06(土) 06:19:59 ID:1/98IHSc

    クリスタの成績はエコヒイキかよ!





    49:以下、名無しが深夜にお送りします:2013/07/06(土) 07:13:12 ID:fuvPb/2E

    ………………
    見張りA「食糧庫の見張りってのも退屈だな」

    見張りB「ああ、だけど油断するなよ。件の食糧庫荒らしがまた食べ物を盗みに……」

    サシャスタ「あっ。見張りの皆さん、お疲れ様です!」

    見張りB「来たぞ、油断するなよ」(チャキッ

    見張りA「ああ、わかってる」(チャキッ

    サシャスタ「いつもご苦労様です。これ、街から買ってきた差し入れのパンです。皆さんでお召し上がりください」

    見張りA「へっ?」(ポカン

    見張りB「あ、うん……いただくよ」(キョトン

    サシャスタ「それでは失礼します!」タッタッタ


    見張りA「何で俺達はあんな天使を疑ってたんだろうな…」モグモグ

    見張りB「ああ、まさに女神だ……」ムシャムシャ





    50:以下、名無しが深夜にお送りします:2013/07/06(土) 10:53:47 ID:2Bc.3Nr.

    おや?基地じゃなくなってる??





    51:以下、名無しが深夜にお送りします:2013/07/06(土) 11:34:29 ID:Hl5BXebw

    >>50
    よく考えろ、サシャが人に食べ物を与えてるんだぞ
    十分基地外じみてる





    54:以下、名無しが深夜にお送りします:2013/07/06(土) 18:33:24 ID:fuvPb/2E

    ………………

    ベルトルト「アニ……何であんな変態性欲の塊なんかと……」(ブツブツ

    サシャスタ「元気出してベルトルト。相手がアルミンの時点で勝ち目なんてなかったんだよ」

    ベルトルト「僕が、僕が誰よりもアニの傍にいたはずなのに……」(ポロポロ

    サシャスタ「ベルトルトの気持ちはわかるよ。でもね、幼馴染なんて薄弱な絆に縋ってる時点で勝ち目なんてなかったのよ」

    ベルトルト「うおおおおおおおおおおおおお!」

    サシャスタ「来世ではアニと結ばれたらいいね」



    ユミル「ベルトルさんを慰め……てるのかあれは?」

    エレン「クリスタの奴、見た目がサシャになっても他人への気遣いを忘れないんだな…」

    ユミル「いや、あれお前に言ったのと殆ど内容変わらないぞ」

    エレン「こうやって改めてクリスタを見ると、あいつがどれだけ立派な奴だかがわかるな」

    ユミル「いや、お前あの慰め方にキレてクリスタをジャガイモにしただろ」

    エレン「おいおい、あれはアルミンとサシャが悪いんだろ」





    56:以下、名無しが深夜にお送りします:2013/07/06(土) 18:53:41 ID:fuvPb/2E

    ………………

    エレン「というわけでクリスタの奴、体がサシャになってからというもの絶好調みたいなんだ」

    ジャン「そうか、それはええことやないか」(ヌップヌップ

    ミカサ「ちっ、違うのエレン!これは違うの!」(ズッポズッポ

    エレン「最初のうちは不安だったけど、この調子ならずっとこのままでも大丈夫だな」

    ジャン「せやけど工藤、世の中そんな都合のええことばかりとちゃうで」(ギュプギュプ

    ミカサ「ジャンにオナニー中の写真を撮られて脅されたとかとかそういうわけではなくて……ヒンッ!」(ジュポジュポ

    エレン「どういうことだよ、ジャン」

    ジャン「せやな、今クリスタはサシャの中でどないな状態でおるか考えてみぃ」(ズビュゥッ

    ミカサ「わ、私はただエレンの前で他の男とセックスすることによる背徳感にハマっただけ!」(ビュクンビュクン

    エレン「今のクリスタの状態……ま、まさか!」





    58:以下、名無しが深夜にお送りします:2013/07/06(土) 18:57:17 ID:2Bc.3Nr.

    ミカサの空気感www





    59:以下、名無しが深夜にお送りします:2013/07/06(土) 19:23:32 ID:fuvPb/2E

    ジャン「ようやく気付いたようやな工藤」(ドピュルルルル

    ミカサ「エッ、エレン!こんなはしたない私を見て!」(ドクッドクッ

    エレン「クリスタはジャガイモの栄養となってサシャの体を巡っている。ジャガイモの主成分は炭水化物だ!」

    ジャン「せやで。確か座学で、ジャガイモの炭水化物はエネルギーとして体内で消費されると習ったはずや」(ビュルルッ

    ミカサ「貴方以外のチンポで感じてる私にお仕置きして、エレン!」(ビクンッビクビクッ

    エレン「な、なんだって!?ということはカロリーが消費されつくしたら……」

    ジャン「ああ、栄養の残骸となったクリスタは小便としてサシャの体から抜け出てしまう。そうなったら……あいつはしまいや」(ドピュピュンッ

    エレン「そ、そんな!クリスターッ!」

    ミカサ「あああああっ、エレン以外のチンポで種付けアクメ決めちゃうぅぅぅ!!」(ドップドップ

    エレン「なぁミカサ、さっきから喧しいんだけど」

    ミカサ「」





    60:以下、名無しが深夜にお送りします:2013/07/06(土) 19:30:23 ID:rb2AEopU

    相変わらずミカサが喘いでるのにガン無視wwwwwww





    61:以下、名無しが深夜にお送りします:2013/07/06(土) 19:35:02 ID:fuvPb/2E

    エレン(畜生、俺はどうしてもっと早くこの事に気付かなかったんだ!)

    エレン(クリスタ……どうか無事でいてくれよ)


    ユミル「おい、クリスタ!急にどうしたんだ、しっかりしろ!」

    サシャスタ「ユ、ユミル…私、どうしちゃったんだろう……。急に体の力が抜けて……」(ゼェ、ゼェ

    エレン「クリスタ!まだ無事か!!」

    ユミル「エレン!クリスタは一体どうなっちまったんだ!?」

    エレン「クリスタの栄養分が消費され尽くしたんだ!このままだとクリスタはサシャの体から抜けて消滅してしまう!!」

    サシャスタ「や、やっぱりそうなんだ…。きっと、サシャの体を乗っ取ったバチが当たったんだね……」

    エレン「バチなんてあるわけないだろ!クリスタ、気をしっかりと持て!!」

    ユミル「おい、エレン!もうクリスタはどうにもならないってのかよ!」

    エレン「そう言われても、どうすれば……そうだ!こういう時こそアルミンの頭脳の出番だ!」





    62:以下、名無しが深夜にお送りします:2013/07/06(土) 19:40:57 ID:fuvPb/2E

    エレン「ユミル、俺はこれからアルミンの相談しに行く、それまでにクリスタの様子を見ててくれ!」

    サシャ「…フゴッ」

    サシャスタ「う…うう……」

    ユミル「サシャの意識が表に出始めている!急いでくれよ、エレン!」


    ………………

    エレン「アルミン!クリスタが大変なことになってるんだ!手を貸してくれ!」

    アニ「ミーナ!あなたの、あなたのせいでハニーが!!」

    ミーナ「そ、そんなこと言われても……」

    エレン「ど、どうしたんだよ二人とも。アルミンは…?」

    アニ「アルミンは……死んだよっ。ミーナのせいで!」

    ミーナ「そんな!わざとじゃないの!信じてアニ!」

    エレン「な、何だって!?」





    63:以下、名無しが深夜にお送りします:2013/07/06(土) 19:50:02 ID:fuvPb/2E

    エレン「アルミンが死んだ?どういうことだ!?」

    アニ「アルミンは…最近私たちのセックスもマンネリ気味だからって新しい刺激を求めていたんだ」

    ミーナ「そこでアニは亀頭そっくりな私の髪型を利用して、私の頭でアナルスカルファックをする事を思いついたの」

    エレン「ま、まさか、それでアルミンのアナルが破裂して……」

    ミーナ「ううん、アルミンのアナルは私の頭をすっぽりと飲み込んだわ」

    アニ「だけどミーナの頭が気持ちよすぎたせいで、アルミンはテクノブレイクを起こして死んでしまったんだ!」

    エレン「そ、そんな…アルミン!いつか俺と一緒に外の世界を旅するって約束したじゃないか!」

    アニ「本当に、どうしてこんなことになってしまったんだ……」

    エレン「アルミィィーン!」

    エレン「それはそうとアニ、アルミンも死んだことだしこれを機に俺に乗り換えるってのはどうだ?」

    アニ「ないわー」

    エレン「チッキショー!死んじまえこのビッチが!」





    69:以下、名無しが深夜にお送りします:2013/07/06(土) 20:17:46 ID:fuvPb/2E

    ………………


    エレン「くそっ、くだらない茶番で時間を消費しちまった」

    エレン「こんなことをしてる間にもクリスタが……」


    サシャ「フゴフゴッ!フゴゴッ!」

    サシャスタ「……ぜぇ、ぜぇ」

    ユミル「畜生!もう殆どサシャの意識が目覚めてる!エレンの奴、まだなのか…?」

    エレン「駄目だユミル!アルミンは新手のプレイで死んじまった!もう俺達にはどうすることもできない!」

    ユミル「そ、そんなことはねえ!まだ他にも手があるはずだ!」

    サシャスタ「……もういいよ。エレン、ユミル、今までありがとう」

    ユミル「クリスタ!無理して喋るんじゃねえ!」

    サシャスタ「ううん……、わかるんだ。私はもう手遅れだってこと」

    エレン「クリスタ!」





    72:以下、名無しが深夜にお送りします:2013/07/06(土) 20:30:09 ID:fuvPb/2E

    サシャスタ「……だからね、最期に二人に私の気持ちを伝えたいの」

    ユミル「最期だなんて、そんなこというなよクリスタァ…」

    サシャスタ「……ユミル、こんな私と友達でいてくれてありがとう」

    サシャスタ「私はこの世に必要のない存在なんじゃないかってずっと悩んでたけど、ユミルのおかげで救われたの」

    ユミル「うぅ……クリスタ……」(グスンッ

    サシャスタ「……そしてエレン、私ね、ずっとあなたのことが好きだったの」

    エレン「ファッ!?」

    ユミル「えっ、マジで?」





    74:以下、名無しが深夜にお送りします:2013/07/06(土) 20:38:03 ID:fuvPb/2E

    サシャスタ「……初めて見たときからずっとエレンのことが気になってた」

    サシャスタ「今まではミカサが怖くて言えなかったけど、この気持ちを隠したまま消えるなんて絶対にイヤだから」

    エレン「いや、待て待て。今までそんなフラグ立ってなかっただろ」

    ユミル「ないわー。最新話のベルトルト→アニ並みに唐突過ぎ」

    エレン「あっ、おいコラ。何ネタバレしてんだよ」

    ユミル「別にいいじゃねえか、今更気にするようなことじゃないだろ」

    エレン「ったくしょうがねえなぁ。おかげですっかりベルユミ派が葬式ムードだよな、アレ」

    ユミル「あれだけのフラグで心が折れるなら元から二次創作なんて不向きだろ」

    エレン「むしろあの流れを利用したシチュエーションを思い浮かべる事ぐらいはしてほしいもんだよな実際」

    サシャスタ「…二人とも、脱線してる。私もうすぐ消えちゃうんだけど」

    エレユミ「あっ、悪い悪い」





    76:以下、名無しが深夜にお送りします:2013/07/06(土) 20:45:04 ID:fuvPb/2E

    エレン「で、とりあえずどういう理由にしとくんだ?」

    サシャスタ「じゃあ私が死にたがり女だから、死に急ぎ野郎のエレンに惹かれたってことで」

    ユミル「そうだな、じゃあそれで行こ」

    サシャスタ「……私は、事ある毎に死に急ごうとするエレンのことがずっと気になってたの」

    サシャスタ「私自身死ぬことばかり考えてたから、きっとそんなエレンに共感したのね」

    エレン「クリスタ……俺もお前の事がずっと気になってた…気がする」

    エレン「低いところといい、金髪といい、どことなくアニに似てる気がしてたんだ」

    ユミル「なんだその理由」

    サシャスタ「そっか、私たちずっと両想いだったんだね」

    ユミル「いやいやいや、その理屈はおかしい」





    78:以下、名無しが深夜にお送りします:2013/07/06(土) 20:53:49 ID:fuvPb/2E

    サシャスタ「……でも、もうすぐお別れ。だから二人とも、最期に私の望みを聞いてくれる?」

    エレン「な、なんだ?言ってみろよ」

    ユミル「最期だなんて認めたくないけど、お前の言うことだったら何でも聞いてやるよ!」

    サシャスタ「そっか……じゃあ言うね」

    サシャスタ「……サシャが用を足した後のおしっこは、青草茂る放牧地に撒いてほしい」

    サシャスタ「そこで私は牧草に生まれ変わって、心地良い風を浴びながら過ごしたい……」

    エレン「うん…うん…わかった。約束するよ」

    ユミル「私は、絶対にクリスタのことを忘れないからな!」

    サシャスタ「……二人とも…あり…が…と…」


    サシャ「フンゴーッ」ブルブルッ

    エレン「た、大変だ!サシャがこんなところで漏らそうとしてるぞ!」

    ユミル「早く尿瓶持ってこい尿瓶!」





    79:以下、名無しが深夜にお送りします:2013/07/06(土) 20:59:41 ID:fuvPb/2E

    エレン(こうしてクリスタはサシャの体からいなくなり、残された小便は望み通り牧草地に撒くことにした)

    エレン(変態性欲の末に死んだアルミンの亡骸は、予定通りユミルが王水に溶かして処分した)

    エレン(クリスタは俺達の目の前からいなくなったけど、完全に消えたわけじゃないと信じている)

    エレン(インカのめざめになったクリスタが一度サシャに生まれ変わったように、命というものは必ずどこかでつながっているから)

    エレン(きっとクリスタはこの青空の下、必ずどこかで生きている)

    エレン(そう信じていれば、きっとまたどこかでクリスタに出会えるはずだ)





    81:以下、名無しが深夜にお送りします:2013/07/06(土) 21:09:09 ID:fuvPb/2E

    ―そう、すべての命は必ずどこかでつながっている。

    草スタ(そよ風が気持ちいいなぁ……)

    ―強いものしか生き残れない弱肉強食の世界だからこそ、命のつながりは確実に存在しているのだ。

    牛「ゥンモーッ」ムシャムシャ

    草スタ(痛い痛いいだだだだだだだだだっ)

    ―我々はその事を絶対に忘れてはならない。

    牛スタ「ンモォー。ンモォー」

    ―多くの命のつながりによって我々は日々を生かされているのだから。

    解体業者「この牛は妙に可愛いな…きっと女神の生まれ変わりだな」ハァハァ

    牛スタ「ブモ゙ォォーッ!!」

    ― 一つ一つの命がそれより更に多くの命によって支えられているのだ。

    アニ「今日の夕食は牛肉か…。憲兵団に入ってから食事に困らなくていいな」ムシャムシャ





    85:以下、名無しが深夜にお送りします:2013/07/06(土) 21:15:31 ID:fuvPb/2E

    エレン(あれからどれくらいの年月が経ったんだろう……)

    エレン(訓練兵団を卒業した俺は、トロスト区防衛戦や俺の巨人化など様々な出来事を経て調査兵団に入団した)

    エレン(俺もユミルもクリスタが消えたショックから少しずつ立ち直りつつある)

    エレン(だけど今でも思うんだ)

    エレン「クリスタ…お前に会いたいって」


    ???「エレェーン!」タッタッタ





    88:以下、名無しが深夜にお送りします:2013/07/06(土) 21:35:18 ID:fuvPb/2E

    エレン「その声は…アニか。久しぶりだな、憲兵団の入ってからの調子はどうだ?」

    アニ?「そう見えるでしょ?えへへ〜。私が誰だかわかる、エレン?」

    エレン「誰って、どこからどう見てもアニ……い、いや、もしかして……」

    エレン「…もしかして、お前クリスタなのか?」

    アニスタ「そうなの!またこうしてエレンと出会えるなんて夢みたい!」

    エレン「でもどうして?お前はあの時間違いなくサシャの小便になって消えたはずなのに」

    アニスタ「あの後牧草に生まれ変わった私は牛に食べられて、今度はその牛に生まれ変わったの」

    アニスタ「その後牛になった私の肉をアニが食べて今の体になったんだ」

    エレン「そうだったのか…。でも、牛肉の栄養が消費されたらクリスタはまた…」

    アニスタ「ううん。牛肉の主な成分は蛋白質だから、今度はアニの血肉になってずっとこの姿のままでいられるよ!」





    91:以下、名無しが深夜にお送りします:2013/07/06(土) 21:46:04 ID:fuvPb/2E

    エレン「そうか!ということはクリスタはもう俺の前から消えなくてすむんだな!」

    アニスタ「うん!これからはずっと一緒だね、エレン!」

    エレン「クリスタ…再びお前に会うことが叶うなら、ずっと言いたかった言葉があるんだ」

    エレン「俺と結婚してくれ、クリスタ!」

    アニスタ「私こそ、何の因果か中古女に生まれ変わっちゃったけど、それでもよければ私をお嫁さんにしてください!」

    エレン「中古でもかまうものか!クリスタはもう俺の嫁だ!」

    アニスタ「エレン!今の私、とても幸せ!」


    ミカサ「そんな…中古でもお嫁さんにしてくれるだなんて。本当に嬉しいエレン」

    エレン「何を寝言言ってるんだお前は」

    ミカサ「(´;ω;`)」ブワッ





    93:以下、名無しが深夜にお送りします:2013/07/06(土) 21:50:51 ID:2Bc.3Nr.

    ミカサには清々しいほど容赦ねぇなwwww





    95:以下、名無しが深夜にお送りします:2013/07/06(土) 21:58:52 ID:fuvPb/2E

    こうして再会できたエレンとアニスタは結婚して幸せに暮らした。

    その後、エレンの口添えで調査兵団に配置換えしたアニスタは第57回壁外調査に参加。

    もちろん女型の巨人の襲撃を受けることなく、無事に調査を終えることとなる。

    その結果、リヴァイ班のオルオ、ペトラ、グンタ、エルドを始め多くの調査兵の命が人知れず救われた。

    また、アニが内通者でなくなったために、その後104期生が内通者の疑いを着せられることもなくなる。

    結果、内通者を探すために集められたミケ、ゲルガー、ナナバ、リーネ、ヘリングなど更に多くの命が失われずにすんだのだ。

    クリスタをジャガイモにするだけのアルミンの発明。この発明は間違いなく多くの人命を救ったのだ!



    ちなみに、あらゆる意味でアニを失ったベルトルト(超大型巨人)の壁ドンによりウォール・ローゼが滅亡したのはまた別の話。


      姦





    97:以下、名無しが深夜にお送りします:2013/07/06(土) 22:00:16 ID:LHGlscd.

    中古、中古、連発するなwww





    98:以下、名無しが深夜にお送りします:2013/07/06(土) 22:01:45 ID:mZ4ErvOk

    まったくゲスミンはロクなことしないな






    99:以下、名無しが深夜にお送りします:2013/07/06(土) 22:05:29 ID:2Bc.3Nr.

    何故だろう?何だかいい話っぽくなった気がするわ





    101:以下、名無しが深夜にお送りします:2013/07/06(土) 22:10:33 ID:fuvPb/2E

    初めてSSを書いてみた。もうみんなわかってると思うけど、コンセプトは進撃の巨人でコナンSS。
    思ったほどマジキチにできなかったな、とかキャラの口調が違う気がするな、とか色々問題が残ったので次があったら頑張りたい。

    ちなみにコナンSSとして書くに当たってのキャラのポジションは以下のイメージ。
    エレン=コナン
    アルミン=阿笠博士
    ミカサ=蘭
    クリスタ=光彦
    サシャ=元太
    アニ=灰原
    ジャン=服部
    ベルトルトとライナーは殆ど出せなかったけど、出してたらジンとウォッカみたいにしてたかな。

    それではお目汚し失礼。このSSが大分と鳥取の懸け橋となることを願う。





    102:以下、名無しが深夜にお送りします:2013/07/06(土) 22:17:43 ID:kAq/QBIQ

    初SSでこれとか





    103:以下、名無しが深夜にお送りします:2013/07/06(土) 22:22:15 ID:4Cz0cS7U

    末恐ろしいわ





    104:以下、名無しが深夜にお送りします:2013/07/06(土) 22:25:10 ID:k2uNk7eI

    ジャンとか普通に工藤とか言ってたしな






    105:以下、名無しが深夜にお送りします:2013/07/06(土) 22:35:24 ID:2Bc.3Nr.

    面白かったわ また書いてくれよ〜
    乙!





    106:以下、名無しが深夜にお送りします:2013/07/06(土) 23:17:55 ID:rhACMaDo

    初でこれかよ・・・
    これは期待の新人!乙でした!!





    107:以下、名無しが深夜にお送りします:2013/07/06(土) 23:22:55 ID:5p4ZApHY

    次もマジキチよろしく







     
    2:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします:2013/06/19(水) 01:27:57.40 ID:gu+QoQ2No

    小さく嘆息していると、目を覚ましていたエレンが私を見ていた。

    「ミカ……サ?」

    「おはよう、エレン。気分はどう?」

    答えようとしたエレンが途端に咳き込んだ。

    額に乗せていたタオルがその拍子にずれ落ちる。

    ちょうど空いた額に手を当てると、まだだいぶ熱があるようだ。

    「今日の訓練は休むと伝えてある。ゆっくり休むと良い」

    タオルを拾って水に濡らし、額に乗せ直した。





    3:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします:2013/06/19(水) 01:28:28.07 ID:gu+QoQ2No

    「……お前は?」

    「何が?」

    エレンが何を聞きたいのかはわかったが、あえてとぼけて問い返す。

    それが伝わったのか、彼は苛立たし気に眼光を鋭くした。

    「お前はなんでここにいるんだよ。訓練はどうした?」

    「私も体調不良で休み」

    「……じゃあ人の看病なんてしてないで休んでろよ」

    「私は訓練ができるほどではないけれど、エレンより元気。だから看病をする」

    私の言葉にエレンは何か言いたそうだったが、「そうかよ」とだけ言って、それきり黙ってしまった。

    言っても無駄と諦めたのか、喉が痛くて喋りたくないのか。

    おそらくはその両方だろう。





    4:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします:2013/06/19(水) 01:28:56.06 ID:gu+QoQ2No

    「夏風邪だって」

    返事はない。

    「エレンは毎年夏になると風邪を引く」

    ぴくりと眉間に皺が寄ったのが見えた。

    聞こえてはいるようだ。

    「お母さんから聞いたことがある。夏風は馬鹿が引くんだって。毎年のように夏風邪を引き続けるエレンは、昔から変わりなく馬鹿」

    「うるさいな! 去年は引いたかもしれないけど一昨年は夏風邪なんて引いてないぞ!」

    堪りかねたエレンはそう叫んだ後、苦しそうに咳をしだした。

    喉が痛いのに大声を上げるからだ。





    5:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします:2013/06/19(水) 01:29:26.54 ID:gu+QoQ2No

    「エレンは一昨年も夏風邪を引いた。エレンのことで私の記憶違いはない」

    私が断言すると、エレンは憮然とした表情になった。

    「今年は何が原因で風邪を引いたの?」

    「……なんだっていいだろ」

    突き放すように呟いた後、エレンはそっぽを向いてしまった。

    これ以上は話さないという意思表示だろう。

    小さく嘆息する。

    川で水遊びをして、濡れたまま過ごしていたのが原因だということはアルミンから聞いて知っている。

    だが、そのことをとやかく言えばエレンが完全にへそを曲げてしまいそうなのでやめておくことにした。





    6:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします:2013/06/19(水) 01:29:53.36 ID:gu+QoQ2No

    風があるとはいえ、暑いことには変わりなく、浮かんでいた汗が滴となり、頬に沿って流れた。

    エレンはと見ると、彼もまたベッドの上で暑そうに眉をしかめている。

    手近にあった薄手の教本を手に取り、扇いで風を送ってやると何か言いた気にこちらに視線を投げたが、結局は何も言わずに目を閉じた。

    窓の外に目を向けると、先程まではなかった白い雲が山の向こうから顔を覗かせていた。

    夏虫の声は少し小さくなった気がする。

    彼らもこの暑さに参ってしまったのだろうか。

    部屋にはいつの間にかエレンの寝息が響いていた。





    7:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします:2013/06/19(水) 01:30:26.51 ID:gu+QoQ2No

    寝苦しそうな寝息を立てるエレンを見る。

    少しは大人っぽくなったが、昔と何も変わらないエレンだ。

    以前、誰かにエレンとの関係を聞かれたことがあった。

    私は迷うことなく、私とエレンは家族だと言った。

    あるときは、エレンのことをどう思っているのかと聞かれたことがあった。

    私は迷うことなく、エレンのことは家族だと思っていると言った。

    誰に問われても、私はそう答える。

    けれど、エレンに「お前は俺のことをどう思っているのか」そう問われたならば、私はなんと答えるだろうか。





    8:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします:2013/06/19(水) 01:30:54.91 ID:gu+QoQ2No

    エレンと出会ってすぐの、彼の家に引き取られたばかりの私なら、迷うことなく家族だと答えただろう。

    では、今は――。

    エレンが大切なことには変わりはない。

    エレンと一緒にいたい。

    エレンと離れたくない。

    家族だからそうなのだと思っていた。

    強く吹いた風に目を閉じる。

    まぶたの裏に浮かんだのは、ここに来てからのエレンだった。





    9:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします:2013/06/19(水) 01:31:34.78 ID:gu+QoQ2No

    エレンがアニと対人格闘の訓練をしている。



    気持ちが落ち着かない。





    10:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします:2013/06/19(水) 01:32:03.99 ID:gu+QoQ2No

    エレンがクリスタと馬術について語っている。



    胸が締め付けられるようだ。





    11:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします:2013/06/19(水) 01:32:34.02 ID:gu+QoQ2No

    エレンがサシャと楽しそうにご飯を食べている。



    心がざわつく。





    12:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします:2013/06/19(水) 01:33:09.35 ID:gu+QoQ2No

    エレンがミーナと――。



    エレンがユミルと――。



    エレンが――。



    エレンが――。





    13:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします:2013/06/19(水) 01:33:42.26 ID:gu+QoQ2No

    目を開けてエレンを見ると、熱で上気した頬は林檎の様に赤い。

    タオルを手に取ると、すでに温くなっていたので、もう一度水で濡らして乗せ直す。

    エレンは寝息を止め、少しだけ身じろぎをしたが、すぐにまた寝息を立て始めた。

    彼は診察の結果、単なる夏風邪と診断された。

    寝ていれば治る程度の、大したことのない状態だそうだ。

    それでも私は不安だった。

    私は二度家族を失った。

    もう大切な人を失いたくない。

    エレンに対して抱いているのはそんな気持ちが混じった親愛の情だ。





    14:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします:2013/06/19(水) 01:34:10.23 ID:gu+QoQ2No

    けれど、それだけではない。

    そのことはエレンと彼女らのことを思うときに波立つ心が教えてくれる。

    その気持ちを何と呼ぶのかわからない。

    それは親愛の情に似た、全然違う想いだ。

    けれど、それにはまだ名前はなくて、私はその気持ちが、想いが、感情が、どういったものかわからないのだ。





    15:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします:2013/06/19(水) 01:34:39.11 ID:gu+QoQ2No

    布団から出ているエレンの手をそっと握る。

    私の冷たい手に驚いてぴくりと一瞬だけ震えたが、やがて優しく握り返してくれた。

    窓の外では、白く大きな入道雲が山から立ち昇り、晴天を塗りつぶそうとしていた。

    夏虫の声はほとんど聞こえなくなっていた。

    きっと雨が降るのだろう。

    遠くの方から点呼の声が聞こえた。

    午前の訓練は終わりのようだ。





    16:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします:2013/06/19(水) 01:35:28.87 ID:gu+QoQ2No

    エレンに食事を持ってこようと、名残惜しくも手を離そうとしたが、思いのほかエレンは強く握っておりそれは叶わなかった。

    「エレン、食事を持ってくる。手を離して」

    その声にも反応せずエレンは手を握り続けていた。

    ――仕方ない、食事は誰かが戻ってきたらお願いしよう。

    おそらくアルミンが心配してきてくれるはずだ。





    17:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします:2013/06/19(水) 01:36:26.10 ID:gu+QoQ2No

    あと少しだけ続く二人の時間。

    寝ているエレンを起こさぬよう、昔カルラお母さんが歌っていたのを思い出しながら、小さな声で歌う。

    エレンを見ると、寝苦しそうな様子はなく和らいだ顔になっていた。

    私は思わず笑みが零れた。

    何となく思う。

    今の私の微笑みは、カルラお母さんがエレンに向けていたものとそっくりなのではないか、と。

    きっと今はそれでいいのだ。

    私の、自分でもわからないこの気持ちに名前がついたなら、今とは違う微笑みをエレンに向けることができる。

    いつか来るその時を思い、私は優しくエレンの手を握った。






    終わり





    18:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします:2013/06/19(水) 01:36:55.40 ID:gu+QoQ2No

    エレンとミカサの話を書こうと思ったらこうなった。

    皆も夏風邪には気をつけてください。





    19:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします:2013/06/19(水) 01:37:43.83 ID:gu+QoQ2No

    ミカサはエレンに対して家族以上の好意を抱いてるけど無自覚なのだそうです。

    とにもかくにもこれで十篇。



    アルミン「襲い来るモノ」

    ハンジ「あなたの言葉を胸に、私は生きていく」

    ライナー「俺は、こんなことには負けない」

    アニ「陽だまりを歩く」

    エレン「お前らやる気出せよ!」

    エレン「涼しき夏、暖かき冬」

    ミカサ「残酷で美しく、淡々とした世界」

    ジャン「ミカサと付き合うまでの十五日間」

    クリスタ「秘密は言えなかった」

    ミカサ「まだ名前はない」New





    20:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします:2013/06/19(水) 01:46:04.30 ID:QE5C0qnJo

    ついに10作目か
    これからも書いてくれると嬉しい






    21:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします:2013/06/19(水) 20:04:36.36 ID:oBSRAuTDO

    乙! 楽しませて頂きました!





    22:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします:2013/06/19(水) 22:58:14.42 ID:TUqfnzmto


    毎回良いものをありがとう


    1:以下、名無しが深夜にお送りします:2013/06/23(日) 00:09:16 ID:KFXYov4A

    名前も知らない鳥がさえずった。
    春が来たのだと直感した。うららかな春だ。

    数十キロメートル頭上では、例年と代わり映えしない青空がどこまでも続いている。
    数百メートル先の森は青々と茂っているが、ところどころ禿げていた。
    おそらく、空気はまだ少し冷たいんだろう。そう推測した。

    数十メートル先の、軽自動車一台分ほどの道幅の道の脇には、淡い桃色が並んで咲いている。
    散った花びらの量は灰色の道を覆うほどだ。それでも、未だに花びらはあちこちで舞っている。
    そして眼下の田んぼには、乾いた土が散らばっている。周囲に稲は無い。

    今日も彼は、その寂しい田んぼの隅っこに突っ立っていた。
    いや、突き刺さってたという方が正しいかもしれない。
    何をするわけでもなく、生まれたときからここに突き刺さっている。
    それが仕事なのだから、仕方ない。




     
    2:以下、名無しが深夜にお送りします:2013/06/23(日) 00:09:57 ID:KFXYov4A

    そうは考えても、もう何十年になるのだろうか。
    目の前の道を人が通り過ぎる度に、羨ましく思う。
    自らの足で好きな場所へ行けるだなんて、夢のようだ。
    とても羨ましい。

    そんな彼の毎日の唯一の楽しみは、目の前の道を通る人を眺めることだった。
    赤や黒の鞄を背負った少年少女は、いつの間にか大きくなっていて、驚いたりもする。
    彼らの母も、いつの間にか老けていて、それを見たときは何とも言えない気持ちになることもある。
    毎日そこを歩いていた老人が、突然ある日を境に来なくなってしまうなんてこともあった。

    そういうときは、月日が流れるのは早いものだと改めて感じる。
    光陰矢の如しという言葉が、頭を過ぎった。誰から聞いたんだったか。





    3:以下、名無しが深夜にお送りします:2013/06/23(日) 00:10:36 ID:KFXYov4A

    この辺りの風景も、少し変わってしまった。
    昔は、道は土がむき出しになっていたのに、今は濃い灰色の塊に覆われている。
    緑も少し減ったような気がする。そして、子どもの数も。
    彼は昔の風景が好きだった。
    昔と変わらないのは自分自身と、眼下の田んぼだけだ。

    寂しい。これから先のことを考えると、もっと寂しくなった。
    いったい、いつまで続くんだろうか。
    答えは出ない。彼はここに立っていることしかできない。





    4:以下、名無しが深夜にお送りします:2013/06/23(日) 00:11:18 ID:KFXYov4A

    眼下に広がる田んぼは、未だに殺風景だ。
    水が張っているだけマシなのかもしれないが。

    あたたかい風が水面を撫でる。
    そこに映る潰れた赤い光が揺れた。夕陽だ。

    彼はその日もいつもと同じ場所に、いつもと同じように立っていた。





    5:以下、名無しが深夜にお送りします:2013/06/23(日) 00:12:16 ID:KFXYov4A

    漫然と無人の道を眺めていると、どこか遠くで
    無機質な鐘の音のような音が、空気を揺すった。
    夕方、この電気的な音が聞こえると、鞄を背負った少年少女の姿が現れ始める。
    彼は外のルールも、なんとなくだが分かっていた。

    少年少女らは学校に行き、様々なことを学ぶ。
    そこで友人を作り、ともにはしゃぎまわる。
    自由に、縦横無尽に走り回るのだ。笑いながら。
    ああ、楽しいんだろうなあ。田んぼの外の世界に想いを馳せずにはいられなかった。





    6:以下、名無しが深夜にお送りします:2013/06/23(日) 00:13:04 ID:KFXYov4A

    考えているうちに、赤い鞄を背負った少女たちと
    黒い鞄を背負った少年たちが、ちらほら道を通り過ぎていく。
    みんな声を上げて笑い、並んで歩いている。
    その姿を見ていると、変な気分になる。
    もう慣れたものだが、まだ何万回もこれを見せつけられるのかと思うと、正直うんざりだった。

    しばらくすると、その流れも途切れた。
    日は身体を半分ほど地平線に隠している。
    辺りはまだ明るいが、夜に切り替わる準備を着々と進めていた。

    夜が訪れると、ここの人の通りはゼロになると考えてもいい。
    太陽が地平線の向こうに消えたときが、ひとりの暗い時間が始まる合図だ。
    ああ、夜が来る。忌々しい夜だ。

    気分が濁った水に沈んでいこうとしたそのとき、短い悲鳴のような声が聞こえた。





    7:以下、名無しが深夜にお送りします:2013/06/23(日) 00:13:40 ID:KFXYov4A

    はっとして目の前の道を見ると、赤い鞄を背負った少女が倒れていた。
    髪の長い、幼い女の子だ。水色のワンピースのような服を着ている。
    顔は今にも泣き出しそうなほど、くしゃくしゃだった。

    おそらく、何かに躓いて転んだのだろう。
    辺りに躓くような障害物は何もなかったが、たぶん、そうだろう。

    それを見た彼は思わず、「大丈夫か?」と声を掛けてしまった。
    言ってから、後悔した。





    8:以下、名無しが深夜にお送りします:2013/06/23(日) 00:14:26 ID:KFXYov4A

    「……だれ?」少女はゆっくりと起き上がりながら、涙声で言った。

    どうする。答えるか?
    いや、また捨てられそうになるかもしれない。
    答えないほうが賢明なのかもしれないな。
    この娘にトラウマを植え付けるのにも、少し抵抗があるし。

    彼は黙秘を貫き通すことにした。
    今、この辺りには彼以外には誰もいないので、おそらく誤魔化せるだろう。





    9:以下、名無しが深夜にお送りします:2013/06/23(日) 00:15:03 ID:KFXYov4A

    しかし、少女は案山子に歩み寄り、話し始めた。
    「もしかして、かかしさん?」
    目には涙が浮かんでいる。膝からは血が出ている。どうやら擦りむいたらしい。

    彼は驚いて、呆れた。
    確かにこの辺りは案山子以外には田んぼばかりで、ものというものは何もないが、
    いくら子どもだからと言って、案山子に話しかけるようなメルヘンチックなやつがいてたまるか。
    そう思いつつも、少し嬉しかった。
    だからかなんなのか知らないが、思わず喋り始めてしまった。

    「そうだよ。案山子さんだよ」

    「え?」少女は目を丸くした。
    そして数秒の沈黙のあと、涙を流し始めた。





    10:以下、名無しが深夜にお送りします:2013/06/23(日) 00:15:37 ID:KFXYov4A

    泣かれてしまった。何してんだよ、お前。
    彼――案山子は激しく自責し、後悔した。

    はあ、やってしまった。またこれだ。
    だから人には話しかけないようにしてたのに。
    明日になれば大人がやってきて、俺をどこかに持っていくんだろうな。
    前は何とか逃れられたけど、今度こそ廃棄処分か。
    少女がここから走り去って、誰かを呼びにいったときが最後だ。

    しかし、少女は逃げ出すことも、悲鳴を上げることもなく、
    ただ泣きながらそこに留まっていた。それはそれで困るものだ。
    参ったね、こりゃ。





    11:以下、名無しが深夜にお送りします:2013/06/23(日) 00:16:30 ID:KFXYov4A

    「なあ、泣かないでくれよ」案山子はふたたび喋り始めた。
    「別に俺はお嬢ちゃんに悪いことをしようってわけじゃないんだ」

    「うん」少女は鼻を啜った。

    「逃げないのか?」

    「うん」少女は大きく頷いた。

    「どうして?」

    「あしが痛い」少女は擦りむいた膝を指差すと、また涙をぼろぼろ零し始めた。

    「怪我してなかったら、逃げたのか?」

    「うん」

    正直で、変なやつだ。案山子は内心で笑った。





    12:以下、名無しが深夜にお送りします:2013/06/23(日) 00:17:06 ID:KFXYov4A

    しばらく待っていると少女は泣き止んだ。
    それでもそこから動かなかった。脚が痛いのだろうか。
    お互い無言だった。それは三分近く続いた。
    なんとなく気まずい空気が漂い始めたので、
    案山子は少し話し相手になってやることにした。

    「なあ、お嬢ちゃん。歳はいくつなんだい」

    「六歳」

    「もう暗くなるぞ。早く帰らないと父ちゃんと母ちゃんが心配してるんじゃないのか?」

    「でも、あし痛い」少女は膝を抱えてその場に座り込んだ。

    「家まで遠いのかい?」

    「うん。たぶん、一億センチメートルくらい」

    「なんだそりゃ」センチメートルって何だ?





    13:以下、名無しが深夜にお送りします:2013/06/23(日) 00:17:49 ID:KFXYov4A

    少女の表情は少し明るくなった。「かかしさんはお家に帰らなくていいの?」

    「いいんだ。ここが俺の家だからな」

    「ここが? でもここ、田んぼだよ?」

    「そうだ。田んぼが俺の家なんだ」

    「これじゃテレビも見れないし、おままごともできないよ?」

    「そうだな」

    「かわいそう」少女の表情は少し曇った。





    14:以下、名無しが深夜にお送りします:2013/06/23(日) 00:18:25 ID:KFXYov4A

    「なら、俺もお嬢ちゃんの家に連れてってくれよ」

    「お母さんに犬や猫を拾って帰ってくるなって言われてるけど、大丈夫かな?」

    「冗談だよ」やっぱり変な娘だ。
    案山子は内心で吹き出したが、二割くらいは本気だった。「俺は自分では歩けないからな」

    「わたしが引きずっていこうか?」

    「家まで遠いんだろ? 一億なんとかって、さっき言ってたじゃないか。それに脚も痛いんだろ?」

    「そういえばそうだった」少女は照れ隠しのような笑みを浮かべた。

    「おいおい」案山子も内心で笑った。





    15:以下、名無しが深夜にお送りします:2013/06/23(日) 00:19:05 ID:KFXYov4A

    ああ、人と話すってのはなんて楽しいんだろう。案山子はすっかり楽しんでいた。
    なにしろ、人と会話するのは何十年ぶりなのだ。
    あのときのは会話とは言わないのかもしれないが。

    人以外にも話し相手になってくれるのがたまにいるが、
    鳥や虫、猪なんかとはほとんどコミュニケーションが取れない。
    それらを追い払うためにここに立っているのだから、
    吐かれる言葉は暴言のようなものばかりなのだ。
    今までは人間にも暴言を吐かれた事があったが、
    ここまで普通に接してくれる者はこの娘が初めてだった。

    だから、嬉しくて仕方なかった。たとえ六歳の少女でも、だ。





    16:以下、名無しが深夜にお送りします:2013/06/23(日) 00:19:56 ID:KFXYov4A

    「なあ、お嬢ちゃん」
    話したいことは山のようにあったが、とりあえず、これだけは言っておかなければならない。
    この娘の未来のために。そして案山子自身の未来のために。
    「俺が喋る案山子だってことは、誰にも言わないでくれよ」

    「どうして?」

    「捨てられるかもしれないからな」

    「どうして?」

    「お嬢ちゃんの周りの人はみんな、喋る案山子は気持ち悪いって言うと思うんだ」

    「そんなことないよ。みんないい人だよ?」

    「ああ。きっとそうなんだろうけど、俺にはみんな冷たいんだ。
    喋ると分かったら、俺はたぶん二度とお嬢ちゃんと会えなくなっちまう」

    「んー、そっかあ……」少女の顔はふたたび曇った。





    17:以下、名無しが深夜にお送りします:2013/06/23(日) 00:20:49 ID:KFXYov4A

    「だから、俺が喋るってのは俺とお嬢ちゃんだけの秘密だ」

    「わかった、約束する」少女は言い、小指を立てて手をこちらに伸ばした。
    表情はもとの明るいものに戻っている。切り替えの早さに思わず感心した。

    「なんだい、そりゃ」

    「ゆびきり。約束をするときは、みんなこうするよ。知らないの?」
    少女は案山子の腕に相当する棒の先端に
    ぶら下がっている手袋の小指部分を、自身の小指で掴んだ。
    その小さな手は、とても温かかった。

    「知らないな」

    「変わってるねえ」

    「案山子だからな」





    18:以下、名無しが深夜にお送りします:2013/06/23(日) 00:21:39 ID:KFXYov4A

    「ゆーびきーりげんまん」少女は手を振りながら、笑顔で奇妙な歌を歌い始めた。

    ほんとうに変わった娘だな。案山子は内心で微笑んだ。
    変わった娘だからこそ、こうやっていてくれているのかもしれないが。
    この娘も大きくなったら、俺のことを忘れちゃうんだろうな。
    少し寂しくなったが、別に今更どうってことないよなと自分に言い聞かせた。
    そう、今に始まったことではない。ひとりに戻るだけだ。ただ、それだけのこと。

    「ゆびきった!」どうやら儀式は終わったらしい。少女は勢いよく手を振り切った。
    おかげで汚い手袋が少し伸びてしまった。まあいいか。





    19:以下、名無しが深夜にお送りします:2013/06/23(日) 00:22:52 ID:KFXYov4A

    少女は続ける。「約束、やぶっちゃだめだよ」

    「約束って、俺は何をすりゃいいんだよ」

    「ふたりだけの秘密なんだから、かかしさんも誰にも言っちゃだめだよ」

    「はいはい」案山子は笑ってから、尋ねた。
    「なあ、どうでもいいかもしれないけど、家に帰らなくていいのか?」





    20:以下、名無しが深夜にお送りします:2013/06/23(日) 00:23:24 ID:KFXYov4A

    太陽は地平線の向こうにほとんど姿を隠している。
    辺りは真っ赤に染まっていた。仕舞いにはカラスの鳴き声が響き始めた。

    「でも、あし痛いし……」

    「それだと、いつまで経っても帰れないじゃないか。
    もう夜になっちまう。みんな心配してるぞ」

    「うー……」少女はその場で、膝を抱えて座り込んだ。

    「送ってやりたいのは山々なんだが、生憎俺はここから動けないんだ。悪いな」

    「んんん……。どうしよう。さらわれちゃうよ」

    「誰に?」

    「わかんない。お母さんと先生が言ってた。夜遅くに外にいるとさらわれるって」

    「なら、なおさら早く帰らないとな」

    「うー……」





    21:以下、名無しが深夜にお送りします:2013/06/23(日) 00:23:59 ID:KFXYov4A

    唸る少女から目を離し、道のほうを見てみると、遠くに人影が見えた。
    あまり見ない顔だ。人の顔を憶えることには自信がある。

    「おい。誰か来た。攫われちまうぞ」

    少女は身体を大きく震わせ、人影の方を見た。
    そして口を開いた。

    「お母さん!」それから、駆け出した。

    「脚痛いんじゃなかったのかよ」思わず内心で苦笑した。
    しかし、そんな案山子の呟きは聞こえていなかったらしい。
    少女はそのまま母親のもとに走っていった。





    22:以下、名無しが深夜にお送りします:2013/06/23(日) 00:24:29 ID:KFXYov4A

    「どこで何してたの? 心配したんだから」

    「忘れものを取りに戻ったら、ここで転んじゃって……。ごめんなさい」
    冷たい風に乗って、親子の会話が聞こえてくる。

    「そう。ま、大丈夫そうで良かったわ」

    「うん、かかしさんとお話してたから」

    「おいおい」案山子は声を出さずにはいられなかった。





    23:以下、名無しが深夜にお送りします:2013/06/23(日) 00:25:05 ID:KFXYov4A

    「案山子?」

    「あ、いや、なんでもない」

    「ふうん。じゃあ、早く帰ろうか」

    「うん!」少女は大きく首を縦に振った後こちらを向いて、小指を立てながら手を振った。「またねー」

    「おいおい」案山子は声を出さずにはいられなかったが、
    少女の笑顔を見ていると、そんなことはどうでもよくなった。
    なんだか変な気分だ。ひとりだったときとは、また違う寂しさに襲われる。

    辺りは夜に染まろうとしていた。
    ひとりの時間が迫っている。
    案山子は踵を返した少女と、その手を握る母親の背中を静かに見送った。





    25:以下、名無しが深夜にお送りします:2013/06/23(日) 07:04:03 ID:KFXYov4A




    「そうかあ。あれももう三年前かあ」案山子はしみじみ思った。
    「あの頃は可愛かったのになあ」

    「なにそれ。どういう意味?」少女は訝しげな目線を案山子に送る。

    「深い意味はない」

    「ほんとうに?」

    「ほんとうだ。昔ほどじゃないが、今も可愛いぞ」

    「か、かか可愛いだって。は、恥ずかしい」

    「なに照れてんだよ」
    辺りは少し暗くなってきていて、少女の顔は薄っすらとしか
    目視できなかったが、たぶん頬を赤らめているんだろう。





    26:以下、名無しが深夜にお送りします:2013/06/23(日) 07:04:42 ID:KFXYov4A

    五月も終わりに差し掛かっていた。
    薄桃色などこれっぽっちも残ってはいない。
    桃色だった道は、灰色に戻っていた。
    ところどころ禿げていた森も、今では緑一色だ。

    眼下の殺風景だった田んぼには、苗が等間隔で並んでいる。
    風が吹く度にそれらが小さく震えるのを見ているのも、なかなか楽しいもんだ。
    この時期になるといつも思う。
    しかし今は、この娘と話している以上に楽しいことはない。

    「もうすぐ梅雨だね、かかしさん」
    少女は地面に置いたランドセルの上に腰掛けた。

    「ああ、最悪だ。今年もびしょ濡れだろうな」

    「でも、畑にとっては恵みの雨なんでしょ? 学校で習ったよ」

    「俺にとっては鬼のように見えるぜ。恵みも一定量を超えれば迷惑でしかない」

    「んん、難しいね」

    「ああ、難しいな」





    27:以下、名無しが深夜にお送りします:2013/06/23(日) 07:05:58 ID:KFXYov4A

    「おじちゃんに頼んで、梅雨の間だけ家の中に入れてもらえば?」

    「俺が家に入れてくれなんて言ったら、きっと焼却炉行きだ」

    「じゃあ、わたしの家に避難するとか」

    「お嬢ちゃんが俺を引っこ抜いて勝手に持っていったら、おじちゃんに怒られるぞ」

    「む……。それは困る」少女は腕を組んで悩み始めた。
    眉間に皺を寄せ、九歳の少女らしからぬ表情を浮かべている。

    案山子は少し申しわけない気持ちになった。
    「心配してくれるのはありがたいけど、大丈夫だよ。
    雨なんて慣れたもんさ。俺が何十年案山子やってると思ってるんだ」





    28:以下、名無しが深夜にお送りします:2013/06/23(日) 07:06:40 ID:KFXYov4A

    「うーん、二〇年くらい?」

    「んー、もう七〇年くらいになるのかなあ」

    「七〇!」少女は驚嘆の声を上げた。「お爺ちゃんじゃん!」

    「まだまだ元気だぜ。お嬢ちゃんが死ぬまで俺が見守っていてやろう」

    「えー」

    「嫌なのかよ」





    29:以下、名無しが深夜にお送りします:2013/06/23(日) 07:07:44 ID:KFXYov4A

    六歳の変な娘は、三年経っても変な娘だった。
    なにしろ、三年もここに通い続けているのだから、変ではないわけがない。
    背は伸びて、言葉遣いも歳相応のものだが、それでも根っこは変わらないようで、
    髪や笑い方は全く変わっていないように思える。
    三年間、ほとんど毎日見続けてきたからそう感じるのかもしれない。

    当たり前だが、服装も初めて会ったときとは全く違っていた。
    黄色いシャツの上に紺のパーカーを羽織り、
    膝までほどの丈のぶかぶかとしたズボンを穿いている。
    足元はには小奇麗な靴が見えた。
    それが歳相応の服装なのかは案山子にはよく分からなかった。どうでもよかった。
    大事なのは着ている服ではなく、その服を来ているのが誰かということだ。





    30:以下、名無しが深夜にお送りします:2013/06/23(日) 07:08:32 ID:KFXYov4A

    「じゃあ、今日はそろそろ帰るね」少女は言う。

    案山子ははっとして辺りを見渡した。
    すでに日が沈んでいて、田んぼは薄暗かった。
    いつの間にこんなに時間が経っていたのだろう。

    「おう。気をつけて帰れよ」案山子は言った。

    この言葉を言う度に、身体に穴が開いたような感覚に襲われる。
    昔は感じたことのない、不思議な感覚だった。
    そんな幻の空洞を、少女の言葉が埋めてくれる。
    ほんとうに不思議な感覚だった。

    「またねー」少女は手を振りながら、ゆっくりと遠ざかっていった。
    案山子は奇妙な感覚に苛まれながら、今日も少女の背中を見送った。





    31:以下、名無しが深夜にお送りします:2013/06/23(日) 07:11:13 ID:KFXYov4A

    時間は昼頃なのだろうが、空は灰一色で、
    垂れ込めた雲は今にも雨を落としてくれそうだった。
    人の気配は皆無だ。漂うのは湿った空気だけで、いよいよだと感じさせられた。

    しばらくすると、眼下の濁った水溜りに、いくつもの波紋が広がりはじめた。
    広がった波紋は重なり、また降ってきた粒にかき消される。

    雨だ。忌々しい、恵みの雨。梅雨が来たのだ。





    32:以下、名無しが深夜にお送りします:2013/06/23(日) 07:12:32 ID:KFXYov4A

    小降りだった雨は徐々に勢いを増し、
    数十分後には豪雨と呼べるようなものに姿を変えた。
    波紋を眺めている場合ではなくなってしまった。
    大きな雨粒は溜まった水をべちゃべちゃと跳ねさせ、
    濁った水の一部として吸収されていく。

    もちろんそれは案山子にも襲い掛かる。
    あっという間に纏っていたぼろぼろの布は水を吸い、腕部分に重くのしかかった。

    ああ、最悪だ。案山子はため息を吐きたい気分だった。
    大粒の雨は痛い。頭は笠を被っているからまだ大丈夫だが、腕が痛い。

    そして何より、心細い。
    慣れたものだと思ったものだが、ここ一・二年は、
    この時期になると異常に寂しくなる。





    33:以下、名無しが深夜にお送りします:2013/06/23(日) 07:13:25 ID:KFXYov4A

    早く去ってほしい。雨雲なんてお呼びじゃないんだ。
    土地が潤っても、俺には何の利益もない。
    できた作物を食べられるわけではないし、
    ここに立っているのを特別感謝されるわけでもない。
    ここに立っているのが、当然なんだ。案山子なんだから。

    ああ、お嬢ちゃん。早く来てくれ。
    俺を救ってくれ。
    案山子は目の前の道を眺めながら、電気的な鐘の音を待った。





    34:以下、名無しが深夜にお送りします:2013/06/23(日) 07:14:10 ID:KFXYov4A

    数時間が経ち、雨脚は少し弱まってきた。
    それでも大雨には違いないが、先程と比べると幾分マシだ。

    そして、ようやく案山子の待ちわびた時間が訪れた。
    桃色の傘を差した少女が、案山子の前で立ち止まり、口を開いた。

    「びしょびしょだね」少女は歳相応の可愛らしい笑みを浮かべた。

    「濡れた俺も中々かっこいいだろ?」案山子も笑った。おそらく、表情には出ていないだろう。

    「いや、ぶさいく」

    「言うねえ」子どもというのは、なかなか残酷なところがある。嫌いじゃない。





    35:以下、名無しが深夜にお送りします:2013/06/23(日) 07:14:55 ID:KFXYov4A

    「雨、やだよねえ。かかしさん」少女は遠くの森を見ながら呟いた。

    「そうだな。最悪だ」案山子は少女を見ながら言った。

    「学校が遠いから、傘差してても服がびちょびちょになっちゃうよ」

    「ああ、家まで遠いんだったな。一億なんとかだったっけ」

    「え? 何それ」少女は勢いよく振り返った。

    「え? ほら。昔、言ってたじゃないか。家までは一億……なんだっけ。セン……センチ?」





    36:以下、名無しが深夜にお送りします:2013/06/23(日) 07:15:58 ID:KFXYov4A

    「センチメートル?」

    「そう! それだ!」

    「家まで一億センチメートルって、わたしが言ったの?」

    「もしかして、覚えてないのか?」

    少女は顔を伏せながら頷いた。「何それ。は、恥ずかしい……」

    「やっぱりお嬢ちゃんは変なやつだな」

    「きょ、今日はそろそろ帰るね」

    「おう。雨がマシなうちに帰っといたほうがいいかもな。気をつけてな」

    「うん」少女は踵を返し、ゆっくりと歩き始めた。
    ばしゃばしゃと汚い水が跳ねる。
    しかし、数メートル進んだ後、立ち止まった。





    37:以下、名無しが深夜にお送りします:2013/06/23(日) 07:16:30 ID:KFXYov4A

    「どうした?」

    「あ、あのさ。わたしの家はここから二、三キロメートルくらい先だからね」

    「おう」言い訳をしたつもりらしいが、案山子には
    一キロメートルというのがどれほどの遠さなのかが理解できなかった。

    「じゃあね!」少女は早足で立ち去った。

    嵐の前の静けさのような穏やかな時間は過ぎ去り、案山子はひとりに戻った。
    また、身体の中心に空洞ができたような、孤独感に襲われる。

    雨のせいだ。
    ああ、早く止んでくれないかなあ。
    そしたらもっと長い時間話せるのに。

    その雨は三日間降り続いた。後の二日、少女はここに現れなかった。





    38:以下、名無しが深夜にお送りします:2013/06/23(日) 07:18:07 ID:KFXYov4A




    嵐は過ぎ去った。

    蝉が鳴いている。どこかで、風鈴が鳴った。
    夏が来たのだと直感した。

    熱を持った光が、あらゆるものに平等に降り注ぐ。遠くがゆらゆらと揺れている。
    緑には生命力がみなぎっているように見えた。
    遥か遠く陽炎の中に、虫取り網を持って走り回っている子どもたちも窺えた。
    子どもたちはいつも元気だ。有り余る力を虫の捕獲に費やす。
    今年も多くの蝉の愚痴を聞くことになるんだろう。

    周囲の田んぼに張っている水に光が反射し、きらきらと輝いている。眩しい。
    小さかった苗は、案山子の身長の三分の一に達するほどに成長していた。

    ぬるい風が辺りを撫でた。さらさらと、稲同士が擦れる音が響く。
    ああ、この空気だ。
    今、ここに漂っている空気が、案山子は一年の中でいちばん好きだった。





    39:以下、名無しが深夜にお送りします:2013/06/23(日) 07:20:34 ID:KFXYov4A

    「はあー。疲れた」
    タンクトップと膝までのズボンを着た少女が、向こうから歩いてきた。
    頭には麦藁帽子、足元はサンダルだ。
    露出した肌は、健康的な色をしている。

    「お疲れさん」案山子は言った。「服がびちょびちょだけど、汗か?」

    「こんなに汗かいたら脱水症状で死んじゃうよ。
    水だよ、水。友達と川で遊んできたの」

    「そんな格好だと悪い虫が寄ってくるぞ?」

    「大丈夫だよ。虫除けスプレーしたし」

    「そうか」





    40:以下、名無しが深夜にお送りします:2013/06/23(日) 07:21:14 ID:KFXYov4A

    「あ、そうだ。かかしさんもいっしょに行く? 川」

    「いや、俺はいいよ。流されそうだ」

    「確かに」少女は吹き出した。「運動音痴っぽい」

    月日は流れる。たとえ、ひとりが願ったとしても、時間が止まることはない。
    少女と出会ってから、六年が経った。ほんとうに、早いものだ。

    少女は赤い鞄を背負わなくなり、代わりに
    重たそうな鞄を肩に提げて学校へ向かうようになった。
    服も学校で決められたおとなしいものを着て、
    何人かの友人と学校生活を謳歌しているようだ。

    そして、この時期になると学校は長い休みに入るらしい。
    それは少女にとっても案山子にとっても、とても喜ばしいことだった。





    41:以下、名無しが深夜にお送りします:2013/06/23(日) 07:25:16 ID:KFXYov4A

    「ねえ。前から思ってたんだけどさ」少女は言った。

    「なんだ?」

    「かかしさんに、名前ってないの?」

    「名前は無いな。いや、“かかしさん”って名前があるかな」

    「それじゃ不便じゃない?」

    「別に。俺のことを呼ぶのはお嬢ちゃんしかいないんだし、
    もう六年も“かかしさん”って呼ばれりゃ、それに慣れちまったよ」

    「でも案山子のことを“かかしさん”って呼ぶのっておかしくない?
    あれだよ? 人間のことを人間さんって言うのと同じだよ?」

    「俺から見ればお嬢ちゃんは“人間さん”だけど」

    「む……」少女は黙り込んだ。





    42:以下、名無しが深夜にお送りします:2013/06/23(日) 07:27:51 ID:KFXYov4A

    道の向こうに、ふたつの人影が見えた。
    「ほら、誰か来たぞ。さっさと遊んで来い。
    案山子なんかと話してるメルヘンチックな女だって言われるのは嫌だろう?」

    「むむ……」少女は人影の方をちらりと見てから、それとは逆の方向に歩き始めた。
    「名前、また考えてくるね」

    「いや、別にいらないって」





    43:以下、名無しが深夜にお送りします:2013/06/23(日) 07:28:34 ID:KFXYov4A

    夏の日の入りは遅い。それでも辺りは薄暗くなり始めていた。
    蒸し暑い風に乗って、遠くから太鼓の音が聞こえてくる。
    適当に周囲を見渡してみると、灯りが集中している場所が一箇所あった。
    どうやら、今日はその辺りで祭りがあるらしい。

    お嬢ちゃんも行ってるんだろうか。
    毎年行ってるらしいから、行ってるんだろうな。
    いいなあ。見てみたいなあ。
    また、お土産話を聞かせてもらおう。

    案山子の考えることは、あの少女のことばかりだった。
    ああ、あのお嬢ちゃんと祭りに行けたら、どれだけ楽しいだろうか。





    44:以下、名無しが深夜にお送りします:2013/06/23(日) 07:29:34 ID:KFXYov4A

    「おーい」声が聞こえた。
    あまりに都合のよいタイミングで聞きたい声が聞こえたので、
    幻聴かと疑ったが、どうやらそうではないらしい。
    案山子が声のほうを見ると、見覚えのある顔が、見覚えのない服を着てそこにいた。

    「こんなところで何してるんだ、お嬢ちゃん」
    案山子は呆れながらも、嬉々とした声を上げた。

    「いやあ、かかしさんが寂しくないかなって思って」
    少女は右手に持ったふわふわとした綿のようなものを頬張りながら、笑顔で言った。
    左手には金魚の入った袋をぶら提げていて、頭には気味の悪いお面を着けている。
    どうやら祭りを大いに楽しんできたらしい。

    「気が利くね。お嬢ちゃんはいいお嫁さんになれるな」

    「いやあ、照れるなあ」少女は歯を見せて笑った。





    45:以下、名無しが深夜にお送りします:2013/06/23(日) 07:32:26 ID:KFXYov4A

    「それにしても、今日は変わった服を着てるな。なんだそりゃ」

    「浴衣だよ。似合うでしょ?」
    少女はその場で二回転した。長い髪がふわりと浮く。

    「似合う似合う」

    「へへへ」

    「でも、そのお面はどうかと思うぞ」

    「そうかな。結構好きだけどなあ」

    「お嬢ちゃんは変わり者だからな」

    「失礼なかかしだね。ばらばらにしてやろうか」

    「怖い怖い」案山子は声を上げて笑った。





    46:以下、名無しが深夜にお送りします:2013/06/23(日) 07:32:57 ID:KFXYov4A

    「むー。そんなに変かなあ、このお面」少女はお面をまじまじと眺めながら呟いた。

    「どうだろ……うわっ」案山子が言い終わる前に、少女は案山子の顔にそのお面を被せた。

    「むうーん。かかしさんには似合ってると思うけどなあ」

    「おお、そうか。どんな感じだ?」

    「なんか、月が降ってきそうな感じ」

    「意味分かんねえよ」





    47:以下、名無しが深夜にお送りします:2013/06/23(日) 07:37:28 ID:KFXYov4A

    気付けば辺りはすっかり暗くなっていた。時間が経つのは早いものだ。
    祭りはまだ続いているらしく、太鼓の音がこの辺りまで響いている。

    「なあ、お嬢ちゃん。もっと祭り楽しんできた方が良かったんじゃないか?」

    「ううん、いいの。たまにはこういうのも悪くないよ」

    「ほんとうに変わってるな。
    友達と祭りに行くより、案山子と祭りを眺めてるのがいいのかい?」

    「友達と祭りを眺めてるのがいいの。分かる?」

    「そうかい」

    ふたりは黙り込んで、遠くを眺めていた。
    太鼓の音に交じり、虫と蛙の鳴き声が聞こえ始めた。

    「ああ、確かに悪くないな」案山子はぽつりと言った。

    「でしょ」





    48:以下、名無しが深夜にお送りします:2013/06/23(日) 07:38:33 ID:KFXYov4A

    「なあ、お嬢ちゃん。もし良かったら、祭りの話を聞かせてくれよ」

    案山子が言うと、少女はため息を吐いた後、「うー……」と俯いた。

    案山子にとってそれは予想外の返答だった。
    だから、ほぼ反射的に「どうした?」と聞いた。

    「いや、ちょっとね」

    「祭りで何かあったのか?」

    「うん、まあ……」

    「友達と喧嘩したとか?」

    「うん、正解。さすがかかしさん」少女は弱々しく微笑んだ。

    「まあ、六年も見てきたからな。大体分かる」

    「なんかお父さんみたい」

    「そんなこと言ったら、お嬢ちゃんのお父ちゃん泣いちゃうぞ」

    少女は無邪気な笑みを浮かべた。それから、その場に腰を下ろした。





    49:以下、名無しが深夜にお送りします:2013/06/23(日) 07:39:28 ID:KFXYov4A

    「ほら。座ってないで、さっさと仲直りしてこい」案山子は優しく言った。
    「友達は大事にしなきゃ駄目だ」

    「うん……。でも、なんて言えばいいの?」

    「喧嘩の原因は知らんが、とりあえず謝って、
    仲直りしたいって言えばいいんじゃないのか?
    昔はみんなそうやってた。今はあんまり知らないけどな」

    「は、恥ずかしい」少女は顔を伏せた。





    50:以下、名無しが深夜にお送りします:2013/06/23(日) 07:40:00 ID:KFXYov4A

    「ちょっとくらい仕方ないだろ。
    それが終わったら、また友達といっしょに屋台を回れるんだぞ?
    そんなに楽しいことを止めるなんて、勿体ない」

    「うん……、そうだよね」少女はのろりと立ち上がった。

    「ほら、行ってこい。仲直りできたら、俺に祭りの話を聞かせてくれよ」

    「うん!」少女は元気な返事をし、明るい場所に向かって暗闇を駆け出した。
    「待っててねー!」

    「おう、待ってるぞ」案山子は生き生きとした少女を優しく見送った。
    結局、案山子の名前は思いつかなかったようだ。どうでもいいか。





    51:以下、名無しが深夜にお送りします:2013/06/23(日) 07:41:24 ID:KFXYov4A

    祭りは終わり、嵐が迫っていた。
    風が強く、辺りは暗い。
    風が空を裂く音が、不気味な雰囲気を引き立たせている。
    垂れ込めた雲から、雨がちらほら降り始めた。
    少女が言っていた“台風”というやつだろう。

    案山子は変わらず田んぼの隅に佇んでいた。
    周囲には誰もいない。あるのは風に煽られる稲だけだ。

    いつもなら身体に空洞が開いたような気分だったんだろうが、この年は少し違っていた。
    案山子の中は少女のことでいっぱいだった。
    祭りの日に聞いた話を、内側で何度も反芻していた。





    52:以下、名無しが深夜にお送りします:2013/06/23(日) 07:42:15 ID:KFXYov4A

    やがて嵐は訪れた。

    地をなぎ払う風が森を大きく揺すり、木から嫌な音を鳴らす。
    地を撃つ雨は何かがはじけるような轟音をたてながら、視界を奪う。
    地への落雷は無視できないほどの音を響かせ、町の人々を怯えさせた。

    しかし、案山子はそんな風雨に曝されても
    苦しくはなかった。寂しくもなかった。
    明日のことを考えると、そんなことはどうでもよかった。

    これくらい、どうってことはない。俺はひとりじゃないからな。





    53:以下、名無しが深夜にお送りします:2013/06/23(日) 07:43:40 ID:KFXYov4A




    「ねえ、かかしさん。昨日、面白い本を読んだよ」

    「ふうん。どんな本なんだ?」

    「喋る案山子がばらばらにされる話」

    「やめろ」

    少し涼しくなってきた。
    蝉の声は聞こえなくなり、頭上には赤とんぼが舞っている。
    田んぼに生い茂った稲も収穫されて、赤々とした日の光に曝されている。
    秋が来たのだと直感した。

    遠くで生い茂っていた緑も、今は赤く染まっている。
    空は幻想的だと思えるほどに綺麗な夕焼けをしていた。
    そして田んぼは、また殺風景なものに戻っていた。

    案山子はこの光景も好きだった。
    赤と黄金に染まる町も、綺麗なものだ。





    54:以下、名無しが深夜にお送りします:2013/06/23(日) 07:44:27 ID:KFXYov4A

    「今年も無事で良かったねえ」

    「そうだな」

    少女と出会ってからは九年が経った。
    九年前の面影はほとんど残っていないように見えるが、
    ときどきよく分からない発言をする辺りは変わっていない。
    やはり変わった娘だ。
    未だにここを訪れるだなんて、ほんとうに変わっている。

    「で、何なんだ。その箱みたいなのは」
    案山子は少女が手に握っている薄っぺらい箱のようなものを、まじまじと見つめていた。

    「ふっふーん。聞いて驚け。これは携帯電話だよ」少女は自慢げに言った。

    「何だそりゃ」

    「これを持ってる人同士なら、いつでもどこでも、どれだけ離れてても会話ができるんだよ」

    「ほう。それはすごいな」





    55:以下、名無しが深夜にお送りします:2013/06/23(日) 07:45:18 ID:KFXYov4A

    「写真も取れるんだよ」
    少女は携帯電話を案山子に向け、シャッターを切った。小気味良い音が鳴る。
    「ほら、かかしさん」そして画面を案山子に向けた。

    「おいおい。不細工な顔してるなあ、こいつ」

    「そうかな。わたしは結構好きだけどなあ」

    「お嬢ちゃんは変わり者だから当てにならんな」

    「かもね」少女は微笑んだ。





    56:以下、名無しが深夜にお送りします:2013/06/23(日) 07:46:56 ID:KFXYov4A

    ふたりは殺風景な田んぼに視線を滑らせた。
    乾いた稲が、未だに夕日に曝されている。
    どこもかしこも赤と黄色に染まった風景は、まさに秋を感じさせてくれた。
    年が重なる度に、綺麗になっていっているように感じられる。
    どうしてだろう? 案山子は不思議に思った。

    弱い風が吹き、少女の髪をかきあげた。なびく髪に夕陽が光る。
    案山子は思わずそれに目を奪われた。とても絵になっていると思う。
    ぼーっとしていると少女がこちらを見て微笑んだので、急いで別の話を始めた。
    「それにしても便利なもんがあるんだな、
    携帯電話だなんて。どうして今まで持ってなかったんだ?」

    「高校生になるまで駄目だって、お母さんに言われててね。
    それで、昨日はわたしの一六歳の誕生日だったから」

    「ほう。おめでとう」案山子は手袋をぱたぱたと動かした。

    「ありがと」





    57:以下、名無しが深夜にお送りします:2013/06/23(日) 07:48:31 ID:KFXYov4A

    「そうか、お嬢ちゃんももう一六歳かあ」
    案山子は出会った頃の少女の姿を思い出していた。

    水色のワンピースを着ていた小さなあの娘は、
    今はカッターシャツの上にカーディガンを羽織り、
    膝までほどの丈のスカートを穿いている。
    案山子の目を通しても、見惚れてしまうほど綺麗になった。
    ほんとうに同じ娘なのかと、不思議になるものだ。





    58:以下、名無しが深夜にお送りします:2013/06/23(日) 07:49:03 ID:KFXYov4A

    「あの頃は可愛かったのになあ」案山子はしみじみ言った。

    「今は違うって?」少女は笑顔を浮かべながら案山子を見た。
    どこか恐ろしい雰囲気が漂っている。

    「いや。可愛いけど、今は美人っていうほうがしっくりくるな」

    「び、びび美人だって。は、恥ずかしい」

    「やっぱりお嬢ちゃんは昔と何も変わってないな」案山子は呆れて笑った。
    その日も暗くなるまでふたりはくだらないことを話し合ってから別れた。





    59:以下、名無しが深夜にお送りします:2013/06/23(日) 07:50:08 ID:KFXYov4A

    翌日も似たような時間に少女は案山子の前に現れた。
    そして現れるや否や、口を開いた。
    「今日はかかしさんに相談があります」

    「なんだ、改まって」

    「ずばり言うと、好きな異性との距離を縮める方法を教えてほしいのです」

    一六歳の少女らしい悩みだな、と案山子は微笑ましく思った。
    同時に、少し寂しいような気もする。
    「そういうことは俺よりも、お嬢ちゃんの友達に訊いたほうがいいんじゃないか?」

    「と、友達に知られるのは……は、恥ずかしいし、
    かかしさんなら何かいいアドバイスをくれるような気がして……」少女は顔を伏せた。

    「何でそう思ったんだよ」案山子は内心で苦笑した。





    60:以下、名無しが深夜にお送りします:2013/06/23(日) 07:50:54 ID:KFXYov4A

    「ほら。昔、わたしの背中を押してくれたじゃん。友達は大事にしろって」

    「ああ」思い出した。三年前の夏祭りか。「そんなこともあったな」

    「ほら、かかしさんの言うことは参考になるんだよ」

    「そうか」

    「で、どうすればいいと思う?」
    少女は目を輝かせた。そこまで期待されるのも困るものだ。





    61:以下、名無しが深夜にお送りします:2013/06/23(日) 07:51:30 ID:KFXYov4A

    「んー。その好きな人ってのとは、普通に話したりするのか?」
    案山子はとりあえず、当たり障りのないような質問をした。

    「いや、あんまり……」

    「じゃあ、ふたりはほとんど話したことないのか?」

    「ぐむむ……。さ、三回だけあるよ」

    「なら、また話しかければいいじゃないか」

    「そんな、は、恥ずかしい」少女はふたたび顔を伏せた。耳まで真っ赤だ。

    「一言でいいんだ。言ってみると、意外な反応が返ってくることもあるもんだ」
    案山子は初めて少女と出会ったときのことを思い出していた。
    「話してみると、意外と気が合うかもしれないし、変なやつだって思うかもしれないけど、
    話さないことには何も始まらないだろう。黙ってるだけじゃ駄目だ。何も伝わらない」

    「おお。それっぽい」





    62:以下、名無しが深夜にお送りします:2013/06/23(日) 07:52:43 ID:KFXYov4A

    「で、その好きな人ってのは、かっこいいのか?」

    「うん。うん? どうかな……」

    「なんだその曖昧な返事は」

    「かっこいいというか、優しい? いや、うーん……?」

    「……お嬢ちゃんはその子の何に惹かれたんだ?」

    「うーん……何だろう。わかんないよ」

    「そうか」案山子は内心で微笑んだ。
    「とりあえず、話しかけてみればいいさ。なんなら友達の力も借りてさ。
    お嬢ちゃんは美人だし、きっと何かしらの反応が返ってくるさ。そこからどうにでもなる」

    「で、でも、もし駄目だったら?」

    「駄目ならそのときだ。また俺のとこに来るか、友達に相談するんだな。
    きっと友達も力になってくれるさ」

    「ううううう……」少女は唸った。やはり変わった娘だ。

    「俺に相談したのが間違いだったな」案山子は笑った。





    63:以下、名無しが深夜にお送りします:2013/06/23(日) 07:54:01 ID:KFXYov4A

    「うう。頑張るよ。頑張ってみるよ」少女は疲れた表情を浮かべている。

    「おう。応援してるぞ。成功したらお土産話を聞かせてくれよ」

    「ま、まかせなさい」

    「あと、その箱で、いろんなものを撮ってきてくれないか?」

    「撮る? 写真? 別にいいけど、いろんなものって何?」

    「何でもいいんだ。俺が見たことないようなものとか人とか、とにかく何でもいいんだ」

    「ん、分かった」少女は踵を返し、ゆっくりと歩き始めた。
    長い髪が揺れる。「じゃあ、明日から頑張るね」

    「おう。頑張れよ」





    64:以下、名無しが深夜にお送りします:2013/06/23(日) 07:54:42 ID:KFXYov4A

    「またねー!」少女は笑顔で手を振った。

    「相変わらずだなあ」

    案山子はいつものように、遠ざかる少女の背中を見送った。
    地平線に溶けていくような真っ赤な夕陽が、妙に眩しく感じられる。
    久しぶりに、身体に空洞ができたような虚無感に襲われた。

    あの娘も、大人になっていってるんだなあ。
    なんてったって、もう一六歳なんだもんな。
    あの頃とは、ほんのちょっとだけ違うんだ。
    ほんのちょっとだけ、あの娘は大きくなったんだ。





    67:以下、名無しが深夜にお送りします:2013/06/23(日) 21:04:19 ID:KFXYov4A




    「寒くない?」

    「おかげさまで」

    「それは良かった」

    「それで、どうなんだ。彼氏とは上手くいってるかい?」

    「おかげさまで」

    「そりゃ良かった」

    「へへへ」





    68:以下、名無しが深夜にお送りします:2013/06/23(日) 21:05:04 ID:KFXYov4A

    頭上に広がる夕闇と足元を白く染め上げる雪が、好対照をなしている。
    遠くの森も禿げ上がり、木の肌の色をしていた。
    他はどこを見ても真っ白だった。

    大気には身体を刺すような冷気が漂っている。
    冬の風は鋭さを持って、町に襲い掛かる。

    少女の鼻は赤く、吐息が白い。可愛らしいくしゃみの後、鼻を啜ってから笑った。
    案山子は少女から貰った赤いマフラーを巻いているので、寒さはさほど気にならなかった。
    他に着ているのは、笠とぼろ雑巾のような布切れと汚い手袋だけだが。





    69:以下、名無しが深夜にお送りします:2013/06/23(日) 21:07:21 ID:KFXYov4A

    「マフラーってあったかいんだな」

    「わたしのマフラーだからあったかいんだよ。感謝してね」

    「ありがとな。でも、いいのかい? これ貰っちゃって」

    「うん。もう一個あるから」

    「ほう。貰ったのかい?」

    「へへへ」少女は頭を掻いた。





    70:以下、名無しが深夜にお送りします:2013/06/23(日) 21:08:10 ID:KFXYov4A

    少女と案山子が出会ってから、十一年が経った。
    あの小さかった娘は、もう大人になろうとしていた。
    今は茶色のコートを纏い、もさもさとした手袋をはめている。

    陽気な雰囲気は(昔よりは)薄れ、なんとなく(あくまで、なんとなく)
    落ち着いた雰囲気が似合うようになった。
    髪は昔よりも少し短くなっている。人は変わるものだと、案山子はしんみり思った。

    それでも未だにここへ通い続けているというのは、
    このお嬢ちゃんが変人だからに違いないだろうが、とも思った。





    71:以下、名無しが深夜にお送りします:2013/06/23(日) 21:10:24 ID:KFXYov4A

    「あのね、かかしさん。最近、昔の約束を思い出したんだけど」
    少女は沈んでく日を眺めながら言った。

    「ん?」昔の約束?
    必死に思い出そうとしたが、それらしいことは浮かばなかった。
    「何か言ったっけ?」

    「ほら、あれだよ。かかしさんの名前を考えてくるってやつ」

    「ああ」案山子は笑った。「何年前の話だよ」

    「むー、五年前くらいかな?」

    「すっげえ今更だな」





    72:以下、名無しが深夜にお送りします:2013/06/23(日) 21:11:11 ID:KFXYov4A

    「わたしは約束と信号だけは守る人間だからね」少女は誇らしげに言った。

    「はいはい。で、考えてきてくれたのか?」

    「いや、考えてないよ」

    「なんだそりゃ」呆れた。

    「名前欲しいの? ん?」少女は笑った。

    「別に」

    「欲しそうだねえ。むー……。じゃあ、“ユーゴ”ってのはどうかな」

    「ユーゴ」案山子は復唱した。「悪くないんじゃないか?」

    「でもこれ、昔読んだ本に出てくる、ばらばらにされた案山子の名前なんだよね」

    「却下」





    73:以下、名無しが深夜にお送りします:2013/06/23(日) 21:12:45 ID:KFXYov4A

    「むむ……。じゃあ、“ハンク”。いや、“くびえこ”とか?
    むー、なんか違うな。……あ!」少女は大きな声を上げた。

    「なんだ」

    「“カブ”ってのはどうかな?」

    「カブ? 案山子なのに蕪なのかよ」案山子は笑った。

    「うわ。今のすんごいつまんないね」

    「やめろ。悲しいだろうが」

    「いや、わたしはしょうもない洒落みたいなのは大好きだよ」

    「なんかなぐさめられてるみたいで余計に悲しくなるからやめてくれ」

    「ふふ」少女は小さく吹き出した。
    ふたりはいつものように話し合い、暗くなってから別れた。





    74:以下、名無しが深夜にお送りします:2013/06/23(日) 21:13:46 ID:KFXYov4A

    視界の端で、ぼんやりとした白いものがちらついた。
    黒々と染まった空から、ゆっくりと雪が降ってきている。
    そこに月の姿は見当たらなかった。

    案山子はいつものように、雪の降る闇の中に佇んでいる。
    雨の日や嵐の日も寂しく思うものだが、
    案山子はこの季節のこの時間をいちばん寂しく感じていた。
    寒くて、暗くて、ただ単純に恐ろしかった。

    強風は唸り、禿げ上がった森を揺さぶった。乾いた音が辺りに響く。
    雪はだんだんと勢いを増し、案山子の顔に叩きつける。
    笠とマフラーのおかげでまだマシだったが、それでも痛いものは痛い。





    75:以下、名無しが深夜にお送りします:2013/06/23(日) 21:15:04 ID:KFXYov4A

    無心で耐え忍び、暗闇とにらめっこをしていると、視界の端で光が灯った。
    小さな光はゆっくりとこちらに近付き、大きくなっていく。
    そして大きくなった光は動きを止め、案山子の顔を照らし出す。
    あまりの眩しさに、案山子は思わず目を逸らしそうになった。

    しかし、必死に対抗するように光の向こうを覗いてみると、見覚えのある顔が映った。

    「こんな時間になにしてるんだ。お嬢ちゃん」案山子は思わず声を上げた。





    76:以下、名無しが深夜にお送りします:2013/06/23(日) 21:15:58 ID:KFXYov4A

    「かかしさんが寂しくないかなって思って」
    少女は笑いながら、右手で懐中電灯を振った。左手には傘を持っている。
    羽織ったコートには雪がへばりついていて、鼻と頬が赤い。

    「いつか聞いたような台詞だな。今度は親と喧嘩でもしたのか?」

    「ううん。違うよ。かかしさんに言うことがあってね」

    「わざわざこんな日のこんな時間に来なくてもいいだろうに」





    77:以下、名無しが深夜にお送りします:2013/06/23(日) 21:16:55 ID:KFXYov4A

    「今じゃないと駄目な気がしてね。
    かかしさんも言ってたじゃん、“思ったことは思ったときに言え”って」

    「俺、いつそんなこと言ったっけ?」

    「去年」少女は脹れた。

    「そうだったか」失念していた。

    「だから今、言いに来た。ほんとうは
    ずっと言おうと思ってたんだけど、なかなか言えなくて」

    「そうか」案山子の内側はざわついた。良い意味ではなく、悪い意味で。
    「で、なんなんだ」





    78:以下、名無しが深夜にお送りします:2013/06/23(日) 21:17:59 ID:KFXYov4A

    「わたしね、来年の四月から東京のほうの大学に行くの」

    「ほう」ダイガク? トーキョー?「俺にもわかるように説明してくれ」

    「つまり……、遠くに行くの。うんと遠くで、勉強するの。
    だから、かかしさんとも会えなくなるの」

    「そう、か」案山子は笑うことしかできなかった。「向こうでも上手いことやれよ」

    「あれ、なんか思ってたより素っ気ないお言葉だね」少女は拍子抜けした。





    79:以下、名無しが深夜にお送りします:2013/06/23(日) 21:19:11 ID:KFXYov4A

    「お嬢ちゃんにはわからんだろうな。
    俺にとってのたったひとりの友達がいなくなっちまうんだぜ。
    気の利いたことなんて言ってられるか」

    「ごめんね。もっと早く言おうと思ってたんだけど、
    かかしさんと話してると楽しくて、つい忘れちゃうんだよね」

    「そんな事言っても俺のご機嫌は取れないぞ?」案山子は必死で笑った。

    「ほんとにごめんね」少女は曇った表情を浮かべた。

    「いや、いいんだ。むしろ俺なんかに構ってちゃ駄目だ。
    お嬢ちゃんはやりたいようにやればいい。
    勉強でも結婚でも仕事でも、なんでもいいんだ。別に俺に謝る必要は無い」





    80:以下、名無しが深夜にお送りします:2013/06/23(日) 21:19:57 ID:KFXYov4A

    「かっこいいね」少女は弱々しく笑った。

    「だろ?」

    「うん。でも、ときどき帰ってくるね」

    「そうか。じゃあ、帰ってきたら真っ先に俺のところに来てくれよ」

    「なにそれ。プロポーズ?」

    「なんだい、そりゃ」

    少女はくすくすと笑った。「わかった。約束する。真っ先にここに来るね」





    81:以下、名無しが深夜にお送りします:2013/06/23(日) 21:20:48 ID:KFXYov4A

    「約束っていうと、あれか。ゆびきりか」
    案山子はいろんなことを思い出した。

    転んだ少女に声をかけたときは死を覚悟したが、
    今となっては、それはとても良かったのだと思う。
    おかげで祭りの話を聞くこともできたし、いろんなものを写真として見ることができた。

    そして何より、ひとりではなくなった。
    しかし、またひとりに逆戻りだ。
    いや、ほんとうにそうか?





    82:以下、名無しが深夜にお送りします:2013/06/23(日) 21:21:36 ID:KFXYov4A

    少女は懐中電灯を地面に置き、自身の小指で案山子の手袋の小指部分を掴んだ。
    その小さな手は、とても温かかった。
    「ゆーびきーりげんまん」そして、懐かしい奇妙な歌を歌い始めた。

    ひとりに戻ることはない。
    もう、ひとりには戻らない。
    お嬢ちゃんに会えてよかったよ。

    「ゆびきった!」少女が勢いよく手を振り切ると、案山子の手袋はどこかに飛んでいった。





    83:以下、名無しが深夜にお送りします:2013/06/23(日) 21:22:10 ID:KFXYov4A




    季節は巡り、また春がやってきた。
    今年も桃色に染まった道の上を、大きな赤と黒の鞄を
    背負った小さな少年少女が、ぎこちない足取りで進んでいく。

    案山子は寂しい田んぼの定位置に佇みながら、それを眺めていた。
    相変わらず、過ぎるのはあの少女のことばかりだった。
    赤い鞄を背負った女の子を見るたびに、何年も前のことを思い出してしまう。





    84:以下、名無しが深夜にお送りします:2013/06/23(日) 21:23:05 ID:KFXYov4A

    あの少女と出会ってから、何年が経ったのだろうか。
    忘れてしまった。どうでもいい。
    ただ待っていればいいのだ。あの娘がここに来るのを。
    あの娘は、約束と信号だけは守るのだから、ここに来ないはずがない。





    85:以下、名無しが深夜にお送りします:2013/06/23(日) 21:23:43 ID:KFXYov4A

    その日も案山子は目の前の道を眺めていた。
    道は登校する子どもたちでいっぱいだった。
    みんなが皆、同じ方向を目指して歩いている。

    案山子は子どもたちが向かう方向を見た。
    遠くには大きな時計の付いた、黄色っぽい建物が見える。
    今日も、夕方の鐘の音が鳴るまでは暇だな。

    朝の鐘の音が鳴る時刻になると、子どもたちの流れはぴたりと途切れた。
    遠くから、子どもたちの高い声と、小さな鳥のさえずりが聞こえてくる。





    86:以下、名無しが深夜にお送りします:2013/06/23(日) 21:24:40 ID:KFXYov4A

    平和だ。こんなのも悪くないかな。
    案山子は思いながら、ふたたび校舎のほうを見た。
    そこで、道のど真ん中を歩く人影を見つけた。

    人影はゆっくりとこちらに近付いてくる。

    柔らかな風が吹き、長い髪がかきあげられた。
    その人の口元には小さな笑みが浮かんでいる。
    長いスカートがぱたぱたと音を鳴らす。
    しばらくすると人影は速度を上げて、こちらに向かってくる。

    そして案山子の前で立ち止まった。
    待ち望んでいた瞬間が訪れた。
    案山子はできることなら涙を流してやりたいところだった。





    87:以下、名無しが深夜にお送りします:2013/06/23(日) 21:25:14 ID:KFXYov4A

    「もう春なのに、すごい厚着だね。かかしさん」

    「ああ。お嬢ちゃんのマフラーを着けてたら、
    子どもたちが服をいっぱい着せてくれたんだ」

    「似合ってるよ」

    「おう、当たり前だ。そんなことより、
    遅かったじゃないか、お嬢ちゃん。待ち侘びたぜ」

    「うん。ごめんね」

    「しばらく見ない内に、うんと綺麗になったな」

    「綺麗だって。はあー、恥ずかしい」

    ふたりは向かい合ったまま黙り込んだ。
    それはしばらく続いた。
    やがて案山子は嬉しくなって言った。





    88:以下、名無しが深夜にお送りします:2013/06/23(日) 21:26:27 ID:KFXYov4A

    「おかえり、お嬢ちゃん」

    「うん」少女は歯を見せて笑った。「ただいま」





    89:以下、名無しが深夜にお送りします:2013/06/23(日) 21:27:00 ID:KFXYov4A

    おしまい





    90:以下、名無しが深夜にお送りします:2013/06/23(日) 22:11:34 ID:hY5ONNV6

    いいもの書くね





    91:以下、名無しが深夜にお送りします:2013/06/23(日) 22:27:43 ID:j1k6ekJs

    乙。雰囲気がすごくよかった。







                '、            / l/  '′
      :  お  オ    ',         lヽ/
      :  前  レ     l         l   ___
      :  の  は    l          l /ィ-──-:::::"_‐-ヽ、
    .     事        >        l/::/。゚  ,ィ⌒'´ `"'‐:ヽ、
        .が .       l         ,'::::l。  ∠ヽ_ワ     ゚ ヽ ト、  、
                 ,'         l:::::l、=-- 、...__      ゚/ヽ .l ヽ、 '、
                /          }::::,. ‐-,.-、、.::::::`::ヽ.、.._ン:::::::ヽl  ヽ '、
               ./          l、:{,ィr'"⌒ '、___\:::::::::::::::::::::::::`:::::::::::ヽ'、
              /           `ij ァ'""'ノ:::::::::`ヾ、、:::::::::::::::::::::::::::::::,'_
              `ヽ           l  /::::::::::::::::::::::::::::::\:::::::::::::::::::::;'
       き  好  も  l           l./::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::\、:::::::::/ヽ
       た .き  .の  |           l::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::`fヽ/::::::}
       ぞ .に  .す  .|           l::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::l l丶ン
       !  な   ご   |           l::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::l,、-{^ト、
          っ  .く   l           ヽ::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::_,ィ:::l.  l .l l
          て      l                ヽ:::::::::::::::::::::::::::::_,::-::'":::::::l  i l
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    1:以下、名無しが深夜にお送りします:2013/06/14(金) 22:25:21 ID:xqlETJsU

     狭間の世界。

    悪魔「おーっす」

    天使「きたんだ」

    悪魔「そりゃ来るゃ。こんな癒やしスポット魔界にはないし」

    悪魔「あ、隣良い?」

    天使「どうぞ」

    悪魔「んじゃ、失礼しまーす」ストン

    天使「……………」

    悪魔「……………」ゴロン

    悪魔「夜空に浮かぶお月さん。湖面に映って双子さんー」

    悪魔「広がる草原真ん中湖、湖畔で転がる天使と悪魔ー」

    天使「私は転がってないけど」

    悪魔「転がる悪魔ー、視線は天使、乳天使ー、おっぱいおっぱいおっぱいぱい」

    天使「おいセクハラ悪魔」





     
    2:以下、名無しが深夜にお送りします:2013/06/14(金) 22:27:19 ID:xqlETJsU

    悪魔「なんて馬鹿言っても、キミは眉一つ動かさないわけで」

    悪魔「天使って表情無いのかよ、寂しいな」ケラケラ

    天使「怒ってほしいわけ?」

    悪魔「どちらかといえば笑ってほしい」

    天使「セクハラしといて何を言うか」

    悪魔「悪い、出来心だったんだ」

    悪魔「でも、俺は悪魔で男だから、あんまり無防備にしてると襲っちまうぞ」ケラケラ

    天使「ふんっ、へたれ悪魔に出来るものか」

    悪魔「お、言ったな。んじゃ試してやろうか」ニヤリ

    天使「さて、ここで無防備に寝ていた私の周りをぐるぐる歩き回ったあげく正座してヒトの寝顔を眺め最後には優しく上着をかけて去った悪魔はいったい誰だったのだろうか」

    悪魔「起きてたのかよ!」ガバッ

    天使「うん」

    悪魔「あああああぁああああ!!見られてた!俺の恥ずかしい一連の動き見られてたぁあぁああ!!」ゴロゴロゴロゴロ





    3:以下、名無しが深夜にお送りします:2013/06/14(金) 22:30:06 ID:xqlETJsU

    天使「男として据え膳が何だって?」

    悪魔「すみませんすみませんへたれでいいです俺へたれでいいです」

    天使「別に襲っても良かったのに、」

    悪魔「え!?」

    天使「なんて言ったら?」

    悪魔「………天使さんは真顔で冗談言うから困る」

    天使「そうだよ、今のは冗談」
    天使「間違えても襲っちゃ駄目だ。君、死んじゃうよ」

    悪魔「あ、やっぱり?」

    天使「きっと辛い。繋がった所から君は天使の力に犯されるわけだ」ニヤリ

    悪魔「初の真顔以外の表情がここで出るか」

    天使「笑ってほしいのなら笑ってあげるよ」ニコッ

    悪魔「………………、」ポカーン

    天使「」ニコニコ

    悪魔「……………、」ポカーン





    4:以下、名無しが深夜にお送りします:2013/06/14(金) 22:33:43 ID:xqlETJsU

    >>1初っ端から痛恨の誤字。そりゃ来るゃ×そりゃ来るよ





    5:以下、名無しが深夜にお送りします:2013/06/14(金) 22:35:20 ID:xqlETJsU

    天使「黙ってないで何か言って。私がばかみたいじゃないか」

    悪魔「……あ、ごめん。見とれて言葉が出なかった」

    天使「…………、」フイッ

    悪魔「…………、」

    悪魔「照れてる?」

    天使「むかついたから照れ顔は見せない」

    悪魔「それは残念だ」





    6:以下、名無しが深夜にお送りします:2013/06/14(金) 22:36:19 ID:xqlETJsU

     狭間の世界。

    悪魔「よっ、」

    天使「きたんだ」

    悪魔「そりゃ来るよ。天界にもないだろ?こんな癒やしスポット」

    悪魔「あ、隣良い?」

    天使「どうぞ」

    悪魔「じゃ、失礼します、っと」

    天使「…………」

    悪魔「…………」ゴロン

    天使「確かに無いかも。こんな癒やしスポット」

    悪魔「なんせ天界に俺はいないからな!」

    天使「一面に広がるこの夜空も、小さな世界を明るく照らす月の光も、水と草の匂いを運ぶ風も、」

    天使「地を覆うこの草だって柔らかくて、寝転がるには最適だし、」ゴロン

    天使「湖も、底が見える程澄んでいて、程良く冷たい」

    天使「何もかもが心地良い世界だ」





    7:以下、名無しが深夜にお送りします:2013/06/14(金) 22:37:41 ID:xqlETJsU

    悪魔「………………、」ゴロゴロゴロゴロ

    天使「自分で言った冗談で恥ずかしがるなら最初から言うな」クスッ

    悪魔「俺の精一杯の冗談を物の見事にスルーしてさ、」

    天使「君はもういっそ笑えるぐらいそういった台詞が似合わないね」

    悪魔「口が上手いっていうか、冗談でもあんなのぽんぽん口に出来る奴って凄い」

    天使「憧れる?」

    悪魔「憧れる」

    天使「君はそのままで良いんじゃないかな」

    悪魔「そのままの俺が好きってこと?」

    天使「」ニヤニヤ

    悪魔「その笑いやめろってぇええ!!駄目だ俺やっぱ駄目だ!!」

    天使「駄目だね」

    悪魔「そのままの俺でいます!」

    天使「そうしてよ」クスクス





    8:以下、名無しが深夜にお送りします:2013/06/14(金) 22:38:54 ID:xqlETJsU

     狭間の世界。

    悪魔「やぁ、」

    天使「きたんだ」

    悪魔「そりゃ来るよ。ここ好きだから」

    天使「私も好きだ」

    悪魔「…………」カァ

    天使「何故赤くなる」

    悪魔「熱があることにしておいてくれ」

    天使「なら計ってやろう」グイッ

     コツン

    悪魔「!!!!!!」
    悪魔(おでこをこつんだと!?)

    天使「ふむふむ、さらに赤くなり体温があがったと」ケラケラ

    悪魔「からかうのはやめろよ、ドキドキするだろ!」バッ ゴロゴロゴロゴロ

    天使「よし、ならばそのドキドキを計ってやろう」





    9:以下、名無しが深夜にお送りします:2013/06/14(金) 22:40:17 ID:xqlETJsU

    悪魔「やめて!俺の理性がもたない!」

    天使「ならやめとくか」
    天使「君が死んでしまうから」ヘラリ

    悪魔(……触れるだけは平気なんだよな、)ゴロン

    悪魔「…………」ゴロゴロ

    天使「転がって近寄るのか君は」

    悪魔「…………」スッ

    天使「なんだ、手を出して。起こせというのか?」ギュ グイッ

    悪魔「っと、ありがとう」

    天使「どういたしまして」

    悪魔「…………、」ジー

    天使「どうした?自分の手をまじまじと見て」

    悪魔「……いや、さ」

    悪魔「キミに触れたいとは常に思ってるんだけどな、って」





    10:以下、名無しが深夜にお送りします:2013/06/14(金) 22:41:00 ID:xqlETJsU

    天使「…………、」

    天使「それ、素?」

    悪魔「え、あ、何が?」

    天使「素の発言の方が脅威だ、」ボソッ

    悪魔「なんだよ、そっぽ向いてぼそぼそ言うなんて酷いぞ」

    天使「君といると調子が狂うって言った」
    悪魔「……何を今更、」

    悪魔「それはお互い様だろ?」ヘラリ





    11:以下、名無しが深夜にお送りします:2013/06/14(金) 23:25:36 ID:xqlETJsU

     狭間の世界。

     サクサク
    悪魔(……魔界と天界の狭間に何やら空間があると思ったら、)

    悪魔(こんな世界があるとはな、)

    悪魔(……小さな世界だ。端から端が見える。広がる草原を、闇が囲んでいる)

    悪魔(光源は……空に浮かぶあの月か。アレもこの世界の一部、俺が知る月ではない)

     フワリ
    悪魔(ん?)
    悪魔(水の匂い。近くに水辺でもあるのか?)サクサク

    悪魔「あ、」

     チャプン

    悪魔(湖だ。底が見える程に澄んでいる、……おや?影湖面が月を映して、)フッ
    悪魔(どうやらこの世界の月は双子らしい、)

     チャプン

    天使「…………」ジー

    悪魔(視線を感じる、気配なんて無かったはず−−)

    天使「…………」ジー マッパ





    12:以下、名無しが深夜にお送りします:2013/06/14(金) 23:26:53 ID:xqlETJsU

    悪魔「ぶっ!ちょえ、ああ!?ななななな、何で真っ裸なんだアンタ!!!」

    天使「水浴びしてたからに決まってる」チャプン

    悪魔「そうかごめん!!」グルッ ストン

    悪魔「後ろ向いてるから早く何か着てくれないか!」

    天使「断る」

    悪魔「何でだ!!」

    天使「水浴びしてると言った」

    悪魔「俺いるんですけど!!」

    天使「気にならないからいい」

    悪魔「気にしろよ!」

    天使「私は気にならない。そっちこそ気になるならずっとそのままでいれば良いじゃないか」チャプチャプ

    悪魔「ああああ!音って色々想像をかきたてられるよな!!!」

    天使「……………」ハァ
    天使「うるさい悪魔だな君は」





    13:以下、名無しが深夜にお送りします:2013/06/14(金) 23:27:38 ID:xqlETJsU

     狭間の世界。

    悪魔「来たよ」

    天使「来たんだ」

    悪魔「お隣に失礼」ストン

    悪魔「…………」ゴロン

    天使「…………」

    悪魔「今日も綺麗なお月様だ」

    天使「そうだね」

    天使「…………、」
    天使「君との出会いを思い出していた」

    悪魔「」ブッ
    悪魔「その話はやめよう!思い出しちゃうだろ!俺モロに見ちゃったから!!」カァァァ

    天使「生娘じゃあるまいし、たかが思い出話で赤くなるな」ケラケラ

    悪魔「いやいや、真っ裸ですよ真っ裸。初対面が真っ裸とか天使さん」





    14:以下、名無しが深夜にお送りします:2013/06/14(金) 23:28:53 ID:xqlETJsU

    天使「主にどこ見てた?」

    悪魔「お尻と太もも」

    天使「……用意していた台詞は、お気に召す胸でしたか?だったんだけど」

    天使「おっぱいおっぱい言ってたくせに……」

    悪魔「えっと……おっぱいも好きです」

    天使「…………」
    悪魔「…………」

    天使「……この話は止めようか」

    悪魔「賛成」





    16:以下、名無しが深夜にお送りします:2013/06/15(土) 21:53:34 ID:xqlETJsU

     狭間の世界。

    悪魔「早いね、天使さん」

    天使「早いよ。なんせここに住んでるから」

    悪魔「マジで!?」

    天使「嘘に決まってる」ケラケラ

    悪魔「……天使さんは嘘つくの上手いよなー」

    天使「誉め言葉として受け取っておこう」ケラケラ

    悪魔「……ほんとに、変な天使、」

    天使「君こそ、変な悪魔じゃないか」
    天使「敵対してる天使に全く手を出さないなんて」

    悪魔「……いや、だって俺争い事嫌いだし」

    天使「悪魔なのに?」

    悪魔「皆が皆血気盛んだと思わないでくれよ」

    天使「そうか、ふふっ、そうだよな。悪魔にだって色々いるに決まってる」

    天使「君は争い事が嫌いで、穏やかで、実に悪魔らしくない」クスクス





    17:以下、名無しが深夜にお送りします:2013/06/15(土) 21:55:57 ID:xqlETJsU

    悪魔「もし、さ」

    天使「?」

    悪魔「あの時俺が、敵対する通りの事をしていたら、君はどうした?」

    天使「応戦していた」

    悪魔「……その……真っ裸で?」

    天使「真っ裸で」

    悪魔「……俺悪魔にしては比較的穏やかで良かった……!!」

    天使「駄目か?真っ裸」

    悪魔「駄目だそれ絶対駄目だ!どっちが勝ってもなんかその後の展開的にマズい!!」

    天使「……よし、じゃあ一緒に、もしも、ということでその後の展開を想像してみようか」

    悪魔「想、像……?」
    天使「想像」コクン

    悪魔「…………………、」ソウゾウチュウ
    天使「…………………、」ソウゾウチュウ





    18:以下、名無しが深夜にお送りします:2013/06/15(土) 21:58:57 ID:xqlETJsU

    悪魔「あああああああ」ゴロゴロゴロゴロ

    悪魔「やめよう、やめようこんな事!!」

    天使「……君は……その、意外と激しいんだね、」ポツリ

    悪魔「ああああああああああ!!!」ゴロゴロゴロゴロゴロゴロゴロゴロゴロゴロ

    天使「おや、これはまた随分と遠くまで転がって」

    天使「無論、今のは戦いの話。勘違いしてはいけない」ケラケラ

    悪魔「…………」ゴロゴロ

    天使「それに、私と繋がると君は死んでしまうんだ。よもや忘れたわけじゃないだろう」

    悪魔「…………」ゴロゴロ

    悪魔「自分の煩悩が憎い」

    天使「その煩悩の刺激するのが楽しくて仕方ないんだがどうすればいい?」

    悪魔「畜生、絶対手ぇ出せないからって……」

    天使「精神を強くもて。さすれば動じることもない」

    悪魔「キミが言うか」





    19:以下、名無しが深夜にお送りします:2013/06/15(土) 22:24:20 ID:xqlETJsU

     狭間の世界。

    悪魔「ふぁぁあ、」

    天使「大きな欠伸。眠いなら眠ってしまえばいいじゃないか」クスクス

    悪魔「……それもいいな、」ウツラウツラ

    天使「膝枕してあげようか?」

    悪魔「ん、頼む」

    天使「え!?」ビクッ

    悪魔「!!!」
    悪魔「いいい今の無し!!今の無しで!!!」

    天使「い、いやいやいや、受けてたとうじゃないか!なんせ自分で言い出した事だし!」ドキドキ

    悪魔「ボーっとしてる奴にそんな事言うから!言うから!!どうせからかったんだろまた!!」ドキドキドキドキドキドキ

    天使「ううううるさい!!さあ来い!!準備は出来ている!!」ドキドキ

    悪魔「ままままじかホントに膝枕してくれるんですか!!」ドキドキドキドキドキドキ

    天使「しつこいぞ!来いと言っている!」ドキドキ

    悪魔「わかりました!ではお膝をお借りさせて頂きます!!」ドキドキドキドキ





    20:以下、名無しが深夜にお送りします:2013/06/15(土) 22:40:06 ID:xqlETJsU

    天使「…………」ドキドキ

    悪魔「…………」
    悪魔(膝枕、天使さんの生足に、頭をのせることになるなんて、)ドキドキドキドキドキドキ

     ソッ

    悪魔「……あ、あの……重くないですか」ドキドキドキドキドキドキ

    天使「……大丈夫。……そちらこそ、その、寝にくくは、ないですか」ドキドキ

    悪魔「柔らかくてすべすべで、最高だと思います、」ドキドキドキドキドキドキ

    天使「そんなことを訊いたんじゃないぞ……!!」カァァァ

    悪魔「!!天使さんまさか今赤くなってます!?」

    天使「うるさい見るな!!寝ろ!」グッ ドキドキ

    悪魔「ちょ、無理やり瞼閉じさせるのは!」バタバタ

    天使「何だ!君は目を開けたまま眠ると言うのか!!」ドキドキ

    悪魔「いやちゃんと目閉じて眠りますけど!!−−前々から言おうと思ってましたが天使さんの手もずっと触れていたくなるような感触で」
    天使「〜〜〜!!!もう喋るな!!次口を開いたら膝枕はやめるからな!!」ドキドキドキドキ





    21:以下、名無しが深夜にお送りします:2013/06/15(土) 23:31:53 ID:xqlETJsU

    悪魔「!!」ピタッ

    悪魔「……………」

    天使「それで良し」

    悪魔「……………」

    天使「……………」

    悪魔「……………」

    天使「……………」ソッ

    悪魔(…………天使さんが、俺の頭を撫でている、)
    悪魔(だが襲い来る睡魔。くっ……髪をすくように撫でるもんだから、)
    悪魔(……心地良い、ん、だよな……)スゥ

    悪魔「…………」zzz

    天使「眠ったか、」ナデ ナデ

    悪魔「…………」zzz

    天使「…………眠ってるよな、」ナデ ナデ





    22:以下、名無しが深夜にお送りします:2013/06/15(土) 23:32:56 ID:xqlETJsU

    悪魔「…………」zzz

    天使「ふふっ、我ながら、柄にでもないことをしている……」

    天使「……キミといると心が安らぐんだ」

    天使「ずっとこうしていたい、けれど」

    天使「…………、」

    天使「少しだけ、君と出会ってしまったことを、後悔しているよ……」





    23:以下、名無しが深夜にお送りします:2013/06/15(土) 23:34:00 ID:xqlETJsU

     狭間の世界。

    悪魔「アンタ、ここにはよく来るのか?」

    天使「私だけの世界だった」

    悪魔「……なんか悪いな、見つけちまって」

    天使「いいさ。何時消えるともしれない小さな世界だ、」

    天使「もう一人ぐらい、覚えてくれる存在がいてもいいだろう」

    悪魔「そうか、」

    天使「…………」フィッ テクテク

    悪魔「!!待ってくれ!どこ行くんだ?」

    天使「天界」

    悪魔「……ああ、そうだよな。天使だから、もう帰るのか」

    天使「私はこの世界を十分満喫した。次は悪魔、お前が満喫したらいい」

    悪魔「……いや、俺も、今日は戻るよ」

    天使「?何故、」





    24:以下、名無しが深夜にお送りします:2013/06/15(土) 23:35:47 ID:xqlETJsU

    天使「この世界は居心地が良いのに、」

    悪魔「それはわかってるけどさ、その……」

    悪魔「また来るよな、」

    天使「……私がか」

    悪魔「ああ」

    天使「……来るだろうな。満喫したのは今回の話。ここは私の唯一のお気に入りだ」

    悪魔「わかった」
    悪魔「今度、また、アンタがいる時にここに来るよ」

    天使「………………、」

    悪魔「……嫌なら来ない」

    天使「この世界は誰の物でもない。それこそ、神や魔王の、そのどちらでも」

    悪魔「…………そうか、なら、」

    天使「好きにしろ」テクテク

    悪魔「了解」クスッ





    25:以下、名無しが深夜にお送りします:2013/06/16(日) 00:24:14 ID:xqlETJsU

     狭間の世界。

    悪魔「俺達の関係って何だろうな」

    天使「敵対関係。現在戦争中」

    悪魔「それは種族そのものの関係だろ?」

    悪魔「俺達は敵対なんかしてないし、ただ月見ながらゴロゴロして喋ってるだけだ」

    天使「…………そうだな、」

    天使「月見仲間、なんてのはどうだ」

    悪魔「月見仲間か。良いな、それ」

    天使「月見仲間といっても、この世界での話だ」

    天使「外に出れば、敵対関係になるのだろう。戦う相手だ、殺し合いをする相手だ」

    悪魔「そうなんだよなぁ、」

    悪魔「外の世界で……アンタとだけは、会いたくないよ」





    26:以下、名無しが深夜にお送りします:2013/06/16(日) 00:24:58 ID:xqlETJsU

     狭間の世界。

    悪魔(そういえば、)
    悪魔(湖には一度も入ったこと無いな、)

    天使「…………」ジー

    悪魔(とりあえず指先だけ)チャプチャプ

    悪魔(お、冷たい)チャプチャプ

    天使「指先だけなど生ぬるい!」ドンッ

    悪魔「−−は?」

     バチャン

    悪魔「ぶはっ!湖に突き落とすなんて何考えて、」
    天使「そして私も行こう」バッ

    悪魔「−−へ?」

     バチャーン

    悪魔「」ブクブクブクブク

    天使「」ケラケラ

    悪魔「ぶはっ!!何してんの天使さん!!本当に何してくれてるの天使さん!!」





    27:以下、名無しが深夜にお送りします:2013/06/16(日) 00:26:19 ID:xqlETJsU

    天使「そういえば湖に入ってる所見たこと無いなと思って」

    悪魔「無いけど突き落とすのは駄目だろ俺服着たままだよ!」

    天使「私も着たままだ。これでおあいこだ」キリッ

    悪魔「おあいこじゃねぇよ納得出来る要素が、ぁあああああ!!!!?」バチャバチャバチャバチャバチャバチャ

    天使「水の中というのになんという高速後ずさり。凄いな君は」

    悪魔「ふ服透けてますよ天使さん!!」

    天使「服?」チラッ

    天使「…………、」カァァァ

    天使「〜〜っ!!わかっててやったに決まっているだろう!!何を今更!!」

    悪魔「今の反応はわかってなかったろ!正直水に濡れたら服が透けるって事忘れてただろ!!」

    天使「ええい!それ以上言うな!!」バシャン

    悪魔「うおっ!?突き落としただけじゃ飽きたらず水までかけるか!!」

    天使「かかってこい悪魔!!どうせぐしょ濡れだ!」

    悪魔「おーけー!やってやるよ天使さんよお!!」バシャン





    28:以下、名無しが深夜にお送りします:2013/06/16(日) 08:49:59 ID:xqlETJsU

    天使「くっ!」バチャバチャバチャン

    悪魔「なんのっ!!」バチャバチャバチャン

    天使「!!」バチャンバチャバチャバチャバチャバチャバチャバチャ

    悪魔「ちょ、ぶ、やりすぎやりすぎ」

    天使「なにこれ楽しい」バチャバチャバチャバチャバチャバチャバチャバチャバチャバチャバチャバチャバチャバチャバチャ

    悪魔「やりすぎだってのー!!!」フォン

     バシャン!

    天使「むむっ!魔法か!水の壁で防御とは!」

    天使「面白い!」フォン

     シュパッ バシャン

    悪魔「うああ!?壁が切れた!!?」
    悪魔「洒落にならない魔法使うなよ!当たったら死−−あれ?」

    悪魔「どこ行っ、」
    天使「」ニュ

    悪魔「おおおっ!?近い天使さん近」バシャン





    29:以下、名無しが深夜にお送りします:2013/06/16(日) 08:51:08 ID:xqlETJsU

    悪魔「」ブクブクブクブクブクブク

    天使「ブクブクブクブク」ニヤニヤ

    悪魔「ぷはっ!」

    天使「ふふふ、私の勝ちだな!」ドヤ

    悪魔「もう天使さんの勝ちで良いよ」チラッ フィッ
    悪魔(服が張り付いて、身体のラインが丸わかりだ……)

    天使「…………、」ハッ!
    天使「……真っ裸を見られたんだ、これぐらい、恥ずかしくないから」ボソボソ

    悪魔「…………」ガッ

    天使「!!ななな何だ私の肩を掴んで!」

    悪魔「…………」ジー

    天使「……恥ずかしくなんかないぞ、」フィッ

    悪魔「天使さん、」

    天使「!!な、何だ、」

    悪魔「…………、遊びは終わり」グルン

    天使「む」





    30:以下、名無しが深夜にお送りします:2013/06/16(日) 08:53:08 ID:xqlETJsU

    悪魔「さあ岸に戻りましょうねー」グイグイ

    天使「…………、押さなくても自力で戻れる」

    悪魔「また引きずり込まれたら俺もう我慢出来ないんだよ、ここはおとなしく従いなさい」グイグイ

    天使「…………」
    天使「…………、やりすぎた。すまなかった」

    悪魔「おー、」
    悪魔「天使さんは自分の可愛さをもう少し自覚しような」

    天使「……………、楽しいかなと思った」

    悪魔「楽しかったよ」ケラケラ

    悪魔「外の世界を一瞬忘れられるぐらいには、楽しかった」





    31:以下、名無しが深夜にお送りします:2013/06/16(日) 09:07:11 ID:xqlETJsU

     狭間の世界。

    天使「……」

    天使「……………、」

    天使「…………………、」

    天使「最近、会わないな」

    天使「ここに来る度会えたのに、」

    天使「…………………」

    天使「死んでしまったのだろうか、」

    天使「いや、」

    天使「時間が合わないだけだ、」

    天使「………、こんなにも小さな世界だというのに」

    天使「君がいないと、広く感じるよ」

    天使「何故かな」





    32:以下、名無しが深夜にお送りします:2013/06/16(日) 09:24:27 ID:xqlETJsU

     狭間の世界。

    悪魔「久しぶり」

    天使「久しぶり」

    悪魔「お隣失礼します」

    天使「ん」

    悪魔「…………」ゴロン

    悪魔「死んだかと思ってた?」

    天使「少しだけ」

    悪魔「そっか」
    悪魔「でも俺、結構しぶといからさ」ケラケラ

    天使「そう思って、」
    天使「もしかしたら、この世界に飽きただけなのかもと、」

    悪魔「それは無いよ。この世界に飽きることは絶対有り得ない」

    悪魔「だって、キミがいるから」

    天使「!」
    天使「〜〜〜、」グイグイ





    33:以下、名無しが深夜にお送りします:2013/06/16(日) 09:25:21 ID:xqlETJsU

    悪魔「え、何?俺押しのけて何?近付くなってこと!?」

    天使「転がれ」グイグイ

    悪魔「ああ、うん。いいけど」ゴロゴロ

    天使「戻れ」

    悪魔「あ、うん」ゴロゴロ
    悪魔「えっと、何がしたかったんだ?」

    天使「その質問は禁ずる」ムゥ

    悪魔(何で怒ってるんだろう)

    天使「これが慣れか、それとも変わってしまっただけなのか、」ボソボソ

    悪魔「?」





    34:以下、名無しが深夜にお送りします:2013/06/16(日) 10:50:29 ID:xqlETJsU

     狭間の世界。

    悪魔「久しぶり」

    天使「久しぶり」

    悪魔「…………」ストン

    天使「…………」

    悪魔「…………、」ゴロン

    悪魔「戦争、終わらないな」

    天使「そうだね」

    悪魔「何でみんな戦っちゃうかな」
    悪魔「俺争い事嫌いなのに、」

    天使「でも、君は生きている」
    天使「沢山殺したんだな」

    悪魔「うん。死にたくないから」
    悪魔「キミの同族を沢山屠ってきた」

    悪魔「俺を嫌になったならちゃんと言ってくれなきゃわからないぞ」ケラケラ

    天使「君に会えなくなる方が嫌だ」
    天使「それに、私も同じだ」





    35:以下、名無しが深夜にお送りします:2013/06/16(日) 10:51:25 ID:xqlETJsU

    悪魔「うん、そうだろうな」

    悪魔「この馬鹿げた殺し合い、どうすれば終わるんだろう」

    天使「神か魔王、そのどちらかが死ねば終わるだろうな」

    悪魔「……そうだよな。魔王のせいだもんな」
    天使「神のせいでもある。私は神が大嫌いだ」

    悪魔「種族の長に嫌いなんて言ってやるなよ」ケラケラ

    悪魔「ま、俺も魔王は嫌いだけどさ」

    悪魔「最初から種族間の仲は最悪だったけど、まさかこうもこじれるとは」

    天使「神も魔王も馬鹿みたいに強すぎたんだ。だから勝てると思ったんだろう」
    悪魔「滅ぼせるって思っちゃったんだろうな」ケラケラ

    天使「外は、嫌いだ。嫌な世界だ、」

    天使「…………」
    悪魔「…………」

    悪魔「なぁ、」

    天使「?」





    36:以下、名無しが深夜にお送りします:2013/06/16(日) 10:52:28 ID:xqlETJsU

    悪魔「どっちが勝つと思う?」

    悪魔「魔王と神が、戦ったらさ」

    天使「……魔王かな」

    悪魔「俺は神だと思うけど」
    悪魔「冷酷無比、慈悲の欠片も無い。出会った悪魔は生きて帰さない。滅茶苦茶に強い女神様だって聞いてる」

    天使「魔王だって同じだ。出会った天使は誰一人ヒトの形を保っていない。表情一つ変えず天使を殺すと」

    悪魔「伝わることはどの陣営でも同じってか」ケラケラ

    悪魔「でもさ、普通ここは自分んとこの長を推さない?」

    天使「私は神が嫌いだと、言ったじゃないか。君こそ、」

    悪魔「嫌いだな、魔王は」ケラケラ

    天使「……神は負けるよ。この戦争はきっと、天界側が負ける」

    悪魔「…………何で?」

    天使「………神は、」

    天使「天使と悪魔が争う外の世界が、大嫌いだからな」





    37:以下、名無しが深夜にお送りします:2013/06/16(日) 17:13:05 ID:xqlETJsU

     狭間の世界。

    悪魔「てってれてってーてってれてってーてー」

    天使「なにそれ」

    悪魔「俺達って月見仲間なんだろ?だからこれ、」スッ

    天使「白くて丸い……一つ一つが一口サイズ。これは、何だ?」

    悪魔「わからん。下界で見つけたんだ。月見のお供なんだってさ、」

    天使「食べ物か」

    悪魔「そのようだ」

    天使「…………」

    悪魔「安心しろよ、毒は入れてない」ヒョイ パクッ

    天使「…………」

    悪魔「別に無理して食わなくても良いからさ。俺達戦争してるわけだし」モグモグ

    天使「」ヒョイパクッ
    天使「」モグモグモグモグ

    天使「…………」ゴクン





    38:以下、名無しが深夜にお送りします:2013/06/16(日) 17:15:09 ID:xqlETJsU

    天使「」ヒョイヒョイパクッパクッ

    天使「」モグモグモグモグモグモグモグモグ

    悪魔「お気に召したようで、」ケラケラ ヒョイパクッ

    天使「」ヒョイヒョイヒョイパクッ
    天使「」モグモグモグモグモグモグモグモグモグモグモグモグモグモグ

    悪魔「口一杯に詰め込むなよ。顔凄いことになってるぞ」モグモグ

    天使「」モグモグゴクン

    天使「控えめな甘さだな。もちょもちょしていて美味い」

    悪魔「それは良かった」ヒョイパクッ

    天使「下界の物だと言ったな、」

    天使「よく行くのか?」

    悪魔「時々、な」モグモグ

    天使「ふぅん、」





    39:以下、名無しが深夜にお送りします:2013/06/16(日) 17:17:00 ID:xqlETJsU

    悪魔「悪くないぞ、下界も」
    悪魔「ここには負けるけどな」

    天使「そうか、」

    悪魔「機会があれば行ってみるといい」

    天使「そうする」

    天使「……強いんだな、お前は。下界とこちらを無事に行き来出来るなんて」

    悪魔「まぁ、弱くはないつもりだよ」

    悪魔「アンタだって、そうだろ?」





    40:以下、名無しが深夜にお送りします:2013/06/16(日) 17:17:51 ID:xqlETJsU

     狭間の世界。

    悪魔「なぁ、天使さん」ゴロン

    天使「何?」

    悪魔「もし、さ。もしの話なんだけど」

    悪魔「俺が一緒に逃げようって言ったら、逃げてくれるか?」

    天使「…………ぷっ」

    悪魔「わ、笑うなよ!」

    天使「っ、くく、あはは、あははははっ!!」

    悪魔「ここでこれまで一番の笑いをとってしまうか俺は」

    天使「ごめっ、ぷくく、ごめん……」ヒーヒー

    悪魔「畜生!呼吸困難起こす程か!」

    天使「はぁ、はっ、……ふぅ、」
    天使「すまん笑いすぎた」

    悪魔「いいんだ、ふふっ、俺の存在なんてさ」ズーン

    天使「落ち込むなよ。悪かったって」





    41:以下、名無しが深夜にお送りします:2013/06/16(日) 17:23:05 ID:xqlETJsU

    悪魔「…………」

    天使「……じゃあ真面目に答えよう。君が本気で逃げようって言ってくれるなら、きっと私は頷いてしまう」

    天使「でも、」ヘラリ

    天使「私が逃げると神が追ってくる。到底逃げることは出来ないだろうね」

    天使「だから、そんな魅力的な話、私にするんじゃないぞ」

    悪魔「……魔王がいなくなれば、キミは自由になれるのかな」

    天使「……どうだろう。それはわからないな」

    天使「ああ、そうだ。一つ訊きたい。君は……神を殺せるか?」

    悪魔「……ははっ、何だよそれ」

    悪魔「無理だって、絶対無理。俺はそこまで強くない」

    天使「……そうか、そうだよな、」

    天使「君は優しいからな」





    43:以下、名無しが深夜にお送りします:2013/06/16(日) 21:10:54 ID:xqlETJsU

     狭間の世界。

    悪魔「ここって、生き物がいないんだな」

    悪魔「こんなに澄んでいるのに、湖には何一つ動くものがいない」

    天使「ここは植物すら生きていない、この小さな世界の一部として、存在しているだけだ」ゴロン

    悪魔「アンタは、じゃないや。天使さんは長いのか?この世界を見つけて」

    天使「天使、さん?」ゴロリン

    悪魔「月見仲間にアンタ呼ばわりはどうかと思って。とりあえず敬意を払ってみた」

    天使「ふむ、なら私もお前から君にランクを上げようじゃないか。月見仲間だしな」ゴロゴロゴロゴロ チャプン ビクッ

    悪魔「そっか、ありがとな」

    天使「質問にも答えよう。長くはない、が……全力でくつろぐぐらいにはこの世界と付き合っている」チャプン チャプン

    悪魔「へぇ、」
    悪魔「だからそんなに自由なんだな」

    悪魔「周りを確認しないで転がるから、もう少しで湖に落ちてたぞ」
    悪魔「すでに足落ちちゃってるしな」

    天使「勘違いするな。故意的に落ちた」

    悪魔「……天使さんがそう言うなら、そういう事にしておくよ」ケラケラ





    44:以下、名無しが深夜にお送りします:2013/06/16(日) 21:12:26 ID:xqlETJsU

     狭間の世界。

    天使「!」

    悪魔「……久しぶり」

    天使「久しぶり」
    天使「……初めてだね。君が先に来ているなんて」

    悪魔「最後だから、出来るだけ長くこの場所にいたかったんだ」

    天使「……っ、」
    天使「……隣、良いか?」

    悪魔「どうぞ」

    天使「…………」ストン

    悪魔「………………」
    天使「………………」

    天使「最後だからって、どういう」
    悪魔「天使さん」

    天使「…………何?」
    悪魔「頼みがあるんだ」





    45:以下、名無しが深夜にお送りします:2013/06/16(日) 21:36:46 ID:xqlETJsU

    天使「言ってみろ」

    悪魔「三つぐらいあるけど、」ヘラリ

    天使「言うのはただだ。言ってみろ」

    悪魔「手、握らせてほしい」

    天使「いいだろう」スッ

    悪魔「ありがとう」ギュ

    悪魔「……天使さんの指、細いな」

    天使(お互いの指が、絡む)
    天使(こうして手を繋いだことは……今まで、一度も、無かったな)

    天使「…………次は?」

    悪魔「抱きしめさせてほしい」

    天使「っ…………」

    悪魔「駄目、か?」ヘラリ

    天使「…………構わない」ドキドキ

    悪魔「ありがとう」グイッ





    46:以下、名無しが深夜にお送りします:2013/06/16(日) 21:38:28 ID:xqlETJsU

    天使「ひゃっ」トスッ

    悪魔「……………」ギュゥゥ

    天使「……………」
    天使「少し、痛い……」ドキドキ

    悪魔「ごめん。でも、もう少し、このままで」

    天使(……鼓動を感じる、)
    天使(なんだ、結局は君も、私以上にドキドキしているじゃないか)クスッ

    悪魔「天使さんは、温かいな」
    悪魔「それに、良い匂いがする……」

    天使「!」
    天使「そういうことは……言わなくていい……」

    悪魔「いやだって本当のことだし」
    天使「うるさいばか!耳元で喋るなばか!」

    悪魔「ごめんごめん」ニコニコ

    天使「……あと一つは?」

    悪魔「………、」

    天使「三つ目は、何だ?」

    悪魔「………、怒るなよ?」スルッ





    47:以下、名無しが深夜にお送りします:2013/06/16(日) 22:19:11 ID:xqlETJsU

    天使「怒るか怒らないかは、その頼み事による」

    天使(……抱きしめていた腕が、緩んだ)天使(……君は何故、こんなにも穏やかに笑っている、)

    悪魔「………天使さん、」スッ
    天使「むぐっ」

    天使(なっ……!!)

    悪魔「…………、」ギュ
    天使「っ……んんっ……」バタバタ

    天使(これは、駄目だ、駄目だ駄目だ駄目だ!!)
    天使(抱きしめられて思うように動けない……!離さなければ、早く私から、)

    天使「ふっ……ん、だ……めっ、ぅんっ……」グイグイッ
    悪魔「…………っぐ、」ドクン

    天使(繋がるのは駄目だ、キスなんて、こんな長く……!!)

    天使「だめっ……んんっ、だめだっ……」グイグイッ
    悪魔「ぅ、ぐっ、」ドクンドクンドクン

    天使「……っは、駄目だ……!!」ドンッ
    悪魔「…………、」ゴポッ

    悪魔「………けほっ、」フラッ
    天使「!!」

    悪魔「」パタリ





    48:以下、名無しが深夜にお送りします:2013/06/16(日) 22:41:05 ID:xqlETJsU

    天使「馬鹿だ、馬鹿だお前は……!!」ウルッ

    悪魔「…………、あ、」ゴポッ

    悪魔「君、から……お前、に……ランクが……下がった、な……」ヘラリ

    天使「お前なんか、もう貴様で十分だ!」

    悪魔「……うわぁ、……やっぱ……怒るよな、」スッ

    天使「なんだ貴様、手なんか伸ばして!私はここにいる!!」ギュ

    悪魔「……あー、天使さんは、そこにいる、のか……」ギュ
    悪魔「……げほっ、っぐ……声、上擦ってるな……泣いてたり、する……?」

    天使「……視えない、のか、」

    悪魔「……時間がたてば、回復、する……はず、だ」
    悪魔「……言ったろ……?俺、しぶとい、ん、だよ……」

    天使「…………、」ギュ

    悪魔「…………でも、まずい、な……これは、ちょっと……きいた、かも……」カクン

    天使(握る手から、力が−−)





    50:以下、名無しが深夜にお送りします:2013/06/16(日) 23:40:14 ID:xqlETJsU

     狭間の世界。

    悪魔「…………、」

    悪魔「…………俺、どれぐらい意識飛んでた?」

    天使「……5分程」

    悪魔「そっか。ってうぉ!?」ゴロン

    天使「目覚めた貴様に貸してやる膝など無い!」キッ

    悪魔「天使さんの怒った顔、初めて見た」ムクッ
    悪魔「目、赤いな。……天使さんのせいじゃない。俺が勝手にしたことだから、気にしないでくれ」

    天使「気になどするものか!お前が……勝手に、やったことだろう……!!」

    悪魔「でも、ずっとしたかった事だ」

    天使「君は馬鹿だ!」

    悪魔「馬鹿でも良い。自分のしたことに後悔はない」
    悪魔「……君を泣かせてしまったことには後悔してるけど」

    天使「ふざけるな!次はない!!次やったら死ぬ寸前まで力を流し込んでやるからな!!覚えておけ!」

    悪魔「……了解。覚えておくよ」ヘラリ





    51:以下、名無しが深夜にお送りします:2013/06/16(日) 23:41:25 ID:xqlETJsU

    天使「………………、身体は、」
    悪魔「ん?」

    天使「……身体は、もう、大丈夫なのか?」

    悪魔「大丈夫」スクッ
    悪魔「ほら、この通り。立って歩けるよ」

    天使「死なせてしまったと、思った」

    悪魔「死なないよ。天使さん自身に、今俺を殺す気がなかったんだし」

    悪魔「辛いのは覚悟してた。あんなに辛いとは思わなかったけど」

    天使「……君は、大馬鹿だ……君なんか……嫌いだ……」

    悪魔「俺は、天使さんのこと、」

    悪魔「…………」グッ
    悪魔(今更、言えるわけがない、)

    悪魔「−−三日後」

    天使「…………?」

    悪魔「魔界側が、全軍で天界に攻め込む。神がいる城を目指して、魔王と共に」

    悪魔「次の一戦で決める気なんだ。次で、天使と悪魔の存亡が決まる」





    52:以下、名無しが深夜にお送りします:2013/06/16(日) 23:43:02 ID:xqlETJsU

    悪魔「天界側には止められない。魔界側は、城だけを目指す。神だけを目指す」

    悪魔「魔王と……神を、戦わせるために」

    悪魔「悪魔ってのは馬鹿でさ、魔王が勝つって信じてやまないんだ」

    悪魔「激しい戦いになるよ。きっと、沢山死ぬ。天使も、悪魔も、」

    天使「…………そんなこと、私に話していいのか」

    悪魔「駄目だろうな」

    天使「なら、どうして……!」

    悪魔「本気で考えてたんだ」
    悪魔「キミと一緒に逃げる方法」

    悪魔「どんなに考えても、駄目だった。逃げ切れなかった。これも、俺が弱いからだろうな」

    悪魔「天使さん、」

    天使「……君は、やっぱり、気付いて、」

    悪魔「ごめん、ありがとう」

    悪魔「さよなら」





    54:以下、名無しが深夜にお送りします:2013/06/17(月) 22:45:26 ID:xqlETJsU

     三日後。
     天界最深部。

    魔王「…………、」ツゥ

    悪魔「魔王様。壁なんかなぞって、何か気になる事でも?」

    魔王「……………」

    悪魔「…………、」ジー
    悪魔(微かに魔法陣の一部が見える)

    悪魔「魔法陣、ですね。それも広範囲。破壊系……発動すれば、かなりの範囲が吹き飛ぶ」

    魔王「……当たりだ。目が良いんだな」

    悪魔「……お褒めにあずかり光栄です」

    魔王「本音はどうだかな」

    悪魔「………………、」
    悪魔(……バレてるのか、他の悪魔と違って、アンタのこと憎んでるって)

    魔王「俺の側付きだからってこんな所までついて来て」
    魔王「あわよくば殺してやろうと思ってるだろ」





    55:以下、名無しが深夜にお送りします:2013/06/17(月) 22:46:13 ID:xqlETJsU

    悪魔「…………」

    魔王「まぁいいや。邪魔さえしなければ」

    悪魔(強さには自信があった。けれど−−コイツだけは、一瞬でも殺せるなんて思ったことはない)

    魔王「………………、」ザワザワ
    魔王「……神は、あっちか。空気が揺れてる、ははっ、呼んでるみたいだな」

    悪魔(でも、まだだ。諦めない)
    悪魔(相手は神だ、必ずチャンスはある)

    悪魔(コイツが死ななければ、この殺し合いは終わらないから)





    56:以下、名無しが深夜にお送りします:2013/06/17(月) 22:47:17 ID:xqlETJsU

     天界最深部。


    天使「………………、」

    魔王「神はこの扉の向こうか」

    悪魔「!!」
    天使「……」チラッ フイッ

    悪魔(天使さん、)

    魔王「……俺が用があるのは神だけだからな。逃げるなら見逃してやるよ、」

    天使「馬鹿言え。貴様など女神様に会わせてたまるか」フォン パシッ

    悪魔(よりにもよって何でここにいるんだか、)

    魔王「剣、か……、まだ俺に挑む馬鹿がいたとはな」フォン パシッ

    魔王「来いよ、死に急ぎ野郎」

    天使「」ヒュン

    悪魔(速い、)





    57:以下、名無しが深夜にお送りします:2013/06/17(月) 22:48:21 ID:xqlETJsU

     ガキィィィィン

    天使「………」ギリギリギリ
    魔王「………」ギリギリギリ

    悪魔(あの魔王に剣を受け止めさせた……!)
    悪魔(でも、)

    魔王「……、」スッ
    天使「!!」

     ガガガガガガガガガッ
    天使「くぅ、」ガガガガガガッ

    悪魔(駄目だ、手数が違いすぎる!)
    悪魔(………このままじゃ、)

    悪魔「…………」キッ

    魔王「勝てないってわかってるくせに、お前の目、諦めないんだな、」フォン

    天使「ちっ、」フォン
    天使(魔法−−障壁間に合うか!?)

     ズガガガガガガッ

    魔王「似たような目してる奴を知ってる」





    58:以下、名無しが深夜にお送りします:2013/06/17(月) 22:50:58 ID:xqlETJsU

     ヴゥン
    悪魔「……………」
    悪魔(殺傷能力だけを極限までに高めた、大量の黒い棘、)
    悪魔(一つ一つが腹立つぐらい大きい。……障壁、間に合わなかったら天使さん大怪我じゃすまなかったな、)

    魔王「−−ちょうど目の前にいるな、」

    魔王「天使は皆殺しって命令、受けてるはずなんだが」

    悪魔「その命令自体気にくわないんですよね」

    魔王「背くわけか。−−なら、わかってるな、」ザワザワ

    悪魔「っ、」
    悪魔(これが魔王の殺意か、放出される魔力だけでも痛いな、)

    天使「お前……馬鹿か!何で庇った……!」
    悪魔「!?馬鹿とはなんだ!キミがやられそうになったからに決まってるでしょうが!」
    天使「庇えと頼んだ覚えはない!」

    悪魔「なら勝手に死にそうになるな!」
    悪魔「悪魔にだってね、恩を感じる心はあんのよ!!これで借りは無しだから!!」

    天使「とんだ大馬鹿だな!!こっちは助けたつもりなど、」
    悪魔「うっさいわね頭に石でも入ってんの?堅いにも程があるわ!!」
    天使「なんだと!?そっちこそ頭すっからかんなんじゃないか!?」

    魔王「ぷっ」
    魔王「くくっ、はははははは!!」





    59:以下、名無しが深夜にお送りします:2013/06/17(月) 22:52:57 ID:xqlETJsU

    天使「!!」
    悪魔「!!」

    魔王「やけに仲良いんだな、天使と悪魔のくせに」

    悪魔「なによ、悪い?」
    悪魔「天使だって皆が皆悪魔敵視してるとでも思ってんの?魔王のくせに何もわかってないのね!」

    魔王「……………、」

    悪魔「私達悪魔だって皆が皆天使に敵意を持ってるわけじゃないのに!!アンタなんかがいたから天使嫌いの馬鹿が調子にのってこんな殺し合いが始まったのよ!!」

    魔王「…………、」

    悪魔「アンタなんか、」
    悪魔「さっさと死ねば良かったのよ!!」

    魔王「    、」フォン

    天使「!」ドンッ
    悪魔「きゃ、」

     ドスッ
    天使「っぐ!」ゴポッ

    悪魔「天使さ……っ」
    悪魔(地面から、棘……!!よくも、)





    60:以下、名無しが深夜にお送りします:2013/06/17(月) 22:53:38 ID:xqlETJsU

    悪魔「やったなぁぁああ!!!」フォン
    魔王「…………」ガシッ

    悪魔(首を、)

    悪魔「はぅ……ぐ……」バタバタ
    魔王「…………」ギリギリギリ

    天使「くっ、そ……!!」フォン

    魔王「……お前は寝てろよ」フォン

    天使「っあああああああああ!!!!!」バリバリバリバリ

    悪魔(天使さん……!!)
    悪魔(くそっ、くそっ……!!何も出来ないまま死んでたまるか……!!)フォン





    61:以下、名無しが深夜にお送りします:2013/06/17(月) 22:54:13 ID:xqlETJsU

    魔王「…………本当に、諦めないんだな」フォン

    悪魔(魔法が、打ち消さ−−)


    魔王「ごめんな、」フォン


    悪魔「!!!!!!!!」バリバリバリバリ

    悪魔「」ダラン


    魔王「……………、」ソッ


    悪魔「」
    天使「」


    魔王「死ねばいい、か」


    魔王「言われなくても、わかってるよ」





    62:以下、名無しが深夜にお送りします:2013/06/17(月) 23:13:30 ID:xqlETJsU

     天界最深部。


    魔王「さっき、面白い奴らに会ったんだ」

    魔王「天使と悪魔なのに、仲が良さそうだった」

    魔王「隙あらば俺を殺そうとしてた側付きの女の子と、」

    魔王「ここで俺の前に立つってことは、天使はキミの側付きのヒトかな」

    魔王「俺が目の前にいて、尚且つピンチなのに言い争いしてるんだよ」

    魔王「必死に魔王やってたのに、我慢出来ずに笑っちまった」

    魔王「殺したつもりはないから、多分生き延びると思う」

    女神「そうか、」

    女神「だから君は、そんな酷い顔をしているんだな」

    魔王「わかってる事とはいえ、面と向かって言われるとそれなりにクるわけで」ヘラリ

    女神「……………」
    魔王「……………」

    女神「ここに来るのがキミじゃなければ良いのに、そう思っていた」

    魔王「俺も、勘違いであってくれ、ってずっと思ってた」





    67:以下、名無しが深夜にお送りします:2013/06/19(水) 20:40:07 ID:xqlETJsU

    魔王「………………」
    女神「………………」

    魔王「……俺さ、今は魔王なんて呼ばれてるけど、元々はどこにでもいる普通の悪魔だったんだ」

    魔王「どこにでもいる、ってのは違うか。どこにでもいる普通の悪魔より格段に強かったから、俺は魔王に担ぎ上げられた」

    魔王「求められていたのは魔王としての強さだけ。あとは……ただのお飾りだな」

    魔王「元の身分なんて最下層、上の悪魔が考えることなんてわからないし、わかる気もなかった。お飾りでいいと言われたから魔王の任に就いた。……文句なんてなかったよ、最初は」

    魔王「……気付いたら後戻り出来ない所まできていた。全部が全部、俺の命令として皆に伝わる。俺の知らない所で、俺は天使を殺せと言っていた」

    女神「……………」

    魔王「こうなったのは俺のせいじゃない、そう言って、逃げたかった。……でもさ、魔王は魔王なんだ」
    魔王「最初で俺が止めておけば、こんなことにはならなかったんだよ」

    女神「…………耳が痛いな」

    女神「……追ってくるのは、神や、魔王としての責任、か」

    魔王「逃げられるわけがないんだ」
    魔王「俺は弱いから、責任を放って逃げるなんて、出来ない」





    68:以下、名無しが深夜にお送りします:2013/06/19(水) 20:44:32 ID:xqlETJsU

    魔王「今は皆頭に血が上ってるから、ショックの一つや二つ受けてくれないと止まらない」

    女神「…………だから、私か君のどちらかが死ねば、か」
    女神「……本当に敵同士になってしまったな。……月見仲間は、あの小さな世界限定での話」

    魔王「……言ったじゃないか、外の世界でキミとは会いたくないって」

    女神「……思い出してみると、君の変わりようは凄いな。会う度に見せる表情が増えていった。雰囲気も会う度に緩んで、一緒にいて安らぐぐらい、穏やかになって」

    魔王「キミこそ、最初は無表情で変な天使だったくせに」
    魔王「ずっと一緒にいたいって思わせるぐらいに、変わってさ。いちいち可愛いんだよ、もう自重しろよってぐらいに」

    女神「ふふっ、言ってくれるね。可愛いなんて、君以外に言われたことはないよ。なんせ、こんな姿、君以外には見せないから」

    魔王「そっか、それは嬉しいな」

    女神「…………、」
    女神「因果なものだな。仲良くしていた相手は魔王か」

    女神「だが……狭間の世界、あの小さな世界を見付けた時点で、答えは出ているようなものか」

    女神「…………、駄目だ、」

    女神「君と長くいると、せっかくの覚悟が揺らいでしまう」





    69:以下、名無しが深夜にお送りします:2013/06/19(水) 20:47:29 ID:xqlETJsU

    魔王「…………、」

    女神「君は言ったな。自分に神は殺せないと」

    女神「そうだな。それは、そうだ」

    女神「だって君は、優しいから」

    魔王「…………っ、」

    女神「……身体、震えてる。おまけに、顔はさらに酷くなったな。今にも泣きそうじゃないか」ウルッ

    女神「どちらかが死ななければならないのなら、」
    女神「せめて私が、君の命をもらおう」

    魔王「………俺は、」
    女神「喋らないでくれ、」

    女神「私も泣いてしまうだろ?」

    女神「……キスというものは愛情表現のはずなのに、私と君とでは逆になってしまう」ソッ
    魔王「……………、」
    魔王(俺を抱きしめる手が、震えてるいる、)

    女神「……長くは苦しませないから、」
    魔王(−−唇が、重なる、)





    70:以下、名無しが深夜にお送りします:2013/06/19(水) 20:48:33 ID:xqlETJsU

    女神「…………、」
    魔王「…………、」ドクン

    女神「…………、」ポロッ
    魔王「…………、」ドクンドクンドクン

    女神(君の身体から、力が抜けていくのがわかる)

    女神「…………、」ポロポロ
    魔王「…………っあ、ぐ、」ゴポッ

    女神(−−血の味、)
    女神(もうすぐ君は、いなくなってしまうんだ)

    魔王「…………、」ドクンドクンドクン フォン
    女神「…………、」ポロポロ

    女神(ずっと言えなかった。口に出せば君をこの手で殺せなくなると思って)

    魔王「…………、」ドクンドクン グッ

    女神(−−君が、好きだ)

     ドスッ

    女神「…………、あ、」ゴポッ

    魔王「…………、」





    71:以下、名無しが深夜にお送りします:2013/06/19(水) 20:49:52 ID:xqlETJsU

    女神「……どう、して……?」
    女神(……胸から伸びる、この刃は、)

    魔王「…………、思ったんだ」ズルッ

    女神(きみの、もの………)フラッ

    魔王「キミが嫌いだっていうこの世界に、キミを一人残していくわけには……いかないって」グイッ ギュ

    女神「……………、」クスッ
    女神「……情けないな、私より泣いているなんて、」ポロポロ

    魔王「俺が格好良くない奴だって、キミは知ってるじゃないか」ボロボロ

    女神「……ああ、そうだったな」ポロポロ

    魔王「……安心、してくれ。キミが、ここに仕掛けた魔法陣でやろうとしていたことは、俺がやるよ……」ボロボロ

    女神「……なんだ、気付いて……」ポロポロ

    魔王「……だってさ、俺も同じの、仕掛けてきたんだ」ボロボロ

    女神「そうか……同じ考え、だったのか……」ニコッ





    72:以下、名無しが深夜にお送りします:2013/06/19(水) 20:53:22 ID:xqlETJsU

    女神「−−ああ、そうだ……君は、私に、頼み事をしたな……」
    女神「……私からも、一つ。頼みが、ある……」

    女神「笑ってくれ、」

    魔王「……………、」ボロボロ
    魔王「おう、」ヘラリ

    女神「……見事な、泣き笑いだ……」ヘラリ

    魔王「なんだよ、精一杯の笑顔なのにー」ボロボロケラケラ

    女神「ふふっ、………、」
    魔王(ああ、そうか)

    女神「……ありがとう、」
    魔王(本当に、俺は、)

    女神「あと、」
    魔王(キミを、この手で、)

    女神「……ごめん…………」
    魔王「…………っ、」ボロボロ

    女神「………………」

    魔王「…………ぅ、う、あ……、あああああああああ!!」ギュウ

    魔王(ごめん、は、俺を残して、逝くことか、)
    魔王(……最期の顔すら、もう、視えない)





    73:以下、名無しが深夜にお送りします:2013/06/19(水) 20:56:28 ID:xqlETJsU

    天界最深部。

     キィィィィィン ゴゴゴゴゴゴ

    魔王「……………けほっ、」ゴポッ
    魔王「…………」グイッ

    魔王(キミの死をキッカケにして展開を始めた、この大きな魔法陣)

    魔王「………………」フォン
    魔王(……範囲は急速に広がっていく。天界の半分に届く勢いだ)

    魔王(この魔法が発動すれば、その範囲を全て消し飛ばす)

    魔王(……そうだよな、俺達は、そう出来た悪魔でも天使でもないから、)
    魔王(もちろん、恨みはある。俺達がこうしないといけなかった、この世界に)フラッ

    魔王(…………まずいな、時間がない)トンッ
    魔王(壁を支えにしないと、自力で立っていることすら辛い)チラッ

    女神「」

    魔王(視力が回復することはもうないか、……当たり前だよな、気力で動いているようなものだし、)

    魔王(……とにかく、限界がくる前に、魔法陣をなんとかしないと)フォン

    魔王(こんなもの仕掛けるから、自己治癒に回す魔力がなくなるんだ)
    魔王(俺もだけどさ、)





    74:以下、名無しが深夜にお送りします:2013/06/19(水) 20:57:42 ID:xqlETJsU

    魔王「……………」フォン キィィィィィン

    魔王(−−やっぱり君も、本気で天界を壊す気はなかったということか、)
    魔王(でないと、外部からの刺激ですぐに威力を軽減できるようには仕掛けない)

    魔王(範囲は……天界の三分の一程度に、戦えない天使が避難している場所は最初から外すはず……さて、威力は、)

    魔王(……脅し、みたいなものだ、これは)

    魔王(神と魔王が戦えばこうなる、天使と悪魔が戦えば、いずれ必ずこうなる。そう知らしめるための、)

    魔王(種族間の争いが無くなることは難しい。けれど、これから先、こんな大掛かりな殺し合いだけは、させるわけにはいかない)

    魔王(……威力を軽減する気は無かったが……希望は見えたしな、)
    魔王(やっぱりいたんだ、種族が違っても仲良く出来る奴らは)

    魔王(威力は、半減する。俺から話を聞いたキミだって、きっとそうするだろう)キィィィン

    魔王(…………、指先の感覚が無い、)
    魔王(……急がないと、次は俺が魔界に仕掛けた魔法陣を……)フォン

     ドスッ ザシュ

    魔王「!!」

     ズルッ ボトッ

    魔王「…………、しばらくは、目覚めないと、思っていたが、」ズルズル





    75:以下、名無しが深夜にお送りします:2013/06/19(水) 20:59:01 ID:xqlETJsU

    悪魔「…………」ハァ ハァ
    天使「…………」ハァ ハァ

    魔王「……丈夫だな……お前ら……」

    魔王(急所を刺され、右腕は落とされたか、……もう、立てそうにない)
    魔王(……さて、魔界側は、どうやって止めようか)

    悪魔「トドメを刺さなかったことを、後悔することね……!」

    天使(……女神様、)タタタッ

    女神「」

    天使(……仇は、とりました……!)

    魔王「はは、そうだな……もう少し、痛めつける、べきだった……」
    魔王「……諦めなかった、お前等の、勝ち……だな」

    悪魔「……女神様には感謝するわ。命をかけて、アンタをここまで追い詰めてくれたんだから」

    魔王「………………、」

    悪魔「女神様のこの魔法、せめてアンタを道連れにしようと思ったのね。……天使だろうと悪魔だろうと、範囲内にいる何百人を犠牲にしてでも、」

    天使(……………、)
    天使(………、違う、)





    76:以下、名無しが深夜にお送りします:2013/06/19(水) 21:02:13 ID:xqlETJsU

    魔王「……そうだな、魔王と神が戦うということは、そういうことだ」
    魔王「……沢山死ぬ、おまけに世界が壊れる、それはそれは、悲しいこと、だな」ケラケラ

    悪魔「誰かが死ぬことがそんなに笑える?アンタって本当……最低ね」

    天使(……女神様は俺達天使を恨んでいた。俺達が無理やり、神の座においたから)
    天使(この魔法は女神様のものだ、しかし、範囲と威力を容易に書き換えられるよう作られている、)

    天使(そして、すでに書き換えられている。書き換えたのは、誰だ?)

    悪魔「アンタには苦しんで死んでほしかったけど、今すぐ息の根を止めてあげる」

    魔王「……どっちにしてももうすぐ死ぬんだがな」ケラケラ
    魔王「……まぁいい、俺を追い詰めたご褒美だ。受け取れよ」スッ

    天使(死に顔は、泣き濡れた、悲しい顔だ。それが、この世界を呪ってのものではないとしたら、)

    悪魔「なによ、腕なんかだして。そんなのいらないに決まってるじゃない」

    魔王「……いいのか?ご褒美と言っただろ?」
    魔王「……受け取らないならそれでいいさ。魔界に仕掛けた俺の魔法が、沢山殺すだけだ」ケラケラ

    魔王「……俺が死ねば、魔法は発動する。−−俺は悪魔の長だからな、俺が死ぬんなら、皆道連れになるのが当然だろ?」ケラケラ

    悪魔「アンタは、どこまでも……!」

    魔王「……ご褒美は、その魔法の支配権。この手を取れば、与えてやるよ」
    魔王「……まぁ、罠かもしれないわけだが」ニヤニヤ





    77:以下、名無しが深夜にお送りします:2013/06/19(水) 21:03:02 ID:xqlETJsU

    悪魔「……っ、」
    悪魔「わかった……受け取って、やろうじゃないの」スッ

    魔王「……死にかけを酷使するな、さっさと俺の手をとれ」フリフリ

    悪魔「…………まさかアンタ、」ソッ
    魔王「…………」ガシッ フォン

    悪魔「……くっ、」バチッ
    悪魔(魔力が流れ込んでくる……本当に、魔法の支配権だ。これで……止められる)

    悪魔(でも、どうして?……あの魔王が、わざわざ魔法の支配権を私に?)
    悪魔(考えてみれば、おかしい。どうして私達を生かした?−−あれはまるで、殺さないよう配慮した、攻撃、)
    悪魔(そして魔王は、目が視えていない)

    魔王「……受け取ったな?精々頑張って止めて見せろよ、」

    天使(あの魔王が、俺達の攻撃を防げ無かったのは何故だ?罠にしても、あの様子では本当に死ぬだろう)
    天使(死にたかったというのか?……それにしては、全く、俺達に気付いた素振りを見せたかった)

    悪魔(魔王に外傷は無かった。外傷無しに、私達が近付くのを気付けない程、追い詰めることなんて、)

    天使(−−女神様の傷は、胸を刺された傷の一つ限り。魔王と戦ったにしては傷が少なすぎる、)

    天使「まさか、」





    78:以下、名無しが深夜にお送りします:2013/06/19(水) 21:19:41 ID:xqlETJsU

    天使「……まさか、お前は……!!」

    魔王「…………」

    天使「お前、だったというのか、世界に絶望していた女神様を、救ったのは、」
    天使「支えていたのは、お前だったのか、」

    天使「女神様はお前のために、泣いていたのか……!!」

    魔王「…………、」

    悪魔「!!」
    悪魔(魔王は元々政治に参加しないお飾りだと言われていた)
    悪魔(表に引っ張り出されるようになったのは、戦争が始まってからだ)
    悪魔(それが、悪魔達を煽動するために、仕組まれたことだとしたら、)

    悪魔「説明しなさいよ、」
    悪魔「アンタは何がしたかったの!?」

    魔王「…………、」

    天使「女神様の魔法を書き換えたのは、お前だな、」
    天使「この魔法は、警告のつもりか。それぞれの長が死に、沢山の天使と悪魔が死に、土地にすら損害を与えたとあれば、」

    天使「どちらも、これほどの戦争を起こそうとは……もう、」





    79:以下、名無しが深夜にお送りします:2013/06/19(水) 21:26:43 ID:xqlETJsU


    魔王「…………、」
    魔王(−−何も、聞こえない)


    悪魔「……ふざけないでよ、」
    悪魔「何か、言いなさいよ……!!」


    魔王(……そうか。俺は、死ぬのか、)

    魔王(…………、)

    魔王(……そういえば、結局、言えなかった、な……)


    悪魔「言いなさいよ、ちゃんと……言ってから、死になさいよ、」

    悪魔「何でアンタ……泣いてるのよ……!!」


    魔王(キミが、好きだ、って)












    80:以下、名無しが深夜にお送りします:2013/06/19(水) 22:58:23 ID:xqlETJsU

    (昔から、同じ夢ばかり視ていた)

     いつかの未来。

     魔族領。某国。魔王城。


    魔王「お父さんは心配だ。お母さんも心配しているぞ」

    青年「……父上や母上に心配されるような覚えは無いのですが、」

    魔王「あるだろ。大きな問題があるだろ!!!」

    青年「……本当に、心当たりは無いのですが」

    魔王「……お父さんは怒らないぞ、お母さんも、お父さんと同じく覚悟はしている」

    青年「………?」

    魔王「正直に言ってくれ息子よ」

    魔王「お前ガチホモなの?男が好きなの?」

    青年「」ブッフォ
    青年「な、なななななな!!?いきなり何言って!?俺が、俺が……!?」

    魔王「どうなの?とーちゃん怒らないから正直に言おうよ」





    81:以下、名無しが深夜にお送りします:2013/06/19(水) 22:58:58 ID:xqlETJsU

    青年「全力で否定させてもらいます!誰がガチホモだって!?俺は女の子が心から好きだ!!」

    魔王「ほんとにほんと?」

    青年「この世界に神なんていないけど!誓ってやりますよ!俺は女の子が好きだ!」

    魔王「……ふぅ、」
    魔王「安心したわ」

    魔王「だってお前いい年して女遊びの一つもしないんだもん」
    魔王「私の息子だから寄ってくる女の子いっぱいいるのにまったく手出さないし、誘ってものらないらしいし」

    魔王「例えガチホモな息子でも私達の息子だって私かーちゃんと話し合って覚悟までしたんだぞ」

    青年「まったく、母上巻き込んで何やってるんですか、」ハァ

    魔王「しかし安心した!これで話は決まりだ!!あとはお前に行ってもらうだけだな」

    青年「……何の話ですか?」

    魔王「お見合いの話」

    青年「……誰の?」

    魔王「お前の」

    青年「……誰と?」

    魔王「魔族領唯一の若き女魔王。見た目お前の外見年齢よりちょっと下ぐらい。あとすごく可愛い。映像がこちら」フォン





    82:以下、名無しが深夜にお送りします:2013/06/19(水) 22:59:30 ID:xqlETJsU

    青年「映像魔法までして、って、マジで可愛い!!驚きの美女!!」

    魔王「とりあえずこの魔王とお見合いしてこい。あっちは小さい国だし気に入ったんならとーちゃんごり押しでお前の嫁にしてやるから」

    青年「それは遠慮します。こんなのはお互いの気持ちってものが、」

    魔王「私の息子なのに真面目なんだからなお前」

    青年「正直乗り気じゃないです」

    魔王「拒否は許さんぞ。明日にも女魔王がいる国へ発ってもらうからな」ニコニコ ザワザワ

    青年「…………笑顔で脅しますか」ハァ

    青年「わかりました。行きますよその国へ、してきますよお見合いを」

    魔王「可愛い嫁さんちゃんと連れて帰ってこいよ!」ニコニコ

    青年「善処します」ハァ





    83:以下、名無しが深夜にお送りします:2013/06/19(水) 23:00:08 ID:xqlETJsU

     人間領 勇者協会。
     地下の隔離部屋。

    勇者「おい見てるか相棒」
    相棒「見てる見てる。これはすごい」

    相棒「まさか勇者協会の地下にこんな部屋があって、」
    勇者「おまけに綺麗な女のヒトが捕らわれてるなんて、」

    美女「………………」

    勇者「表情無いな。生きてるのかな」

    相棒「首輪に手錠までして吊されてる、一種のプレイかな」

    勇者「お前どこでそんな言葉覚えたんだよ」

    相棒「私だってもう子供じゃないんだから、そっち方面も学ぶようにしてるんだ」

    勇者「マジか。−−そうだよな、俺達もう子供じゃないもんなぁ」ウンウン

    美女「…………ふふっ、」

    勇者「あ、笑った」
    相棒「笑うとさらに綺麗だねお姉さん」

    美女「綺麗、ね。ありがとう」
    美女「あと、プレイとかじゃないから。捕まってるだけだから」クスクス

    勇者「捕まってるってことは、お姉さん何か悪いことでもしたのか?」





    84:以下、名無しが深夜にお送りします:2013/06/19(水) 23:00:41 ID:xqlETJsU

    美女「……上司の息子と無理やり結婚させられそうになってね、嫌だったから拳で拒否したんだ」
    美女「その結果がこれだ」

    相棒「えー、それは拒否するよ拳出るよ」
    勇者「そうだそうだ。結婚ってのはお互い好きな者同士がするもんだと思います」

    美女「世の中全てがそうではないさ」

    勇者「……………、」シュン
    相棒「……………、」シュン

    美女「未来ある若者がそんな悲しそうな顔しちゃ駄目だ」クスクス

    勇者「……お姉さんだって、悲しそうな顔してるけど」
    相棒「まるで、自分に言ってるみたいだ」コクン

    美女「…………、目ざとい子達だ」

    勇者「……俺達さ、好きなヒトがいるんだ」
    勇者「ずっと一緒にいたいと思ってる」

    勇者「お姉さんは、そんなヒト、いないの?」

    美女「……いるよ」

    相棒「じゃあ、どうしてこんな所に?会いにいかないの?」

    美女「会えないとわかるのが怖いんだ。彼はもう、この世界にいないかもしれないから」





    85:以下、名無しが深夜にお送りします:2013/06/19(水) 23:03:04 ID:xqlETJsU

    相棒「それって確定なの?」

    美女「……いいや」

    勇者「じゃあ駄目だって、こんな所にいちゃ。会えないとわかるのが怖いなんておかしいよ、」

    勇者「ここにいることでもう会えなくなってしまう事の方が、怖いに決まってる」

    美女「…………、」
    美女「…………、確かに、そうだな」

    美女「目が覚めたよ。とりあえず、ここから、」

     ヒュン ガシャン ガシャン

    美女「……あ、」ガクン
    相棒「っと、お姉さんをキャッチ!」

    勇者「脱出すらなら協力するよ!」

    美女「…………、私を逃がしたとあれば、君達はもう人間領にはいられなくなる」

    勇者「全く問題ないよ。な、相棒」

    相棒「うん、そうだね。だって私達、魔族領に住んでるし」ニコニコ
    勇者「だから、人間領にいられなくなっても困らないんだ」ニコニコ





    86:以下、名無しが深夜にお送りします:2013/06/19(水) 23:03:50 ID:xqlETJsU

     魔族領。
     某国。魔王城。

    青年「お見合いかぁ、」ハァ

    双子妹「兄様ー!」ズタタタタ
    双子弟「兄様ー!」ズタタタタ

    青年「」ヒョイ

    双子「」ビターン

    双子妹「酷いですわ兄様!可愛い私達を壁に激突させるなんてっ!!」
    双子弟「酷いよ兄様!ほら見て僕達のおでここんなに赤い!」

    青年「はいはいごめんごめん」
    青年「でも兄ちゃんお前らにタックルされて倒れて頭割ったことあるから怖くてな」

    双子妹「過ぎ去った過去を何時までも!カッコ悪いです!ああそんなことより!聞きましたわ兄様!!」
    双子弟「他国の女魔王とお見合いするって本当ですか!?」

    青年「まぁ、うん。父上がなー、」
    青年「正直気がのらないんだけど、もう約束しちゃったみたいだし、行くしかないんだよ」

    双子妹「やだぁああああ!!やだやだやだやだあ!!嫌ですわ兄様行っちゃ嫌ですわぁああ!!」ジタバタ
    双子弟「兄様は僕達がかわいくないんですか!!こんなに慕ってるのにお婿に行ってしまうなんてー!!」ジタバタ

    青年「婿にいってもいいけど父上は嫁連れて帰れ言ってたからなぁ、」





    87:以下、名無しが深夜にお送りします:2013/06/19(水) 23:04:25 ID:xqlETJsU

    双子妹「連れ帰る!?でしたら安心です!!兄様童貞だからお嫁さんを連れて帰るなんて無理無理!!」キャッキャ

    双子弟「おまけにインポだからね!兄様をお婿さんにするなんて、相手の方からお断りだよ!!」キャッキャ

    青年「…………」
    青年「にいちゃんは耳おかしくなったのかな、今双子の兄妹の口から聞き慣れない言葉が、」

    青年「……にいちゃん怒らないから、ゆっくり、最初から言ってみなさい」

    双子妹「兄様は童貞」スパッ
    双子弟「おまけにインポ」スパッ

    青年「ゆっくりどころかはっきり即答で該当箇所完全に抜き出してるじゃないか!!」

    青年「つか子供がそんな言葉口にしちゃいけません!!それににいちゃんは……」

    双子「「童貞じゃないの?」」

    青年「……少なくともインポではないぞ、」

    双子妹「兄様は童貞」キャッキャ
    双子弟「兄様はやっぱり童貞」キャッキャ

    青年「にいちゃんはその……そういうのは、本当に好きなヒトとやるものだと考えていてだな、」





    88:以下、名無しが深夜にお送りします:2013/06/19(水) 23:04:49 ID:xqlETJsU

    双子妹「そんな事言ってー。兄様まだよく夢に出るっていう女のヒトのこと好きなんでしょ」
    双子弟「そりゃ好きになりますよ、その女性は、兄様の好みで形成されてるんですから。いい加減現実に戻って下さい」

    青年「う……」

    双子妹「それに、安心してよ!私達が兄様より強くなったら兄様を私達のお嫁さんにしてあげる!」
    双子弟「僕たち男女の双子でよかったです!例え兄様がガチホモでも対応できますから!」

    青年「だからにいちゃんはガチホモじゃないし、それに、兄妹で結婚は出来ないんだぞ」

    双子妹「でも私達血は繋がってないじゃない」
    双子弟「兄様は父様や母様から生まれたわけじゃないですもん」

    青年「なんだ、知ってたのか」

    双子妹「最初はショックでしたけど……兄様と結婚出来ることに気付いて私達歓喜しました!」
    双子弟「これで僕達がずっと一緒にいられると確定したわけです!」

    青年「ったく」ワシャワシャ

    双子妹「ふあっ!いきなり頭をわしゃわしゃしないでください!」ニコニコ
    双子弟「髪が乱れるじゃないですか!」ニコニコ





    89:以下、名無しが深夜にお送りします:2013/06/19(水) 23:06:03 ID:xqlETJsU

    青年「どうせお前等にも、いつか本気で好きになるヒトが出来るんだよ」
    青年「それまではブラコンでいさせてやるから」ケラケラ

    双子妹「へたれ童貞のくせにむかつきます」ムゥ
    双子弟「へたれ童貞のくせに調子にのってます」ムゥ

    青年「よく言うよな、お前等は」ケラケラ

    双子「「………………」」

    双子妹「出立は明日だとききました」
    双子弟「僕達は心配です。兄様が怪我しないか、ちゃんと帰ってくるのか、」

    青年「にいちゃんは強いから大丈夫だって、ちゃんと帰ってくる」

    双子妹「本当ですか?」

    青年「うん」

    双子弟「でも兄様、お見合いに乗り気でないというわりに」

    双子妹「すごく楽しみだっていう顔をしてますから」

    青年「あー、うん、なんつーかな、お見合い自体は嫌なんだけど、」


    青年「大切な誰かと、また会える、そんな気がして」





    90:以下、名無しが深夜にお送りします:2013/06/19(水) 23:06:39 ID:xqlETJsU

     人間領。
     勇者協会。

     ヴーヴーヴーヴーヴーヴー

    勇者「あ、警報だ」ケラケラ
    相棒「バレたみたいだね」ケラケラ

    美女「君達は、こんな時でも本当に楽しそうに笑うね」

    勇者「ああ!楽しい!」
    相棒「これから帰って、みんなに会えるって楽しみもあるからね!」

    美女「魔族領が、人間領と同じく国ごとに魔王をたてるようになったのは知っていたが……」
    美女「まさか勇者とその連れが、魔王と繋がっているとはね」
    美女「種族の差は気にならないのか?元は戦っていた相手だろう?」

    勇者「気にならないよ、まったく」
    勇者「だって俺、魔王様のこと好きだし」ヘラリ
    相棒「魔族だからなんだー、って感じだよ。魔族にだって良いヒトはいっぱいいるんだ」

    勇者「−−あ、もしかして、お姉さんが魔族領に行くのってまずい?」
    相棒「あ、そうだね。だってお姉さん天使さんだし」

    美女「……堕ちた天使を天使と見破ることは、普通天界の者にしか出来ないことだが」

    美女「どうやら君達は、私の予想をはるかに上回る力を持っているらしい」
    美女「協会の……私がいた場所に侵入した時点で、相当な手練れだとは思っていたけれど、」





    91:以下、名無しが深夜にお送りします:2013/06/19(水) 23:08:39 ID:xqlETJsU

    勇者「本当はさ、強そうなヒトがいる気がして、適当に突き進んでただけなんだ」
    相棒「怪我だらけでボロボロなお姉さんに今言っちゃうのもなんだけど、」

    相棒「怪我が治って元気になったら、」キラキラ
    勇者「俺達と闘ってほしいな、って」キラキラ

    美女「君達が言う戦いは、殺さない闘いなのか?」

    勇者「そうだよ当たり前じゃないか!」
    相棒「私達殺しとか嫌いだもんね!」

    美女「そうか、」クスッ

    美女「いいよ。受けて立とう」ニコリ

    勇者「やった!」ニコニコ
    相棒「やった!」ニコニコ

    勇者「ああ!そうだ、話を戻してお姉さん!魔族領にいっても大丈夫なのか?」
    相棒「すごく昔、魔族が悪魔って呼ばれてた頃、天使と悪魔が近付くと大変なことになるって、本で読んだことあるよ」

    美女「…………大丈夫だよ、アレは昔の話」
    美女「今は違う。それに私は堕ちた身だから、もう天界との縁は切れてる」





    92:以下、名無しが深夜にお送りします:2013/06/19(水) 23:10:19 ID:xqlETJsU

    勇者「そっか、じゃあ安心だ!」

    相棒「−−ねえお姉さん、追っ手をまいて落ち着いたら、会いたいヒトの話、聞いてもいい?」
    勇者「あ、それ俺も聞きたい」

    美女「…………、」クスッ
    美女「いいよ、話しても」

    美女「何故かな、君達と話してると、前向きになれる。世界が広がった気がするよ」

    勇者「そう言われるとなんだろう、嬉しいな」ニコニコ
    相棒「でもちょっとこそばゆいね」ニコニコ

    勇者「でもまずは!」フォン
    相棒「追っ手を振り切らなきゃ」フォン

    勇者「とばすよお姉さん!!」


    美女(根拠はない。けれど……、もうすぐ、会える気がしてきたんだ)

    美女(−−君に)



     −−再会まで、あと少し。


     おわり。





    93:以下、名無しが深夜にお送りします:2013/06/19(水) 23:12:33 ID:xqlETJsU

    誤字多いし大事な所で三つ分の台詞を抜かしてさらに不可解になったりしてるのに、読んでくれた人、ありがとう。羞恥心に耐えられたのはレスくれた人のおかげ。ありがとう。





    94:以下、名無しが深夜にお送りします:2013/06/19(水) 23:17:16 ID:znm/jsYY

    乙!いい物語だった!

    でもひたすらイチャコラする蛇足も見たいなー(チラッ





    95:以下、名無しが深夜にお送りします:2013/06/20(木) 16:19:11 ID:JcivyOOo

    おつ





    96:以下、名無しが深夜にお送りします:2013/06/20(木) 22:40:41 ID:zPn3mWfA

    乙乙




    1:1:2013/05/18(土) 21:05:27.27 ID:mDU96mzx0

    ルミン「耳鼻科に行ってくるね」

    コニー「エレン、これは俺の故郷に伝わる神秘の踊りだ。お前はきっと邪霊に憑かれてんだ、これを踊って振り払え」

    マルコ(くる……ッ! 嵐が……ッ!)

    エレン「なんだよそんな深刻な反応して……俺だって男なんだよ」

    アルミン「巨人がまだ駆逐されていないのにそんな言葉をエレンから聞けるとは……」

    エレン「当たり前だ、人間としての願望は巨人の駆逐だけどな」





     
    4:1:2013/05/18(土) 21:20:46.43 ID:mDU96mzx0

    コニー「でもなんだってそんなことを急に?」

    エレン「いやさっき飯食いに行くときにさ」


    ――ライナー【エレンは本当に女子と接点がないなwww】

    ――ジャン【こんな死に急ぎ野郎と仲良くなりたがる奇特な女子なんていねえよwww】

    ――ベルトルト【そんなんでさびしくないのかい?www】

    ――エレン【うっせぇな、別にいいだろ……巨人を駆逐できたらそれでいいだろ】

    ――ライナー【どんな青春だよwww】

    ――エレン【じゃあお前らそういう青春送ってんのか?】

    ――ジャン【……モ、モチロンダッ】

    ――ベルトルト【それはともかく、少しはそういう経験をしておかなきゃ男として心配だよ?www】

    ――ベルトルト【兵士以前に君は男なんだから、そういうのから得る経験もあるはずだ】キリッ


    エレン「って言われて」

    マルコ(煽る必要あったのかな……)

    コニー「確かにエレンは女子とあんまり話さないからな」

    アルミン(許さない絶対にだ)





    6:1:2013/05/18(土) 21:24:04.22 ID:mDU96mzx0

    アルミン「で、誰といちゃいちゃしたいの?」

    コニー「ミカサでいいんじゃねえか? 普段どおりだろ」

    ミカサ「呼んだ?」ヒョコッ

    アルミン(!? き、聞かれてないよね!?)

    エレン「呼んでねーよ」

    マルコ「本当にミカサはエレンにべったりだね……」

    ミカサ「エレンは放っておけない。でもそういうところは可愛い」

    エレン「男を可愛いとか言ってんじゃねーよ!」

    ミカサ「……愛玩対象?」

    エレン「それはアルミン」

    アルミン「!?」





    7:1:2013/05/18(土) 21:26:48.16 ID:mDU96mzx0

    ミカサ「もう私は部屋に戻る。お休みなさいエレン、愛してる」

    コニー「!?」

    ミカサ「だってエレンは可愛いから」

    エレン「いい加減にしろ! 可愛いのはアルミンだろ!」

    アルミン「ねぇ冗談だよね!? さっきから僕に対する当たりがおかしいけど気のせいだよね!?」

    マルコ(わかるわ)

    コニー「わかるわ」

    エレン「はぁ……女の子といちゃいちゃできなかったらアルミンに慰めてもらおう」

    アルミン(エレンが女の子といちゃいちゃしたらミカサが荒れる、いちゃいちゃできなかったら僕に流れてきてミカサが荒れる)

    アルミン(なんだ詰みか)





    8:1:2013/05/18(土) 21:35:45.96 ID:mDU96mzx0

    アルミン「もうこうなったら開き直るよ。誰といちゃいちゃしたいんだい?」

    エレン「正直ぜんぜん決めてなくてだな」

    コニー「ミーナは?」

    エレン「んー、あー、いや、ちょっと待ってくれ」

    アルミン「?」

    エレン「やっぱ決めた。クリスタにしよう」

    アルミン「!?」





    11:1:2013/05/18(土) 21:42:07.15 ID:mDU96mzx0

    アルミン「な、なんで」

    エレン「だってお前らが日ごろ可愛い可愛い言ってんじゃねえか、どうせいちゃつくなら可愛い子のほうがいいだろ」

    コニー「そんな簡単にできることなのかよ?」

    マルコ「ハードルが高すぎやしないかな。親衛隊もたくさんいるし」

    エレン「大丈夫だ、ジャンから女の子との話の仕方を習ってきたからな!」

    コニー「おお、なんか自身ありげだな!」

    マルコ(これはエレンとミカサを引き離すための策かな?)

    アルミン(ジャンは余計なところだと何故か頭がはたらくからね……)チッ

    エレン「明日からだ、見てろよお前ら!」





    12:1:2013/05/18(土) 21:45:45.36 ID:mDU96mzx0

    翌朝

    ライナー「……なあ、エレンが昨日の話マジにしてるって本当か?」

    ベルトルト「正直信じられないっていうか、信じたくないっていうか」

    アルミン「恨むよ君たち……まあ僕らの天使には怖い騎士がついてるからいいんだけど」ジトッ

    ユミル「ほらソーセージやるよ、今日もクリスタは可愛いからな!」

    クリスタ「ふふっ、ありがとう。でも私そんなに可愛くないよぉ〜」

    アルミン(心が洗われる……)

    ベルトルト(今日も一日がんばれる……)

    ライナー(あの笑顔を一枚の絵画に切り取って永遠に留めておきたい……)





    14:1:2013/05/18(土) 21:54:32.43 ID:mDU96mzx0

    ジャン「お、クリスタもいるじゃねえか。昨日の俺の教えを忠実に守ればいけるぜ」

    エレン「ありがとなジャン、実はお前っていいやつだったんだな……行ってくるぜ!」

    ザッザッ

    アルミン「こんなに歪んだwin-winの関係は始めて見たよ」

    ライナー「ベルトルト、ジャンが話していた内容覚えているか」

    ベルトルト「いや、まったく」

    マルコ「まぁまぁ。ジャンは女の子の扱いそんなに慣れてるイメージはないし」

    コニー「何よりエレンがバカだから失敗するだろ」

    アルミン「いい軌道のブーメランだね」

    ライナー「おい、エレンが行ったぞ」

    ベルトルト「見届けよう、自由に殉じた餓狼を」モクトウ





    15:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします:2013/05/18(土) 21:59:12.45 ID:zdw7jAYb0

    ベルトルトのキャラがつかめないwwwwww





    16:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします:2013/05/18(土) 22:00:08.22 ID:Zh3VPb6d0

    キャラが安定しないベルベルト





    17:1:2013/05/18(土) 22:05:50.70 ID:mDU96mzx0

    ――ジャン【いいかエレン。女子との会話はインパクトが命だ】

    ――ジャン【プラスマイナスは簡単にひっくり返せることができる、だから最初のうちはあまり深く考えるな、インパクトのデカさが勝負だ】

    ――ジャン【そして何より一発目の印象は大切だぜ、一言の挨拶の積み重ねが大きなファクターになることもある】

    エレン(まずは挨拶からだな……)

    ユミル「あん? エレンじゃねーか、何のようだよ」

    エレン「そう露骨に威嚇してくんなよ。挨拶だけだっての」

    クリスタ「あははっ、おはようエレン」

    エレン「おはよう天使」

    クリスタ「……ん?」

    アルミン「は?」

    ベルトルト「ファッ!?」





    22:1:2013/05/18(土) 22:16:06.60 ID:mDU96mzx0

    サシャ「どうしたんですか皆さん、そんな表情で」モグモグ

    クリスタ「え、あの、その」

    エレン「ん?どうしたんだよ天使」

    クリスタ「いや、その天使って」

    エレン「天使は天使で、クリスタはクリスタだろ? つまりクリスタは天使」ドヤッ

    クリスタ「あ、あうあうあう……」///


    ライナー「ジャンてっめええええええ」

    ベルトルト「これがエレンの反撃の嚆矢か」

    マルコ「いちゃいちゃの布石にしてはピッチが早くないかな?」

    コニー「見ろよ、アルミンなんて口から魂出てんぞ」





    23:1:2013/05/18(土) 22:26:38.85 ID:mDU96mzx0

    ユミル「おいテメェ!」

    エレン「んあ?」

    ベルトルト(騎士のご登場だ)

    ライナー(頼む、お前のそのメンタルとフィジカルだけなんだ、アルミンを現世に連れ戻せるのは……!)

    ユミル「……ちょっとクリスタの背中に翼、頭の上にわっかがついたの妄想してみろ」

    エレン「やりづらいから現物見ながらでいいか?」

    ユミル「許可する」

    エレン「……」ジーッ

    クリスタ「……ぅ、真剣過ぎるよ……」

    エレン「……そこまで、あんまり」

    ユミル「未熟者がァ!!」バキッ

    エレン「ぐっ……ユミルお前、対人格闘訓練で手ぇ抜いてんな!?」

    ユミル「今のは私の腕力じゃねえ……クリスタ教徒にのみ与えられる神秘のお力だ……」ツーッ

    エレン「ユミル、お前泣いて……!?」

    クリスタ(私が話の中心なのに、なんでだろう、まったくついていけない)

    ライナー「早く俺にも加護こねえかな」

    ベルトルト「アルミンが息をしていない……人工呼吸をするしかないようだね、大丈夫、座学で習った」





    25:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします:2013/05/18(土) 22:27:54.16 ID:4ZeqvZbpo

    ベルトルト……





    26:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします:2013/05/18(土) 22:28:36.50 ID:gdItPhjw0

    ベルさんおもしろいな





    28:1:2013/05/18(土) 22:35:26.48 ID:mDU96mzx0

    ユミル「早く上がってきな、私の世界へと」

    エレン「ん? あ、ああ……(やべえ何のことだ)」

    クリスタ「え、ええと?」

    エレン「クリスタの可愛さを伝えるために、みんなお前のこと天使って言ってんだよ」

    クリスタ「え、ええっ!?」

    サシャ「直球ですね」

    マルコ「どう考えてもアウトだよあれ」

    ライナー「エレェェェンッ……くそもうどうにでもなれ、クリスタ天使!」

    クリスタ「え、ええっ!? そんなこと言われてもぉ……」///

    マルコ「あれ、照れてる」

    アルミン「照れクリスタが見れると聞いて!」ガバッ

    コニー「アルミンが戻ってきたぁ!」

    ベルトルト「チッ」





    29:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします:2013/05/18(土) 22:38:32.44 ID:zdw7jAYb0

    ホントにベルトルトのキャラがwwwwwwww





    33:1:2013/05/18(土) 22:45:04.93 ID:mDU96mzx0

    アルミン「天使だよクリスタ! 君はこの穢土に舞い降りた浄化の天使だ!」

    クリスタ「やっ、そんなぁ」///

    ベルトルト「天使クリスタマジ天使!(便乗)」

    クリスタ「恥ずかしいよ、みんないるのに……」///

    コニー「天使! なんか響きがいいな!」

    クリスタ「えへへ、照れるけど、ちょっとうれしいな」///

    サシャ「クリスタは天使ですね! パァンさえくれたら大天使にしてもいいですよ!」

    ジャン「なんだなんだ騒がしいな、またあの死に急ぎ野郎がなんかやったのか」

    マルコ「ジャ、ジャン! 君は大変な流れを作ってしまった……!」

    ジャン「はあ?」




    エレン「やれやれ……こんなにみんながノってくるとはな。これじゃあクリスタといちゃいちゃするのは無理か。アニ正面いいか? 飯食おうぜ」

    アニ「……天使ねぇ」

    エレン「クリスタは可愛らしいからな、みんなそう言う」

    アニ「へえ」

    エレン「あ、でもアニは可愛いっていうよりきれいだから天使じゃねえな。お前は女神で」

    アニ「……勝手にしな」////////////////

    ベルトルト(ここで抜け駆けとはたまげたなぁ)





    43:1:2013/05/18(土) 23:06:09.72 ID:mDU96mzx0

    翌朝

    アルミン「おはよう天使」キリッ

    クリスタ「あっ……おはよう」///

    ライナー(そうか、クリスタはエレンに照れたわけじゃない!)

    マルコ(ただ単に男慣れしていなくて、異性からほめられると無条件で照れちゃうんだね)

    アルミン(なってこった、こんなに簡単にクリスタの照れ顔を拝めるなんて、この突破口を開いたエレンは天才だよ)

    ベルトルト「おはよう天使、今日も可愛いね」キリッ

    アルミン「ああもうっやめてよっ」///

    サシャ「おはようです天使さん!」

    ミカサ「天使おはよう(便乗)」

    クリスタ「みんなもおはよう!」

    コニー「すげぇブームになってんな」

    ジャン「ばかばかしい……おいエレン、次のステップは」

    エレン「ジャン、正直もういいわ」

    ジャン「なん……だと」

    エレン「お、クリスタおはよう」

    クリスタ「え? あ、うん……」

    エレン(クリスタといちゃつきたかったなぁ、仕方ないから諦めるか)

    クリスタ(…………)





    52:1:2013/05/18(土) 23:26:56.02 ID:mDU96mzx0

    さらに翌日

    ミカサ「おはよう天使、エレン」

    エレン「俺が天使みたいになってるだろやめろ」

    クリスタ「おはようエレン、ミカサ。なんだかその呼び方恥ずかしいんだけどなぁ」

    エレン(恥ずかしがってるし、もうクリスタといちゃつくのは難しそうだし、ジャンの作戦は捨てるか)

    エレン「おはようクリスタ、ミカサ」

    クリスタ「……うん、おはよう」

    アルミン「おはようマイスウィートエンジェル」キリッ

    クリスタ「ふふっ、なにそれ。おはようアルミン」



    そのさらに翌日

    ライナー「天使の天使っぷりはやばいな……」

    クリスタ「もうやめてよお」

    エレン「クリスタはよーっす」

    クリスタ「……うん」





    53:1:2013/05/18(土) 23:35:12.30 ID:mDU96mzx0

    アルミン「おかしい、おかしいよ、クリスタが反応してくれない」

    マルコ「慣れていってるみたいだね」

    アルミン「そんな僕の天使がクリスタクリスタクリスタ」

    コニー「アルミンがぶっ壊れるなんて珍しいな……んで、慣れってどういうこった?」

    マルコ「たとえばコニー、今日は君の晩御飯はお肉たっぷりのビーフシチューだとするね」

    コニー「!?」ガタッ

    マルコ「例えばだって例えば! で、どう思う?」

    コニー「肉! 肉! 肉!」

    マルコ「翌日も同じだ」

    コニー「肉! 肉! 肉!」

    マルコ「次の日も次の日もその次の日も同じだ」

    コニー「肉……いや、ずっと……肉か……」

    マルコ「その環境がずっと続けば、君はたかがシチュー一つで大げさに騒ぐことはなくなるだろう? それが当然なんだから事実みんな、ここの薄い食事にそれほど過度に反応しなくなっている」

    コニー「た、確かに。それがクリスタにもおきてるってことか?」

    マルコ「たぶんね」





    54:1:2013/05/18(土) 23:41:35.98 ID:mDU96mzx0

    マルコ「ライナーはクリスタの写真にすがり付いてるしベルトルトは鬱病一歩手前で寝込んでる始末だし、これはヤバいかもね」

    コニー「でも慣れたって言ってもよ、最近クリスタむしろ落ち込んでないか?」

    マルコ「親衛隊三人とユミルが死に掛けてるのはそこなんだよ。ひょっとしたら天使って呼びすぎてクリスタが怒ってるのかもって」

    ジャン「それは違うな」

    マルコ「! 知っているのか、ジャン!」

    ジャン「エレンのやつ、無意識のうちの俺の伝授した戦法を使ってやがるぜ」

    コニー「お前の恋愛術とか使えんのかよ」

    ジャン「意識して使ってるわけじゃねえよ、あいつは。無意識であれだから恐れ入る」

    マルコ「……押してだめなら引いてみろ。つまりそういうことだね?」

    ジャン「ああ」

    コニー「……どうでもいいけど部屋が死屍累々すぎんだろ……」

    エレン「zzzz」

    アルミン「クリスタクリスタクリスタ……」

    ライナー「永遠の君に願う……どうか俺を導いてくれ!」シコシコシコシコドピュッ

    ベルトルト「僕はついていけるのだろうか、彼女の笑顔のない世界のスピードに」





    57:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします:2013/05/18(土) 23:53:05.16 ID:0ZAyVUpP0

    ライナーは何を流出してんだww





    58:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします:2013/05/18(土) 23:56:55.22 ID:gdItPhjw0

    ライナきもいwwww





    61:1:2013/05/19(日) 00:26:19.01 ID:mDU96mzx0

    翌朝

    ジャン「おいエレン」

    エレン「あ? ジャンかよ……おはよう」

    ジャン「不機嫌そうな面ぶらさげてんな。おい、もうクリスタのことは諦めたのか」

    エレン「ライナーたちに悪いしな」

    ジャン「……そうじゃねえだろ」

    エレン「あ?」

    ジャン「そうじゃねえだろ! あの日、あの時! 一番最初にフィーリングでミカサを選んだお前は! お前の意思は! そんなに甘っちょろいもんじゃなかっただろ!」

    エレン「……ジャン」

    マルコ「なんだこの茶番は……まさかこれでエレンが方針を変えるとでも」

    エレン「俺、間違ってたよ」

    ジャン(計 画 通 り)

    マルコ(うわぁ)

    コニー「おい起きろアルミン、ライナー、ベルトルト。飯の時間だぞ」

    ライナー「ふっ……まだ俺は負けていない。最後に勝ちを狙って何が悪い」

    ベルトルト「朝か……壁の中の人間はこういう時に『good morning』と言うんだったね……エレンおはよう」





    63:1:2013/05/19(日) 00:38:12.91 ID:mDU96mzx0

    エレン「ジャンは俺に道を示してくれた。けれど……ライナーやベルトルト、アルミンを見てるとなんか、違うって思うんだよなぁ……」

    コニー「何がだよ?」

    エレン「うまく言えねえけど、今俺がクリスタと話しても、なんか俺とみんなはどっかズレてるっていうかさ」

    クリスタ「ふぇ? 今エレン、私のこと呼んだ?」

    エレン「ああ、いいや」

    クリスタ「そ、そっか」

    クリスタ(はぁ……意識しすぎだよ私、ここのところずっとエレンのこと考えてる……)

    クリスタ(だって一番最初に呼び始めてくれたのに、気づいたら呼んでくれてないんだもん)

    クリスタ(エレンがそう呼ぶのをやめただけでこんなに拗ねてる……私、いい子じゃないな……)





    65:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします:2013/05/19(日) 00:48:38.16 ID:DXpIwZDuo

    拗ねる天使……イイと思います





    66:1:2013/05/19(日) 00:58:53.05 ID:mDU96mzx0

    エレン(みんなは本気なんだ。みんなは本気でクリスタのことが好きなんだ)

    クリスタ(だめだ、ここでネガティブになっちゃだめだ私! 踏み込まないと……!)チラッ

    アルミン「エレン、ご飯にしよう」

    エレン「おう」

    クリスタ「あ、ちょ、ちょっと待って!」

    エレン「うん?」

    クリスタ「エレンさ……最近、私のことて、天使って呼んでくれないよね……? 何かしちゃった……?」

    エレン「え、ああ、いや……」

    エレン(おい、こういう時なんていったらいいんだよ)

    アルミン(僕に聞かれても……)

    ジャン(ここでうまいことやればミカサとエレンを引き離せる……! がんばれ! 死に急げ!)

    ベルトルト「今日のパァンは塩の味がするね」

    ライナー「そうだな、天使が俺たちの挨拶についにため息を返すようになったんだもんな」





    70:1:2013/05/19(日) 01:06:42.01 ID:mDU96mzx0

    エレン「何か……ちがうんだよ(ダメだ嘘とか思い浮かばん、正直に言うしかねェッ)」

    クリスタ「?」

    エレン「ライナーとかベルトルトとかアルミンとかと、俺の気持ちは、違う」

    マルコ(マドンナ的扱いとは違う……?)

    エレン「俺もうまく言葉にできなくてもどかしいんだけど、なんて言ったらいいのか(本気じゃない、いちゃつきたい、愛でたいんだ、でもこれどう伝えれば)」

    ――ミカサ【エレンは放っておけない。でもそういうところは可愛い】

    ――ミカサ【……愛玩対象?」】

    ――ミカサ【もう私は部屋に戻る。お休みなさいエレン、愛してる】

    ――ミカサ【だってエレンは可愛いから】

    エレン(あ、そうか。ミカサがもう教えてくれてたんだ)

    アルミン(あ、これあかんやつや)

    エレン「俺はクリスタを愛してるんだ」





    71:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします:2013/05/19(日) 01:09:03.07 ID:zRehyfcAO

    アルミン逝きましたー





    72:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします:2013/05/19(日) 01:10:17.88 ID:ak2lRCKXo

    胃が・・・胃が・・・





    86:1:2013/05/20(月) 15:59:34.55 ID:mDU96mzx0

    クリスタ「…………」

    アルミン「あbbbbbb」

    マルコ「アルミンしっかり! 気を保つんだ!」

    コニー「おいおいこの場をまとめられそうなのアルミンぐらいしかいねえんだぞ!?」

    エレン「……みんなと俺の気持ちは違う。みんなはたぶん、クリスタのことが好きなんだ」
       (みんなは本気でクリスタと付き合いたいんだろうなあ)

    ユミル「じゃ、じゃああんたは?」

    エレン「でも俺は違う。俺はクリスタを――愛しているんだッ」
       (金髪撫でたい。猫かわいがりしたい。愛でたい。飼いたい……そんな軽い気持ちでライナー達と同じ立場みたいに振舞うのは、失礼だ)

    ライナー「コヒューコヒューコヒュー」

    ベルトルト「ライナーの喉が、まるで接着剤でせき止められたかのような音を鳴らす。衝撃を与えれば呼吸の経路を確保できると考え、ベルトルトは拳を握った。直後、原始的な暴力の音が連続した」ドンガンバキドゴ!!

    ジャン「おいやめろ」





    87:1:2013/05/20(月) 16:01:21.05 ID:mDU96mzx0

    アニ「……なんだ、今日はずいぶん騒がしいね」

    ミカサ「……どうしたの」

    エレン「お、珍しい組み合わせだな」

    クリスタ「」

    アニ「あんた、何したの」

    エレン「いや別に……」

    ユミル「ちょ、ちょっとあんたこっち来い」

    エレン「ふぐっ?」

    ユミル「クリスタも!」

    クリスタ「」ズルズル

    ミカサアニ「…………」





    89:1:2013/05/20(月) 16:08:33.15 ID:mDU96mzx0

    ユミル「クリスタ。クリスタ……気をしっかり、クリスタ!」ペチペチ

    クリスタ「はっ!? ここはどこ!? エレンどこ!? 私エレン!?」

    ユミル「テンパりすぎだから。おら、あんたもとっとと座りな」

    エレン「珍しいな、お前が男子を誘うなんて。隣いいよな?」

    クリスタ「ふぁぃっ!?」

    エレン「なんだその過剰反応」


    ライナー「いてぇ……顔面がすげぇいてぇ……おい鼻陥没してないかこれ」

    コニー「男女平等パンチえぐいなこれ」

    マルコ「ベルトルトこそ大丈夫? 落ち着いたかい?」

    ベルトルト「何が悪いんだい?」

    ライナー「や、まさにお前の目の前に被害者がいんだろ。どうすんだよ朝から血まみれじゃねえか俺」

    ベルトルト「異論は認めん、断じて認めん、僕が法だ黙して従え!」

    ジャン「落ち着く気配すら見られねぇ……」





    90:1:2013/05/20(月) 16:10:39.62 ID:mDU96mzx0

    ユミル「……あのさあ、あんた」

    クリスタ「ユミル」ジーッ

    ユミル「な、なんだい(天使マジ天使)」

    クリスタ「ちょっと席外してくれないかな?」

    ユミル「お安い御用さ!(天使マジ天使!)」

    タッタッタッ

    エレン「よかったのか? いつも一緒じゃねえか」

    クリスタ「……今からは、まじめな話をするから」



    ユミル「あれ? あたし追い払われただけ?」





    91:1:2013/05/20(月) 16:29:08.08 ID:mDU96mzx0

    クリスタ「あ、あのさエレン」

    エレン「ん?」モグモグ

    クリスタ「エレンは、その……さっき言ってたの、本当?」

    エレン「おう」ゴクッ

    クリスタ「な、なんでそんな……」

    エレン「仕方ないだろ、クリスタ可愛いから」ニコッ

    クリスタ(ふああああああああ)

    エレン「おい飯食っちまえよ、時間そろそろだぞ」

    クリスタ「わ、私も!」

    エレン「あ?」

    クリスタ「えええエレンほどじゃないけど、その……好きだから……」ゴニョゴニョ

    エレン「はぁ」

    クリスタ「だ、だからっ! これから……よろしくお願いしまひゅ……」

    エレン「これから? おう、もちろんだぜ!」グッ

    クリスタ「!!」パァッ





    93:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします:2013/05/20(月) 16:47:40.05 ID:xLOC5azxo

    アルミンに胃薬を差し入れしたい・・・





    94:1:2013/05/20(月) 16:53:18.95 ID:mDU96mzx0

    ライナー「」

    マルコ「ライナーの霊圧が……消えた……!?」

    ベルトルト「もし わたしが雨だったなら

    それが永遠に交わることのない

    空と大地を繋ぎ留めるように

    誰かの心を繋ぎ留めることができただろうか」

    アルミン「――memories in the rain 」

    ミカサ「Acta est fabula.」

    コニー「104期生オワタ」

    アニ「…………」





    127:1:2013/05/22(水) 02:12:25.18 ID:mDU96mzx0



    クリスタ「お、おはよう!」

    エレン「んあ? おう」

    クリスタ「えへへ……」

    アルミン「天使のほうから挨拶がもらえるなんて、エレンは恵まれてるなあ(棒)」

    クリスタ「と、となりいいかな?」

    エレン「いいぜ。あれ、ユミルたちとはいいのか?」

    クリスタ「……ダメ?」

    エレン「や、すっげー勢いでこっちをにらんできてるから」

    クリスタ「……だって、朝ぐらいじゃないと二人で話せない(ボソボソ」

    エレン(二人で話す必要なくね?)

    アルミン(クリスタには斜め前の僕の存在が感知できていないのかな……)





    130:1:2013/05/22(水) 02:35:06.92 ID:mDU96mzx0

    クリスタ「きょ、今日は馬術訓練と対人格闘訓練だね!」

    エレン「またアニに蹴られる日か……速過ぎて何がなんだかわかんねえんだよなあ」

    クリスタ「……蹴られて、痛くないの?」

    エレン「痛くない訓練とかねえだろ」

    クリスタ「……すごいなあ、エレンは」

    エレン「お前も十分すげえよ、馬術一位さん」

    クリスタ「あはは、運がよかっただけだって」



    コニー「朝から見せ付けてんなー」

    マルコ「エレンとクリスタの急激な接近……何か怪しい気もするんだけどな」

    ジャン「死に急ぎ野郎もちょっとは周りを見始めたってことだろ。ほら飯だ飯」





    142:1:2013/05/24(金) 22:59:40.09 ID:mDU96mzx0

    〜馬術訓練〜

    エレン「んー、クリスタの馬ってなんか幸せそうだよな」

    クリスタ「え?」

    エレン「俺の馬は不機嫌そうだ」

    エレン馬「ブルゥブルゥ」

    クリスタ馬「ヒッヒーン」

    クリスタ「あー、なんとなく分かるかも」

    エレン「だろ? こいつの世話結構してやってるつもりなんだけどなあ」

    クリスタ「ふふっ、馬は意外と繊細だからね。あ、今度毛並みの手入れとかしてあげたら?」

    エレン「でもよ、馬小屋のブラシ汚ぇぞ」

    クリスタ「あ、あーっ……じゃ、じゃあ」

    エレン「今度町にでも買いに行くか。俺何が良いとかよく分かんねえから、教えてくれよ!」

    クリスタ「え、よ、よろしくお願いします!」

    エレン「大仰だな」

    クリスタ「あ、あはは」





    143:1:2013/05/24(金) 23:09:07.79 ID:mDU96mzx0

    〜格闘訓練〜

    エレン「いってぇ……どうやったら蹴り受けても姿勢を崩さずに済むんだよ」

    アニ「自分で考えな」

    コニー(エレンのやつすげえ、アニの蹴りに反応してガードできてる)

    マルコ(本人はやり返せないと不服みたいだけどね。……それより、あれ)

    コニー(んあ?)


    クリスタ「……」ジーッ


    マルコ(ガン見してるね……)

    アニ「……」チラッ

    エレン「おいどうした、俺とやってる最中だろ。俺を見ろよ!」ドウッ

    アニ「チッ!」ヒュバッ

    コニー(あんだけ見られたら普通気がつくだろ! エレンあいつバカじゃねえの?)

    マルコ(ブーメランお見事也)

    教官(そろそろ真面目にやらんか貴様らァ!)

    マルコ(教官が空気を呼んで小声で叫んだ……だと……!?)


    クリスタ(……だめだ、アニは文句を言われる筋合いはないし、私のこれ、すごい個人的な我がままだ)

    クリスタ(でも、やっぱり、私以外の女の子と仲良くしてると、気になっちゃうよ、エレン……)





    145:1:2013/05/24(金) 23:19:19.63 ID:mDU96mzx0

    〜昼食〜

    クリスタ「いっただきまーす」

    ライナー「最近の女神はますます女神だな」

    エレン「おいおいクリスタ、口元にパンのかけらついてんぞ」ヒョイパクッ

    クリスタ「きゃっ」///

    アルミン「隣にあの堕天使がいなければ最高なのにね」

    アニ「……付き合ってんの? あれ」

    ジャン「もちろん!」ドヤァ

    アニ「半殺しの定義を教えてあげる。人体の骨格の半分――206本中103本、持ってくよ」バキメキョメキバキョキョメキ

    ジャン「が、ィ……ァ……」

    ベルトルト「堕天使ということは漆黒の翼を背負ったエレンか……半裸+首輪+鎖ならアリだね」キリッ

    ミカサ「あなたとはいいワインが飲めそう」キリッ





    146:1:2013/05/24(金) 23:25:43.77 ID:mDU96mzx0

    クリスタ「」キャッキャッ

    エレン「」クスクス



    アルミン「……いいのかい、ミカサ?」

    ミカサ「変に信用できない女よりはマシ。それに最後に戻ってくるところは分かりきっているから大丈夫……大丈夫……」ガクガク

    コニー「膝にきてんぞ、どんな訓練した後ならそんな震え方するんだ」

    マルコ「ライナーたちもおかしいぐらい落ち着いてるよね? いいの、クリスタとエレンは二人っきりだけど」

    ベルトルト「最近、エレンを殴る妄想をしてるとすごい楽しくて、時間が過ぎ去っていくんだ……」

    ライナーアルミン「うんうん」

    マルコ「想像以上にダメだった」

    アニ「……」スッ

    コニー「ん? アニの奴……おいあいつエレンたちのテーブルに座ったぞ!」

    マルコ「!?」





    147:1:2013/05/24(金) 23:29:57.20 ID:mDU96mzx0

    アニ「二人とも、最近仲いいね」

    クリスタ「えっ、あぁうん……」

    クリスタ(え、何? なんでそんな様子を探るような目で見てくるの?)

    アニ(付き合ってる、ねえ……)

    アニ「あんた最近動きが大分マシになってきたね。ちょっと今日の夜の自由時間、広場の裏の芝生に来な。見せたい技がある」

    エレン「本当か!?」ガタッ

    アニ「そんなにがっつくんじゃないよ、また後で」

    アニ「……マルコ、コニー、ちょっと」

    マルコ(あれ胃痛が)キリキリ

    アルミン(胃痛の霊圧が……消えた……!?)スッキリ

    コニー「まだ俺シチュー食い終わってねえんだけど……あれ?」

    サシャ「私が食べといたんでもうアニのところにいけますね!」グッ

    アニ「……」グッ

    コニー「芋女てめぇぇぇぇ!!」





    148:1:2013/05/24(金) 23:42:55.42 ID:mDU96mzx0

    マルコ「で? アニ、どうしたの?」

    アニ「確認しといてほしいことがあるんだよ」

    コニー「エレンたちのことか?」

    アニ「うん」


    アニ「エレンに、『愛してる』ってどんな相手に言うのか聞いといて」





    149:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします:2013/05/24(金) 23:46:27.47 ID:N+h9iDmXO

    アニ可愛い





    150:1:2013/05/25(土) 00:01:16.57 ID:mDU96mzx0

    〜翌朝〜

    マルコ「胃が……胃痛が……」キリキリキリキリ

    コニー「やべぇよ……俺バカだけど、これだけは分かる。やべぇよ、やべぇよ……」キリキリキリキリ


    ――エレン【愛してる? ああ、クリスタを愛してるぜ?】

    ――エレン【なんていうか、ペットっていうかさ、とにかく愛でたいんだよな!】

    ――エレン【え? 恋人? いやそうなりたいのはライナー達だろww俺とあいつらを同列に扱うのは悪いよwww】


    マルコ(えーっと、クリスタに愛の告白をしたエレンは実はそのつもりはなくて)

    マルコ(クリスタはそれを愛の告白と勘違いして受けていて)

    マルコ(あああああダメだ絶対誰かの血の雨が降る事になるッ)

    アニ「結果報告は?」ズイッ

    マルココニー「ひいいいいっ」





    152:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします:2013/05/25(土) 00:08:56.97 ID:DqomYu2DO

    ペット(意味深)





    153:1:2013/05/25(土) 00:14:37.67 ID:mDU96mzx0

    カクカクシカジカ

    アニ「……へぇ、やっぱりあんた達に頼んで正解だったよ。他の奴らは終わってるからね」

    マルコ「で、でも正直、あの二人の関係はあのままでいいんじゃないかな」

    コニー「ライナー達まで巻き込むことになるし、今のままが……」

    アルミン「話は聞かせてもらったァァァッ!!」バァァァン

    ライナー「やれやれそういうことか……」

    ベルトルト「僕らの天使を誑かすとは、エレンもイケない子猫ちゃんだね」

    ミカサ「正妻ぱぅわー」ブイッ

    マルコ「アルミンッ!? みんなまで!?」

    コニー「マルコ、これやべえやつだ」

    アニ「アルミン、あんたその表情からして考えがあるんでしょ?」

    アルミン「もちろんッッ」

    サシャ「あ、マルコパンもらいますね」

    コニー「なにそれ美味そう」

    アルミン「エレンに恋愛ごとを徹底的に教育するんだ!!」

    マルコ「僕のパンが!」

    サシャ「コニー! それも下さい!」

    コニー「やるかバカ!」

    アルミン「聞けよ!!!!」





    155:1:2013/05/25(土) 00:21:38.11 ID:mDU96mzx0

    アニ「……方法は任せる。がんばりな」

    アルミン「他人事みたいだね? アニだって懸けるものは大きいんだろうに」

    アニ「さあてね?」

    マルコ「アルミン、本当にやる気なの?」

    アルミン「これはショック療法だ。気は進まないけど、エレンを教育すれば、きっとクリスタは振られる」

    アルミン「でもこれは決して悪いことじゃない」

    ライナー「傷心のクリスタを慰める係になりたいやつ、正直に手を上げろ」

    ユミル「」スッ

    アルミン「」スッ

    ベルトルト「」スッ

    コニー「ユミルいつの間に来たんだよこぇぇ……」

    アルミン「方法については僕に一任してほしい。必要なものは今度の休日に買いに行く」

    ライナー「ついでに別働隊を編成するぞ。クリスタとエレンの買い物を尾行して、必要以上の接触がないか確認しろ」

    マルコ「すごい、こんなにまとまってる君たち初めて見た」

    コニー「お前らやればできるやつだったんだな!」

    ベルトルト「あ、マルコとコニーはアルミン班ね」

    マルココニー「ファッ!?」





    156:1:2013/05/25(土) 00:24:47.86 ID:mDU96mzx0

    〜翌日・古本屋〜

    アルミン「どれにしよーかなっと」

    コニー「うぇ、埃っぽいな」

    マルコ「何を探しているんだい?」

    アルミン「こういうのは古いほうが古典的でわかりやすいからね、あったあった、こんなのがいいや」

    マルコ「それは……!」

    コニー「知っているのか、マルコ!」

    マルコ「舞台化もされた、昔から語り継がれている南部の口語伝承を元に作り上げられたラブロマンス……まさかアルミン、君は!?」

    アルミン「そう、エレンに恋愛小説を読ませるんだ」ニヤリ





    162:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします:2013/05/25(土) 02:33:51.77 ID:fH5kkq6eo

    ssでアルミン以外が胃痛に悩まされてるのは新鮮だなwwww





    179:1:2013/05/31(金) 22:34:10.39 ID:mDU96mzx0

    アルミン「お帰りなさい」ニコニコ

    エレン「んあ? おうアルミンか」

    コニー「買い物は楽しかったか?」

    エレン「まーな……って、バレてたのか」

    アルミン(迂闊だコニー! 感づかれる!)

    マルコ「うん。実は僕らもちょっと出かけててさ」

    アルミン「あ、ああうんまあね」

    エレン「へぇ、声かけてくれりゃ良かったのによ」

    マルコ「お邪魔かなと思ってさ」





    180:1:2013/05/31(金) 22:54:27.00 ID:mDU96mzx0

    アルミン「はい、これ」

    エレン「これは……本?」

    マルコ「古本屋で買ったんだよ」

    エレン「ふうん。でも俺、あんまり本読まないんだけど」

    アルミン「大丈夫、分かりやすい小説だから、エレンでも楽しめるよ」

    コニー「言い方が完全にバカにしてんな」

    エレン「なるほどな。あ、そういえばライナーとユミルを昼間見たんだけど、あいつら付き合ってんの?」

    アルミンマルココニー「…………ああ!」





    181:1:2013/05/31(金) 23:02:05.83 ID:mDU96mzx0

    エレン「……」モクモク

    アルミン「読んでるなあ」

    マルコ「珍しいね、でも今日中に読み終わるのは無理かな」

    コニー「恋愛のいろはつっても、本読んだぐらいで分かるもんなのか?」

    ジャン「チッ」

    ベルトルト「駆逐系男子からインテリ系に路線変更か、欲張りだなあ」

    ライナー「俺とユミルが付き合ってることになってるらしい、解せぬ」





    182:1:2013/05/31(金) 23:16:01.89 ID:mDU96mzx0

    エレン「……」モクモクモクモク

    アルミン(消灯になってもまだ月明かりで読んでる……)

    ベルトルト(月明かりで読書するとか僕狙い撃たれすぎ。クリティカルだよまったく)

    ミカサ(激しく洞海湾)

    ベルトルト(こいつ直接脳内に……!)





    183:1:2013/05/31(金) 23:23:34.21 ID:mDU96mzx0

    翌朝

    エレン「………………」

    アルミン「読み終わってる、だと……」

    マルコ「燃え尽きた感がハンパないね」

    コニー「隈めっちゃできてんぞ、おい起きろエレン。時間だ」

    エレン「ん、んぁ……」

    ジャン「オラ起きろ」ドゲシッ

    エレン「ふぁっ!?」

    ライナー「ファッ!?」

    ベルトルト「♂読破とはたまげたなぁ♂」





    184:1:2013/05/31(金) 23:45:33.07 ID:mDU96mzx0

    エレン「なあアルミン」

    アルミン「どうしたんだい(これでやっと理解してくれたか、心苦しいけど天使にはフラれてもらうしか……)」



    エレン「アニって、俺のことが好きだったのか……///」



    マルコ「やばいやばいやばい」キリキリキリ

    コニー「おっふ少しは休んでろよ胃痛」キリキリキリ

    アルミン「え? なんだって?」

    ジャン「思考を放棄しやがった……考えるのが怖いんだな」





    186:1:2013/06/01(土) 00:06:18.36 ID:mDU96mzx0

    マルコ「待って待ってその結論にたどり着くのは間違ってないけどおかしい」

    エレン「いや、この本読んで良かったよ。なんつーか、今まで知らなかった世界が見えてきた」

    マルコ「それでなんでアニにたどり着くんだよクリスタはどうしたんだよ」

    エレン「? クリスタはクリスタだろ?」

    コニー「エレンがぶっ壊れてんのか、この本が役立たずなのか、どっちかハッキリさせようぜ」

    マルコ「やばいね高確率でどっちもだ」

    エレン「おいアルミン、朝飯行くぞ」

    アルミン「うん!」

    ジャン「現実から解き放たれたアルミンが、生き生きしている……」





    188:1:2013/06/01(土) 00:21:41.61 ID:mDU96mzx0

    コニー「……この本」

    マルコ「ちょっと待って。僕も読んだことあるから、内容を思い出してるところ。うーん」

    エレン「お、ミカサおはよう」

    ミカサ「おはようエレン」

    クリスタ「おはよっ」

    エレン「おう」

    ミカサ「……大丈夫、私が一番最初に挨拶した。エレンが朝一番で話したのは私一番は私」

    アニ「…………」

    エレン「! お、おはよ、アニ」

    アニ「うん?」

    ミカサ「」

    クリスタ「」





    190:1:2013/06/01(土) 00:32:53.96 ID:mDU96mzx0

    エレン「あーっと、い、いい天気だな!」

    アニ「……頭でも打った?」

    エレン「な、なんでもねえよ」

    マルコ(これはAUTO)

    コニー(男なんて相手から告白されたら、一日中その相手のことで頭ん中いっぱいだもんな)

    マルコ(ストロボよりアオハライドの方が好きなんだけど)

    アニ「ふーん。じゃ、また後で」

    エレン「あ、あと?」

    アニ「今日は対人格闘だろ?」

    エレン「お、おう」


    ミカサ「」

    クリスタ「」

    マルコ「家族()と彼女()が息してないよ……」

    コニー「向こうのジャンとクリスタ親衛隊見てみろよ、メシウマって顔してるぜ」

    マルコ「ジャンはウマヅラだけどね」

    マルココニー「HAHAHAHAHA」

    マルココニー「…………やべえ」キリキリキリキリ





    192:1:2013/06/01(土) 00:52:19.35 ID:mDU96mzx0

    対人格闘訓練

    エレン「よ、よろしくお願いします」

    アニ「なんでそんなに固いんだか」


    マルコ「どうコニー? 内容的に問題はありそうだった?」

    コニー「まだ全然読めてねえよ。エレン読むの早すぎだろ」

    マルコ「彼の集中力は尋常じゃないからね」


    エレン「フゥッ、フゥッ」

    アニ「今日は避けてばっかりだね。ちょっとは反撃してきなよ」

    エレン「うっせーよ」

    エレン(よく見たらこいつ美人だよな……おい訓練中に何考えてんだ俺集中しろ)

    アニ「フッ!」

    エレン「あぼっ!?」





    202:1:2013/06/06(木) 22:31:58.76 ID:mDU96mzx0

    マルコ「落ち着くんだ、本を読んだだけじゃない、僕はミュージカルだって見た覚えがあるんだぞ……」

    コニー「うーん、読む限り普通のラブコメって感じなんだけどなあ」

    マルコ「エレンの思考のブレのなさは定評がある。それをぶち破って無理やりアニへの意識を顕在化させたんだ、何か絶対にあるはず!」

    コニー「なんかマルコのポジションがおかしくね?」

    ベルトルト「この本、僕も読んだことあるね」ヒョイッ

    コニー「うお! び、びっくりさせんなよベルトルさん……」

    ライナー「オレモイルゾ!」





    203:1:2013/06/06(木) 22:36:53.28 ID:mDU96mzx0

    ベルトルト「へぇ、やっぱりこれだったんだ。正直このキチ小説ぐらいじゃないとエレンきゅんをあんな風にしたりできないよね」

    コニー「お前のそのクソ気持ち悪い口調は置いとくぞ、この本ってどんな話なんだ?」

    マルコ「…………ぁ」

    ベルトルト「思い出したようだね」

    マルコ「ぁ、…ぁ、ぁ……!!」

    コニー「マルコ!? どうしちまったんだ!?」

    ベルトルト「どうしたんだ、そんな超大型巨人を見たみたいに!」

    ライナー(ひどい自演を見た)





    205:1:2013/06/06(木) 22:57:24.56 ID:mDU96mzx0

    マルコ「ミュージカルで、そうだった……この小説はマズい……」ガタガタ



    アニ「どうした?もう終わりかい?」

    エレン「け、蹴られた、アニに蹴られた……///」

    アニ「はぁ?なんか今日のあんたちょっとおかしいよ、っと!」

    エレン「ふぅあ!」

    アニ「へぇ、今の避けるなんだやるじゃん」

    エレン「おおおおまえ、俺のこと蹴りすぎだから! あれでもライナーにも蹴り入ってるような……?」

    アニ「あんたもライナーも、いい的だから」

    エレン「うわあああああああああ! アニがそんなヤツだったなんて知らなかったし知りたくもなかった!!」

    アニ「は、はぁ……?」

    エレン「もう一発もくらわねえ! 全部避けてやる!!」




    コニー「お、おいおい。何がなんだか分かんねえ、マルコ説明してくれ」

    マルコ「……この小説は、素直になれない女の子と鈍感な男の子の小説なんだ」

    ライナー「まるでアニとエレンだな」

    ベルトルト「真剣な話してんだよ黙れ!」バキッ!

    ライナー「結婚しよっ!?」





    206:1:2013/06/06(木) 23:07:29.31 ID:mDU96mzx0

    マルコ「女の子はね、愛情表現が普通の人と違ったんだ。体質って言うのかな」


    アニ「せ!!」

    エレン「ーッ、ッ、ッ!!」ヒュオッ

    アニ「すばしッこい……!」


    マルコ「男の子はその愛情に気づかない。気づいたとき、愕然とした。それは到底愛情と呼べるものではないはずだったから」


    アニ「なんで当たンないのッ」ズババ

    エレン「速ェーンだよォッ、チックショウ!!」ブン

    アニ(!? 蹴りを完全に捉えられた!? こっちの軸が崩される……!)


    マルコ「小説での女の子の愛情表現は……『蹴り』だった」キリキリキリ

    コニー「…………計ちゃン、じゃなくてエレンすげーあんなに速い蹴りを避けるなんてサシャよりはやーい」キリキリキリ

    サシャ「!?」





    207:1:2013/06/06(木) 23:12:37.09 ID:mDU96mzx0

    エレン「ハァッ、ハァッ、ハァッ、ハァッ」

    アニ「……あたしの負け、だね」

    エレン「あ、アニっ!」

    アニ「……は?」


    ベルトルト「まだだマルコ。まだ君は、男の子が女の子の想いに気づいてからの行動を述べていない」

    コニー「な、なんだまだあったのかよ! 早く言ってくれよ!」

    マルコ「……男の子は、自分は女の子の相手としては相応しくないと思った、だから」


    エレン「俺、もっと強くなる!」

    アニ「や、今あたしに勝って」

    エレン「俺が欲しいのはアニを倒す強さじゃない! 巨人を倒す強さだ!」

    アニ「…………ッ!!」ズキッ

    エレン「だからもっと強くなる、いっぱいがんばる。だから……待っててくれ!」

    アニ「……勝手にしなよ」ズキズキ


    ライナー「…………」

    ベルトルト「…………(エレンいい尻してるな……)」





    208:1:2013/06/06(木) 23:21:33.41 ID:mDU96mzx0

    クリスタ「そっか……エレンが待っててほしいのはアニなんだ」

    クリスタ「仕方ないよねぇ、戦場でエレンの隣に並べるのって、アニぐらいじゃないとねぇ」

    クリスタ「……だったら、私は……私、は…………」





    215:1:2013/06/29(土) 20:20:38.31 ID:mDU96mzx0

    -前回までのあらすじ!-

    アルミン「胃痛がFA宣言」



    マルコ「さてと……コニー、これはプランD。いわゆるピンチだ」

    コニー「えーっと、エレンはアニがエレンのことが好きだと思ってて、でもエレンのことを好きなのはクリスタで?」

    マルコ「注意してほしいのは、クリスタの爆弾かな。名目上は彼女っていうポジションなのに完全放置だから正直憤死寸前だと思う」

    コニー「ふんし?」

    マルコ「……まあ、フラストレーションが爆発して死にそうってこと?」

    コニー「フラスコ計画?」

    マルコ「ああ……うん……コニーが天才になればいいよね……うん」





    216:1:2013/06/29(土) 20:35:16.35 ID:mDU96mzx0

    ジャン「くくく……さすがに予想だにしなかった展開だが、まあ俺の当初の目的は果たせているからいいさ」

    ライナー「笑顔が真っ黒だな、おい」

    ジャン「さあミカサ、寂しかったらいつでも俺の胸に飛び込んできていいんだぜぇ……?」



    マルコ「あの連中にはバレないよう、どうにか事態を沈静化する方向に持っていきたいね」

    コニー「けど、どうやって?」

    マルコ「まあエレン次第ってところか……一応案はある。コニーの協力も必要だ」

    コニー「オーライ。んで、どう落とし所を作るんだよ?」

    マルコ「……正直言って、あまりいい気分になるものじゃないけどね」





    218:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします:2013/06/29(土) 20:38:42.73 ID:fKPlC5yP0

    天使は再び返り咲くことができるのだろうか…。





    219:1:2013/06/29(土) 20:40:25.51 ID:mDU96mzx0

    夕食後

    マルコ「それにしても、このミュージカルはひどかったね」

    コニー「ああ、俺でも分かる駄作っぷりだったぜ」


    エレン「……ん、マルコにコニーか。何の話してんだ?」

    マルコ「やあエレン。この間コニーと劇場に行ったときの話をしててね」

    エレン「二人で行ったのか? 付き合ってんのかよお前ら」

    コニー「よせよ、ライナーとベルトルトじゃあるまいし」



    ベルトルト「僕と君はいつの間に付き合いだしたんだ?」

    ライナー「勘弁してくれよ」

    ベルトルト「僕は一向に構わんッッ」

    ライナー「俺が構うんだよこのスカポンタン!!」





    220:1:2013/06/29(土) 21:00:25.07 ID:mDU96mzx0

    エレン「へぇ……どんな?」

    マルコ「えっとね、蹴りでしか好意を伝えられないっていう、普通じゃありえない――」

    コニー(ん? なんかアニがこっち見て口をパクパク動かして……?)




    アニ(――――お前らを見ているぞ)




    コニー「!!? マルコ!!!」バキッ

    マルコ「ライカァッ!?」

    エレン「うお、びっくりした」





    221:1:2013/06/29(土) 22:19:08.31 ID:mDU96mzx0

    コニー(マルコ、マルコ、やべえよ! アニに気づかれてるって!)ヒソォッ

    マルコ(そ、そうか……けど僕の顔面にグーパン叩きこむ必要はなかったんじゃ?)

    コニー(とにかく失敗だ! エレンにこそっと本当の恋愛を教えるんなら部屋でやるべきだろ!)

    マルコ(こ、コニーに諭された……分かったよ、今行く)

    ベルトルト(エレンとアニは僕が引きつけよう、早く行くんだ!)

    マルコ(誰だよ)

    コニー「誰だよ!?」





    222:1:2013/06/29(土) 22:32:22.61 ID:mDU96mzx0

    アニ「……ねえ、ちょっと」

    エレン「んあ?」

    アニ「ちょっとこっちに来なよ」

    エレン「お、おう」ズルズル

    ベルトルト(……これは僕の功績)キリッ



    マルコ「エレンが帰ってくるのを待つか」

    コニー「そだな」





    223:1:2013/06/29(土) 22:40:26.42 ID:mDU96mzx0

    クリスタ(マルコとコニーが説明してくれたら良かったんだけどね)

    クリスタ(ユミルは先に部屋に戻ってもらった)

    クリスタ(……たぶん、アニのほうが、私より意識されてる)

    クリスタ(なんでかは分からないけど、それはアルミンたちの手によるものなんだろう)

    クリスタ(でも)

    クリスタ(私は、負けたくない)

    クリスタ(勝ち筋が、私には見えている。私には、見えている)

    クリスタ(いい子ぶってる余裕なんてないの。もうなりふり構わない、じゃないと、エレンを捕まえられない)

    クリスタ「……勝負は今、ここで決める!」ドン!





    224:1:2013/06/29(土) 23:23:03.00 ID:mDU96mzx0

    エレン(なんだこの小屋、狭いし暗いな……)

    アニ「…………」

    アニ(……あの本、役立ったみたいで良かったよ)ニヤッ




    マルコ「ん、この本……前の持ち主の名前が書かれてる」

    コニー「へえ、傍迷惑なもん売りやがって、どんな名前してんだよ」

    『レオンハート』

    マルコ「」ガタッ

    コニー「」ガタッ





    226:1:2013/06/30(日) 00:09:59.96 ID:mDU96mzx0

    クリスタ「えーっと、ここの小屋かな? 前ハンナがみんなに密会用として紹介してたし」

    クリスタ「どれどれ……」ソーッ


    アニ「ねえ……最近さ、訓練のとき、ちょっと余所余所しいよね」

    エレン「っ! や、そんなことねーよ」

    アニ「こっち向いてって」ゲシッ

    エレン「うわっ!?」

    アニ「……今のは、ジャブみたいなもんだよ。これからもっと激しくなる」

    エレン(は、はァッ……!? 今から俺、アニに蹴られまくるってことかよ!?)

    アニ「もっともっと、激しくスるよ」

    エレン「う、うぅ……」



    クリスタ(……これって、え、え?)





    227:1:2013/06/30(日) 00:30:23.83 ID:mDU96mzx0

    アニ「……」ゲシッゲシッ

    アニ(こんな愛情表現あるもんか、バカバカしい)

    エレン「……ッ、ッ」

    エレン(なんだ、なんなんだ!? 人がいないからってこんなに積極的になりやがるのか女ってのは!? だ、だめだ、こうストレートにされると、恥ずかしくて抵抗できねえ!)



    クリスタ(お互い顔を赤らめながら、アニがエレンを蹴ってる)

    クリスタ(アニがエレンを蹴ってる)

    クリスタ(ローキックで脛、太もも、膝、時々足の甲を踏んだり)

    クリスタ(それに対しエレンは無抵抗)


    クリスタ(なんだこれ)





    228:1:2013/06/30(日) 01:05:53.14 ID:mDU96mzx0

    マルコ「エレン、エレンはどこだ!?」キリキリキリ

    コニー「やべえよやべえよ! 全部俺たちは踊らされていたんだ!」キリキリキリ

    クリスタ(! 二人が探しに来た!)

    クリスタ「あ、マルコにコニー! どうしたの?」

    マルコ「エレンを見ていないかい!?」

    クリスタ「あっちに行ったよ」アサッテノホウコウ

    マルコ「ありがと!!」ダダダ

    クリスタ「……うぅ、先延ばしにしちゃった……どうすればいいんだろ」

    コニー「何を先延ばしにしたんだ?」

    クリスタ「ひゃあああっ!?」

    マルコ「さすがコニー、直感だけでここまで僕を導いてくれただけはあるね」

    コニー「というかこの小屋怪しすぎだろ、誰でもここだと思うわ」

    マルコ「バレバレだね、逢瀬には向かないかな」

    クリスタ(……ハンナごめん、私も同意)





    233:1:2013/07/01(月) 21:40:20.26 ID:mDU96mzx0

    マルコ「これは……中は想像以上にひどくなってるね」キリキリ

    コニー「うぅ、ごめん、俺たちのせいだ……俺たちがもっと早くエレンの勘違いをどうにかできていたら」キリキリ

    クリスタ「ううん。私も、先延ばしにしてたから。立場に甘えて。有名無実なのも知らないで」

    マルコ「え、気づいて……?」

    クリスタ「ふふっ、気づいてないほうがおかしいよ」

    コニー「無理して笑うなよ。見てて、痛々しいんだよ」

    クリスタ「……ごめん……今日は、もう、帰って寝るね」

    マルコ(……あれ、いい話っぽく終わらせようとしてるけど、これ後処理を僕らに丸投げしてない?)キリキリ

    コニー(やべえガチだ)キリキリ





    234:1:2013/07/01(月) 21:51:21.65 ID:mDU96mzx0

    マルコ「ま、待つんだクリスタ!」ガシッ

    コニー「ちょっと待てよ、行かせねえぞ!」ガシッ

    クリスタ「ふぇ!? だ、だってもうエレンはアニと……!」

    コニー「そんなの関係ねえだろ(俺たちの胃痛とは)!!」

    クリスタ「!?」

    マルコ「このままでいいのかい!? 僕は、僕は……(胃痛が)嫌だね……!」

    クリスタ「けど……私は良い子だった、これからもたぶん。誰かから何かを奪うなんて、そんなの」

    コニー「だから(俺たちの胃痛とは)関係ねえって言ってんだろ!! 俺たちは今! お前を行かせたくない!」

    マルコ「(処理を押し付けられるのは)嫌なんだよ! だから……自分で戦ってみろよ、クリスタ・レンズ!!」

    クリスタ「…………ッ!」





    235:1:2013/07/01(月) 22:15:39.74 ID:mDU96mzx0

    アニ「じゃあそろそろ、トドメかな」

    エレン「ひっ……」

    エレン(あの構え! ハイキックだ! こめかみを狙ってる! そんな一撃食らったら、イっちまう……!)

    アニ「観念しな」

    アニ(一撃で失神させる。それで……起きた後に)


    アニ(今度こそ……蹴りなんかじゃなくて、私の言葉で……)


    クリスタ「――エレン!」

    アニ「ん?」

    エレン「う……? アイエエエエ!?」

    クリスタ「待たせちゃったね……本命(カノジョ)の登場よ」ババーン



    コニー(おいさっきまで尻込みしまくってたヤツがイキってんぞ)

    マルコ(思春期女子にありがちなあれだから……)





    236:1:2013/07/01(月) 22:34:10.01 ID:mDU96mzx0

    エレン「何してんだよお前……」

    クリスタ「何って、私はエレンの彼女だよ? 彼氏の浮気を見過ごせるわけないじゃん」

    アニ「……場所を変えよう」

    クリスタ「行かせないよ」

    アニ「……確かにこの場で、あんたは邪魔するのに成功した。でもね、私が賭けてるのはここからなんだよ」

    クリスタ「何でよ……エレン……行くなエレン!! こんな所で行くな!! 何鈍感ぶってんだよ!! そんなにかっこよく自分に酔いたいのかバカ!! フラグ偏りきってんのに今更ハレーム作れるとでも思ってるのか、このアホが!! 女の子のために生きろよ!! こんな女を選んで行くくらいなら、もうこの場で私をフれ!!!」



    マルコ「」キリキリキリキリキリキリキリキリキリキリキリキリキリキリキリキリキリキリ

    コニー「」キリキリキリキリキリキリキリキリキリキリキリキリキリキリキリキリキリキリ





    237:1:2013/07/01(月) 22:56:53.23 ID:mDU96mzx0

    エレン「お、おい落ち着け二人とも、何殺気立ってんだよ」

    クリスタ「エレン……私、諦めないよ?」

    アニ「腹筋女以外にも壁があったか……まあ、この壁は小さくて、とびきり脆い」

    クリスタ「私には……見えている。さっきまでの私の目は曇っていた。でも今の私には見えている! まだ、私には見えている……!」

    エレン「え、ちょ、まっ」

    アニ「……来な」クイックイッ

    クリスタ「正面から行くわけないでしょ? エレンこっち」グイッ

    エレン「うおっ」

    アニ「! 待て!」




    マルコ「は、早いっ!?」

    コニー「追うぞマルコ、こっちだ! 見失っちまう!」ダダッ

    マルコ「おう!」ダッ





    238:1:2013/07/01(月) 23:09:37.79 ID:mDU96mzx0

    エレン「く、クリスタ、どこに向かってんだよおいっ!?」

    クリスタ「舌噛むから黙ってて!」

    エレン「は、はい」



    アニ「――兵舎に逃げ込む気か。逃がさないよ」



    マルコ「なんでこんな追跡ミッションを……軽量二脚じゃだめだ、誰かフロート持って来い!」ダダダ

    コニー「マルコしっかりしろ、気をしっかり持て!」ダダダ

    ミカサ「気を抜いてはいけない。三人の認識がバラバラな以上、一度話を整理させる必要がある」

    マルコ「ああそうだ……!?」

    コニー「!?」

    ミカサ「急ぎましょう」

    マルコ「何で壁走ってんだよミカサ……」

    コニー「故郷で聞いたことがある、あれはNINJAだ。やっぱり東洋生まれはすごい。俺はそう思った」





    239:1:2013/07/01(月) 23:44:15.18 ID:mDU96mzx0

    アニ「逃がさない……!」

    クリスタ「くっ、さすがに逃げ切れない……けど!」

    エレン「お、おいクリスタここどこだよ!?」

    クリスタ「食堂裏道、女子寮に向かってる!」

    エレン「俺を連れ込む気かよっ!?」

    クリスタ(勝負は今……! ここで決める……!)

    クリスタ「私は弱い。ここにいる誰よりも弱い。ので、誰かの助けがないと戦えない」

    エレン「は、はぁっ……!?」

    アニ「! この地点……マズイ!」

    クリスタ「私に力を貸して、みんな……」スゥッ



    クリスタ「リバースカードオープン! トラップ発動――『ヒーロー見参』!!」



    ベルトルト「……呼んだかい?」(☆7 ATK:2800 DEF:2000)





    241:1:2013/07/02(火) 00:02:45.16 ID:mDU96mzx0

    アニ「ヒーローだったのあんた!?」

    ライナー「やれやれ、シグナルが見えたから駆けつけてみれば……」

    アルミン「良かったねアニ、どこを向いても敵だ、蹴り放題だよ」

    ユミル「こちとらクリスタのディフェンスには定評があるんだ、簡単には通さないよ」


    アニ「ぐっ、三人同時(アルミンはノーカン)に相手取るのはさすがに無理が……!」

    クリスタ「じゃあね、アニ」

    アニ「……!」

    クリスタ「……エレン?」

    エレン「あっちから……やっと来たか」



    マルコ「ちょおおおおおおおおおっと待ったあああああああああああ!!!」ダン!

    コニー「定刻破ってただいま参上、ってな!」ズパァッ

    ミカサ「私のテールランプはもう真っ赤」ジャキン





    242:1:2013/07/02(火) 00:09:18.07 ID:mDU96mzx0

    エレン(ったく……やっと揃ったな)

    マルコ「フーッ……ちょうどいいや、揃ってる」

    コニー「先に説明しちまおうぜ、このしっちゃかめっちゃかな状態を」

    ライナー「何? どういうことだ?」

    マルコ「最初の悲劇はエレンがクリスタに誤ったアプローチを仕掛けたことだった。というかアプローチの趣旨が僕らとエレンでずれていた」

    ベルトルト「彼は本当に……クリスタと仲良くなりたかった、アルミンとは違って、そこに一切の下心はなかったんだ」

    コニー「何しれっと解説側に混ざってんだテメェ」

    ジャン「しかもしれっとアルミンを貶めやがった」

    ユミル「アルミンお前……」

    アルミン「違う! 冤罪だ、あそこのでくのぼうが何か申し上げてるだけだ!!」


    ベルトルト「…………」フーッ


    コニー「うわ、出たよ芋ドヤ顔」

    アルミン「うああああああああああああああああああああああああああ!!」





    243:1:2013/07/02(火) 00:19:10.13 ID:mDU96mzx0

    マルコ「ごほん。そしてクリスタにエレンは言った、愛してるって。でも僕らは知っているよね? エレンの愛してると、普通の愛してるは違うって」

    エレン(…………)

    アニ「一応言っとくよ、あんたを愛してるって言ったのは、ただ……ペットみたく、愛玩したかっただけなんだ」

    クリスタ「……ッ」

    アニ「だから、こいつの言葉の定義について、あんたたちが正しい知識を与える前に、勝負を決める必要があった」

    マルコ「うん、だからもう、僕らの勝ちだ」

    コニー「それを自分で言うってことは、アニはもう諦めた、ってことでいいよな……?」

    アニ「あの小屋で見つかった時点で、賭けには負けてたからね」





    244:1:2013/07/02(火) 00:31:18.86 ID:mDU96mzx0

    クリスタ「…………私は、私にとっての勝ちは、アニとエレンを引き離すことだった」

    ベルトルト「蹴り=愛情表現であると刷り込んだ君は、エレンに対して愛情を目いっぱいぶちまけた」

    エレン「え、蹴りって愛してるって意味じゃなかったのか!?」

    ジャン「ちょっと黙れお前」

    ミカサ「エレン、あなたの言語力はとても残念だ、ので、あなたは静かにしておいたほうがいい」

    エレン「お、おう?」

    ベルトルト「……エレン、蹴りは愛情表現なんかじゃない、あの本がおかしいんだ」





    245:1:2013/07/02(火) 00:46:42.87 ID:mDU96mzx0

    エレン「!」

    クリスタ「でもアニ……あなたなら、言葉で伝えられるはずでしょ? どうしてこんな回りくどいことを?」

    アニ「……言いたく、ない」

    ベルトルト「…………」

    ライナー「…………」

    クリスタ「そっか、そっか。じゃあ私の勝ちだね」




    エレン「や、なあオイ、俺を抜きにして話進めすぎじゃないか?」





    246:1:2013/07/02(火) 01:24:45.65 ID:mDU96mzx0

    マルコ「エレン……けど、この話は、正直君がかかわるべきじゃないって言うか」

    ベルトルト「待ってくれマルコ。僕は……いや、僕らは何か、大きな思い違いをしていたのかもしれない!」キュピーン

    コニー「何キャラだよお前」

    エレン「ベルトルトの言うとおりだ」

    ベルトルト「……」チラッ

    エレン「別に俺はそこまでバカじゃねえよ」

    マルコ「……どういう……ことだ……?」



    エレン「愛してるの意味ぐらい、きちんと学んでんよ」ババーン





    248:1:2013/07/02(火) 02:00:40.48 ID:mDU96mzx0

    一同『!!?』

    クリスタ「え……え?」

    エレン「だから、まあ、この間勉強したんだよ。なあ」

    ベルトルト「魂にその銘の意味を刻み込んであげたよ」キリッ



    クリスタ「待って、ちょっと待って、その、」

    エレン「今度はちゃんと言う。クリスタ、その……」


    エレン「俺のペットになってくれ」





    249:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします:2013/07/02(火) 02:02:32.81 ID:edgTXV+m0

    え?










    え?





    250:1:2013/07/02(火) 02:19:43.44 ID:mDU96mzx0

    アルミン「ファッ!?」

    ジャン「おっ、おかしいだろ!? 今のは普通愛してるって言うとこだろ!?」

    エレン「うっせーな! 自分に嘘はつけねーよ!」

    アニ「」ブクブク

    ユミル「」ブクブク

    ライナー「」ブクブク

    コニー「あ、泡吹いてんぞあの三人」

    マルコ「エレェーン! 訂正しろ今すぐ! 早くしろっ!! 間に合わなくなっても知らんぞーーーーっ!!」





    251:1:2013/07/02(火) 02:33:30.22 ID:mDU96mzx0

    クリスタ「え、ぁ、ぅ」

    エレン「俺はクリスタの頭をなでたい、手を引っ張って散歩したい、膝枕してもらいたい、並んで弁当食いたい」

    クリスタ「は、はひっ」

    エレン「それは……俺のペットになってほしいってことなんだって、分かったんだ」

    クリスタ「あ、えと、その」

    エレン「なあ」ギュッ

    クリスタ「!!」

    マルコ(クリスタの両手を握ったァーッ!?)

    コニー(うわ、あそこだけ乙女チック火花バチバチ中だ)

    エレン「俺に、飼われてくれ」





    クリスタ「……………………はぃ」





    253:1:2013/07/02(火) 02:57:31.74 ID:mDU96mzx0

    コニー「あbbbbbbb」キリキリキリ

    マルコ「だめだコニー、考えるのが怖いからといって思考を放棄しちゃいけない」

    マルコ「本当の地獄はここからだ……」キリキリキリ



    アニ「」

    エレン「あ、アニ!」

    アニ「え、ああ」

    アニ「……ハハッ、そうか。あんたは選んだ、ちゃんと選んだんだ。偉いよ、うん」


    エレン「俺はお前を――愛している」


    アニ「」





    256:1:2013/07/02(火) 03:10:56.54 ID:mDU96mzx0

    マルコ「ファアアアアアアアアアアアアアアアアック!!」

    コニー「あ、これあかんやつや」



    アニ「は、は、は?」

    クリスタ「え、え、え?」

    エレン「クリスタっ。ペットなんだから、俺がいいって言うまで喋っちゃだめだろ?」

    クリスタ「あ、はい」

    アニ(処理能力が限界。もう何言ってんのこいつ)





    257:1:2013/07/02(火) 03:13:36.71 ID:mDU96mzx0

    ベルトルト「…………」

    ライナー「お前の差し金か? これは」

    ベルトルト「……僕はただ、エレンに少しばかり教養を授けただけさ」

    ライナー「いや、教養って言わないだろこれ」

    ベルトルト「こう見えて結構仲間思いなんだ、僕」

    ライナー「どこが!?」





    258:1:2013/07/02(火) 03:17:00.89 ID:mDU96mzx0

    クリスタ「」ブッスー

    エレン「んあ? なんつー表情してんだお前」

    クリスタ「結局エレンは、選ばないってことでしょ?」

    エレン「おう! 俺、女の子といちゃいちゃしたいだけだしな!」

    クリスタ「……だってよ、アニ」

    アニ「けれど、でも私は」

    クリスタ「そんなに深く悩む必要なんてないんじゃない? エレンだってあんまり深く考えてないだろうし、私も、とりあえずエレンの傍にいれたらいいかなと思ってるだけだし」

    アニ「……」

    クリスタ「アニが何を抱えているのかは知らないけど、たぶんエレンは、その荷物ごと支えてくれるから」



    マルコ(無条件エレンage……)





    259:1:2013/07/02(火) 03:20:15.91 ID:mDU96mzx0

    アニ「…………」

    エレン「んだよ、人の顔ジロジロみて」

    アニ「……」ポスッ

    エレン「……」ギュッ

    クリスタ「ずるいずるい! アニ離れて! 私も、エレン私も!」




    コニー「おい、本当にペットみたいになってるぞあいつ」

    マルコ「まるで小型犬だね」





    260:1:2013/07/02(火) 03:31:07.71 ID:mDU96mzx0

    ジャン「……ッテメェェェェェェ!! ミカサだけじゃなく二人キープだとォ!?」

    アルミン「コロシテヤル……」

    ライナー「やれやれ。バッドエンドに染め上げてやるとするか」

    ユミル「やっと見せてやれるよ……120%の私を……」

    オオオオオオオオオオオオオオ


    コニー「おい、あっちの四人からすげえオーラが出てんだけど」

    ベルトルト「君には分かるまい、四人の体を通じて出ている力が」

    マルコ「勝手に四人の体にバイオセンサーを埋め込まないでくれ。とにかく、エレンが危ない……!」バッ



    エレン「クリスタ、クリスタはかわいいなぁ」ナデナデ

    クリスタ「〜〜♪」

    アニ「ホントに気持ちよさそうだね……ペットというか、子供みたい」

    エレン「? 俺とお前のか?」

    アニ「………………バッッカじゃないの」プイッ




    マルコ「あ、もうこのままでいいや」





    261:1:2013/07/02(火) 03:39:13.05 ID:mDU96mzx0

    四人『……行くぞ!!』

    エレン「んあ?」

    マルコ「危ない、避けろエレンッ」

    ベルトルト「いや不必要だ。そろそろ、来る」

    コツ…コツ…コツ…

    マルコ「!?」

    ライナー「こ、この足音は!?」

    コツ…コツ

    キース「今しがた、鬨の声が上がっているのが兵舎中に聞こえていたが……いったい今から何の訓練を始めるのだ?」ドドドドド





    262:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします:2013/07/02(火) 06:55:20.60 ID:6QBG91BUo

    ある意味すげぇ誠実な人間だなエレンwww





    270:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします:2013/07/02(火) 21:13:37.56 ID:kLdwgWQC0

    ここまでくるともはやすがすがしいな





    271:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします:2013/07/03(水) 01:21:44.94 ID:LW5Oj2vK0

    このエレンは新しいな


    いいぞもっとやれ





    274:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします:2013/07/03(水) 21:17:58.65 ID:mDU96mzx0

    マルコ(この這い寄る混沌コトコト煮込み状態に教官だと!?)

    コニー(うまそうな名前だなオイ)

    ミカサ「私が呼んだ」

    コニー「おまっ……バカな俺でもわかるぞ、絶対に解決にならん」

    ミカサ「ああいった性衝動的問題は私たちの手に負えない。大人の力を借りるべきだと判断した」

    マルコ「ぐう正」

    コニー「マルコしっかりしろ! さっきからなんかお前ヤバいぞ!?」





    275:1:2013/07/03(水) 21:20:38.96 ID:mDU96mzx0

    マルコ(この這い寄る混沌コトコト煮込み状態に教官だと!?)

    コニー(うまそうな名前だなオイ)

    ミカサ「私が呼んだ」

    コニー「おまっ……バカな俺でもわかるぞ、絶対に解決にならん」

    ミカサ「ああいった性衝動的問題は私たちの手に負えない。大人の力を借りるべきだと判断した」

    マルコ「ぐう正」

    コニー「マルコしっかりしろ! さっきからなんかお前ヤバいぞ!?」





    276:1:2013/07/03(水) 21:49:15.96 ID:mDU96mzx0

    キース(いや……分からんな、連れてこられたはいいが、何か問題が起きているのか?)

    キース(ん、イェーガーにレオンハートにレンズ? 珍しい組み合わせだが、かなり近いな)

    キース(パーソナルスペースを互いに侵食、いや、中和しているのか……)

    キース(対照的に、この三人を周囲の距離は離れている。まるで台風の目だ)

    キース「貴様がこの騒動の原因か、イェーガー」

    エレン「…………」

    マルコ(一発で見抜いた!?)

    コニー(すまん、こんなの誰でもわかるわ)





    277:1:2013/07/03(水) 22:22:38.81 ID:mDU96mzx0

    エレン「騒動、で……ありますか?」スッ

    キース「ああ」スッ


    コニー「え? なんであの二人、お互いに距離を測りだしてんだ?」

    ベルトルト「エレンの身にまとうオーラが違う。今日の彼は、一皮向けてるよ」ジュルリ

    マルコ(今の舌なめずりは見なかったことにしよう)

    コニー「今なんで舌なめずりしたんだ? 三流のすることだぞ?」

    マルコ「迂闊だコニー!」

    ベルトルト「♂知りたいのかいコニー?♂」


    キース(バカな……イェーガーは典型的な似非リア充、所謂深く狭い交友関係の持ち主だという分析だったはずだ)

    キース(輪の中にレオンハートとレンズを取り込んだということか?)

    キース「そうか、自覚があるのは大変良いことだな」

    エレン「それで、どうかされたのですか?」

    キース「いやなに……貴様は……ん?」

    キース(こいつ、なんでレンズの頭に手を置いたまま私と話をしているんだ?)





    278:1:2013/07/03(水) 22:42:24.47 ID:mDU96mzx0

    キース「いや、分からんな……なぜ貴様は今、レンズ訓練兵の頭をなでている?」

    エレン「ハッ、クリスタが可愛いのはまさにこの刹那であり、この可愛らしさは次の刹那には変わっているので、今しかないと思い、なでております」

    クリスタ「????」

    アニ「????」

    マルコ(刹那の生滅の繰り返しか、なんでここで仏教の論理を……)

    コニー(自我が無数だってのを入れるとウパニシャッドになるな……)

    マルコ(????)





    279:1:2013/07/03(水) 23:32:28.04 ID:mDU96mzx0

    キース「貴様の無常観はどうでもいい。そうした行動が集団の規律や団結を乱すということも……」

    エレン「しかし教官。こいつは集団の一員ではなく、俺のペットです。それで集団の行動が乱れるとは思えないのですが」

    キース「……!?」

    マルコ(言ったあああああああああああああああああああああ)

    コニー(あー腹減ってきちゃったなー早くメシ食いたいなー)キリキリキリ

    キース「いや……分からんな。なぜレンズ訓練兵が貴様のペットになっている……?」

    エレン「……? それは、なぜクリスタは天使なのかという質問でしょうか?」

    キース(なんだ、このブラウス訓練兵と問答しているかのような感覚は)





    280:1:2013/07/04(木) 00:25:14.05 ID:mDU96mzx0

    クリスタ「え、エレン、その……さすがにそんな公に言うのは、恥ずかしいかな……」モジモジ

    エレン「ん? なんで飼い主に反論してるんだ? クリスタはペットだろ?」

    アニ(うわぁ)



    エレン(キース教官が何を疑問に思っているのか分からない……とにかくハッキリさせてやるか)

    ベルトルト(エレンッ、言うんだな、今ここで!)

    エレン(ああッ、勝負は今! ここで決める!)

    キース(こいつら直接脳内で……!)





    281:1:2013/07/04(木) 00:36:11.39 ID:mDU96mzx0

    エレン「こいつが俺のペットで、俺は飼い主だ」

    エレン「んでこいつはアニ、俺の彼女」

    クリスタ「……わ、わんっ」

    アニ「にゃ、にゃー」



    マルコ「アニはペットじゃねえだろおおおおおおおおおおおおおおおおおお!!?」



    キース「なるほどな」


    コニー「おい教官が寛大っぽい態度示してんぞ!」





    282:1:2013/07/04(木) 00:48:42.99 ID:mDU96mzx0

    キース「一つ問うがイェーガー……貴様のそれは、愛情か? 独占欲か?」

    エレン「どちらもです」キリッ

    コニー「歪みねえなあいつ」

    マルコ「……コニー、逃げるぞ」

    コニー「へ?」


    ライナーユミルアルミンジャン「「「「…………」」」」


    コニー「うわぁ……巻き込まれちまいそうだな」

    マルコ「いいか、今日俺たちは何も見なかった……そうだな?」

    コニー「合点承知」


     ナラバイェーガー、ソノフタリヲマモリトオシテミセロ
     ハッ

     ミトメルワケネエダロオオオオ
     ケンコンシヨオオオオ

     ウワッナンダオマエラ

     ドガバキドゴメメタァ


    ミカサ(これで家族がいっぱい増える……)フフッ





    283:1:2013/07/04(木) 00:57:53.41 ID:mDU96mzx0

    マルコ(翌朝になって、四人とエレンは結構あざだらけの状態で朝食をとっていた)

    マルコ(ベルトルトが言うには、キース教官がエレンの援護をしたおかげか、四対二でエレンが勝ってしまったらしい)

    マルコ(まあベルトルトが食堂に残っていた理由はエレンの潜在的サディステックオーラから、いけてるリリックを思いついたかららしいけどさ)

    マルコ(何なの? ベルトルトはラッパーにでもなりたいの? 僕ギターで伴奏するよ?)

    コニー「じゃあ俺はドラムする!」

    ジャン「キーボードで」

    マルコ「思考に混ざってくんな」

    エレン「俺はベースかな」

    マルコ「お前はもっと混ざってくんな!」





    284:1:2013/07/04(木) 01:07:34.71 ID:mDU96mzx0

    ベルトルト「おはようエレン。昨晩はお楽しみだったね」

    ライナー「あれ? なんかこいつ機嫌悪い?」

    アニ「あんたの巻き添えで予想外の肘をもらってたから」

    エレン「あれは痛そうだったわ」

    クリスタ「…………」ウズウズ

    エレン「クリスタ」

    クリスタ「!」

    エレン「待て」

    クリスタ「」シュン





    285:1:2013/07/04(木) 01:20:49.15 ID:mDU96mzx0

    アニ「意地悪してやんないでよ」

    エレン「いや、可愛いもんは苛めたくなるだろ」

    アニ「クリスタ、もういいよ」

    クリスタ「うんっ!」

    エレン「ほらパン食えパン」





    286:1:2013/07/04(木) 01:26:13.20 ID:mDU96mzx0

    マルコ(あの三人組は、常に一緒というわけではないけれど、よく行動するようになった)

    マルコ(僕から言わせてもらえば、なんかもう家族だよあれ。クリスタは娘。あとの二人は……分かるな?)

    コニー(わかるわ)

    キース(わかるわ)

    ミカサ「分からない」

    マルコ「オッフ」

    ミカサ「確かに家族が増えるのはうれしい。アルミンは最近金髪を見るたびにのどを掻き毟ってるけど、さすがにその座まで譲った覚えはない」

    マルコ「アルミンそんなことしてたのか」

    コニー「鏡見るたびに悶絶確定だな」





    287:1:2013/07/04(木) 01:34:28.89 ID:mDU96mzx0

    ミカサ「エレン! 私もクリスタを愛でたい!」

    エレン「え? やだよ」

    アニ「だってあんた動物虐待を自覚なしにしそうだし」

    ミカサ「」ガビーン


    コニー「まずクリスタは動物じゃないってとこから気づこうぜ」キリキリキリ

    マルコ「人権侵害者多すぎだろ」キリキリキリ


    ミカサ「私も負けない! クリスタに認めさせてみせる!」

    エレン「えぇー……」

    アニ「ほらクリスタ、ちゃんと食べな。行軍演習でもたないよ」

    クリスタ「はいはい。あ、エレン口元にパンくずが」ヒョイパク

    アニ「……!」


    マルコ「絵的になんだろう、父親ガチ狙いのファザコン?」

    コニー「いやブラコン……分からんな」

    キース「私も分からんな……朝食の時間はもう過ぎているはずだが、いつまでこうしているのか」




    104期生『』

    キース「全員走れえええええええええええ!!」





    288:1:2013/07/04(木) 01:49:50.89 ID:mDU96mzx0

    コニー「ああもう巻き添えだクッソ!」ハーハー

    マルコ「行軍とは別枠でこんなのやらされたら死ぬに決まってんだろ!!」ゼェゼェ


    クリスタ「あ、あのさっ、エレンッ」ハッハッ

    エレン「んあ?」

    クリスタ「私、ペットに留まるつもりなんてないから」チラッ

    アニ「…………」

    エレン「……あんま無理すんなよ」

    クリスタ「もう、だから私は!」

    エレン「俺はお前のこと心配してんだよ、バカやろ……」フイッ

    クリスタ「! ふふっ」

    アニ「……やれやれ、さっさと行くよ!」

    クリスタ「うんっ!」

    エレン「おう!」






    エレン「女の子といちゃいちゃしたがったら、できた」


    〜終わり〜





    289:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします:2013/07/04(木) 01:54:27.81 ID:g6gIhpQR0

    おつ
    マルコニーが新鮮だったし、
    ちょこちょこ入るパロが面白かったwwww





    290:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします:2013/07/04(木) 02:12:26.86 ID:LwoDbSwB0


    面白かったよ。次回作にも期待してます。
    クリスタ可愛い





    291:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします:2013/07/04(木) 02:17:27.59 ID:GbX0L3ODO


    おもしろかった





    293:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします:2013/07/04(木) 02:40:46.06 ID:t2WaX/mR0


    面白かった





    295:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします:2013/07/04(木) 08:16:25.56 ID:Y5EkCcHWo

    乙!

    おもしろかった







    1以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします2013/07/02(火) 05:29:18.33 ID:0l1I/yQB0

    コナン「おぉ!ついに出来たんだな博士!」

    阿笠「毎晩種付けセクロスに励んだ甲斐があったわい」

    コナン「元太に礼を言っとかねぇとな……あいつがとびっきり精力のつくうなぎを教えてくれたんだ」

    阿笠「ほぉ、元太くんは光彦と違って気が利く子じゃのぉ」

    コナン「あぁ、早速みんなにオメデタだって伝えてくるよ!」ダッ

    阿笠「くれぐれも怪我するんじゃないぞー!お・と・う・さんっ!」

    コナン「バ、バーロー///」




    4以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします2013/07/02(火) 05:33:04.76 ID:hUg3A0On0

    とんでもないところに来てしまった




    5以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします2013/07/02(火) 05:33:09.18 ID:45q0VUo70

    これはいかんやつだ




    6以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします2013/07/02(火) 05:33:19.54 ID:eECG0hdP0

    朝からやめろ



    7以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします2013/07/02(火) 05:34:01.88 ID:0l1I/yQB0
    ──

    元太「博士との子供ができたって本当か!?」

    コナン「あぁ、オメーが教えてくれたうなぎのおかげだぜ」

    歩美「コナンくんスゴーい!パパになったんだねっ!」

    哀「やるじゃない、江戸川君……」

    光彦「へー、よかったですねー」

    コナン「みんな……ありがとうな!」

    元太「…………」




    9以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします2013/07/02(火) 05:35:43.41 ID:2gRrTB17O

    朝からこれは…




    11以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします2013/07/02(火) 05:36:45.90 ID:8kxR4l+a0

    マジキチ




    13以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします2013/07/02(火) 05:41:21.49 ID:0l1I/yQB0

    コナン「……?どうした元太?腹の具合でも悪いのか?」

    元太「……い、いや何でもねぇぞ!何だよ急によぉ」

    コナン「バーロ、どう見たって様子がおかしいぞ!いいから言ってみろよ」

    元太「…………じ……実はよ……」

    コナン「実は……?」

    元太「前に教えたうなぎよぉ、あれ本当は精力がつくうなぎなんかじゃねぇんだよ」

    コナン「……………………え?」




    14以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします2013/07/02(火) 05:44:23.14 ID:0l1I/yQB0

    元太「精子を……二度と作れなくする猛毒うなぎなんだよ」

    コナン(……な…………に…………?!)

    元太「…………」

    歩美「うそ……それじゃ……」

    哀「博士のお腹の中の子って一体誰の……」

    光彦「……ボクですよ」




    15以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします2013/07/02(火) 05:45:05.76 ID:hUg3A0On0

    !?




    17以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします2013/07/02(火) 05:46:16.80 ID:faY9iqrg0

    どういうことだってばよ・・・




    19以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします2013/07/02(火) 05:48:35.79 ID:JcDEutAa0

    朝から何しとんねん




    20以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします2013/07/02(火) 05:50:10.18 ID:H5TDxh6m0

    クソワロタwwwwwwwwwwwwww




    23以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします2013/07/02(火) 05:53:02.11 ID:0l1I/yQB0

    コナン「ハ、ハハ……元太も光彦も変な冗談はやめろよ……」

    光彦「冗談なんかじゃありませんよ、コナン君」

    歩美「光彦くんいい加減にして!」

    光彦「ボクが!!必死に抵抗する博士のケツマ●コに!!10万ガロンの特濃ザ●メンを流し込んでやったんですよ!!!」ドピュッ

    光彦「サイコーでしたよ!!博士の屈辱と羞恥に歪んだ表情は!!!」ドピュドピュ

    光彦「博士の赤ちゃんが産まれたらその場で新生児ケツマンゲリオンにたっぷり中出新生児してやりますよ!!!!」ドピポー




    24以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします2013/07/02(火) 05:54:01.06 ID:2gRrTB17O





    26以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします2013/07/02(火) 05:55:09.63 ID:gA7F0d2G0

    世の中にこういうレベルのキチガイがいる事実を知ると
    ニートなんて存在も必要悪なのかとすら思えてくるな…




    30以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします2013/07/02(火) 06:03:31.70 ID:0l1I/yQB0

    コナン「狂ってやがる……!!」

    哀「……このケダモノ……!」

    歩美「ひどいよ……博士がかわいそう……」グスッ

    光彦「何とでも言ってくださいよ……そうだ、一つ言い忘れていたコトがありました」ドドンピュ

    コナン「まだ何かあるってのかよ……!」

    光彦「ボクが食べた本物の超精力増強うなぎは、孕んだ子をたった一週間で成長・出産させる効果があるんですよ」ビュッ

    コナン「何だと?!」

    光彦「そして、博士をレ●プしたのは一週間前です……そろそろお腹の子が育ちきる頃合いでしょうかねぇ!!」ビュクッ




    33以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします2013/07/02(火) 06:11:33.57 ID:0l1I/yQB0

    コナン「冗談じゃねぇ!オメーの子なんざ産ませやしねぇよ!!」ダッ

    歩美「コナンくんっ!」

    光彦「アハハハハッ!間に合うと良いですねぇ!!」プシャァァアッッッッ

    ──

    コナン「博士!博士!!…………クッソ、まさかもう陣痛が始まっちまったんじゃ……!」

    阿笠「う……うぅ…………新一……?新一なの……?」

    コナン「……!博士ッ!どうしたんだよその喋り方……!」

    阿笠「なんか……母性本能に目覚めたみたいで……たまに……うぅ……こうなってしまうんじゃよ……」




    34以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします2013/07/02(火) 06:11:51.55 ID:sToxGFG6T

    普通の人間と脳のつくりが違うんだろうな
    なんかリミッターはずれてるよ




    36以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします2013/07/02(火) 06:13:00.98 ID:12UIOxDB0

    理解が追いつかない




    42以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします2013/07/02(火) 06:20:27.32 ID:0l1I/yQB0

    コナン「そうか……それより博士!光彦に犯されてよがり狂ってたってのは本当なのか!?」

    阿笠「あぁ……知ってしまったんじゃな……新一を傷つけまいと今まで黙っておったんじゃが……ぐぅっ……」

    コナン「お腹の子はその時に孕んだんだ!俺の子じゃねぇ、光彦の野郎が仕込んだガキなんだよ!」

    阿笠「……!?いや……そんなはずないわ……!新一の子よ!きっと新一の子よ!」

    コナン「……俺は元太にハメられて不能になっちまったんだ……おそらくアイツは光彦の忠実な性奴隷……してやられた」

    阿笠「そんな……嘘だと言ってよ新一ぃ……!……うぁぁあッ!!」




    45以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします2013/07/02(火) 06:25:44.36 ID:A6xVw/y10

    らあああああん!!




    46以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします2013/07/02(火) 06:26:10.84 ID:0l1I/yQB0

    コナン(マズイ……!早いとこ腹ン中のクソガキを堕ろさねぇと!!)

    阿笠「はぁ……はぁ……新一……!新一いぃ……!」

    コナン「博士……少しキツいだろうけど我慢してくれ!!」ドスン

    阿笠「うぐ……ッ!新一……なんでワシのお腹の上に……!」

    コナン「ボサノヴァのwwwwwwリズムでwwwwww軽快にwwwwww歩こうwwwwww」ドスドスドスドス

    阿笠「あんぎゃあぁああああぁあ!!!!!!!」




    47以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします2013/07/02(火) 06:27:19.82 ID:A6xVw/y10

    こいはすりるしょっくさ~すぺんす




    48以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします2013/07/02(火) 06:27:24.76 ID:i+h54+mW0

    コナンノリノリだな




    50以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします2013/07/02(火) 06:35:02.20 ID:0l1I/yQB0

    コナン「パズルのピースはwwwwww手の中さwwwwww」ドッスンドッスン

    阿笠「うぐぉぇ、しッ、新一!!タンマじゃ、タンマ!!!」

    ──

    コナン「クソッ……一向に堕胎する気配がねぇ……これじゃダメか……!」

    阿笠「うぅぅ……」

    コナン「こうなりゃキック力増強シューズで……!」スッ

    光彦「何度やっても同じですよ」ドボドボ

    コナン「光彦?!!テメー何しに来やがった!!」

    光彦「決まってるじゃないですか!愛する我が子の誕生を見届けに来たんでしゅよぉお!!!」ヌピュ

    コナン「バーロ!んなモンさっさと燃えるゴミに出してやっからそこで指でもくわえて眺めてな!!」




    52以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします2013/07/02(火) 06:35:38.38 ID:e5mxYXrh0

    光彦喋るたびに射精しすぎだろ




    53以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします2013/07/02(火) 06:35:58.67 ID:Ep+++I0V0

    ひどいやつだな




    55以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします2013/07/02(火) 06:39:49.60 ID:o/shbeRQ0

    本能すら追い付かない




    56以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします2013/07/02(火) 06:44:27.02 ID:0l1I/yQB0

    光彦「何度も言わせないでくださいよ……無駄なんですよ!!」ドピャ

    光彦「あのうなぎの効能で!!母体にちょっとやそっとのダメージを与えても赤ちゃんには何の影響もないんです!!」ピュルルル

    コナン「な……何だって……?!」

    光彦「終わりですよコナン君……おとなしく一つの命が産まれる瞬間を見守りましょうよ」ブッシャアアアアア

    阿笠「うああああ!新一ぃぃ!新一ぃぃぃ!!!!」

    コナン(もう……ダメなのか……?……いや……まだ手はある……!)ダッ




    59以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします2013/07/02(火) 06:52:13.80 ID:0l1I/yQB0

    光彦「どうしたんですかぁ~?!
    見ていかないんですかぁ~??!!よその子が産まれる超感動シーンですよぉぉっひゃひゃひゃひゃホホホハァ!!!」チロッ

    阿笠「新一いいいいい!!!!!!産まれりゅううう!!!!」

    ブロロロロロ……

    光彦「……この音は……?!」

    コナン「ちょっとやそっとのダメージじゃ通用しないってんなら……」

    ドガァアアァァッ!!!!!

    コナン「博士のビートルで思いっきり轢いてやりゃいいだけの話だろ!!!!!」




    62以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします2013/07/02(火) 06:58:18.61 ID:0l1I/yQB0

    光彦「……あれは逃げ出したのではなく車のキーを取りに行っていたというワケですか……!!」スカッスカッ

    コナン「いっっっけぇえええぇえぇッ!!!!!!!!!!!!」ギャルルルル

    阿笠「うぎぇぇあぁああああぁあ!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!」デュルンッ

    赤子「カ……ハ…………バ……バーロ…………」ガクッ

    コナン「……………………え?」




    64以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします2013/07/02(火) 06:59:53.39 ID:zMGR1+neO

    え?




    65以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします2013/07/02(火) 07:00:56.65 ID:0PQpwApv0

    うわぁ




    66以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします2013/07/02(火) 07:01:22.86 ID:0l1I/yQB0

    光彦「…………」

    コナン「い……今……バーローって……え?」

    光彦「……クククッ……クヒヒッ……!」

    コナン「……!何笑ってやがんだ光彦!!何がおかしい!!!」

    光彦「……コナン君って……本ッ当に……ブァーカで~すよねぇええぇ!!!!!!」

    コナン「!!?」




    67以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします2013/07/02(火) 07:01:36.22 ID:pnnqkv6H0

    これは・・・




    68以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします2013/07/02(火) 07:01:56.48 ID:i+h54+mW0

    ブァーカw




    69以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします2013/07/02(火) 07:03:29.03 ID:Axbs85N30

    わろた




    72以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします2013/07/02(火) 07:06:04.85 ID:/fylptEXT

    みつひこおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおお




    75以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします2013/07/02(火) 07:08:37.12 ID:Rvbu6asiT

      ., ,;//////v///v,.
     ///////////////v、
    ∥//Ⅳ ゙ヾ='ヘ//////7
    Ⅳ《Ⅳミ、   狄V////
     ! ミ、 ・,   _・ ,ヾ艾
      巛 ̄ く   ̄ .,rノ/
        ゙ヽ、Y_フ /- '
       ) ̄`r‐ 7 ̄7




    76以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします2013/07/02(火) 07:08:50.40 ID:faY9iqrg0

    やりやがったな光彦・・・・・




    77忍法帖【Lv=16,xxxPT】(1+0:15)2013/07/02(火) 07:10:15.91 ID:r+RMV50a0

    まーたキチガイか




    79以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします2013/07/02(火) 07:11:22.26 ID:0l1I/yQB0

    光彦「簡単な話ですよぉぉ……!コナン君が食べたのは正真正銘……本物の超精力増強うなぎだったんです!!」ブリッ

    コナン「……は……?……え…………?」

    光彦「順を追って説明しましょうかぁ!まずボクが博士をレ●プしたのは事実です!ただし……ゴムを着けてですがねぇ!!」ブリュッ

    コナン「な……ッ」

    光彦「そしてボクの忠実な性奴隷である元太きゅんに"コナン君が食べたのは不能になる毒うなぎである"と嘘をつかせたんですよ!!!」ビチビチビチ

    コナン「わ……?!?!」

    光彦「本来はコナン君に毒うなぎを食べさせるつもりだったんですがねぇ、元太きゅんが"オレはうなぎをそんな事に使いたくない"と言うもんですから」ブピッ




    80以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします2013/07/02(火) 07:13:09.88 ID:sAKA+8yW0

    元太のうなぎ愛ワロタ




    83以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします2013/07/02(火) 07:14:13.63 ID:Qj6YrCXR0

    キチガイ体操始めるよー!
    (´`)キッキキキキwwwwwwwwキチントキチキチwwwwwww
    L( ^ω^ )┘ム゙ォーム゙ォー└( ^ω^ )」♪パッパロロロロ。
    ・゚・(^o^)・゚・。ワンワンオッ!
    ┗┏┗┏┗┏┗┏┗┏('o')┓┛┓┛┓┛┓┛




    84以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします2013/07/02(火) 07:14:29.78 ID:LcVTK4930

    この光彦からどこぞのキノコ頭の香りがする




    86以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします2013/07/02(火) 07:15:02.47 ID:JUzGulMS0

    光彦おおおおおおおおおおおおおおおお




    87以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします2013/07/02(火) 07:15:50.24 ID:fZpKhBg7i

    悪魔め…




    88以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします2013/07/02(火) 07:17:40.85 ID:oNj/0NNw0

    あれ解決した時のBGMが・・・





    89以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします2013/07/02(火) 07:19:48.09 ID:0l1I/yQB0

    光彦「そしてボクにレ●プの事実を告げられ、まんまと騙された君は実の子を堕胎させるために博士の家に向かったというワケです!!!」シャババババ

    コナン「……テメェ!!!!!」バキャッ

    光彦「アッハハハハハハハ!!ボクの愛しの博士を奪った罰ですよぉおぉ!!!思い知ったかクソメガネうひャはハハヒーハーハーヒー」ブリュリュリュリュリュ

    阿笠「……やっぱり私達の子だったんだね……新一……」

    コナン「……!!…………畜生……畜生ぉぉ……!!」




    90以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします2013/07/02(火) 07:20:31.14 ID:3NkLNsF60

    ヤベェ




    91以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします2013/07/02(火) 07:21:59.44 ID:oYFJKW2x0

    なんだこれ




    92以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします2013/07/02(火) 07:25:16.91 ID:0l1I/yQB0

    ──あれから一週間が過ぎた……

    赤ん坊は博士の家の庭に埋められた

    博士の命に別条はなかったものの、もう子供を産む事はできない体になってしまったらしい

    光彦はあの日から姿を消した……生きているのか、死んでいるのかさえ分からない……

    阿笠「うーん……今日はいい天気じゃ!」

    オギャァ……オギャァ……

    阿笠「……んん?」




    93以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします2013/07/02(火) 07:30:20.85 ID:0l1I/yQB0

    赤ちゃん「おぎゃあ!おぎゃあ!」

    阿笠(あの子を埋めた所の上に……赤ん坊がおるじゃと……?!)

    赤ちゃん「おぎゃあ!おぎゃあ!」

    阿笠(そうか……あのうなぎのおかげで生き延びる事ができたんじゃな……!……これは奇跡じゃ……!)ポロポロ

    赤ちゃん「おぎゃあ!おぎゃあ!」ジョロロロ

    阿笠「おおっと!いかんいかん!オムツを取ってこんとな!確か赤ちゃんプレイ用のが寝室に……」タタタッ




    94以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします2013/07/02(火) 07:30:38.53 ID:nf/sAZOsO

    元から産めない体…(´・ω・`)




    96以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします2013/07/02(火) 07:30:45.31 ID:y5tWS5Cb0

    ホラーすぎる




    98以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします2013/07/02(火) 07:32:56.27 ID:8kxR4l+a0

    コナンのSSはどうしていつもキチガイなのか




    101以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします2013/07/02(火) 07:37:54.82 ID:GSyFJKyn0

    良かったお(´;ω;`)




    102以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします2013/07/02(火) 07:39:33.08 ID:0l1I/yQB0

    『──ニュースをお伝えします』

    『昨夜未明、杯戸町郊外で複数の黒ずくめの男性の遺体が発見されました』

    『警察は殺人事件と見て捜査を──』

    ──

    コナン「いないいなーい……バーローwwwwwwwwwwww」

    赤ちゃん「キャッキャッ」チョロロロ

    阿笠「おや、またおしっこが出とる……病気か何かかのう……」

    コナン「バーロー、博士……赤ん坊は涙とションベン垂れ流すのが仕事なんだよ!」

    阿笠「それもそうじゃな!」

    赤ちゃん「…………」

    赤ちゃん(これからもずっと一緒ですよ、博士……)

    終わり




    125以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします2013/07/02(火) 09:59:44.59 ID:43a3G2Q9P

    >>102
    なんで黒ずくめが死んだのかと思ったら光彦が殺してアポトキシン飲んだってことか
    ようやく分かった




    129以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします2013/07/02(火) 10:29:52.70 ID:2XMARJJ6P

    >>125
    そういうことか、こええええ




    131以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします2013/07/02(火) 10:40:02.99 ID:pW1DvfYvO

    >>125理解した。最後のおちすげーな




    105以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします2013/07/02(火) 07:41:35.30 ID:sAKA+8yW0

    終わったwwww




    106以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします2013/07/02(火) 07:41:52.03 ID:nf/sAZOsO

    イイハナシカナー?




    107以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします2013/07/02(火) 07:42:14.44 ID:G2F8U4SSP

    追いついたら終わってた




    109以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします2013/07/02(火) 07:43:31.55 ID:GSyFJKyn0

    こええよwwwwwwwwwwwwww




    110以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします2013/07/02(火) 07:43:34.95 ID:y5tWS5Cb0

    光彦最強ワロタ




    111以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします2013/07/02(火) 07:44:42.11 ID:12UIOxDB0

    怖すぎる




    112以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします2013/07/02(火) 07:49:53.13 ID:faY9iqrg0

    なにこれこわい・・・
    なにこれこわい・・・




    113忍法帖【Lv=8,xxxP】(1+0:15)2013/07/02(火) 07:50:21.15 ID:vJYetqPl0

    oh.




    114以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします2013/07/02(火) 07:54:17.80 ID:P0Ql6hYqO

    何最後の?怖いんだけど、サイコパスやわぁ、




    115以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします2013/07/02(火) 07:54:24.82 ID:RwDfeKnt0

    怖すぎて爆笑した




    116以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします2013/07/02(火) 07:54:49.11 ID:i+h54+mW0

    まさかホラーだったとは




    118以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします2013/07/02(火) 07:57:36.18 ID:syo1r/810






    120以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします2013/07/02(火) 07:59:11.11 ID:sRxkRTL1O

    とんでもないスレにきてしまった




    123以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします2013/07/02(火) 08:03:25.42 ID:7fsCh8zD0

    あかん、ちびった




    124以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします2013/07/02(火) 09:09:07.62 ID:fXtb7TuqP

    面白かったわ




    127以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします2013/07/02(火) 10:04:48.46 ID:6XvL0OFQ0

        (^o^三^o^)ぴゃおおおおおおおお
       /     `ヽ.  
      __/  ┃)) __i |
    / ヽ,,⌒)___(,,ノ\カキカキカキ!


         ( ^o^)   チラッ
       /     `ヽ. 
      __/  ┃  __i |  
    / ヽ,,⌒)___(,,ノ\ 




                 (^o^三^o^)ぴゃおおおおおおお♪
                彡
       /     `ヽ.        ブンブンブン 
      __/((┃)) __i |   
    / ヽ,,⌒)___(,,ノ\




    128以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします2013/07/02(火) 10:27:57.24 ID:fZpKhBg7i

    マジキチの割に面白かった




    137以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします2013/07/02(火) 11:41:59.70 ID:N1Nxmgrk0

    マジキチなのに感心しちまった・・・

    マジキチなのに・・・




    138以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします2013/07/02(火) 11:48:25.06 ID:nNrNqvjx0

    ヤバい…
    スレタイだけで爆笑してしまった…




    140以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします2013/07/02(火) 12:41:14.41 ID:LY8o5iNBO

    なんだこのスレは…




    144以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします2013/07/02(火) 14:35:34.97 ID:kKjGurKx0

    光彦怖い




    134以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします2013/07/02(火) 11:30:38.80 ID:JJiei3Px0

    - 全米が泣いた -
    M I T S U H I K O




    しばらくの間、再投稿の記事ですがご了承下さい。

    244 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 投稿日:2009/02/13(金) 17:30:55.10 ID:SMSpUdyv0
    窓の外を見ると、偽出木杉はまだ病院の前に立っている。

    スネ夫「どうだった?」


    ジャイアン「やっぱり、本物の出木杉は大学にいる。ってことはだ、ありゃあ偽者だな」


    スネ夫「ここがバレたのかな?」


    ジャイアン「わからん」


    すぐに、出木杉から電話がかかってきた。今度は病室でそのまま出る。

    ジャイアン「おう、俺だ」


    出木杉『その病院付近の観測装置が準マイクロ波を測定している。コピーロボットで間違いないと思う。
    少なくとも単なる僕のそっくりさんじゃない』


    ジャイアン「何だ、その純マイク派ってのは?」





    250 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 投稿日:2009/02/13(金) 17:32:24.05 ID:aWSpUdyv0
    出木杉『準マイクロ波だよ。極超短波帯。まぁ説明すると難しいんだけど、それを調べればコピーロボットの居場所がわかるんだ』

    ジャイアン「なんかわかんねぇけどすげぇな。さすが出木杉だぜ」

    出木杉『とりあえず、僕は今日は病院には顔を出さないよ。もし僕が病院に現れたら、コピーロボットと思ってぶちのめしてくれ』

    ジャイアン「わかった」

    その一時間後、偽出木杉は病院前を去っていった。

    そして、その日はもうコピーロボットが現れることはなかった。

    余談だが、その翌日事前連絡して行ったにも関わらず、本物の出木杉はジャイアンにぶちのめされたのだった。
    まったくもって理解力のないジャイアンである。


    260 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 投稿日:2009/02/13(金) 17:34:08.81 ID:aWSpUdyv0
    最初の襲撃から2週間ほどが経過した。

    のび太たちの予想を裏切り、あれ以降特に襲撃らしい襲撃もなかった。

    相変わらずコピーロボット準マイクロ波やどこでもドアによる電波障害は観測され続けていたがが、目立った動きはないままだった。

    スネ夫「何を考えてるんだろう、あいつら」

    出木杉「様子を見てるんじゃないかな。何にしても、準備する余裕があるのはこっちとしてはありがたいよ」

    しずか「ジャイ子ちゃんたちの方にも変わったことはなかったらしいわね」

    出木杉「でも……安心はできないね」

    270 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 投稿日:2009/02/13(金) 17:35:47.46 ID:aWSpUdyv0
    スネ夫「僕もいろいろ調べたんだ」

    スネ夫はひざの上のノートパソコンを閉じて言った。

    このノートパソコンはスネ夫の自宅にあったもので、病室での使用は許可されていた。

    スネ夫「都内だけに留まらず、全国のニュースを調べて、ひみつ道具が関わっていそうなものを探してみた。
    あまりこれといったものはなかったけど、ロシアのサンクトペテルブルクで大規模な電波障害が8回。どこでもドアかもしれない」

    出木杉「いや、そのうち4回は今までのデータと比べると規模が大きすぎる。
    もっと強い電磁波を出すもの……どこでもドア以上に時空をゆがめるものだと思う」

    スネ夫「とすると……」

    しずか「タイムマシンかしら?」

    出木杉「だろうね。拠点は東久留米でも、タイムマシンの出入り口はサンクトペテルブルクにあるのかもしれない」

    275 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 投稿日:2009/02/13(金) 17:37:48.95 ID:aWSpUdyv0
    病室のドアがノックされ、のび太とジャイアンが入ってきた。

    ジャイアンは段ボール箱を抱えている。

    のび太「出木杉くん、頼まれたもの持ってきたよ」

    出木杉「ああ、実用化できた?」

    のび太「一応ね」

    ジャイアンが持ってる段ボール箱を開け、エアキャップに包まれた携帯電話を取り出す。

    しずか「携帯?」

    出木杉「そう。企業に依頼されてうちの研究室で開発した最新式のGPS携帯。かなり小さい誤差で相手の居場所を確認できる。
    のび太くんに頼んで実用レベルにしてもらったんだ」

    のび太「実用レベルとは言っても、通話は無理だよ。ただGPSでみんなの居場所がわかれば、違う場所にあらわれた場合コピーロボットと疑うことが出来る」

    ジャイアン「でもよ、勝手に使っていいのか? 企業のだろ?」

    出木杉「大丈夫だよ、その企業って……」

    スネ夫「うちの会社なんだ」

    スネ夫はニヤリと笑った。

    287 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 投稿日:2009/02/13(金) 17:41:51.63 ID:aWSpUdyv0
    スネ夫「僕のこのパソコンでGPS情報をチェックできる。僕がオペレーターになって、みんなの位置を把握する。
    コピーロボットの準マイクロ波も同様にね。のび太の作った電磁波受信機と合わせれば、コピーロボットに騙されることはないはずさ」

    出木杉「ここまでやれば、コピーロボット対策は大丈夫だと思う」

    ジャイアン「問題は、黒服の野郎どもだな……あいつらどんだけひみつ道具を持ってるかわからねえ」

    出木杉「どのみち、向こうからこない限り、何も出来ないね」

    出木杉はそう言ってため息をついた。

    防戦一方である。

    291 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 投稿日:2009/02/13(金) 17:43:42.01 ID:aWSpUdyv0
    しずか「のび太さん、最近忙しそうね」

    病院からの帰り、しずかが心配そうに言った。

    出木杉はこのまま家に帰ると言って行ってしまった。

    珍しく、しずかと二人っきりだ。

    のび太「ちょっと、作ってるものがあるんだ」

    しずか「……ドラちゃん?」

    のび太「ん……そうだよ。それだけじゃあないけどね」

    しずか「しゃべるのよね、確か」

    のび太「うん。今のところまだそんな複雑な会話は出来ないけど。電源入れるとね、朝は
    『おはよう』、昼は『こんにちは』、夜は『こんばんは』って挨拶をするんだ」

    しずか「ドラちゃんの声で?」

    のび太「うん、出木杉くんが頑張ってくれてね。ドラえもんそっくりの声が出来たんだ。
    まあ研究室のみんなは『何でもっとかわいい声にしなかったんだ』って文句言ってるけどね」

    しずか「まぁ、うふふ」

    しずかは笑った。のび太も笑った。

    久しぶりの和やかな会話だった。

    彼女を自分のものに出来なくたっていい。こうやって話すことが出来るなら、自分の気持ちを伝えなくても……

    しかし、その和やかさは長くは続かなかった。

    296 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 投稿日:2009/02/13(金) 17:45:16.13 ID:aWSpUdyv0
    その夜、のび太がスネ夫からの緊急コールを受けたのは研究室でだった。

    DR-1――ドラえもんの調整作業と、他の道具を作るために、しずかと別れたから研究室に戻ったのだ。

    どちらの作業もちょうど終わったところだった。

    スネ夫『準マイクロ波、電波障害の頻度が激しい。コピーロボットの動きが活発化してるんだ……のび太は今研究室だよな?』

    のび太「うん、そうだよ」

    スネ夫『病院の前にものび太がいるよ……3人ほど』

    のび太「気持ち悪いなぁ」

    スネ夫『ああ。とりあえずこっちはジャイアンがいるから大丈夫。そっちはまた3人で合流して、しずかちゃんを頼むよ』

    のび太「わかった」

    のび太はすぐに上着を着ると、研究室のドアを開けた。

    外へ向かいかけたところで思い直し、研究室に戻り先ほど完成した道具の入ったジェラルミンケースを手にする。

    ジェラルミンケースを持つと、今度こそのび太は外に飛び出した。

    302 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 投稿日:2009/02/13(金) 17:47:10.89 ID:aWSpUdyv0
    出木杉はタクシーを拾うため駅前に向かっていた。

    病院のスネ夫との連絡は密にとっている。

    前と同じ駐輪場付近で準マイクロ波が測定されてるとのことなので、そちらは避けて別ルートで駅に向かう。

    ルートを変えた直後のことだった。

    携帯電話が急に圏外になる。

    電波障害だ。

    そう思った直後、前方数メートルのところにピンクのドアが現れる。

    出木杉(やはり、どこでもドアか……)

    ドアが開き、中からスネ夫が――いや、スネ夫のコピーロボットが現れる。

    偽スネ夫「やあ、出木杉くん。僕のこと覚えてるかい?」

    出木杉「ああ……あのときのコピーロボットだね。今日はノーヘルかい?」

    偽スネ夫「ああ、改造してもらったんだ。今の僕は本物のスネ夫のスペックを遥かに超えている。
    もちろん、君のスペックもね。そして鼻のボタンは無効化した」

    出木杉「ボタンなんか押さなくたって君には負けないと思うけど」

    偽スネ夫「出木杉の……出木杉のくせに……」

    偽スネ夫「生意気だ!!!!」

    偽スネ夫が突進してくる。

    306 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 投稿日:2009/02/13(金) 17:49:04.98 ID:aWSpUdyv0
    速い。前とは比べ物にならない。

    咄嗟に体を横に逸らし、第一撃を避ける。

    が、偽スネ夫の間接がありえない方向に曲がり、ポケットからナイフを取り出し突き出してくる。

    頬をナイフが掠める。

    出木杉はわざと体制を崩し、地面を転がり距離をとった。

    出木杉(落ち着け……落ち着いて構えれば、組み付くこともできるはずだ)

    314 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 投稿日:2009/02/13(金) 17:52:11.37 ID:aWSpUdyv0
    偽スネ夫が再び向かってきた。

    やはり速い。

    だが、今度は素早く身を翻しナイフを持った腕を掴むことに成功した。

    一瞬、偽スネ夫の動きが止まる。

    素早く、軸足を踏み出す。

    肘を顎に向かって突き上げ、一気に足を刈り上げる。

    出木杉(一本!!!)

    前回より見事な大外刈りが決まった。

    頭から落ちた偽スネ夫は、受身を取るまもなくコンクリートブロックに後頭部を強打した。

    出木杉(……やったか?)

    319 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 投稿日:2009/02/13(金) 17:53:54.29 ID:aWSpUdyv0
    偽スネ夫「痛いなぁ、ひどいじゃないか出木杉くん」

    偽スネ夫がゆっくりと起き上がる。首がありえない方向に曲がり、後頭部が陥没しているにも関わらず、立ち上がったのだ。

    思わず恐怖を感じる。

    出木杉(駄目だ、やはりとどめを刺さなければ)

    出木杉は上着のうちポケットからのび太の作ったスタンガンを取り出し、偽スネ夫のむき出しの首めがけて突き出した。

    その瞬間バキッと音を鳴らし、エクソシストよろしく偽スネ夫は上体を反らし攻撃をかわす。

    そしてすぐに体を起こし、出木杉の腕を掴み驚異的な力で捩じ上げた。

    出木杉「ぐああああああああああああ」

    偽スネ夫「何これ、スタンガン? これで僕を倒すつもりだった? 危ないなぁ」

    出木杉「うあぁああ、腕が、腕がああああ!!」

    偽スネ夫「ロボットを倒せるくらいのすごい電流を、もし人間がくらったらいったいどうなるんだろうね」


    338 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 投稿日:2009/02/13(金) 17:58:13.91 ID:aWSpUdyv0
    出木杉の手からスタンガンをもぎ取ると、偽スネ夫は出木杉の体を近くのフェンスに叩きつける。

    出木杉「うがっ!!はぁ……はぁ……」

    偽スネ夫「出来杉のくせに僕を倒そうなんて、生意気なんだよ」

    出木杉「ぐ……あ……」

    偽スネ夫「君はどうせしずかちゃんを手に入れることもできない。
    脇役に過ぎないんだよ。ちょっと人よりできるだけで、調子に乗りすぎたね」

    出木杉の首に、スタンガンの電極が押し付けられる。

    偽スネ夫「じゃあね、生意気な脇役くん」

    偽スネ夫がスタンガンのスイッチを押した――

    342 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 投稿日:2009/02/13(金) 17:59:59.56 ID:aWSpUdyv0

    ――パァン!!

    閃光とともに火花が飛ぶ。口から煙を出し、痙攣しながら……偽スネ夫がくず折れる。

    偽スネ夫「なん……なん……な……んで……」

    最後に大きく痙攣してコピーロボットは動かなくなった。

    出木杉「ぐ……危なかった……」

    出木杉「しかしのび太くんも意地の悪い武器を作るよな」

    足元から、焦げたスタンガンを拾いあげる。

    出木杉「スイッチから電流が流れるスタンガンなんてさ」 

    352 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 投稿日:2009/02/13(金) 18:01:30.87 ID:aWSpUdyv0
    2週間前、スタンガンを渡しながらのび太が説明していた。

    のび太「このスタンガンはね、特殊な装置がついてるんだ。グリップの底についてる小さなつまみなんだけど……
    これを右にひねると普通にスタンガンとして使える。ところがこれを左にしておくと、回路が切り替わり電極ではなくスイッチから電流が流れるんだ」

    しずか「どうしてそんな機能を?」

    のび太「威力の高い武器ほど相手に奪われたときの対策が必要なのさ。自分が使うとき以外はつまみを左にセットしておく。
    これなら敵にスタンガンをとられても、知らずに向こうがこれを使えば自滅させられる」

    出木杉「なんというか、さすがのび太くん……悪知恵が働くね」


    363 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 投稿日:2009/02/13(金) 18:03:05.83 ID:aWSpUdyv0
    スネ夫「……!? おかしい」

    ジャイアン「どうした、スネ夫」

    スネ夫「準マイクロ波の反応はそのままなのに、外のやつらの姿が消えたんだ」

    ジャイアン「なにぃ!?」

    スネ夫「おかしい……周波数から見てもコピーロボットがいるのは間違いないのに、何で見えないんだ?」

    ジャイアン「おい、どうすんだ!やつらこっちに来るんじゃないか?」

    スネ夫「ちょっと待ってよ……周波数を変えて測定データを検索……!!
    今までに測定されてない微弱な電磁波がコピーロボットの準マイクロ波と同調してる……そうか、石ころ帽子だ!!」

    ジャイアン「どうすんだよ!向こうの姿が見えなきゃ戦えないぞ!!」

    スネ夫「電磁波受信機だ!あれで敵の方向を確かめて、GPSと合わせて僕が向こうの位置情報を出す!ジャイアンはそれに合わせて戦うんだ」

    ジャイアン「やるしかねぇみたいだな」

    370 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 投稿日:2009/02/13(金) 18:04:44.45 ID:aWSpUdyv0
    スネ夫が高速でパソコンのキーボードを叩く。

    ジャイアンは念のため釣竿ケースから猟銃を取り出し、弾を込めておく。

    スネ夫「きた!!この病室の外の廊下、右方向だ!」

    ジャイアン「おう!」

    猟銃をドアに向けて構える。入ってきたらすぐに発砲できる状態だ。

    スネ夫「まだだよ、ジャイアン……壁の向こう、すぐ近くにいるけどそこで止まってるみたいだ。ドアが開いてもすぐには撃たないでね」

    ゆっくりとドアが開く。しかし、スネ夫の指示がないのでジャイアンは焦りをこらえながらじっと待つ。

    スネ夫「きた!今だ!!」

    ジャイアン「うおおおおおおおっ!!!」

    ――ドォン!!

    猟銃が火を噴き、何もないはずの空間に弾があたり火花を散らした。

    近くに石ころ帽子が転がり、コピーロボットが姿を現す。

    のび太の姿をしていた。

    379 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 投稿日:2009/02/13(金) 18:06:29.81 ID:aWSpUdyv0
    偽のび太「痛いじゃないか、ひどいよジャイアン」

    スネ夫「!!まだ生きてる!」

    ジャイアン「へっ……銃で撃たれても平気なんて、のび太のくせに生意気じゃねぇか」

    偽のび太「やれるもんならやってみなよ。心の友を本気で殴れるかい?」

    ジャイアン「…………」

    偽のび太「無理だよね? だって僕らは心のと……がぁあ!!!」

    ジャイアンの右ストレートが偽のび太の顔面にクリーンヒットする。

    そのまま倒れた偽のび太に馬乗りになると、ボカボカボカボカ殴り続ける。

    ジャイアン「殴れるかだとぉ? 殴れるに決まってるじゃねぇか。のび太をいじめんのはなぁ、俺のライフワークなんだよ!!」

    スネ夫(……のび太の姿してきたのは奴の最大の失敗だな)


    386 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 投稿日:2009/02/13(金) 18:08:13.17 ID:aWSpUdyv0
    そのとき、スネ夫は見た。

    コピーロボットを殴り続けるジャイアンの背後にピンクのドアが開くのを。

    スネ夫「ジャイアン!うしろ……」

    黒服2「バン」

    言い切るより早く男の空気ピストルが発砲された。

    肩口を射抜かれてジャイアンが体勢を崩す。

    ジャイアン「うがぁ!!」

    スネ夫「ジャイアン!!」

    黒服2「おおっと、動くなよ。俺の空気ピストルは改造してあるからな。人間を撃ち殺すことなんて簡単なんだよ」

    スネ夫「おまえ……いったい誰なんだよ!!」

    黒服1「ただの未来人さ。といってもテロリストだがな」

    スネ夫「テロ……リスト?」


    389 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 投稿日:2009/02/13(金) 18:10:03.06 ID:aWSpUdyv0
    黒服1「そうさ。過去に逃亡したはいいが、タイム・パトロールに追って来られると面倒だ。
    だからこの時代に来てタイムマシンの発明者を殺したわけさ。これで未来は変わり、タイムマシンの発明は遅れることになる。
    俺のいた時代にはタイムマシンは発明されていないから当然タイム・パトロールもいない。
    もっと未来になればタイム・パトロールも出てくるが、それ以前にタイムマシンがあったはずもないから奴らに俺たちの存在がばれる事はない」

    スネ夫「そんな……いや、おかしい。そしたらおまえたちのいた時代にはタイムマシンはないわけだから、
    おまえたちがタイムマシンを持つことも出来ないはずじゃないか」

    黒服1「普通なら、な。だが俺たちはタイムマシンの製作者を、タイムマシンに乗りながら殺した。
    わかるか? つまり未来が変わったその瞬間、俺たちはタイムマシンの航行する四次元空間にいたわけだ。
    未来が変わったことによる修正も、四次元空間には干渉できない。だから、俺たちはタイム・パラドクスの修正の影響を受けなかったってわけさ」

    395 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 投稿日:2009/02/13(金) 18:12:32.77 ID:aWSpUdyv0
    スネ夫「じゃ、じゃあ未来が変わった瞬間偶然タイムマシンに乗っていた他の人間は?」

    黒服2「あ? 全員殺したよ」

    黒服1「あとは、タイムマシン発明以前にタイムマシンの存在を知ってしまったおまえらを殺せば俺たちの計画は完璧だ。誰も俺たちを追うことは出来なくなる」

    ジャイアン「てめぇら、そんなことのためにジャイ子を、スネ夫を、こんな目に合わせやがったのか!!!」

    黒服2「威勢がいいな、ゴリラ野郎が……バン」

    ジャイアン「ぐぁああ!!」

    空気ピストルがジャイアンの脚に穴を開ける。

    さしもの豪傑ジャイアンもたまらずのたうちまわる。

    スネ夫「ジャイアン!!!」

    黒服1「おっと、動くなよ。傷口がまた一個増えるぜ?」


    399 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 投稿日:2009/02/13(金) 18:14:26.96 ID:aWSpUdyv0
    黒服2「しかし、このゴリラ……剛田武だっけ? とんでもねぇ奴だな。コピーロボットを素手で壊しちまいやがった」

    黒服1「まるで人間凶器だな。さっさと殺しとけ」

    スネ夫(人間凶器?……そうだ!!)

    スネ夫「ジャイアン!歌うんだ!!大声で歌うんだ!!」

    ジャイアン「な……!?」

    スネ夫「早く!!!!」

    黒服2「ごちゃごちゃうるせぇ!バ……」

    その瞬間、ジャイアンは咆哮した。

    昔口ずさんだあのガキ大将の歌を、全力で歌った。

    黒服1「ぐあああああ!なんだ、この怪音波は!!」

    黒服2「バン!バン!……駄目だ!うるさすぎて空気ピストルの音声認識が出来ない!」


    411 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 投稿日:2009/02/13(金) 18:16:15.37 ID:aWSpUdyv0
    ジャイアン「おぉぉぉおぉれぇぇぇはジャイアァァァァァン!!」

    歌いながら、豪傑・ジャイアンが立ち上がる。

    肩と脚から血を滴らせ、歌いながら黒服に向かっていく。

    ジャイアン「がぁぁぁぁぁっきだあいしょぉぉぉぉぉぉぉぉぉおおおお!!」

    黒服2「うががががががががが」

    黒服の首をジャイアンの豪腕が思いっきり締め付ける。

    ――メキメキメキメキ


    ついに黒服の男は気を失い、ジャイアンの手から滑り落ちる。

    しかし、その直後ジャイアンの歌声が止まる。

    黒服1「調子に……乗りやがって」

    もう一人の男の手に握られたナイフが、ジャイアンの腹部に突き刺さっていた。

    420 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 投稿日:2009/02/13(金) 18:18:52.55 ID:aWSpUdyv0
    スネ夫「ジャイアン!!」

    ジャイアン「ぐ……おお……スネ夫、逃げろ!!」

    スネ夫「!!」

    ジャイアン「逃げろ!このことをのび太たちに知らせるんだ……早く行けぇぇぇ!!」

    ジャイアンは血を滴らせながら黒服に掴み掛かる。

    黒服の男はジャイアンを引き離そうと必死だ。

    ジャイアン「行けぇぇぇっ!スネ夫!!!」

    スネ夫(ごめん、ジャイアン。ごめん!!)

    スネ夫はベットから転げ落ちると、コピーロボットの使っていた石ころ帽子を拾い、傷む傷口を押さえながら病室から駆け出していった。

    走りながら院内を眺める。

    医師から患者から、皆眠らされていた。殺されている者もいる。

    スネ夫(僕らのせいで……)

    スネ夫は泣きながら走った。

    426 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 投稿日:2009/02/13(金) 18:20:25.69 ID:aWSpUdyv0
    のび太としずかは駅前で何とか出木杉と合流に成功した。

    出木杉は腕を折られていたが、コピーロボットを一体倒したとのことだった。

    出木杉「それより……スネ夫くんたちとさっきから連絡が取れないんだ」

    のび太「うん、それは僕らも心配してたんだ。出木杉くんと合流したら病院に行ってみようかって話してた」

    しずか「……待って!スネ夫さんから電話が……もしもし、スネ夫さん?」

    スネ夫『ああ、しずかちゃん。実は……』

    430 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 投稿日:2009/02/13(金) 18:21:55.26 ID:aWSpUdyv0
    出木杉「そんな……テロリストなんて」

    のび太「だからタイムマシンの発明が遅れたのか」

    出木杉「で、スネ夫くんは大丈夫なの?」

    しずか「石ころ帽子を被って逃げてるって。でも武さんが……」


    ???「剛田武なら、ここだよ」

    振り向くと、そこには黒服の男が立っていた。

    地面には血まみれのジャイアンが横たわりその首にはナイフが突きつけられている。

    しずか「武さん!!!」

    のび太「おまえは、ジャイ子ちゃんたちを襲った……」

    黒服1「覚えていてもらって光栄だよ。野比のび太」

    435 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 投稿日:2009/02/13(金) 18:24:15.68 ID:aWSpUdyv0
    出木杉「剛田くんを離せ!」

    黒服1「それは出来ん。こいつのせいで相方を失ったんだ。コピーロボットも全部壊されてしまったからね……
    あとは俺が自分で君たちを殺さねばならん」

    出木杉「なら……さっさと殺せばいいじゃないか」

    黒服1「そうはいかない。骨川スネ夫がまだ石ころ帽子を被って逃げている。あいつを誘き寄せるまで生きててもらわなきゃいけない。
    GPSでおまえたちの居場所がわかるんだろ? ならスネ夫はかならずここへ来る。そして、全員殺す」

    しずか「そんな……」



    442 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 投稿日:2009/02/13(金) 18:25:52.11 ID:aWSpUdyv0
    のび太はジュラルミンケースを持つ手に力を込めた。

    のび太(まだだ……まだチャンスはある。この道具さえ使えれば……)

    しかし、そのとき黒服の目がのび太のジュラルミンケースをとらえた。

    黒服1「おい、そのジュラルミンケースをこっちによこせ」

    のび太「!!」

    黒服1「後生大事に持ってるところ見るとよっぽど大事なものらしい。起死回生のアイテムってところか。
    お得意の電磁波受信機か? スタンガンか? それとも新しい武器でも開発したか……何にせよ俺にとって邪魔な物に違いはない。
    使われると面倒だ。こっちへよこせ」

    のび太「…………」

    黒服1「早くしろ。心の友の剛田が死んでもいいのか?」

    出木杉「のび太くん……しかたがない。何が入ってるのかわからないけどそれを……」

    しずか「のび太さん……」

    のび太は唇を噛み、黒服を睨み付けるとジュラルミンケースを胸の前に持ち、黒服の方へとゆっくり歩いていく。

    黒服まで2メートル位の場所まで近づく。

    449 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 投稿日:2009/02/13(金) 18:27:37.74 ID:aWSpUdyv0
    黒服1「そうだ、それでいい。そこへジュラルミンケースを置け」

    のび太「残念だったね」

    黒服1「何?」

    のび太「おまえの負けだ」

    のび太はジュラルミンケースの下部のボタンを押した。

    ケースの側面がスライドし、中から砲身が現れる。

    のび太「バン!!」

    射出された空気の塊が黒服の体を吹っ飛ばした。


    458 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 投稿日:2009/02/13(金) 18:29:13.76 ID:aWSpUdyv0
    吹っ飛ばされた男はコンクリートの壁に叩きつけられ、そのまま動かなくなった。

    すぐにしずかがジャイアンのもとに駆け寄る。

    しずか「武さん、大丈夫?」

    ジャイアン「う……なんとか」

    出木杉「のび太くん……それ、空気ピストル?」

    のび太「土壇場で完成させたんだ。まさかこのジュラルミンケースそのものが武器だとはあいつも思わなかったろうね」

    出木杉「しかし、どうやって……」

    のび太「空気ピストルは確かにすごいナノマシンだ。しかし、あのサイズにすることを諦めれば、性能こそ劣るものの現代の科学で代用しうるものだったんだよ。
    音声認識はDR-1のときに使ったものがあるしね。そして、どうにもならない部分は……」

    懐から、のび太はビックライトを取り出す。

    のび太「ビックライトで壊れた空気ピストルを大きくして、そこから直接取り出したんだ。
    全部が全部壊れてるわけでもなかったしね。撃つ前に空気の圧縮に20秒ほどかかるのが難点だけど……
    それにこんなに大きいと、空気ピストルというより空気砲だしね。あはは……」

    出木杉「まったく……敵わないよ。のび太くんには」

    471 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 投稿日:2009/02/13(金) 18:31:23.14 ID:aWSpUdyv0
    のび太「これで……終わったのかな」

    出木杉「たぶんね」

    しずか「――!!待って、おかしいわ!!」

    のび太「どうしたの、しずかちゃん?」

    しずか「のび太さん、緊急コールのときスネ夫さん何て言ってた?」

    のび太「えっと……準マイクロ波と電波障害の頻度が激しいって。それと病院前に僕に化けたコピーロボットが3体いるって」

    しずか「つまり、最低でもコピーロボットは3体いる……そして、1体は出木杉さんが倒したのよね?」

    出木杉「ああ」

    しずか「武さん、あなたはコピーロボットをいくつ倒したの?」

    ジャイアン「……ひとつだけ……だ」

    出木杉「!!」

    479 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 投稿日:2009/02/13(金) 18:32:53.51 ID:aWSpUdyv0
    のび太「1体……足りない。でもどういうこと? あの男は『コピーロボットも全部壊された』って……」

    出来杉「まさか!」

    何かに気づいたように、出木杉が横たわる黒服の男に近づいていく。

    上着のポケットから電磁波受信機を取り出すと、黒服に近づけた。

    ランプが赤く点灯する。

    出木杉「こいつ……コピーロボットだ!!」

    ???「よく気づいたな。だがもう遅い……ドカン!ドカン!ドカン!」

    背後から空気砲を打ち込まれ、のび太、しずか、出木杉が昏倒する。

    黒服1「俺が本物だ」



    490 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 投稿日:2009/02/13(金) 18:34:43.36 ID:aWSpUdyv0
    のび太が目を覚ますと、そこは藤子大学の共同研究室だった。

    DR-1を作っている部屋だ。作業台の上にドラえもんそっくりのDR-1が乗っている。

    部屋の中には他に、出木杉とジャイアンとしずかもいた。

    3人も、そしてのび太自身も口にガムテープを張られ、体をロープで縛られている。

    目の前には、黒服の男。その指には空気ピストルが装着されていた。

    黒服1「剛田武は知っているだろうが、この空気ピストルは改造品だ。貫通力もあるし、十分に人間を殺す威力がある」

    男はその空気ピストルの銃口をしずかの眉間に向けた。


    500 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 投稿日:2009/02/13(金) 18:36:31.44 ID:aWSpUdyv0
    黒服1「安心してくれ。骨川スネ夫が来るまでは君たちは殺さない。奴を呼ぶための餌になってほしいんでね……。
    しかし、ただ待っているのも退屈だ。ちょっとした遊びをしようじゃないか」

    黒服はそういうと、ジュラルミンケースを――のび太が作った空気ピストルを机の上に乗せ、銃口を自分の方へと向けた。

    黒服1「空気の圧縮はしておいた。つまり、君たちの誰かが"あの言葉"を口にすれば、この空気ピストルで俺を倒せるということになる。
    ――ところで、見たところ君の作った空気ピストルは誰の声でも反応するようにできているらしい。
    しかし、普通はそれじゃ暴発の可能性がある。だから俺の空気ピストルは、登録した人間の声だけに反応するようになっている。
    同時に登録できる声は5人まで。そして……今この空気ピストルには俺、死んだ相棒、野比のび太、出木杉英才、剛田武の声が登録されている」

    黒服の男は近づいてくると、のび太の口のガムテープをはがした。

    続いて、出木杉、ジャイアンのガムテープもはがす。

    そして再び空気ピストルをしずかの眉間に向けた。

    黒服1「さあ、言いたければ言え。"あの言葉"を言えばおまえらの空気ピストルが作動して俺を倒すことが出来る。
    ただし、同時に俺の空気ピストルも作動し、源静香が死ぬことになるがな」

    508 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 投稿日:2009/02/13(金) 18:38:07.28 ID:aWSpUdyv0
    のび太、出木杉、ジャイアンの3人は黙っていた。

    「バン」と言えば黒服の男を倒すことが出来る。

    しかし、同時にしずかも死ぬ……

    ジャイアン(言えねぇ……言えばしずかちゃんが死んじまう)

    出木杉(……奴の空気ピストルに登録されている声は、僕、のび太くん、剛田くん、黒服の男たち……ということは)

    のび太(奴の空気ピストルに声を登録されてない人間……スネ夫が奴に見つかるより先に「バン」と言えば僕らの勝ちだ)

    しずかが、「わたしに構わず言って」と言いたげな目で3人を見ている。

    しかし、その選択肢は3人にはなかった。

    出木杉(やるしかない……)

    出木杉は後ろ手で携帯電話を操作し、スネ夫の携帯に電話をかけた。


    520 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 投稿日:2009/02/13(金) 18:40:13.50 ID:aWSpUdyv0
    GPSで藤子大へ向かっていたスネ夫が出木杉からの電話に出ると、彼が何を言うより早く出木杉の大声が受話器から聞こえてきた。

    どうも自分ではなく、別の相手と話しているらしい。


    スネ夫(あの言葉……?)

    出木杉『スネ夫くんがここへ来て、おまえに見つかるより早く"あの言葉"を言えば僕らの勝ちなんだ。僕らはそれを待つ!』

    黒服1『無駄だ。ここにはセンサーがたくさん仕掛けてある。スネ夫が来ればすぐに俺にはわかるさ。
    スネ夫に空気ピストルを撃たせることは不可能だ』

    スネ夫(出木杉と黒服の会話だ……GPSから見てのび太もジャイアンもしずかちゃんも、出木杉と一緒に奴に捕まってる……)

    スネ夫(出木杉は僕に何を言わせようとしてるんだ? ……あの言葉……空気ピストル……そうか!!)

    出木杉は自分に「バン」と言わせようとしているのだ。

    事情はよくわからないが、おそらく彼らは「バン」と言えない状況にいる。

    だから代わりに自分に「バン」と言ってくれと言ってるのだ。

    スネ夫(しかし、みんなのいる藤子大には黒服の言葉どおりならセンサーが……そうか、電話越しに叫べば!!)


    536 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 投稿日:2009/02/13(金) 18:42:43.45 ID:aWSpUdyv0
    出木杉(頼む、スネ夫くん。「バン」と大声で言ってくれ。そうすれば……)

    黒服1「待て」

    黒服が出木杉の背中を蹴り上げる。

    黒服1「変に説明くさいことを言いやがって。何を企んでる?」


    出木杉(頼む!スネ夫くん、言ってくれ……)

    スネ夫『バン!!!』

    電話からスネ夫の声が聞こえてきた。



    560 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 投稿日:2009/02/13(金) 18:45:07.15 ID:aWSpUdyv0
    出木杉(駄目だ……何も起こらない!やはり電話越しじゃ声が小さいんだ!)

    黒服1「ふ……電話か。今のはヒヤッとしたぜ」

    黒服は出木杉の腹を蹴り上げると、電話を奪った。

    黒服1「骨川スネ夫くん、残念だったね。君の声は小さすぎて空気ピストルには届かなかったようだよ。
    腹の傷が痛んで大きい声が出せなかったか?」

    スネ夫『くっ……』

    黒服1「さっさとここへ来い。でなきゃ大事な友達が先に死ぬことになるぜ」


    出木杉(だ……めだ……失敗だった)

    ジャイアン(くそ、このままじゃ……でも言えねぇ!言ったらしずかちゃんが)

    しずか(お願い、わたしのことはいいから「バン」って、誰か言って!!)

    スネ夫(くそ、急がなきゃ……けど、行ってどうすればいい?)

    のび太(どうすればいい? どうすればいい? 助けてよ、ドラえもん……)


    582 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 投稿日:2009/02/13(金) 18:48:50.89 ID:aWSpUdyv0
    そのときだった。のび太の頭にひとつのアイディアが浮かんだ。

    のび太(そうだ、うまくいけば……)

    のび太「ねぇ、ひとつ聞いていい?」

    黒服1「あ? 何だ?」

    のび太「今の時間を教えてほしいんだ」

    黒服1「時間だと? …………23時48分だ。それがどうした」

    のび太「いや……別に。それより、あのロボットを見たかい?」

    黒服1「ああ、あれか。気になってはいたんだ。22世紀のネコ型ロボットに似ている」

    のび太「あれは僕が作ったんだ。そして電源は普通のスイッチじゃない」


    600 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 投稿日:2009/02/13(金) 18:51:27.76 ID:aWSpUdyv0
    黒服1「おまえ大丈夫か? もうすぐ俺に殺されるってのに、そんな話をしている余裕がどこにある」

    のび太「話しかけてやればいいんだ、それで起動する……」

    黒服1「黙れ。死にたいのか?」

    のび太「こう言うんだ……ドラえもぉぉぉん!!!!」

    のび太が叫んだ。

    その声に反応し、DR-1の電源がONになる。

    ブゥン、という音とともにドラえもんの鼻が光り……彼はしゃべった。

    DR-1「こん"バン"わ。ぼく、ドラえもん」

    空塊が黒服の身体を至近距離から吹き飛ばす。

    本棚に叩きつけられた黒服男はそのまま気を失った


    621 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 投稿日:2009/02/13(金) 18:53:43.05 ID:aWSpUdyv0
    すぐに駆けつけたスネ夫によって4人は縄を解かれた。

    そして、目を覚ましかけた黒服にジャイアンが強烈なラリアットをかまし、
    もう道具を持っていないことを確かめたうえでロープでぐるぐる巻きにしておいた。

    出木杉「今度こそ……終わったんだね」

    ジャイアン「たぶんな」

    走って来たせいで手術跡が開いたのか、痛みに顔をしかめているスネ夫をしずかが気遣っている。

    のび太はDR-1を眺めていた。

    青い、丸い身体。また自分はドラえもんに助けてもらったのか……

    のび太(いや、これはドラえもんじゃない……本当のドラえもんは、もう……)

    スネ夫「みんな、ちょっとこれを見て!!」

    出木杉「どうしたんだい?」

    スネ夫「電波障害だ……強い電磁波も感知されている」

    ジャイアン「……嘘だろ」

    しずか「まさか、まだ……」

    スネ夫「しかも、発生源は――ここの屋上だ」

    633 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 投稿日:2009/02/13(金) 18:55:10.93 ID:aWSpUdyv0
    のび太と出木杉がスネ夫とジャイアンにそれぞれ肩を貸して、5人は屋上へと上がった。

    屋上は深夜とは思えないほどの光りに満ちている。

    空にはぽっかりとタイムマシンの出入り口が開いていた。

    そしてそこから出てきたのは……

    のび太「タイム……パトロールだ」

    スネ夫「戻ったんだ!未来が元に戻ったんだ!」

    ジャイアン「何だって!!」

    スネ夫「僕らがあいつを捕まえたから……これで僕たちを殺すことは出来なくなって、タイムマシンの情報は抹殺されない。
    そのうえあいつらは焦って未来の道具をたくさん使ってしまったから、それがタイム・パトロールに発見されたんだ!」


    640 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 投稿日:2009/02/13(金) 18:56:23.57 ID:aWSpUdyv0
    タイム・パトロールの巡視艇が屋上に着陸し、中から隊員たちが降りてくる。

    隊員「野比のび太くん、剛田武くん、骨川スネ夫くん、出木杉英才くん、源静香さんだね。
    タイムテレビで様子は見ていた。協力、どうもありがとう」

    スネ夫「歴史は元に戻ったんですね?」

    隊員「いや、残念ながら多少の変化が生じてしまった。タイムマシンの発明者が死んでしまったからね……
    タイムマシンの発明は、本来の2008年より遅くなることになる」

    出木杉「それでも、タイムマシンは完成するんですね?」

    隊員「ああ。もともと奴の計画は読みが外れていたんだ。
    仮に4次元空間で歴史を変えても我々はそれを感知する極秘機関を4次元空間内に設置している。
    あとは彼らが逃げた時代を特定するだけだった……君たちの思わぬ抵抗に焦った奴らが未来の道具を使ってくれたおかげで、この時代と特定できたんだ」

    ジャイアン「でもよぉ、もう少し早く来てくれりゃあ俺たち怪我しなくて良かったのに」

    のび太「そう言うなって。これで未来が変わらずに済んだんだからさ」

    ???「そう言い切るにはまだ早いよ、のび太くん」

    655 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 投稿日:2009/02/13(金) 18:58:07.04 ID:aWSpUdyv0
    のび太はその声に懐かしさを感じた。

    いくら近い声を作っても何か違っていた。

    願っていた声が今、耳に入ってきたのだ。

    のび太(そんな、まさか……)

    ゆっくりと振り返る。

    ドラえもん「やあ、のび太くん。久しぶり……大きくなったね」

    693 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 投稿日:2009/02/13(金) 19:01:03.04 ID:aWSpUdyv0
    それから数分間のことをのび太はよく覚えていない。

    みんなから聞くと「子供のように泣きじゃくっていた」「『ドラえもん、ドラえもん』と何度も何度も叫んでいた」とのことだ。

    どうしてもたどり着けなかった、ネコ型ロボット。

    研究しても研究しても作ることの出来なかった無二の友達。

    それが――ドラえもんが帰ってきたのだ。

    ドラえもん「やっぱりのび太くんは駄目なままだね。君が心配でタイム・パトロールの人に頼んで連れてきてもらったんだ」

    のび太「そんなこと……ないよ。僕だってやるときはやるんだ」

    出木杉「そうだよ。ドラえもん……僕らはのび太くんにたくさん助けられた。のび太くんはすごいよ」

    ドラえもん「それでも、まだまだ駄目だよ」

    ドラえもんはクスクスと笑う。

    そして、小声でのび太に言った。

    ドラえもん「のび太くん、まだしずかちゃんに"好き"って言ってないでしょ?」

    のび太「うん……」

    ドラえもん「だめだなぁ。君がしずかちゃんと結婚しないと、僕は作られないんだよ?」


    796 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 投稿日:2009/02/13(金) 19:17:59.92 ID:aWSpUdyv0
    ただいま


    のび太「え……? それってどういうこと?」

    ドラえもん「君には言ってなかったけどね……僕らネコ型ロボットがどうしてこういうデザ
    インになったかわかるかい?」

    のび太は首を横に振る。考えたこともなかった。

    ドラえもん「今からそれを教えてあげるよ……」

    そう言って、ドラえもんは話し始めた。




    809 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 投稿日:2009/02/13(金) 19:20:24.34 ID:aWSpUdyv0
    2049年、ある日本人が人工知能を有するロボットの発明でノーベル賞を受賞することになる。

    大きな技術革新に繋がったそのロボットのデザイン。

    その偉業に敬意を払って、そのロボットのデザインが2112年に開発されたネコ型ロボットに採用された――

    のび太「その日本人が、僕? でも僕は事業に失敗してセワシの代まで借金を残すんじゃ……」

    ドラえもん「そうだよ。もちろんノーベル賞をとるのは君じゃない……出木杉くんさ」


    823 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 投稿日:2009/02/13(金) 19:22:26.67 ID:aWSpUdyv0
    のび太「出木杉くんが?」

    ドラえもん「そう。君としずかちゃんが結婚した翌年、出木杉くんに誘われて君たちは再び共同研究を始める。
    研究のために君は多額の借金をするんだけど、完成間近についに資金が底を付いて、開発から手を引くんだ。
    でも出木杉くんはその後も研究を続け、君が手を引いた2年後、画期的なAI搭載コミュニケーションロボット『DORA-121』が完成。
    ノーベル賞を受賞するのさ。その『DORA-121』は君たちが作ってるこのDR-1のデザインをそのまま使ってる……もう、あとはわかるよね?」

    のび太「あのロボットが……。でも、僕としずかちゃんが結婚しないとドラえもんが出来ないってのは?」

    ドラえもん「もし出木杉くんとしずかちゃんが結婚したら、君は出木杉くんと共同研究が出来るかい?
    出木杉くんと顔を合わせたくなくて、断るんじゃない?」

    のび太「……そんな気がする」

    ドラえもん「そこへいくと出木杉くんは人間が出来てるから、君としずかちゃんが結婚しても嫉妬せずにのび太くんを研究に誘ってくれるってわけ。
    出木杉くん一人じゃノーベル賞まではいけないからね」


    838 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 投稿日:2009/02/13(金) 19:26:08.25 ID:aWSpUdyv0
    のび太「そこまでハッキリ言わなくても……」

    ドラえもん「まぁまぁ。これは本来の筋書きさ。僕が未来から来たことで、のび太くんにこらえ性ができる。
    その結果、借金が出来た後もノーベル賞こそとらないものの地道な発明を続け、無事に借金を返すと言うわけさ」

    のび太「なるほど……」

    848 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 投稿日:2009/02/13(金) 19:28:15.93 ID:aWSpUdyv0
    タイム・パトロールが黒服の男を連行していく。

    黒服の男の持ち込んだひみつ道具も次々と押収されていった。

    のび太「ドラえもん……もう帰るの?」

    ドラえもん「うん……もう役目は終わったからね」

    のび太「そっか」

    ドラえもん「のび太くん、君は立派な大人だよ。親友の僕が言うんだから間違いない……
    それに僕がいなくなったって他に4人も親友がいるじゃない」

    のび太「大丈夫だよ、僕は」

    ドラえもん「約束だよ、のび太くん。僕を作ってね」

    のび太「うん……」


    867 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 投稿日:2009/02/13(金) 19:31:04.99 ID:aWSpUdyv0
    タイム・パトロールが帰っていき、少ししてからジャイアンとスネ夫も病院に向かった。

    しずかは二人に付き添っていく。

    出木杉とのび太の二人だけが屋上に残り、夜空を見上げていた。

    のび太「出木杉くんは病院に行かなくていいの? 腕折れてるんじゃない?」

    出木杉「あとで行くよ。でも、その前にのび太くんと話がしたくて」

    のび太「そっか。僕もだよ」

    878 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 投稿日:2009/02/13(金) 19:32:45.60 ID:aWSpUdyv0
    出木杉「帰ってったね。ドラえもん」

    のび太「うん」

    出木杉「最後に、ドラえもんと何を話していたの?」

    のび太「約束をしたんだ。いつか必ず、僕がドラえもんを作るって」

    出木杉「……君の作るロボットは、全部ドラえもんだよ」

    のび太「え?」

    出木杉「いつも思ってた。僕はどうして科学者として君に追いつけないのかって……勉強は僕の方が出来たのに」

    のび太「……………」

    出木杉「きっと想像力なんだ。のび太くんは僕には思いつかないようなことを思いつく。
    それはたぶん、ドラえもんといた日々のおかげだよ。君はいつもドラえもんを目指していたんだ……
    理屈に絡められすぎた僕には出来ない発想だよ」


    895 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 投稿日:2009/02/13(金) 19:35:48.71 ID:aWSpUdyv0
    のび太「……出木杉」

    初めて、のび太は出木杉のことを呼び捨てにした。

    出木杉「どうしたんだい、のび太?」

    出木杉も、初めてのび太を呼び捨てにする。

    のび太「しずかちゃんのこと、譲らないよ」

    出木杉「そう……。これで僕も本気を出せる。今までは、変に遠慮してたんだ」

    のび太「手加減なしだよ」

    出木杉「望むとこだよ。君には負けないさ」

    少し、沈黙。

    のび太「助手になったのは僕が先だろ?」

    出木杉「ただの人手不足って言ってなかった?」

    お互い、ニヤリと笑いあう。

    子供のころ夢見た未来に、少し近づいてる。

    そんな気がした二人だった。

    ――おわり

    920 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2009/02/13(金) 19:37:04.48 ID:JCepli9BO
    神様というのを初めてみました
    >>1乙!!!!!!

    990 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2009/02/13(金) 19:40:50.58 ID:KsEDsJlhO
    どんな人でも引き付ける
    >>1の想像力と創造力に乙!!


    のび太「ドラえもんとか、実際無理だろ」おしまい


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    メイド「だから愛しています”ご主人様”」【前編】【後編】

    488: ◆o7JqHuC66s :2010/02/24(水) 18:48:33.86 ID:XLGtvhKMO
    女「はっ、なんてこった!!!」

    ある昼下がり、女様が悲鳴をあげたのを聞いた
    私はすぐに、声の聞こえた先へ駆けつける

    金「ど、どうしましたの?」
    女「トイレットペーパーが!あと一ロールしかない!」
    桃「そそそっそれは大変です!!大変ですよ!」
    女「あぁどうしよう、いつもならネットでほいほい買っちゃうのに、今は時間がない!」

    トイレットペーパーがないのは非常に重要な問題だ
    なぜなら私達女は……まぁ重要なのだ

    金「わ、私が買いに行ってきますわよ?」

     
    490: ◆o7JqHuC66s :2010/02/24(水) 18:52:05.59 ID:XLGtvhKMO
    女「本当!? 助かる! さすが金!」

    確か今日は、お料理係もお掃除係もとくにない
    いってしまえばオフの日だ
    もちろん、私のご主人様からご用命があればすぐにでもとんでいきますけど
    ……こほん

    紫「あたしも行くー!」
    金「そうね、今日はあなたもオフでしたわね」

    私はご主人様から渡されている経費用財布から一万円を抜き出し
    自作の手提げカバンを持って、紫とともにこの屋敷をでたのだった


    494: ◆o7JqHuC66s :2010/02/24(水) 18:57:20.25 ID:XLGtvhKMO
    天気は晴れ
    季節はもうすぐ春になろうという頃
    空はとても綺麗だった

    紫「ねーねー金ちゃん、どこに買いにいくのー?」
    金「ふふ、山を下りて、少しいったところにある雑貨屋さんですわ」
    紫「あー! あそこのおばちゃん、いい人だよね」
    金「私もそう思います」

    あの店のおばさまはとても素敵な方
    何度か女様や黒がパソコンというので買い物を覚えるまではよく通っていたからしっている
    行くと良くお話を聞かせてくださるから、とても印象的

    紫「るんるん、ぴくにっくみたい!」
    金「確かに。お弁当持ってきて、二人で食べても良かったですわね」
    紫「それ名案!今度しよう!」
    金「えぇ」


    495:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/02/24(水) 19:04:47.73 ID:oaFT9K0D0
    自作の手提げカバン・・・
    お弁当・・・
    ますますいいぞ金!


    496: ◆o7JqHuC66s :2010/02/24(水) 19:05:08.56 ID:XLGtvhKMO
    金「ごきげんよう……あら?」
    店の扉は空いていたが、電気がついていない事に違和感を覚えた

    紫「こーんにちはー……いないのかな?」
    金「はて、今日は休業日かなにかでしたかしら」

    うーんと、首を捻っていると、置くからドタドタと誰かが来る音がいた
    みたことのない人だ

    ?「あぁ、お客さん? すまんねぇ、今日はちょっとやってないんだ。……しまったな、入ってくるとき扉をあけっぱにしてたか」
    金「どうしたんですの?」
    ?「俺は此処の家の息子なんだがね、ばぁさまが体調崩れて倒れたってんで飛んできたんだ。だから、今日は悪いね」
    金「! だ、大丈夫なのでしょうか……?」
    息「それが弱っててね、一駅隣の病院まで薬を取りに行かなきゃならないんだが、離れられなくてね……どうしようかと困ってたところなんだ」


    498: ◆o7JqHuC66s :2010/02/24(水) 19:11:52.31 ID:XLGtvhKMO
    この辺りはお年寄りの方が多く、自分以外におば様を見ていられる人がいないとのことだった
    薬も切らしてしまっていたという事らしい
    ……

    金「私が、いきましょうか?」
    息「ほ、ほんとうかい!? いや、見ず知らずの人にたのむのは……」
    金「おば様とは良くお話させていただいてますわ……そうですわね、一度おば様とお話させていただいてもよろしいでしょうか」
    そうすればおば様の容態も気になるし、自分が知り合いだと言う事も証明できる
    案内されて畳の部屋へはいると、いつも元気なあのおば様が苦しそうに寝込んでいた

    少し会話をしてみたけれど、離すのもつらそうだったので、私はすぐに切り上げる

    金「すぐにでも薬を取りに行かなければ……、場所をおしえてくださいませ」
    息子さんは地図を描いて渡してくれた
    金「紫、電車はあぶないですわ、先に一人で帰りなさい」
    紫「うーん、むしろ金ちゃん一人の方が心配だよ〜」
    金「私は、大丈夫ですわ」
    紫「ううん、行くよ。ね?」
    金「……分かりましたわ、行きましょう」


    499: ◆o7JqHuC66s :2010/02/24(水) 19:14:55.36 ID:XLGtvhKMO
    電車に乗るのは二度目だった
    愛しきご主人様に連れられてこの地に来たときに乗ったきりだ
    だがキップの概念は理解してるし、分からなくなれば聞けば分かるということも知っている

    金「はい、キップ。なくしちゃだめですわよ?」
    紫「うん!」

    私達は駅のホームへ立つ
    なんだか少し、心細かった
    あの家の周辺以外、私はこの国の事をほとんど知らなかったから。

    紫「わくわくするね! 冒険みたい!」
    金「そ、そうですわね」

    私は年上として、心配させないように、表面だけ取り繕ってそう言った


    501: ◆o7JqHuC66s :2010/02/24(水) 19:17:37.41 ID:XLGtvhKMO
    金「一駅、ここですわ」
    紫「電車おもしろかった!」
    金「確かに」

    内心は、一人で電車に乗れた事をホっとしていた
    悟らせまい悟らせまい

    改札をでて、地図を開く
    まずは、左

    金「こっちですわ」
    紫「うん!」

    全くしらない未知の場所
    緊張しながらも、私はおば様のためとその道を進んだ


    503: ◆o7JqHuC66s :2010/02/24(水) 19:20:42.42 ID:XLGtvhKMO
    金「おかしい、ですわね……」
    地図に書いてある通りに進んだはずなのに、何故かその場所にあったのはただの林
    紫「ねね、地図見せてー?」
    金「はい……」
    紫が地図をみる
    どきどき、間違えてないだろうか
    紫「うーん、あってるなぁ」
    ほっ
    金「もしかしたら、曲がる場所を間違えたのかもしれません。地図を描くときは、道の本数を省いたりするものですから」
    紫「うん、そうだね、そうかも! 一旦戻って道変えてすすもう!」

    一体どこにあるのかしら、この病院は
    どきどきなんてしてないんだから


    505: ◆o7JqHuC66s :2010/02/24(水) 19:25:34.15 ID:XLGtvhKMO
    紫「うーん、ないなぁ。地図が間違ってるのかもしれない?」
    金「そんな事あるのかしら……、むぅ」

    結構な時間この地を歩いたが、目的の病院は見つからない

    紫「もっと奥に進んでみよう、金ちゃん。戻って道変えてってばっかりだったから、ダメだったのかもしれないよ!」
    金「一理ありますわね、行ってみましょう」

    紫の手を握って歩を進める
    いつもと違った匂いが最初は新鮮だったが、もう慣れたものだ

    紫「るんるん」
    金「楽しそうですわね、急ぎなんですわよ?」
    紫「えへへ、だってー、こうやって知らないところを歩くのって、楽しくない?金ちゃん!」
    金「……えぇ、楽しいわ」

    確かに楽しかった、最初は
    でも今は高鳴る胸を紫から隠す事の方が重要だった


    507: ◆o7JqHuC66s :2010/02/24(水) 19:27:59.14 ID:XLGtvhKMO
    いつの間にか夕暮れ
    まだ見つからない

    紫「ないねぇ〜」
    金「うーん、ないですわね……」
    紫「戻る?」
    金「う、うぅ、おめおめと戻るのは、なんだか恥ずかしいですが……、仕方ないですわね」
    紫「うんうん、逃げるが勝ちだよ!」
    金「それはちょっとどころか全然違いますわ」
    紫「えへへ」

    ……ッ!

    紫「どうしたの?」
    金「い、いえ……」

    帰り道が、分からない……


    509: ◆o7JqHuC66s :2010/02/24(水) 19:30:10.14 ID:XLGtvhKMO
    困った、帰り道が分からないとなると……うぅ
    それに気付いたとたん、急激にこの場所が怖くなってきた

    紫「どうしたの?」
    金「え、えぇ」

    だめだ、紫を怖がらせちゃいけない

    でも、でも

    帰り道が、分からない
    どうすれば、いいの……?

    私はとにかく紫の手を握り、来た道を真後ろに向かって歩くのだった……


    510: ◆o7JqHuC66s :2010/02/24(水) 19:34:26.41 ID:XLGtvhKMO
    月明かりのみが道を照らす
    左右は林、いつのまにこんなところへ入ってきたんだろう……

    紫「ね、ねぇ金ちゃん、ここ、どこ……?」
    金「か、帰り道ですわ、よ」
    紫「ちが、う……みたこと、ない……」
    金「だ、大丈夫ですわ、怖くないですの!」
    紫「ごめ、ごめんね、あたしもちゃんと、道を覚えておけば……」
    金「いえいえ、そんな事無いですわ、貴方はちゃんと帰り道を覚えていました」
    紫「それは、さっきの話で……今駅に帰る道は……覚えてないよぉ……」

    あぁ、紫は今にも泣きそうだ
    私だって泣きたい、こんなどこか分からない場所にいたら、泣きたい
    でもだめだ、ないちゃだめ

    金「いいですの? 家は陽の沈む方にあるって話知ってます? あちらに沈みましたわよね、ですから、あちらに進めばきっと帰れますわ」
    紫「うっ……うっ……」

    どうすれば……


    513: ◆o7JqHuC66s :2010/02/24(水) 19:37:04.74 ID:XLGtvhKMO
    紫「ひっ」
    金「!」

    遠吠えが聞こえた
    それがまるで、私達を襲う悪魔の声に聞こえて、私はぐっと体を強張らせる
    とうとう紫が泣き出してしまった

    紫「ひっく、ひっく……」

    でも声を上げないようにと、必死に頑張っていた
    私を心配させないようにだろう
    そっと紫の頭に手を置いて、なでる
    大丈夫、大丈夫。と

    ガサッ
    すぐ目の前の草の中が揺れた


    517:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/02/24(水) 19:46:27.79 ID:UDmM2CRz0
    まさかSSを読んで胸が痛むとは


    519: ◆o7JqHuC66s :2010/02/24(水) 19:48:32.94 ID:XLGtvhKMO
    猪だった

    金「!?」
    紫「ひゃっ」

    猪は獰猛な視線を私達に向ける
    怖かった、いますぐ泣き出したいくらい怖かった

    金「1、2、3、で逃げますわよ」
    紫「ぶんぶんぶん」

    金「1……2……」

    怖い

    金「3」

    私達は一気に走り出す
    するとそれを見てか、猪も追いかけてきた
    このスピード差。すぐに、追いつかれる


    522: ◆o7JqHuC66s :2010/02/24(水) 19:53:48.01 ID:XLGtvhKMO
    このままではダメだ、一か八か……
    私は振り返り、猪と対峙する。その差数秒
    一瞬判断だった、私は近くにあった片手サイズの石をとると、猪の到着にあわせて上へ飛ぶ
    前に飛んではいけない、かち合ってしまったら、その分手痛い怪我をすることになる
    だから私は、猪から見て前、自分からみて後ろへととんだ
    そして猪が私のしたを通過するようにし、上から石を叩きつける

    当たった!

    身を守る術は自分しかいなかったから覚えた体術
    私は得意な方ではないから本当に賭けだった

    紫「金ちゃん、あぶない!」
    金「え?」

    猪は頭部に打撃をもらいつつも、猛然と私を狙ってきた

    金「や、あ、」

    声が、でなかった


    523: ◆o7JqHuC66s :2010/02/24(水) 19:57:11.57 ID:XLGtvhKMO
    シュンッ
    風を切る音が私の横を通過する

    金「……え?」

    何かが飛んできたらしい
    でも、何?

    金「!」
    ふわっと、私の上に何かがかぶさる
    それはとても、暖かい、優しい……

    男「遅くなったな、すまん。大丈夫か」

    金「―――!!!!」

    私のご主人様だった


    525: ◆o7JqHuC66s :2010/02/24(水) 20:01:02.02 ID:XLGtvhKMO
    金「ご主人、様……っ!」
    男「怪我はないみたいだな、よかった。紫は大丈夫か?」
    紫「ひっくっひっく、大丈夫、です……」
    男「よしよし」

    ご主人様は一度私から離れる

    男「おー、この麻酔銃すごいな、通販でテキトーに買ったにしては上出来」

    猪には針が刺さっていた
    ご主人様の撃った麻酔銃で、寝てしまっているらしい

    男「お前か、うちのに手をだしたのは……全く」
    金「ご主人様、どうして……?」
    男「話はあとだ、さ、帰るぞ」
    金「は、はい。はいっ……っ!」


    530: ◆o7JqHuC66s :2010/02/24(水) 20:05:44.51 ID:XLGtvhKMO
    男「ただいま」
    褐「お、おかえりなさい! 金!紫!大丈夫かっ!?」
    金「えぇ、大丈夫ですわ」
    紫は疲れたのか、ご主人様におぶられて寝こけていた。

    茶「お洋服が……、あぁ、擦り傷までっ」
    金「大丈夫ですわ、消毒して絆創膏でもはっておけばなおります」
    男「勇ましいな」
    金「茶化さないでくださいましっ」
    男「わるいわるい」

    金「ところで、どうしてあの場所が?」
    男「あぁ、それはな……」


    532: ◆o7JqHuC66s :2010/02/24(水) 20:10:57.86 ID:XLGtvhKMO
    私は逆方向の電車に乗っていたようだ
    だから一駅でも、場所が違った
    ご主人様は襲い私を心配して、探してくれたそうだ
    男「あの雑貨屋さんに行き地図をもらってから、どうすれば迷子になって、どこ行くかと考えながら進んだんだ」
    駅の方向を間違えたのはすぐに気付いたらしい
    男「苦労したぞ、近くで悲鳴が聞こえたから良かったものの……まぁでも、あの場所は駅からそう遠くなかったしな」
    私達がいたのは、駅近くの林の中
    怖くて気付かなかったけど、実はそこまで遠くに行っていなかったようだ

    男「そろそろ皆帰ってくるだろ、全員で探したんだぞ、ちゃんと謝っとけ」
    金「は、はいっ」

    ご主人様はすごい人
    私がどこに居ても助けてくれる
    出会いだってそうだっただから、きっと、これからも
    だから私はご主人様を支え続ける
    それが私の、お役目

    帰りの電車で、紫が寝てるのを良い事に、ご主人様の肩によっかっかったのは、私とご主人様だけの秘密なんだから


    538: ◆o7JqHuC66s :2010/02/24(水) 20:24:27.15 ID:XLGtvhKMO
    その日の夜、私はご主人様と二人でお風呂に入らせてもらった
    ちょっとずるいかなと思いつつも、二人でなんて……えへへ

    金「お背中、お流ししますわ」
    男「ん、あ、あぁ」
    もう……、タオルなんてつけて無くてもいいのに
    金「るんるん」
    男「すまんな、今日は疲れてただろ」
    金「そんなことありませんわ。それに申し出たのは私からですのよ、喜んでやっております」
    男「そ、そうか」

    恥ずかしそうにしてこちらをみないご主人様が、なんだか可愛い

    金「あ、そういえばおば様っ」
    男「あぁ、大丈夫だよ、緑と赤が行ってくれた。念の為、向こうの駅まで送ってから金の所にいったんだ」

    そうだったのか……、後で私がいけなかったことを謝りに行こう


    543: ◆o7JqHuC66s :2010/02/24(水) 20:28:01.99 ID:XLGtvhKMO
    タオルでゴシゴシとする音だけが私達を囲んでいた
    とても……幸せな時間

    金「ごしごし」
    男「……」
    金「顔、赤いですわね」
    男「べ、別に……」

    からかうのが、面白い

    金「向き、変えてください」
    男「な……に?」
    金「前も綺麗にするべきですもの」
    男「い、いや、いい。自分で、やる。また今度、な」

    む〜、何時になったらやらせてくれるの〜


    545: ◆o7JqHuC66s :2010/02/24(水) 20:31:41.69 ID:XLGtvhKMO
    一緒に湯船に浸かる
    でもご主人様は反対方向ばっかりみてるから、私は少しいたずらしてやる事にした

    金「えい」
    男「!」
    後ろから抱き付いてみた

    金「こっちむいてくださいませんの?」
    少し誘惑的な目でご主人様を見つめる

    男「は、はなれて、くれ」
    本当に辛そうだったので、私はしぶしぶ離れる
    ご主人様はちょっとだけ、こっち側を向いてくれた
    本当にちょっとだけ。……でも、うれしい


    548: ◆o7JqHuC66s :2010/02/24(水) 20:35:17.76 ID:XLGtvhKMO
    金「肩とか、凝ってませんか? パソコンというのは肩こりがひどいと良く効きますが……」
    男「ん、まぁ凝ってる、な」
    金「もみますわ!」
    男「それは助かる」
    やった、ご主人様が喜んでくれる事、見つけた!
    もみもみもみもみ

    男「お、いいね」

    気持ちよさそうにしてくれる
    あぁ、それがこんなに嬉しいことだなんて……
    私はひたすら揉み続けた


    550:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/02/24(水) 20:36:57.15 ID:o8rmtN+g0
    まず主人公に共感できる
    ち●こ出したいけど出さないでみてもとても魅力的だ
    こ出したい。でもちこ出してない。不思議!


    551: ◆o7JqHuC66s :2010/02/24(水) 20:38:36.38 ID:XLGtvhKMO
    男「お、おい、もういいぞ、手、つかれただろ?」
    ご主人様が気を使ってそういってくれた
    金「大丈夫ですわ」
    確かにちょっと疲れたけど、ご主人様のためならいくらだって出来る
    男「それじゃ、風呂上がってから又頼む。のぼせそうだ」
    あ、いけない
    上せさせてしまっては本末転倒だ
    私は了解し、一緒にお風呂をあがる

    服を着せてあげようとしたが、やはり下着だけはだめだった
    全部やってあげたいのになと思いつつも、嫌な事はできないと思い、強くいえない
    私はしぶしぶ、それ以外を着せるだけで我慢するのだった


    554: ◆o7JqHuC66s :2010/02/24(水) 20:42:22.13 ID:XLGtvhKMO
    今日の夜版も私
    お風呂から朝まで、今日はずっと一緒

    金「今日はどうなさいますか?」
    男「うーん、久しぶりに外でて疲れたから、寝る」
    金「も、もうしわけ……」
    ご主人様の手で口を塞がれた
    心臓が、高鳴る
    男「謝るな、何度も言っている」
    金「……っ」
    ふさがれているから、「はい」の一言すらいえない

    でもでもでも
    なんだかフワフワしてきた


    557: ◆o7JqHuC66s :2010/02/24(水) 20:45:41.68 ID:XLGtvhKMO
    ちろっと舌をだしてご主人様の手を舐めてみる
    男「!?」
    驚くほど飛び上がった。可愛い
    男「こ、こら……」
    金「怒りました?」
    男「おこっちゃ、いないけど……」
    嫌な顔はしなかった
    だから本当は嬉しかったのかな、とか、そんなことを思うと顔が綻ぶ
    男「じゃぁな、俺は寝る。今日はゆっくり寝たい、明日の朝係にそう伝えてきてくれ」
    金「はいっ」

    ゆっくりってことは、私、いっぱいいっしょにいられるっ
    今日はなんて幸せなのだろう……
    ばちがあたるかも?
    でも、いいよね、一日くらい


    559: ◆o7JqHuC66s :2010/02/24(水) 20:49:33.13 ID:XLGtvhKMO
    明日の朝係である黒に、私が起こすと伝えた後、ご主人様の自室へ戻る
    ご主人様は既にスヤスヤ夢の中
    私はゆっくりご主人様の頭に手をのばす
    ごわごわした髪だった
    なのになんだか、とても愛らしくて、手が離れない

    金「〜〜〜〜〜っ」

    声に出せない喜びが此処にあった
    楽しい
    今度は唇に手を当ててみる
    カサカサしていて、感触の良いものではなかった
    でも、これがご主人様のものだと思うとそれはましゅまろのように見えてくる
    どうしよう、ご主人様がおきたら……
    でも、手が、離れない


    561: ◆o7JqHuC66s :2010/02/24(水) 20:53:44.31 ID:XLGtvhKMO
    なんだか無性にご主人様が愛しくなって、私はぎゅっと抱きついた
    男「ん……ん?」
    金「っ!」
    男「ん〜……むにゃ」

    ほっ、おきたわけでは無さそうだ
    私はもう少し強く、ご主人様を抱きしめる

    次第にご主人様のいろんな所に触れたくなって、まずは首から、指を這わせた
    びくっと動くご主人様が、かわいくて……もっともっと触りたくなってしまう
    さすさすさす
    びくびくびく

    金「〜〜〜〜っ!!」
    良い、すごく良い!

    どこを触ったらどんな反応をするかなと、私はご主人様の体に、どんどんと夢中になっていった


    575: ◆o7JqHuC66s :2010/02/24(水) 21:18:54.79 ID:XLGtvhKMO
    肩、腕、脇、二の腕、肘……そして手のひら
    順番に指を這わせていく。二の腕はなかなか良く反応してくれた
    手は、どうだろう
    手のひらに「の」の字を書くように、優しく指でなぞる
    あ、一番びくっとしたかな?ふふ
    わたしはゆっくりと、指を絡ませ、手をつないだ
    綺麗な手だった

    男「……おい」
    金「……!?」
    男「さっきからなにしてる」
    金「え、えっと、別になにもしてませんわっ」

    おきてしまった、どうしよう
    でも、手は離さない

    男「……」


    576: ◆o7JqHuC66s :2010/02/24(水) 21:23:14.85 ID:XLGtvhKMO
    男「……おれで遊んでたな?」
    金「い、いえ、そんなことは……」
    男「……まぁ、いいけどな」

    あれ? 怒られるかとおもったのに

    男「俺なんか触っても面白くないだろうに」
    金「そんな事ありませんわ」
    男「うーむ。……人に触られるのは得意じゃないが、そろそろ君らにも慣れてきた。これくらいならまぁ、なんとかなる」

    慣れてきた、というのは良い意味にも悪い意味にもとれた
    どっちだろう

    男「こういうのも何だが、慕われてるのも重々承知してる。……だからまぁ、好きにしろ」

    やったっ!


    579: ◆o7JqHuC66s :2010/02/24(水) 21:27:23.47 ID:XLGtvhKMO
    もう、おきるかどうかにビクビクしなくていいようだ
    思いっきり、ご主人様を堪能できる
    私は我慢できなかった
    ご主人様の手のひらに、キスをする
    金「ちゅ」
    男「!?」
    これはご主人様も予想外だったようだ。硬直してしまっている
    ぺろっとなめてみた
    男「!!!!!」
    か、かわいい!
    ぺろぺろ
    男「ちょ、ちょちょちょ!!!」
    といいつつ、ご主人様は手をどけようとしない
    もっとやっていいのかな?

    ぺろぺろ


    581: ◆o7JqHuC66s :2010/02/24(水) 21:33:29.47 ID:XLGtvhKMO
    指先を食んでみた
    かぷっとかみ、舌で優しく舐め挙げる
    ご主人様が体を捻る
    そんなに”感じる”のだろうか
    ……でも、感じるというのがどういうものなのか、私にはいまいち分からない
    ご主人様を見ながら観察することにした

    金「ちゅ、ちゅ」

    舌が触れると、ご主人様は体をよじる
    ふーむ……なんとなく理解した気がした
    悪い顔じゃない、たぶんこれは良いもの
    あ、直接きけばいいんだ

    金「ろ、ろうれすか?」
    口にはいってるから上手く喋れない、なんだかはずかしい

    男「ど、どうこうも……」


    582:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/02/24(水) 21:35:29.90 ID:DV05UQh70
    ここまでされて我慢できる陛下は本当にすごいと思う


    584: ◆o7JqHuC66s :2010/02/24(水) 21:37:24.94 ID:XLGtvhKMO
    男「   」
    金「?」
    聞き取れなかった、なんていったのだろう
    男「き、気持ちは、良い……」

    ! 気持ちいいんだ!
    私はそれをきき、もっといっぱい舐めていく
    ご主人様は顔を真っ赤にしながら、ほとんど無口になっていった
    でも、気持ちよさそう
    他にはどんな所が気持ち良いんだろう

    金「他には、どこを舐めればよろしいですの?」
    毅然とした態度で話しかける
    ふふ、いまは私が主導権にぎってるの
    でもご主人様は答えない

    だから私は、指をかんでやった
    金「どこがいいんですの?」


    586:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/02/24(水) 21:38:43.72 ID:GjQMFX2LP
    ここは我慢っ……!!
    抜き所はまだ先のはずっ……!!


    587:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/02/24(水) 21:39:20.99 ID:CQlj4sxJ0
    これなんてタイトルのエロゲの体験版?


    590:sage:2010/02/24(水) 21:42:32.63 ID:cdStHeWZ0
    >>587
    愛していますご主人様
    じゃないのか?
    ちょっと発売日調べてくる


    593: ◆o7JqHuC66s :2010/02/24(水) 21:44:09.48 ID:XLGtvhKMO
    頑固にも、ご主人様は答えようとしない
    でも私は知っている、男の人がどこを触られると喜ぶのかを

    金「ふふふ、手加減しませんわよ」
    男「な、に……」

    私は口でご主人様の指を舐めながら、右手を胸にあて、少しずつ下方へとおろしていく
    早くじゃない、ゆっくり
    この時間を楽しみたかった
    ゆっくりと、指先で肌を押しながら、少しずつ、下へ

    まず私は、Tシャツの中へ手を入れた
    おへその部分をくりくりとおしてみる

    男「っっ」
    中々良いようだ


    597: ◆o7JqHuC66s :2010/02/24(水) 21:48:27.38 ID:XLGtvhKMO
    一度上に手を持っていく、まだ一番良い所は後回し
    胸の一部にあるでっぱりに、つめを軽く引っ掛け、はじく
    男「ぐっあ」
    声がでた。やった!
    もういっかい、はじく
    男「……あぅ」
    又出た、これ、いいんだ
    私は左手も入れ、両手ですることにした

    でも両手とも中に入れてしまうと上手くバランスがとれない
    仕方なく私はご主人様に馬乗りになる形で、続けた

    手だけじゃ飽きてしまうかもしれない……
    私はTシャツを脱がし……そこへキスをする


    602: ◆o7JqHuC66s :2010/02/24(水) 21:53:40.13 ID:XLGtvhKMO
    大きな声がでた。やっぱり手より口の方がいいらしい
    舌をうまく調整しながら、先をとんがらせ、うえから押してみる
    これも良いようだ
    今度は舌を平たくし、突起全体を覆うように被せて動かす
    ん、こっちの方が反応微妙かな

    あ、右手を動かすの忘れてた
    私は右手の指で摩るのを忘れないようにしながら、口に集中する

    あぁ、これこそご奉仕なのだろうか……ご主人様がこんなにも気持ちよさそうにしているなんて……
    嬉しかった。私がご主人様に貢献できてることが嬉しかった

    私は両腕をご主人様の首元にまわし、抱きつく形で首へキスをした
    うん、好調


    608: ◆o7JqHuC66s :2010/02/24(水) 21:57:10.80 ID:XLGtvhKMO
    首を一通り舐めまわして、一度ご主人様から離れる
    汗の味がして……ちょっとおいしかった

    でもそろそろメインディッシュ
    きっとご主人様も耐え切れなくなっているだろう
    じらしすぎたかもしれない

    金「ふふ、大丈夫かしら?」
    男「……」

    何も答えなかったが、息が荒い。きっと準備万端
    私はご主人様の頭を左手でなでながら、右手をゆっくりと下へと伸ばす

    遠目からでも、そこにおおきなソレがあることがわかった
    早く、触りたい


    615: ◆o7JqHuC66s :2010/02/24(水) 22:01:21.29 ID:XLGtvhKMO
    突然ぎゅっと抱きしめられた
    どきっとする。あ、そうか、私ばっかりやってたから、もしかして……?

    金「……?」

    でも何もしてこない
    触っても舐めても何しても良いのに……、何もしてこない
    どうしたんだろう

    金「どう、なされましたか?」
    男「金……」
    金「はい?」
    男「もう、やめよ、な」
    ……え?
    金「な、なんでですか? 気持ちよく、なかったですか?」
    男「いや、すごい気持ちよかった、ソレは認める。だがだめだ、これ以上は、だめだ」
    金「……」
    男「抱いてやるから、ぎゅっと抱きしめてやるから、寝よう。な?」
    金「…………はい……」
    男「そう悲しい顔するな、決して嫌なわけじゃないから」


    627: ◆o7JqHuC66s :2010/02/24(水) 22:07:49.75 ID:XLGtvhKMO
    こうして私達の夜は過ぎていった

    とても幸せな時間だった
    ご主人様をあんなにも近くに感じられて、そして貢献できて、もう本当に私のとって最高の夜だった

    でも心残りなのは、最後までできなかったこと

    金「今度は、最後までしますわよ」
    男「か、簡便してくれ……」
    金「良かったんじゃないんですの?」
    男「それは認めるが、ぐう、なんと説明すればいいのやら」

    それはきっとご主人様の優しさ
    もちろん分かっております
    そんなご主人様だって、私、知ってます


    だから、愛しています”ご主人様”

    金fin


    629:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/02/24(水) 22:09:47.76 ID:H5pBeZuu0
    >>1乙、また続きを書く作業に入るんだ


    631:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/02/24(水) 22:10:17.19 ID:DV05UQh70
    乙超乙素晴らしい金と陛下だった
    そして、金finという文字に他の娘の話もやってくれるのかと興奮覚めやらぬ愛してる


    644: ◆o7JqHuC66s :2010/02/24(水) 22:19:23.18 ID:XLGtvhKMO
    >>631 ちょっとまっといてくらさい


    633:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/02/24(水) 22:10:47.49 ID:e7/9L3wb0
    話の作り方がかなり上手いな。


    GJ


    634:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/02/24(水) 22:10:49.79 ID:UDmM2CRz0
    タイトルの台詞とそこに至るまでの過程が素晴らしいな
    終始一貫した態度を取る陛下にも好感が持てるし何より
    お互いに愛がありすぎるのがすごく伝わってくる


    635:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/02/24(水) 22:10:50.14 ID:UPUppOT20
    ああもう、なんだこの幸福感。GJ!


    637:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/02/24(水) 22:11:45.25 ID:H5pBeZuu0
    進行中はなんだかんだ言ってるけど、エロに行きそうで行かない辺りは評価してるんだぜ





    (´・ω・`)


    644: ◆o7JqHuC66s :2010/02/24(水) 22:19:23.18 ID:XLGtvhKMO
    うへ、なんか褒められるとはずかしいな
    >>637しょぼんて顔されるとドキッとするからやめれwww


    638:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/02/24(水) 22:12:34.38 ID:ldnjCUWX0
    文才ありすぎだろwww
    GJ


    640:sage:2010/02/24(水) 22:13:27.09 ID:cdStHeWZ0
    >>1
    よければここらでキャラ詳細なんてつくってみてくれないか?


    644: ◆o7JqHuC66s :2010/02/24(水) 22:19:23.18 ID:XLGtvhKMO
    >>640 ちょっとまっといてくらさい


    648:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/02/24(水) 22:25:36.82 ID:QHMjYTxrO
    >>1
    文系の大学生かなにか?
    すごい


    660: ◆o7JqHuC66s :2010/02/24(水) 22:38:55.10 ID:XLGtvhKMO
    >>648
    そんなことはないが、自作でシナリオ書いてゲームは作ってる。(ちら裏)実はもう少しで発表


    671:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/02/24(水) 22:45:51.97 ID:oaFT9K0D0
    >>660
    ゲーム化されたら10kは出せる


    650: ◆o7JqHuC66s :2010/02/24(水) 22:31:38.28 ID:XLGtvhKMO
    キャラ表

    男:本作の主人公で鋼の心の持ち主で現代に蘇った武士と名高い。ひょんなことから11人+1幽霊のメイドと、某小国の王権を持っているすごい人。でも根はニート
    女:一応本作序盤のヒロインで最初のタイトルコールキャラ。全ての事の発端で、トリガーとなった。現在メイド長
    以下、旅行先にて助けた少女たち
    緑:最初に助けた緑髪の少女。日本語はカタコト。常に冷静で、静かに突っ込む事を得意とする
    赤:赤髪の少女で、男が始めて名前をつけた。常におどおどしているが、いつでも男の事をおもってます
    金:金髪お嬢様で、男を本気で敬愛している。個別ルートが出来るほどの人気を誇り、幼きエロさが魅力的なんだから
    褐:褐色肌の元気な少女。登場回数が少ないため未知数だが、おっぱいは中の上で運動神経抜群
    銀:銀髪おさげ眼鏡の女の子。当初は文系キャラにするつもりだったが、いつのまにかえろさと大人成分を兼ね備えたキャラに。実は作者のお気に入り
    青:青髪で某国王の血筋の娘。その過去の悲惨さから、口数が少ない。今の状態でも相当頑張っているらしい
    茶:茶髪お姉さまで、銀と同等のビッグパイパイを持っている。みんなのまとめ役でとてもおっとりしている
    黒:黒髪ロングの少女。とても有能で、男の仕事の一端を担えるようになった。全体的に男勝りで神出鬼没
    桃:桃髪のハイテンション少女。茶につぐ胸と小ぶりなお尻がチャームポイント。よく言葉をかかかかむ。
    紫:最年少の紫髪の少女。皆の事が大好き。年の割りに大人びていて、心配かけないよう努力している。マリア様が好き。


    654:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/02/24(水) 22:35:05.53 ID:UDmM2CRz0
    >>650
    ついでに聞いておきたいのだけれど女=メイド長って初期からの設定だったの?
    あと書き溜めてから投下or書きながら投下の部分があったのかが気になる


    660: ◆o7JqHuC66s :2010/02/24(水) 22:38:55.10 ID:XLGtvhKMO
    >>654
    うん、最初からの設定。
    100%書きながら投下です


    655:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/02/24(水) 22:35:08.03 ID:+owvYKct0
    プログラミングやってて、エロゲのスクリプトぐらいなら組めるって言ってた友人宛に「面白そうなスレ見つけたぞ」ってメール打って下書きに保存してる

    非力だが、立ち絵位なら書ける

    声優目指してる友人も居る


    660: ◆o7JqHuC66s :2010/02/24(水) 22:38:55.10 ID:XLGtvhKMO
    >>655
    既に自分でやってるけど、本気で作れるなら手伝ってもいいわよ……僕でいいならだけどもw


    次だれ書こうかな


    670:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/02/24(水) 22:42:39.90 ID:QBmCzsWW0
    ほんとに文章構成力があるなぁ



    リクエストは赤だあああああああああああああああああああああああ


    674:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/02/24(水) 22:52:57.85 ID:gIyaHcK90
    青だろここは青だろ
    金ときたら青ってのは定番だろ


    675:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/02/24(水) 22:53:53.22 ID:288Zh/68O
    ここまで完成されたSSは初めて見た
    なんていうか、引き込まれる
    ラノベみたいにして発売できるんじゃない
    制作中のゲームタイトル、発売予定など希望

    話は黒希望


    692: ◆o7JqHuC66s :2010/02/24(水) 23:46:48.36 ID:XLGtvhKMO
    >>675
    空隙のモイラ で検索するといいのです


    とりあえず続きは、また次回かくね。スレ安定してないみたいなので


    703:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/02/25(木) 00:04:41.23 ID:2n4gV5Gr0
    >>699
    わかりました
    しかしプロだったとは……
    どうりで話に引き込まれるわけだ……


    707: ◆o7JqHuC66s :2010/02/25(木) 00:31:17.39 ID:XLGtvhKMO
    うへ、この流れは叩かれるかと思って、しまったなぁとドキドキしてました。受け入れられたようでよかった……

    >>703
    プロじゃないですごめんなさい
    趣味でやってるのですよ
    文では同人にすら進出してません


    今日は寝ます、又明日残ってましたら、続きをかきますね
    黒編だけでもおわらせたいところ


    731:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/02/25(木) 04:57:37.67 ID:O02IvpSy0
    >>707
    このレベルの文章+ストーリー構成なのに同人にも出てないとかwwww
    ラノベ作家目指してる俺がショボ過ぎて死にたくなってくるレベルwwww
    とりあえず空隙のモイラ期待


    678: ◆o7JqHuC66s :2010/02/24(水) 22:59:13.29 ID:XLGtvhKMO
    よし、戸締りは完璧だ

    空は曇り空だった、星は全く見えない
    空、すきなんだけどな

    私は全ての窓の確認をし終えると、皆のいる使用人室へ戻る前に、私には行く場所があった

    聖堂を通り、マリア像に礼をしてから外へでる
    玄関の鍵は……、ポケットの中だ

    ぐっと上を見上げても、空は隠れたまま
    ……仕方ない
    私は玄関の淵にある、たぶんだれもしらないであろう梯子をのぼり、
    教会の一番上、動かぬ大きな鐘の下で静かに座る

    黒「此処が、私の居場所か」


    682: ◆o7JqHuC66s :2010/02/24(水) 23:04:41.87 ID:XLGtvhKMO
    この場所からは、この敷地の一帯を見回す事ができた
    この屋敷の全貌を見渡せるのも多分、ここだけだろう

    幽「またきてんのかい」
    黒「あぁ、うむ。ここは見晴らしが良くてな」
    幽「くく、そうだな。私もそう思う。生前は良く登ったものよ……」

    この場所に来ると、よくこの幽霊はちょっかいを出しにくる
    気付けば、夜の語り相手だ

    幽「お前さんはを見てると、なんだか疲れて壊れやしないかといつもヒヤヒヤさせられる」
    黒「なんでだ?」
    幽「くっく、自覚する気がないならそれでも良い。さぁ、あまり長居をすると心配されるぞ?」
    黒「もう少し、此処にいたい」

    幽霊はくぐもった笑い声を残してスーッと消えた


    749: ◆o7JqHuC66s :2010/02/25(木) 11:12:03.54 ID:XLGtvhKMO
    >>682から
    私は他の子達と違って、あまり堂々とご主人様に感謝の意を示す事が出来なかった
    もちろんご主人様を慕っている気持ちもだ
    それは性格上のもので、行ってしまえば自分の所為
    だから私は男勝りな口調を続けることにしていた。そうすれば”そういうやつ”と見られるだろうという判断

    馬鹿だと思う
    でも、それが私の頑固な性格だった

    黒(この性格と付き合うのもの疲れたもんだ)

    きっとソレが、さっき幽霊が残した言葉の意味
    分かってる、自分に反対し続ければいつか壊れる事くらい

    でも、ソレが今私にできる精一杯だった


    751: ◆o7JqHuC66s :2010/02/25(木) 11:18:57.42 ID:XLGtvhKMO
    だからあの時、ご主人様の夜係をしているとき

    男「なぁ黒、パソコン触ってみるか? こういうのやればうまくなりそうな気がするんだ」

    こういわれて、私はどんなに嬉しかった事だろう

    黒「む、触った事はないが……、興味はある」
    男「お、いいね。俺の唯一の趣味なんだが、皆パソコン得意そうじゃなくてな。ちょっとさびしかったんだ」

    私だけ、私だけが、ご主人様の趣味に触れられる
    そう思うと、胸が躍った

    黒「緑とかはやれそうに見えるが」
    男「あぁ、あいつは見向きもしなかった」
    黒「くく、そうか」

    私だけが……


    754: ◆o7JqHuC66s :2010/02/25(木) 11:23:52.62 ID:XLGtvhKMO
    有能?優秀?
    違う、私はそんな褒められた人間なんかじゃない
    ただご主人様に頼って欲しくて、でもそれを大っぴらに言えないから、私は皆を抜け駆けしていただけだった
    誰かがやってなければすぐに飛びつくし、チャンスがあれば”黒は神出鬼没”というイメージを利用して手を出した
    有能なんかじゃない

    私は無能だから、ソレを隠すために、頑張っていただけなんだ

    パソコンだってちんぷんかんぷんだった
    でも、ご主人様が直々に”私だけ”と行って与えてくれたチャンスだった
    もちろんあの方は優しいからそんなことまで考えてないだろう。ただ単に、喋れる相手が欲しかっただけのはずだ

    だけど私には、それは飛び上がってこの屋敷を駆け回ってしまう程に嬉しい事だった


    756: ◆o7JqHuC66s :2010/02/25(木) 11:29:04.01 ID:XLGtvhKMO
    その日から私は寝る間も惜しんでパソコンを勉強した
    ご主人様はその私を見るや、私のために一台のパソコンを買い与えてくださった
    いまやソレは私の宝物で、見るたびに胸がドキドキする
    そのパソコンに触れているときはまるでご主人様に触れていられるような気持ちになった

    褐「うへー、黒パソコンうまいなぁ」
    黒「ふふ、意外と面白いんだぞ」

    金「はぁ……すごいですわね、なんで下を見ないで文字を打てるんです?」
    黒「ブラインドタッチって言ってな、既に覚えてるから見る必要が無いんだ」
    金「わ、私にはできなそうですわ……さすが黒ですわね」

    私は勉強した知識を自慢げにひけらかした
    常の自分ならそんなことしない
    心が、体が、嬉しくて、浮いていた


    758: ◆o7JqHuC66s :2010/02/25(木) 11:37:19.55 ID:XLGtvhKMO
    でも、そんなある日

    桃「黒ちゃん!? 黒ちゃん!? だだだだかんだっ!大丈夫!?」
    黒「あ、あぁ……」

    私は倒れた
    そりゃそうだ、一日の睡眠時間なんてほとんど無かったし、常にチャンスはないかと気を張っていたのだから
    私はいうなれば、常にフル回転のエンジンだった
    だからオーバーヒートして壊れてしまうのは時間の問題だったのだ
    でもそうだと分かっていも、私は、ブレーキをかける事ができなかった
    これが、幽霊の言っていた”壊れる”という意味

    赤「どどどどうしようっ!」
    紫「ご、ご主人様を!」
    黒「だ、だめ、だ……あの方に、心配は……」

    だめだ、あの方に心配なんか掛けちゃダメだ
    それじゃ、私が頑張った意味が、なくなる、じゃないか……!


    759: ◆o7JqHuC66s :2010/02/25(木) 11:41:30.14 ID:XLGtvhKMO
    だめだったのに……

    男「ん、起きたか」
    黒「…………申し訳ございません……」
    男「どうして謝る?」
    黒「私は……、無能だ……自己管理すら、できまなかった……だから……」
    男「俺、知ってるぞ?」

    ――――え?

    男「お前、すーっごく頑張ってるんだよな」

    ――――あ……

    男「パソコン……ごめんな、嬉しくて買い与えちゃったけど、逆にムリさせたな」
    黒「え、え、そんな、そんなことはない! 私は好きだ、楽しいぞ!」


    762: ◆o7JqHuC66s :2010/02/25(木) 11:47:30.89 ID:XLGtvhKMO
    そっと、ご主人様が私を抱き寄せてくれた
    ご主人様のベッドの上で

    男「好きか嫌いかでも楽しいかつまらないかでもない。お前は、そんな気持ちの左右を超えて、頑張りすぎなんだ」
    黒「頑張ってなんかいない、裁縫は金に勝てない、料理は緑に勝てない、運動神経は褐に勝てない、優しさでは皆に勝てない。性格は男勝りで可愛くない――」

    ――私は無能だ――

    男「あほ」
    ご主人様に、頭を叩かれた
    黒「〜?〜?」
    男「お前は誰より頑張り屋で気配りができて、その上いつでも俺を助けてくれる。なぁ、これでどこが無能なんだ?」
    黒「そ、それは、皆に私が勝てないから、チャンスを探してハイエナのように……」
    男「その考えがおかしい」

    男「お前は、お前で、良いんだよ」


    764: ◆o7JqHuC66s :2010/02/25(木) 11:51:56.83 ID:XLGtvhKMO
    ご主人様の言葉が胸を打った
    私は私でいい? そんな……、そんなじゃ、私は、貴方に甘えてしまう

    男「少し、休憩しよう。な? お前ちょっと劣等感感じ過ぎなんだよ。だれもそんな事思ってないんだぞ? 皆、お前の事を尊敬してる」
    黒「でも、でも――」
    男「俺の言葉が信じられないか」

    ――あぁ、ご主人様

    男「だから、な。もう少し、気を緩めろよ」

    ――あぁ、ご主人様

    黒「私は……ひっく……私で……いいの……か…っ…」
    男「あぁそうだ、何度も言っている。……今日は空が綺麗だな、ゆっくり寝れそうだぞ?」

    ――あぁ。ご主人様


    765: ◆o7JqHuC66s :2010/02/25(木) 11:55:59.81 ID:XLGtvhKMO
    私はぎゅっとご主人様に抱きついた
    黒「ご主人様……ご主人様……っ!」
    男「………」
    ご主人様は無言で私の頭を撫でてくれた。ソレは初めての事。
    今まで私はずっと気を張ってたし、ご主人様に甘える事も避け続けていたから……

    黒「今日は、少し……、甘えた私になっても……いいだろうか……」
    男「俺はいつもお前に甘えてる。お前が俺に甘えちゃいけない道理がない」
    黒「ありが、とう」

    私はもっといっぱい、ご主人様に、甘えたい
    強く強く抱きしめ、そこにご主人様を私は感じる

    男「く、くるし」

    弱めてなんかあげない


    768: ◆o7JqHuC66s :2010/02/25(木) 12:01:58.33 ID:XLGtvhKMO
    幽「今日の夜係がやってきたぞー……、……oh……、これは……、ふむ。……よかったな、黒」

    一瞬扉が開いた気がした。誰かの声が聞こえた気がした。
    でも、その人が許してくれたような気がして、私は心の中で謝りつつもご主人様を抱き締める

    沢山沢山抱き締めてから、私はゆっくりとご主人様からはなれた

    男「あーくるしかった」
    黒「くく、すまぬ」
    男「いいけどなぁ、もう少しこう、優しくしてくれよ」
    黒「いやだ」
    男「うお、本当に今日は甘えたさんだな」
    黒「ご主人様がそれで言いといったのではないか」
    男「そうだな。あぁ、構わん、いくらでも甘えて来い。ただしこんなに甘えていいのは、今夜だけだ」
    黒「分かっている」

    他のところでこんなことしたら
    皆に怒られてしまうからな


    771: ◆o7JqHuC66s :2010/02/25(木) 12:09:31.30 ID:XLGtvhKMO
    黒「少し、横を向いてくれ」
    男「こうか?」
    黒「ちゅ」
    男「っ」

    私はご主人様の頬へキスをした
    そして、口をつけたまま離さず、両手でご主人様の頭を固定して動かないようにした

    男「………」

    少しざらざらしたその肌が、気持ちよかった
    私は少し口を開き、舌をつける
    びくっと反応した

    黒「ふふ、青いな」
    男「うるせぇ」

    本当に青いのは、私だけどな


    775: ◆o7JqHuC66s :2010/02/25(木) 12:14:14.40 ID:XLGtvhKMO
    そのままご主人様の体をベッドへ押し倒す

    男「お、おい、まて、まて」
    黒「なんだ?」
    男「何をする気だ」
    黒「いっぱい甘える」
    男「なぁなぁなぁ、俺がやられてるのが、甘えた事になれるのか?」
    黒「ん……?」
    男「俺から、やった方が、黒はうれしいんじゃ、ないか……?」

    あぁなんということだ
    ご主人様に愛していただけるなんて、考えただけでも震え上がるほどの歓喜

    黒「……い、いや、私が、やる」
    本当にやられてしまったら、私はたぶん失神してしまう
    今ご主人様に触れているだけでも、その、なんだ。あれなんだ。うん。


    779: ◆o7JqHuC66s :2010/02/25(木) 12:18:04.76 ID:XLGtvhKMO
    私はゆっくりと首筋にキスをし、下降する
    こういうことをするのは初めてだ、どこが気持ちよくてどこがいやなのかがわからない
    私は慎重に、舐めていく

    男「……」
    黒「どうだ、嫌なら嫌といってくれ」
    男「全然、嫌じゃない」

    嬉しかった
    やっと私は、本当に、ご主人様をそばに感じる事ができた
    嬉しくて嬉しくて、目が潤む
    それでも私は強い人間というイメージを崩したくなくて、ご主人様と目を合わせないようにした

    鎖骨を舐めると、すごく良く反応してくれた
    ここがいいのだろうか


    780: ◆o7JqHuC66s :2010/02/25(木) 12:21:15.76 ID:XLGtvhKMO
    不意にご主人様が私の肩に手を置いて、私をその体から放す

    黒「?」
    男「やっぱ、俺がやる。甘えるって、そういうことな気がする」
    黒「……なら、ちょっとだけ」

    私は顔も真っ赤だった。ご主人様も真っ赤だった
    私はくすっと笑い、この体をご主人様へと預ける

    ご主人様は私の顎に親指を置き、下からクイッと上に上げると、私の首筋にキスを―――

    黒「〜〜〜〜〜……バタッ」
    男「黒? お、おい、黒!?」

    私はあまりの喜びに、本当に失神してしまった


    783: ◆o7JqHuC66s :2010/02/25(木) 12:25:38.41 ID:XLGtvhKMO
    次の日朝起きると、私はご主人様に抱きつく格好で寄り添って寝ていた

    黒「ご主人、様……?」
    男「ん、起きたか」
    黒「昨日は……」
    男「すまんな、俺の所為で気絶させてしまった」
    黒「い、いえ」
    嬉しすぎたんです

    男「こういうのはまたにしよう、な」
    黒「……はい」

    少し残念だったが、気絶した私が悪い……
    次はもっと耐性をつけて、いっぱい愛してもらうようにしよう
    私はそう決意してご主人様を抱き締める


    787: ◆o7JqHuC66s :2010/02/25(木) 12:30:40.55 ID:XLGtvhKMO
    男「さて、また今日一日が始まる。おれにとってはなんでもない一日だ」
    黒「うむ」
    男「だが、お前は、少し違った一日になるかもしれないな」
    黒「何故だ?」
    男「甘える事を覚えた、それだけで、世界ってのは変わるもんだ」
    黒「ロマンチストか?」
    男「俺も、お前達と会って変わったんでな」

    あぁ、ご主人様
    私は貴方に出会うことができて本当に良かった
    難しい私の性格も理解してくれて、頑張ってる事も認めてくれて、そしてブレーキも掛けてくれた
    いいえ、あなた自身が私のブレーキであり私の動く燃料
    とっても矛盾
    でもそんなご主人様だから私は楽しいし、仕えたいと思うし、これからも一緒にいたいとおもう
    だから

    だから愛しています”ご主人様”

    黒fin


    810: ◆o7JqHuC66s :2010/02/25(木) 13:33:24.59 ID:XLGtvhKMO
    朝目が覚める、夜係に服を着せてもらい、朝係が朝食に呼び来るのを待つ
    天気は快晴、清清しい朝だった
    俺は朝食の席に着き、みんなで朝ごはんを食べる
    わいわいがやがや
    うんうん、俺も含め皆明るくなったものだ
    朝食が食べ終わると、すぐに誰かが食器を片付けてくれる
    ありがたいことだ
    だが今日は、そのまま部屋に帰ってはいけないらしい
    昨日の夜係である女からそういわれていた
    何があるのかと、俺は椅子に腰掛けながら、朝食の片づけをするみんなを見つめる
    なんとも、幸せだ

    だが

    そのすぐあと

    俺は椅子ごと後ろにひっくり返った


    814: ◆o7JqHuC66s :2010/02/25(木) 13:37:33.32 ID:XLGtvhKMO
    男「な、なんだって?」
    俺はぶつけた頭を摩りながら聞き返す
    女「だから、みんなでゲーム大会するの」
    男「嫌違う、それは全然構わないし俺も参戦してもいい。だが一つおかしい」
    女「なにが?」
    男「賞品がおかしい」
    女「なんで? いやなの?」
    男「いや、いやいや、嫌とかじゃなくて、なんでそうなる?」
    女「だってみんな、ソレをもらったらうれしいもん。嬉しいものが賞品の方が、盛り上がるでしょ?」
    男「ぐ、だ、だがな……」
    女「じーーー」
    一同の視線を一斉にあびる
    ……断れるかよ
    男「あぁ、くそ………分かった、分かったよ」
    全「「やったー!!」」

    こんなに喜んでくれるなら、まぁいいか
    賞品がなんだって?

    俺を一週間好きにしていい権利 だってよ


    819: ◆o7JqHuC66s :2010/02/25(木) 13:43:13.59 ID:XLGtvhKMO
    幽「実況は私がつとめさせてもらおう! 悲しきかな、誰か則ったらその子が参戦できなくなるでな。私は涙ながら実況にまわる!!」
    男「お前幽体の時は干渉できないんじゃなかったか?」
    幽「細かい男じゃの」
    男「すいませんね」
    幽「さてゲームの説明をしてやろう。ここに事前に要望を集めたクジがある。この中には、一人一つ、全11種類のゲームがはいっておる」
    俺の前に置かれた四角い箱をさして、幽霊が続ける
    幽「そして全てのゲームにおいて一番勝った人間が、このゲームの勝者となる!」
    男「あー、なるほど。え、俺は? 俺の要望は?」
    幽「お前は参加はするが要望はいらん。頑張って楽しめ」
    おれ、不利じゃね……? 言わないけど
    幽「その代わり、クジを引く権利をやろう」
    男「どうせ全部やるんだから、順番きめるだけだろその権利」
    幽「言いえて妙」
    男「ストレートだあほ」

    むぅ、どうするか、さすがに一週間好き放題されたら、やばいな
    勝ちに行こう……頑張ろう……


    822: ◆o7JqHuC66s :2010/02/25(木) 13:50:31.53 ID:XLGtvhKMO
    男「じゃぁ、ひくぞ……よっ」
    俺はクジの中に手を突っ込み、一枚の紙を取り出した
    男「おに、ごっこ、だぁ……?」
    幽「はい!きまり! という事で最初の競技はああああ、鬼ごっこぉぉぉ!!!!」
    紫「やった!私のが一番最初だー!」
    あぁ、紫か、なるほど
    褐「お、紫いいねぇ!」
    紫「でしょでしょ?」
    黒「ふむ、まぁ無難か」
    女「おにごっこ得意〜♪」
    金「おにごっこですって……、うぐ、走るのはあまり得意じゃ……」
    赤「が、がんばります!」
    桃「お、赤ちゃん気合はいってるー! 私もがんばばばばっかかかんだっ」
    青「むぅ」
    緑「苦手」
    茶「あはは、私も……」


    824: ◆o7JqHuC66s :2010/02/25(木) 13:53:50.60 ID:XLGtvhKMO
    ルールは、最初に鬼になった奴が全員を捕まえたら最初の鬼が勝ち
    時間内に最後の一人として残れたら、残った人の勝ちだ
    ちなみに時間が過ぎて二人以上いたら、どっちかがつかまるまで延長とのこと
    つまるところ、最初の鬼はとーっても不利だ

    幽「よーい!」
    男「え、最初の鬼は!?」
    幽「お前じゃ」
    男「は!?」
    幽「どん!」
    ばっと皆が食堂から出て行く
    男「な……」
    幽「ほら、さっさといかんかい」
    男「く、くそおおおお」


    826: ◆o7JqHuC66s :2010/02/25(木) 13:57:10.61 ID:XLGtvhKMO
    タッチされたら鬼は増えていく形式だから、まずは一人一人着実に捕まえていけばなんとかなるかもしれない
    捕まえれば捕まえるほど、有利になる
    男「うーむ」
    どうねらおうか、苦手だと言ってた子から……
    はっ、目の前に女発見! こっちにきづいてない!いける!
    そろりそろり……

    男「つかまえた」
    女「はっ!?」
    男「お前案外鈍感だな」
    女「ぐうううううう、なんで私が一番最初なのよおおおおおお」

    よし、このペースだ


    828: ◆o7JqHuC66s :2010/02/25(木) 14:00:25.08 ID:XLGtvhKMO
    金「ご、ご主人様、私を捕まえますの……?」
    男「ず、ずるくないかそれ!?」
    金「じーーー」
    男「う、ぐう」
    金「ごめんなさい、ずるかったでしたわね。私は追いつかれました、どうぞ、タッチを」
    男「わるいな」

    幽「九人目がつかまりおった! これで残るは二人、黒と……ななななんと茶!!」

    男「茶!? あいつ確か苦手みたいな事を……」
    金「あらら、茶は本気で勝ちにきてますわね」

    く、黒いっ!


    830: ◆o7JqHuC66s :2010/02/25(木) 14:03:33.81 ID:XLGtvhKMO
    だが
    さすがに俺含め十人の包囲網、黒も茶もあっけなく捕まえる事ができた
    茶「あう〜。ご主人様一週間権……」
    男「まだ一競技目だ、チャンスはある」
    ってはげましてどうするんだ、俺は勝ちに行かないといけないのに……

    幽「おぉ、これはすごい、勝者は男じゃないか」
    男「なんとかな」
    紫「うぅ、さすが男さま、運動神経も抜群です……」
    男「いや、たぶん、俺が捕まえたの女と金だけで……ほとんど女が……」
    女「だって権利欲しいもん!」
    男「へいへい」

    さて、次はなんだ?


    831: ◆o7JqHuC66s :2010/02/25(木) 14:06:39.42 ID:XLGtvhKMO
    カラオケ大会……だと…・…
    男「っていつのまにカラオケの設備が整ってるんだよ!」
    緑「ネット通販。女様が買った」
    女「えっへん、これくらいなら余裕!」
    男「お前な……」

    カラオケ、だめだ、だめだ
    おれは非常に、あぁ……

    男「じゅ、順番は……?」
    幽「さっきおにごっこでつかまった順である!」
    男「てことは俺からか!?」
    幽「お前は一番最後じゃ、勝ったんだから」
    男「そ、そうか」


    833: ◆o7JqHuC66s :2010/02/25(木) 14:08:53.46 ID:XLGtvhKMO
    女「一番、メイド長!うたいます!」
    青「ぱちぱちぱち」

    女「こなああああああああああああゆきいいいいいいいいいいいいい」

    耳がー!耳がー!

    女「どう!」
    黒「ひ、非常に、才能ある歌声、だった……」
    女「でしょ!」

    女:55点

    女「なんで!!!!」


    836: ◆o7JqHuC66s :2010/02/25(木) 14:20:50.95 ID:XLGtvhKMO
    赤「赤い〜すいーとぴ〜」
    男「おぉ、上手い、90点台だ」
    赤「あ、ありがとうございます……///」

    桃「らぶらぶ らぶらぶ ももーい!」
    男「何打その歌は」
    桃「愛の歌です! ご主人様にむけて! かまない!」
    男「そ、そうか」

    銀「ロマンティックなあ〜のじゅぅす〜」
    男「まて、なんだその歌」
    銀「えへへ」

    金「All I worship and adore〜」
    男「なんていってんだ?」
    金「ひ、ひみつですわ……」


    837:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/02/25(木) 14:21:10.06 ID:0PiFnXgN0
    ぎ・・・ぎn
    いやなんでもない


    838:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/02/25(木) 14:23:55.72 ID:jLoVM/3v0
    銀のイメージがwwwwwwwwwwww


    839: ◆o7JqHuC66s :2010/02/25(木) 14:24:32.33 ID:XLGtvhKMO
    男「……」
    女「ごめん」
    男「いや……」
    金「素敵な歌声でしたわ!」
    黒「あぁ、ほんとうに、あぁ!」

    男:38点

    男「うむ……」
    銀「かわい〜! よしよし」
    男「なぐさめるな! 余計かなしくなる!」

    幽「勝者、銀!」


    841: ◆o7JqHuC66s :2010/02/25(木) 14:27:59.88 ID:XLGtvhKMO
    くそ、銀の98点ってなんだよ、というか歌詞ひどかっただろ!あれで高得点ってなんだよ!
    次だ、次!

    バッ
    黒「よし!」
    トランプ大会、まさかのポーカー
    黒「ふふふ、トランプは得意だ、これはおとせない」
    褐「す、すごい、ストレートフラッシュ!」

    男「ろ。ロイヤルストレートフラッシュ……」
    黒「な、なに!?」

    幽「勝者、男! すごい運だな」
    男「なんでだろう」
    幽「まぁ運がなきゃこんな環境つくれないのも確かではあるが……」
    男「そうなのかなぁ」

    黒「うぅ」
    緑「よしよし」


    843: ◆o7JqHuC66s :2010/02/25(木) 14:34:06.51 ID:XLGtvhKMO
    レーシングゲーム

    金「きゃあああぶつかるううう」
    銀「おらおら〜!」
    赤「わわわわわおちた!!!」
    黒「よっよっ」
    青「〜♪」
    茶(おとせ〜♪)
    女「クラッシュした!! なにこれこのげーむ!へんなリアルいれなくていい!」
    緑「安全運転」
    褐「うぅ、細かい作業は苦手だ……」
    桃「かまない!タイヤがかまない!」
    紫「これどうやったらすすむの〜?」

    男「なんかゲームちがくねぇか?」

    幽「勝者、青! とても堅実なプレイである」
    男「テレビゲーム好きなのか?青は」
    青「コクコク」
    男「そかそか」


    844: ◆o7JqHuC66s :2010/02/25(木) 14:37:08.60 ID:XLGtvhKMO
    料理大会

    金「ふ、ふふん、これは、勝ちますわよ……」
    緑「負けない。料理得意」
    茶「実質あの二人のたたかいねぇ〜 がんばりますけど!」

    男「おぉ、皆上手い」
    金「いえ……男様には……勝てませんわ……」
    俺がつくったのは、ただのコロッケ
    緑「……うん」
    男「え、なんで?」
    青「愛」
    銀「うむ」

    幽「これ、勝者男にしていいのか? ……勝者たぶん男!」


    845: ◆o7JqHuC66s :2010/02/25(木) 14:40:22.48 ID:XLGtvhKMO
    コスプレ大会

    銀「金ちゃんのチャイナすごいぃ、すごすぎる〜!!」
    金「な、なんでこんなにスリット長いんですの……?」
    茶「銀ちゃんは警察さん? ふふ、胸の部分がすごいわね」
    銀「いやぁ、はちきれそうなもんで。茶の浴衣もすごいいい。胸が」

    男「おい」
    黒「く……ぷっ……くすくす」
    男「おい」
    女「wwwwwwww」
    男「おい」
    紫「か、かわいいです!とっても!」
    男「おい」

    幽「勝者、男じゃな! ははっはっはっはっは」
    男「おい」


    852: ◆o7JqHuC66s :2010/02/25(木) 15:05:52.58 ID:XLGtvhKMO
    とまぁそんなこんなで、お玉運び、じゃんけん大会、大縄跳び、似顔絵大会十種目経過
    気付けば、俺の勝利は確定していた

    幽「最終種目、村内借り物競争! この競技で勝った物が優勝となる!」
    男「なに!?」
    女「いえーい!」
    黒「うむうむ、まことに正しいルールだ」
    銀「ね〜。いいねいいね」
    茶「ふふ、とーっても誠実です」
    金「い、いいのかしら……?」
    紫「やった!がんばる!
    青「♪」
    緑「頑張る」
    褐「うん、がんばろう!」
    桃「かかかりものですかっしかも村内!うーむ、大変そうです!」

    男「異議あり!異議あり!」
    幽「却下」


    856: ◆o7JqHuC66s :2010/02/25(木) 15:15:29.59 ID:XLGtvhKMO
    院長幽霊があらかじめ作っておいた借り物クジ
    乗り移って書いたために、誰も中身をしらない
    それを皆が一つ一つひいていった
    全員が決まり、それぞれがこの家を飛び出していく

    男「ん、青、お前はいかないのか?」
    青「コク」
    男「そうか、俺もだ。なぁ幽霊、お前洒落たことするな。最後にこれをもってきたのも、お前の仕業か?」
    幽「干渉できないっていってるだろ?」
    男「ふむ」


    858: ◆o7JqHuC66s :2010/02/25(木) 15:20:12.06 ID:XLGtvhKMO
    最初に戻ってきたのは、緑

    男「お、一番か、何もって来た」
    緑「感謝」
    男「え?」
    緑「私は感謝を持ってきた」

    手渡されたのは、手紙

    緑「私の感謝」
    男「……ありがとう」
    緑「うん」

    洒落た真似しやがって、くそったれ


    860: ◆o7JqHuC66s :2010/02/25(木) 15:23:31.76 ID:XLGtvhKMO
    赤「も、もどりましたっ」
    男「ふむ、なにをもってきたんだ?」
    赤「か、感謝、です。村のおば様がたに教えてもらって育てたアジサイの苗です、いつか見せようと思ってました」
    男「そう、か」
    赤「はい」
    男「ありがとう」
    赤「はい♪」

    くそ、全員、これなのか……


    864: ◆o7JqHuC66s :2010/02/25(木) 15:35:02.93 ID:XLGtvhKMO
    褐「もどりましたご主人様っ!」
    男「おかえり、褐。何を持ってきたんだい」
    褐「お題は思い出でしたっ。ですので、本ですっ」
    男「本?」
    褐「私、運動が大好きです、外に出ることが好きです。ですがご主人様は中に良くおられる方でした」
    男「……」
    褐「ご主人様と正反対な私が、どうすればご主人様に近づけるのか、考えました」
    男「……」
    褐「それが、本ですっ! 私のイメージなんですけど、本を読んでる人の多くはご主人様みたいな方だと思ってます。よく内に居る方」
    男「外ではあまりよまないかもな」
    褐「はい、ですので私は、外で本を読む事で、ご主人様と私を両立させたんです。えへへ、思い込みですがっ」
    本を俺に例え、自分の好きな外と組み合わせる
    そうして、褐は、自分と正反対の俺に、少しでも近づこうとしていた
    男「そうか」
    褐「だから、思い出です」
    そうか


    866:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/02/25(木) 15:37:34.04 ID:LvQkUPEj0
    こういう終盤に一人一人が語る展開はやはり熱いな


    869: ◆o7JqHuC66s :2010/02/25(木) 15:38:19.47 ID:XLGtvhKMO
    銀「もどりました〜!」
    男「おい、なんだそれ」
    銀「きのこです」
    男「お題はなんだ?」
    銀「思い出です」
    男「よしわかったお前は失格だ」
    銀「ええええなんでええええ。ご主人様のきのこをおもいだし」
    男「何をいっとるかあほ!」
    銀「えへへ、ジョークですジョーク。はい、思い出」
    男「これは……?」
    水がはいったビンを渡された
    銀「銀色に輝いて、綺麗でしょう? そんな話、しましたよね。私の大事な、思い出です」
    男「そう、だな」

    あの時、銀がそういう話をしたから、鍵を見つける事ができた

    男「思い出だな」
    銀「はいっ」


    872: ◆o7JqHuC66s :2010/02/25(木) 15:44:58.36 ID:XLGtvhKMO
    茶「もどりました、あら、遅かったですか」
    男「おかえり」
    茶「はい、ただいまです」
    茶が持ってきたのは、一枚のタオル
    茶「私が始めてご主人様とちゃんと言葉を交わしたのは、あの夜でした」
    男「洗面所のときか」
    茶「ふふ、そうです。ご主人様にはたいしたことでなくても、私にとってはとっても重要だったんですよ?」
    男「俺も印象的だった」
    茶「そういっていただけると光栄です。……このタオルは、私が編んだ物です」
    男「え?」
    茶「村の人に教えてもらいました。赤ちゃんと一緒に、よくオフの日は行ってたんです。その時に作りました」
    男「……」
    茶「渡すタイミングなかったですし、その上私器用じゃないので形はあまり良くないですが、思い出にぴったりかなと、思いました。受け取ってくれますか?」
    男「あ、あぁ、あぁ」
    茶「ありがとうございます」
    男「あぁ」


    874: ◆o7JqHuC66s :2010/02/25(木) 15:49:14.51 ID:XLGtvhKMO
    紫「ただいま! あうー、おそかったか」
    男「お帰り、何をもってきた?」
    紫「お題は感謝でした。ですので〜、じゃじゃん! お花の髪飾り!」
    男「へぇ、すごいな」
    紫「はい、自分でつくったんですよ♪ ご主人様は私にとっての神様です」
    男「そりゃいいすぎだよ」
    紫「そんなこと、ないんです。私があそこを出るには、本当に、神様が微笑んでくれるしか、方法がなかったんです」
    男「ふむ……」
    紫「神様はみんな、頭に花の冠をつけます。ですから私の神様に、これを、作ったんです」
    男「……」

    俺はその小さな飾りを頭へとおく

    男「どうだ?」
    紫「さすが、神様です!」
    男「はは、そうか」


    878:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/02/25(木) 15:51:44.21 ID:Ral/kEV80
    大学生→引きこもり→デイトレーダー→ご主人様→王様→神様

    なんという勝ち組


    881: ◆o7JqHuC66s :2010/02/25(木) 15:54:23.14 ID:XLGtvhKMO
    桃「もどりました! かかかんだ!」
    男「おかえり、かんでないぞ」
    桃「はっ、すいませんっ。えとえと、私、色々考えたんですけど!」
    男「ふむ?」
    桃「お題は思い出でした。考えた結果です、みててください!」
    男「?」
    桃「ひっひっふー! ひっひっふー!」

    あぁ……そうえいば……
    こんな話も、したな……

    桃「上手く出来てますか!」
    男「あぁ、上手だ」
    桃「やった! あ、でもでも、借り物競争なのに、借り手すらいないこの失態! しかも物じゃない! いいんでしょうか!」
    男「大丈夫だ、誰一人として”借りてきた”人は居なかった。だが桃、形がないのはお前だけだ」
    桃「はっ、そんなっ」
    男「だが……、お題は正しい。クリア。だな。いいだろ? 幽霊」
    幽「あぁ、かまわん」


    883: ◆o7JqHuC66s :2010/02/25(木) 16:01:21.58 ID:XLGtvhKMO
    黒「ふむ、もうほとんど最後だな」
    男「おかえり」
    黒「ただいま。……私のお題はこれだ」
    差し出されたのは、おはぎ
    男「ふむ?」
    黒「私のお題は感謝。私は貴方から、甘える事を学んだ。だから私は、それを形として返す」
    男「はは、本当に甘味だな」
    黒「あぁそうだ。どう形にするか困ったぞ」
    男「形じゃなくても良いらしい」
    黒「なにっ、むぅ、しまったな。それなら最初っからご主人様に抱きつけば解決だったんだが」
    男「こらこら」

    甘えは、難しい
    大きくてもいけないし、なかったら黒のようになってしまう
    だから黒は、その絶妙なバランスを保つ事ができたオハギを、選んだ

    男「うん、うまい」
    黒「ふふ、村のおばさまと一緒に作ってきたのだ。うまかろう」


    885: ◆o7JqHuC66s :2010/02/25(木) 16:03:42.88 ID:XLGtvhKMO
    金「もどりましたわ……、遅くなりました」
    男「おかえり」
    金「ただいまですわ。……私のお題は思い出でした。ですので、これです。意外とここから駅まで遠いのですのね」
    男「……切符?」
    金「はい。切符です」
    男「あぁ、そう、か」

    切符、か………なるほど
    そんなことも、あったな……

    金「はっ、手紙ですかそれ!? あう、私もそういうのがよかったですわ……」
    男「いや、思い出で切符ってのも……すごく、良い」
    金「……はい」

    金と二人の時間を、思い出した


    886: ◆o7JqHuC66s :2010/02/25(木) 16:08:20.47 ID:XLGtvhKMO
    女「最後かああああ」
    男「おぉ、おかえり」
    女「ふん、悩みすぎたせいね……」
    男「お題なんだったんだ?」
    女「ひどいわよ! お題なんて書いてあったと思う!? 鉄砲よ鉄砲!」
    男「て、鉄砲……?」
    女「難しすぎるわ……頭をひねったわ……」
    男「鉄砲そのままもってくれば良いじゃないか、駄菓子屋さんいけばおもちゃのがあるだろ」
    女「あほ! そんなものもってきてもしかたないでしょ! ほら、これ!」
    男「これは……ちけっと……?」
    女「そう、チケット。まぁあのときのちけっとじゃないけどね。幽霊、これであってるよね?」
    幽「あぁ、うむ。あっておる」
    女「よし!」

    チケット……すべての、発端
    放たれた一対の銃が、この結果を作り出した
    それはまるで、幻想を作り出す銃で、人を殺すどころか……
    人を、救った


    888: ◆o7JqHuC66s :2010/02/25(木) 16:10:46.74 ID:XLGtvhKMO
    男「これで全員か」
    青「こく」
    男「青は、なんだったんだ?」
    青がぺらっと開いた紙に書いてあったのは
    男「感謝か」
    青「コクコク」
    そして青は、俺の方に手を突き

    頬へ、キスをした

    青「感謝」
    男「ありがと」
    金「あ、あ、青おおおお!!!!こら!ちょっと!なにしてるの! 私にもさせなさい!」
    男「ちょ、ちょ!?」
    茶「あ、私も〜」
    黒「こ、こら、私もだ」
    一気に皆がなだれてきた


    891: ◆o7JqHuC66s :2010/02/25(木) 16:17:22.18 ID:XLGtvhKMO
    男「げほっげほっ」
    全員にもみくちゃにされて、俺はぼろぼらだった
    男「お、お前ら落ち着け……ころすきか……」
    皆しょぼんとしてしまった
    男「い、いや、まぁ、こういうのも、楽しい」
    ぱっと顔が笑顔にかわる。本当にみんな、純粋

    男「さて、最後は俺だな」
    幽「小僧は何をえらんだのか?」
    男「俺のお題は、宝」
    ぐっと、紙を握る
    男「宝ってのは、色々あると思うんだ、海賊の財宝もそうだし結婚した夫婦なら子供がそうだ。宝ってのは色々と例えられる」
    宝ってのは、自分にとって一番大事なもの
    男「家族ってのを、俺は嫌いだった。なんでずっと一緒にいるのかとか、世話を焼くのか、とか。そんなことばっか、考えてた」
    だから俺は最低の人間で、くずな寄生虫だった


    893: ◆o7JqHuC66s :2010/02/25(木) 16:22:33.70 ID:XLGtvhKMO
    でもな
    男「誰にとっても、変化ってのはある。でもそれにはきっかけがなきゃいけない」
    皆、そうだ
    男「それは、俺にとってとても重要だった。俺にとってそれは宝といえる」
    変化を作り出してくれるものは、何時だって輝いている
    男「その宝がなきゃ、今の俺はいない」
    宝が全てをまわしていった
    男「今日一日お前らをみてた。おにごっこやったりカラオケやったり、楽しそうだったよな」
    その笑顔は、まぶしくて
    男「皆、変わったんだ。それぞれの宝物を持って、変わったんだ」
    だから宝物とは、何かを変えるもの


    男「だからな、よくきけ、俺の宝物は」


    897: ◆o7JqHuC66s :2010/02/25(木) 16:26:17.89 ID:XLGtvhKMO
    お前ら全員なんだ


    全部全部、宝物なんだ



    だから、愛してるぜ俺の”家族”


    898:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/02/25(木) 16:26:54.15 ID:BYIIvatw0
    泣いた


    899:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/02/25(木) 16:27:33.24 ID:mlIBGjjW0
    泣いた


    904: ◆o7JqHuC66s :2010/02/25(木) 16:30:04.49 ID:XLGtvhKMO
    どっと、全員が俺に飛び掛ってきた

    そして聞こえる俺の言葉への答え



    ――だから愛しています”ご主人様――



    口々に聞こえるその声を、俺は、どう受け止めて良いのか分からず閉口する
    きっとそれは、言葉で答えるようなものじゃない
    心で、受け止める


    また、宝の価値があがっちまったな


    907:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/02/25(木) 16:31:53.49 ID:8q4jC+Re0
    さすが神


    909:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/02/25(木) 16:34:03.64 ID:LvQkUPEj0
    あなたが神か


    911: ◆o7JqHuC66s :2010/02/25(木) 16:37:13.96 ID:XLGtvhKMO
    変化という宝は、世界を超えて持つ事ができた
    俺は二つの世界において、一つの宝を心に刻む

    メビウスの輪としてつながった二つの俺の世界
    どちらの世界でも、俺は、心に宝物をもつことができた

    向こうの世界の俺は、母に感謝し謝罪し、そうして今までの人生を盛り返すように、心をきめた
    そしてこちらの世界を、自分の心象世界と捉える事で、これからも自らを変えていくようにした

    こちらの世界の俺は、こいつらと共に変わり、こいつらを守るために、これからも生きていこうと心をきめた
    そして向こうの世界を、宝物が眠っていた洞窟と捉える事で、これからの人生の基盤とした

    どの世界も正しくて、間違いはない
    俺はこれからも、こいつらと一緒に、すごしていくだろう

    きっとそれはこの世界の俺にとって
    どんな世界よりも

    綺麗なんだ

    fin


    914:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/02/25(木) 16:38:43.90 ID:+wDPguKl0
    >>1乙 面白かった
    その文才を俺に分けてくれ!w


    917:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/02/25(木) 16:40:52.83 ID:CN4kcskC0
    >>1
    もう何と言うか、凄く良い世界観だった


    923:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/02/25(木) 16:42:04.36 ID:mlIBGjjW0
    >>1
    そして,感動をありがとう


    924:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/02/25(木) 16:42:23.59 ID:0FKAM2vT0
    >>1乙!!めっちゃ面白かった!!


    925:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/02/25(木) 16:42:27.61 ID:IdLimRlL0
    乙!

    500億もメイドも夢落ちでも良かったけど、やっぱりこっちだな


    926:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/02/25(木) 16:43:46.08 ID:BYIIvatw0
    超乙でした
    目から涙、股間からも涙でしたごちそうさまでした


    932: ◆o7JqHuC66s :2010/02/25(木) 16:54:38.59 ID:XLGtvhKMO
    お付き合いいただいた皆さん、本当にありがとうございました!
    きづけばもう900超えです、長かったでしょう……
    本当にお疲れ様でした、感謝しかできません

    こんないっぱいの乙をもらって、僕の胸はもういっぱいです

    このスレでは、もうアフターとかはありません
    名残惜しいですが完全に終了です

    それでは、みなさん、本当に、お疲れ様でした!!


    938:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/02/25(木) 17:00:35.16 ID:CN4kcskC0
    せっかくだから、メビウス関係のことで訊いておきたいんだが、
    メビウスの輪自体は表だと思ってたのが何時の間にか裏になってたり、その逆もまた然りな捻れた輪
    作中のは、ニートとして過ごしていたのが表側で、
    デイトレで成功→少女達を助けて教会に住み陛下になるってとこら辺は、実は何時の間にか来てしまっていた裏側の世界
    でも、裏側の世界が偽物なのかと言うとそうではなく、その世界もまた世界の有り様の一つ
    裏側からしてみれば表こそが裏側であり、どちらも表であり裏である。
    世界を決めるのは主観、男の意志であり今回は裏側の世界、少女達とともに過ごす世界を自分の世界であると決めた為に戻って来られた。
    しかし本来男が過ごしていた表が無くなったのかと言うとそうでは無く、裏側の世界としてあり続けている。
    この世界達を繋いでいる曖昧なもの、糊代あるいは境界線のようなもの?が白の娘
    って感じで解釈してたんだがこれでもいいの?


    949: ◆o7JqHuC66s :2010/02/25(木) 17:13:20.20 ID:XLGtvhKMO
    >>938
    すばらしい、その解釈で大正解です
    感動した


    953:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/02/25(木) 17:17:46.15 ID:CN4kcskC0
    >>949
    合ってたか、良かった
    昨日今日と最高に楽しませてもらった。
    一先ずはモイラを楽しみにしてる。
    そしていつか、この娘達と陛下の物語をまた読める日を楽しみにしてる



    939:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/02/25(木) 17:00:39.25 ID:7OjcBWAf0
    いやはや、正直VIPのSSなんて自己満程度の拙い物しか無いんだろうと思ってたよ。
    でもすっごい引き込まれた。>>1は「読ませる文章」の作り方がうまいと思う。
    とりあえず何が言いたいかっていうと






    これはガチで売れる


    942:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/02/25(木) 17:05:28.45 ID:bInqdXsx0
    1おつ
    久しぶりに萌えた
    もし彼女達の続きを書くときは1のブログで知らせてくれるのか?


    949: ◆o7JqHuC66s :2010/02/25(木) 17:13:20.20 ID:XLGtvhKMO
    >>942
    ですね、ブログに書き込むと思います
    でもその時たぶん、「メイドさんのゲームつくり開始します!」とかそういう風に書くことになるでしょう
    つまるところ、VIPのSSで〜 みたいな書き方はしないとおもいます


    943:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/02/25(木) 17:05:51.96 ID:eELJV17V0
    ブログうp


    949: ◆o7JqHuC66s :2010/02/25(木) 17:13:20.20 ID:XLGtvhKMO
    >>943
    空隙のモイラ or 萌あるちめっと
    検索していただくと・・・


    981:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/02/25(木) 17:27:57.47 ID:OP7DqCkD0
    ずっとROMってたが最後だから言わせでおくれ

    ≫1乙
    良い夢見させていただきました!
    オレもガンバル!


    983:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/02/25(木) 17:28:47.18 ID:uswTpU8J0
    >>1
    VIPのSSスレでこんな良いもの読めるむとは思わなかった


    984:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/02/25(木) 17:29:30.45 ID:Ral/kEV80
    解説読んでもイマイチ納得というか理解のできない俺は自分なりに妄想しておくよ
    作者の意図と外れる解釈になるかもしれないけど、それはそれで有りだよね


    991: ◆o7JqHuC66s :2010/02/25(木) 17:32:57.39 ID:XLGtvhKMO
    いやだ、いやだいやだ、おわっちまう
    なんか終わりがみえて、急に涙がががががあ

    今日中にブログでこの事かくから……よければ……お前ら……きてくれ……

    >>984
    世界とは、一つではない。ってのがこの作品の意図です、つまりは、そういうこと


    993:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/02/25(木) 17:33:43.05 ID:FNTkqf0QP
    駄目だ この感動と感謝をうまく言葉に出来ない
    とりあえずいちおっつんとだけ


    996:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/02/25(木) 17:34:20.69 ID:lFIXtM6h0
    1000なら映画化決定


    997:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/02/25(木) 17:34:34.30 ID:RADw455NP
    >>1000なら彼らの生活には終わりはない


    999:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/02/25(木) 17:34:50.23 ID:2RXWaf690
    >>1000ならメイドタンはみんな俺の嫁


    1000:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/02/25(木) 17:34:55.99 ID:ichCE1oT0
    1000なら俺が男

    1:以下、名無しが深夜にお送りします:2013/06/04(火) 16:53:15 ID:4KsfjT.c

    エレン「へ、兵長いきなり何を!?」

    リヴァイ「だって飽きもせずにずっと一緒にいるじゃねぇか。恋人同士なんだろ?」

    ミカサ「…家族です」

    リヴァイ「いくらなんでも結婚する年齢には見えねぇが…」

    エレン「違います兵長!ミカサはうちの養子で!」



     
    2:以下、名無しが深夜にお送りします:2013/06/04(火) 16:54:10 ID:4KsfjT.c

    リヴァイ「はぁ?養子じゃだめだろ…それじゃ結婚できねぇじゃねぇか…」

    エレン「なんで結婚の話になるんですか!?」

    ミカサ「厳密には戸籍は変えてないので結婚できます」

    エレン「おい!」

    リヴァイ「ああ…なら問題ねぇな」

    エレン「くっ…!兵長…今日はよく喋りますね…!」

    リヴァイ「馬鹿言え…俺は元々結構喋る」





    3:以下、名無しが深夜にお送りします:2013/06/04(火) 16:56:07 ID:4KsfjT.c

    書き忘れたけど場面は8巻終了後

    リヴァイ「俺は怪我して暇なんだぞ。役立たずには喋る権利も与えてくれねぇのか…

    ?」

    エレン「いやそんなことは…だったら他にも話題あるでしょう!?」

    リヴァイ「分かった…ファーストキスはいつだ?」

    エレン「ベクトルを変えてくださいよ!」

    ミカサ「10歳の時です」

    エレン「お前も答えんなって!」





    4:以下、名無しが深夜にお送りします:2013/06/04(火) 16:57:12 ID:4KsfjT.c

    リヴァイ「エレン…思春期だかなんだか知らねぇが…」

    リヴァイ「てめぇ見たいな女も知らねぇモジモジした野郎が、人類の希望になれるとは思えねぇ…」

    エレン「関係ないでしょそれ!?ほっといて下さいよ!」

    リヴァイ「俺はてめぇぐらいの歳にはもう地下街の女を侍らせてたもんだ…」

    ミカサ「失礼ながら、その身長ででしょうか?」

    エレン「ミカサ!!」





    7:以下、名無しが深夜にお送りします:2013/06/04(火) 17:05:28 ID:4KsfjT.c

    リヴァイ「とある調査兵A.Aから既に報告は受けている…」

    リヴァイ「お前ら10歳の頃から同じ布団で寝てたらしいじゃねぇか…」

    エレン「んなっ!?いや、確かにそうですけど」

    リヴァイ「なんだかんだやることはやってるようだ…それでこそリヴァイ班だ、エレン」

    エレン「何もしてませんよ!ベッド二つ置くスペースが無かっただけで!」

    ミカサ「当時エレンは保健体育に興味津々で…まぁ色々と…」

    エレン「お前もう喋るな!」





    8:以下、名無しが深夜にお送りします:2013/06/04(火) 17:07:46 ID:4KsfjT.c

    リヴァイ「そこまでやってんなら躊躇う必要はねぇじゃねぇか」

    リヴァイ「付き合っちまえばいいだろ」

    エレン「事実無根ですよ!」

    リヴァイ「他に気になる女がいるわけでもなし」

    エレン「ま、まぁいませんけど…」

    リヴァイ「うじうじと気持ち悪い野郎だな。女のほうがよっぽど漢らしいじゃねぇか。」

    ミカサ「そこがエレンの可愛いところ」





    9:以下、名無しが深夜にお送りします:2013/06/04(火) 17:09:51 ID:4KsfjT.c

    エレン「俺たちは調査兵団!いつ死ぬかわかんないんですよ!?今そんなこと考えられませんよ!」

    ミカサ「確かに調査兵団に入ってからやることやる暇がない」

    リヴァイ「任しておけ…いつ死んでもいいようにお前らの宿舎は同室にするよう申請しておいた」

    エレン「いらんことしないで下さいよ!」

    ミカサ「さっそく行こう!エレン」グイッ

    エレン「いや行かないって…引っ張るなよ!破けちゃうだろうが!」





    10:以下、名無しが深夜にお送りします:2013/06/04(火) 17:15:23 ID:4KsfjT.c

    リヴァイ「いっそあれだ…お前ら弱いから駐屯兵団か憲兵団行って平和に暮らせばいいじゃねぇか」

    リヴァイ「エルヴィンのコネで移籍させてやる」

    エレン「嫌ですよ!俺らだって役に立ちますって!」

    リヴァイ「俺に比べりゃまだまだ弱い」

    エレン「でも俺は調査兵団がいいんです!」

    リヴァイ「分からず屋が…じゃあもう兵長権限だ。結婚しろ」

    ミカサ「はい!もちろんです!」

    エレン「ああもう!!」





    11:以下、名無しが深夜にお送りします:2013/06/04(火) 17:16:14 ID:4KsfjT.c

    エレン「もういい加減にして下さいよ兵長!」

    エレン「今がどういう時だかわかってるんですか!ようやく女型を捕獲して!」

    エレン「人類の反撃はここからだって時に!」

    エレン「そんな浮いた話してる場合じゃないんですよ!何人の犠牲を払ったと…あっ…」

    リヴァイ「…うるせぇよ、ガキが…」

    エレン「す、すみません…」

    リヴァイ「白けちまった…寝る…」スタスタ





    13:以下、名無しが深夜にお送りします:2013/06/04(火) 17:17:09 ID:4KsfjT.c

    エレン「兵長…」

    ミカサ「チビ…」

    ハンジ「ごめんねぇ、二人とも…」

    エレン「ハンジさん…兵長はいったい…?」

    ハンジ「自分でも何やってるか分からないだろうさ」





    14:以下、名無しが深夜にお送りします:2013/06/04(火) 17:18:55 ID:4KsfjT.c

    ハンジ「リヴァイ班の皆が女型に殺されてからだよ」

    ハンジ「夜もやたらアルコール入れるようになっちゃって」

    エレン「あの兵長が…!?」

    ハンジ「人類最強って言っても普段は30過ぎのオッサンだからね。酒に逃げもするさ」

    ハンジ「いつもは訓練に没頭することでなんとかしてたんだけど…今は怪我で動けないからねぇ」

    ミカサ「……」





    15:以下、名無しが深夜にお送りします:2013/06/04(火) 17:20:19 ID:4KsfjT.c

    ハンジ「帰還したときさ、リヴァイ班の皆の家族…来てたでしょ?」

    エレン「戦死報告をするときの兵長…すごく淡々としてたけど…」

    ミカサ「崩れ落ちる家族の様子をみたら…たとえあの人でも普通ではいられなかった、と?」

    ハンジ「それでも平然と振る舞えるのがリヴァイの凄さなんだけど…今回は4人が一度だ。そうとうきたみたい」





    16:以下、名無しが深夜にお送りします:2013/06/04(火) 17:22:01 ID:4KsfjT.c

    ハンジ「普段は口には出さないけど、この間酔っぱらったときに」

    ハンジ「俺が、俺さえついてればって…」

    エレン「…!!」

    ハンジ「泣き上戸なんだよ。ああ見えて。はは…」

    ミカサ「……」

    エレン「兵長のせいじゃない…俺のせいなのに…」

    ハンジ「こらこら、そんなことを言うもんじゃないよエレン」





    17:以下、名無しが深夜にお送りします:2013/06/04(火) 17:23:01 ID:4KsfjT.c

    ハンジ「もうリヴァイが気にかけてた部下は、皆死んでしまった」

    ハンジ「君たち二人を除いて…ね。」

    ミカサ「…!」

    ハンジ「リヴァイはね。せめて君たちだけには、生き延びて幸せになって欲しいんだよ」

    エレン「兵長…」

    ミカサ「……!」ダッ

    エレン「ミカサ!?」





    18:以下、名無しが深夜にお送りします:2013/06/04(火) 17:24:23 ID:4KsfjT.c

    ――――――――――――――――――――――――――――――――――

    エルド「兵長!今回の陣形はどうしますか!?」

    リヴァイ「…今まで通りでいい」

    グンタ「兵長!武具の手入れをしておきましょうか?」

    リヴァイ「…手入れは自分でやる」

    オルオ「兵長!掃除終わりました!」

    リヴァイ「全然なってねぇ…やり直せ」





    19:以下、名無しが深夜にお送りします:2013/06/04(火) 17:25:59 ID:4KsfjT.c

    ペトラ「兵長、あ、あの…お、お茶を入れました!その…ご一緒させて頂いて、よろしいでしょうか!」

    リヴァイ「…好きにしろ」

    ペトラ「やった!」

    オルオ「ずるいぞペトラ!俺も兵長とご一緒する!」

    ペトラ「はぁ…オルオ…」ウンザリ





    20:以下、名無しが深夜にお送りします:2013/06/04(火) 17:28:08 ID:4KsfjT.c

    グンタ「オルオ…なんと空気読めない男よ」

    エルド「やっぱ討伐補佐にはむいてない性格だな」

    ペトラ「ちょっとはおとなしくしててよね!」

    オルオ「なんだとお前ら!討伐数は俺が一番…」

    リヴァイ「オルオ…掃除は終わったのか?」ギロッ

    オルオ「はっ!?すいません、今すぐに!」
    ――――――――――――――――――――――――――――――――――





    21:以下、名無しが深夜にお送りします:2013/06/04(火) 17:30:38 ID:4KsfjT.c

    ――――――――――――――――――――――――――――――――――

    リヴァイ「チッ…まさか二度出現するとは…」

    ズシンズシン

    リヴァイ「音が近い…女型はこっちか…ん、あれは…」

    リヴァイ「……!!」


    オルオ「……」

    グンタ「……」

    エルド「……」

    ペトラ「……」


    リヴァイ「お前ら…」
    ――――――――――――――――――――――――――――――――――





    22:以下、名無しが深夜にお送りします:2013/06/04(火) 17:31:44 ID:4KsfjT.c

    ――――――――――――――――――――――――――――――――――

    ペトラ父「リヴァイ兵長殿!娘がお世話になってます!ペトラの父です!娘に見つかる前に話してぇことが!」

    リヴァイ「……」

    ペトラ父「娘が手紙を寄越してきましてね!腕を見込まれてリヴァイ兵士長に仕えることになったとか あなたにすべてを捧げるつもりだとか…」

    ペトラ父「まぁ、親の気苦労も知らねぇで惚気ていやがるワケですわ!」

    ペトラ父「そのまぁ…父親としてはですなぁ…」

    リヴァイ「……」

    ペトラ父「おっといけねぇ長話しちまいやした!ところで兵長殿…娘はどこです?」
    ――――――――――――――――――――――――――――――――――





    23:以下、名無しが深夜にお送りします:2013/06/04(火) 17:32:28 ID:4KsfjT.c

    ――――――――――――――――――――――――――――――――――

    リヴァイ「すまない…これだけしか持って帰れなかった…」

    ペトラ父「あああぁぁあ!!そんな…わしの、わしのペトラがぁぁああ!!」

    リヴァイ「巨人と…俺を恨んでくれ…」

    ペトラ父「うあぁぁぁああ!!」

    リヴァイ「……っ」ギリッ
    ――――――――――――――――――――――――――――――――――





    38:以下、名無しが深夜にお送りします:2013/06/04(火) 18:25:58 ID:Ear4E0eI

    >>23
    これだけってことは無いだろうよ…食われてないんだから





    41:以下、名無しが深夜にお送りします:2013/06/04(火) 18:42:00 ID:4KsfjT.c

    >>38
    確かにこれだと腕だけとかに見えちゃうな
    「亡骸しか持って帰れなかった」的な意味でよろしく





    24:以下、名無しが深夜にお送りします:2013/06/04(火) 17:33:34 ID:4KsfjT.c

    リヴァイ「……」

    ミカサ「はぁはぁ…兵士長!」

    リヴァイ「何だお前か…何か用か?」

    ミカサ「…お礼を言っておきます」

    リヴァイ「…礼?」

    ミカサ「エレンを助けてくれて…ありがとう」

    リヴァイ「勘違いするな…あいつを守るのが俺の任務だっただけだ」





    25:以下、名無しが深夜にお送りします:2013/06/04(火) 17:34:30 ID:4KsfjT.c

    リヴァイ「それより謝るのが先だろうが。てめぇのせいで怪我しちまった」

    ミカサ「…申し訳ありません」

    リヴァイ「おかげで体が動かせねぇから、いらねぇことばかり頭に浮かぶだろうが」

    ミカサ「……」

    リヴァイ「チッ…」





    26:以下、名無しが深夜にお送りします:2013/06/04(火) 17:35:46 ID:4KsfjT.c

    リヴァイ「…お前が女型のクソ野郎を仕留めたんだってな」

    ミカサ「アルミンと…エレンのおかげです」

    リヴァイ「まあぶっ殺せなかった分詰めは甘いが…尋問のチャンスが出来たしな。よしとしてやる」

    リヴァイ「これであいつらも浮かばれるかもな…」

    ミカサ「…!」

    リヴァイ「怪我の分はこれでチャラってことにしといてやる。」

    ミカサ「兵長…」





    27:以下、名無しが深夜にお送りします:2013/06/04(火) 17:36:35 ID:4KsfjT.c

    リヴァイ「その代わり兵士長として命令だ」

    リヴァイ「お前のその力はエレンを守るために使え」

    ミカサ「はい!もちろんです!」

    リヴァイ「お前がエレンに執着するのは勝手だ」

    リヴァイ「だがそのための行動が必ず正解とは限らねぇ。自分を抑制しろ」

    ミカサ「……」

    リヴァイ「手放すなよエレンを。せいぜい後悔しねぇようにな」

    ミカサ「…はい!もちろんです!」





    29:以下、名無しが深夜にお送りします:2013/06/04(火) 17:38:21 ID:4KsfjT.c

    エレン「はぁはぁ…ミカサ、ここにいたのか…あ!兵長…」

    リヴァイ「…用事は済んだだろ?どっか行きやがれ」

    ミカサ「…はい。では、これで」

    エレン「へ、兵長!あの…」

    リヴァイ「…あ?」

    エレン「これから兵長とは別行動になりますけど…その…」

    リヴァイ「……」

    エレン「俺たち、絶対生き残りますから!」

    リヴァイ「……勝手にしろ。」





    30:以下、名無しが深夜にお送りします:2013/06/04(火) 17:46:53 ID:4KsfjT.c

    ミカサ「チb…兵長。最後に一つ。私だって死にたくはありません」

    ミカサ「それでも慕っている人物の指揮下で戦って死ねるのなら…」

    エレン「ミカサ…」

    ミカサ「それで満足する人も、いるのではないでしょうか」

    リヴァイ「…なに言ってるのかわからねぇな。目障りだ。うせろ」

    ミカサ「では、失礼します」





    31:以下、名無しが深夜にお送りします:2013/06/04(火) 17:47:41 ID:4KsfjT.c

    リヴァイ「ガキが…使えねぇくせに口だけは達者なやつらだ…」

    ハンジ「よっ!リヴァイ!」

    リヴァイ「てめぇかクソ眼鏡…いらねぇこと吹き込みやがったのは…」

    ハンジ「えへへ…でもスッキリしたでしょ?」

    リヴァイ「聞いてたのか?」

    ハンジ「歳を取るとあのリヴァイですら丸くなる、と…貴重な研究成果だ」

    リヴァイ「馬鹿かてめぇは…」





    32:以下、名無しが深夜にお送りします:2013/06/04(火) 17:53:21 ID:4KsfjT.c

    リヴァイ「(エルド。グンタ。オルオ。ペトラ。)」

    リヴァイ「(お前らは…後悔しなかったか?)」

    リヴァイ「(俺は…悪いがまだ当分そっちにはいけねぇ)」

    リヴァイ「(危なっかしいガキ二人の面倒を見てからにすることにした)」

    リヴァイ「(だが約束しよう。俺は必ず巨人を絶滅させて…)」

    リヴァイ「(…せめて、あいつらが結婚式を挙げられるようにしてやろう)」

    ――END――





    33:以下、名無しが深夜にお送りします:2013/06/04(火) 17:55:29 ID:4KsfjT.c

    短くてすまん
    ガイドブックのリヴァイの人間関係が
    エルヴィン→信頼
    エレン→気にかける
    ミカサ→気にかける
    だったので思いついた





    34:以下、名無しが深夜にお送りします:2013/06/04(火) 17:59:12 ID:zlNg83ak

    乙です

    とても好みな内容で、流れも綺麗でした
    また書いてください





    36:以下、名無しが深夜にお送りします:2013/06/04(火) 18:15:18 ID:7/Ahh5w2

    乙です

    素敵なSSありがとう





    37:以下、名無しが深夜にお送りします:2013/06/04(火) 18:25:25 ID:s368d8LQ


    良かった





    40:以下、名無しが深夜にお送りします:2013/06/04(火) 18:40:03 ID:Zejtjbrw

    読んだ良かった泣いた






    12:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2013/06/02(日) 21:24:38.32 ID:GaPUdwn80

    ドォン

    アルミン「な、何だ?」

    田中「んも〜?地震〜?」

    アルミン「」ガタガタ

    田中「んも〜、何がみ〜え〜る〜の〜?ア〜ル〜ミ〜ン〜」

    アルミン「そんな!!あの壁は…2mだぞ」

    田中「奴だよ〜、や〜ま〜ね(巨人)〜だ〜よ〜」

    超大型山根「」

    ドォン




     
    16:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2013/06/02(日) 21:30:10.70 ID:GaPUdwn80

    アルミン「ありえない…山根は最大でも1.8mのはず!2mの壁をジャンガジャンガで壊すなんて!」

    田中「おわあああ、動くよ〜!」

    超大型山根「ジャンガジャンガジャンガジャンガジャンガジャンガジャンガジャンガ」

    ドォン

    ミカサ「壁に…穴を空けられた」

    アルミン「逃げるぞ二人とも!!」

    田中「ええ〜?ちょ、んも〜、腰が抜けちゃったよ〜、担いで〜ミ〜カ〜サ〜」





    19:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2013/06/02(日) 21:34:20.98 ID:GaPUdwn80

    田中「おわあああああ!!」

    ミカサ「」ビクッ

    田中「壁の破片が飛んでった先にう〜ち〜が〜!」

    ミカサ「!」

    田中「俺の育てた苔があるのに〜!!」





    20:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2013/06/02(日) 21:35:32.06 ID:vZiFuC+10

    情景が思い浮かぶ





    22:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2013/06/02(日) 21:39:46.67 ID:GaPUdwn80

    タッタッタッタッ

    田中「んあ〜、も〜、家が潰れてるよ〜、ちょ、や〜ま〜ね〜」

    ミカサ「はあはあ」

    田中「んも〜、俺の苔ど〜すんの〜」

    田中母「卓志かい?」ピクピク

    田中「ちょ、な〜に〜?ええ〜?お母さんなんで瓦礫の下敷きに〜?」

    田中母「」ピクピク

    田中「ちょっと〜、ミ〜カ〜サ〜、ど〜すればいいの〜?」





    23:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2013/06/02(日) 21:40:55.72 ID:7qTtad9Q0

    何故こいつはこんなに脳内再生がしやすいのか





    25:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2013/06/02(日) 21:43:09.35 ID:GaPUdwn80

    ミカサ「田中そっち持って、この柱をどかす」

    田中「え、あ、ちょっと」

    ミカサ「いくよ、せーの」

    田中「あ、ちょっ、いたいいたいいたい」

    ミカサ「あ、ごめん」

    田中「んも〜、ちょっとはこっちのタイミングに合わせてよね〜、ミ〜カ〜サ〜」





    27:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2013/06/02(日) 21:47:03.35 ID:FsArwzKC0

    獲物を屠る タナァーカー!





    29:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2013/06/02(日) 21:49:32.97 ID:GaPUdwn80

    山根「」

    ズシンズシン

    ミカサ「田中急いで、山根が来た」

    田中「だ〜か〜ら〜、無茶なこと言わないの〜」

    田中母「田中!ミカサを連れて逃げなさい!」

    田中「んも〜、俺も逃げたいよ〜、お母〜さ〜ん〜、早く一緒に逃げようよ〜」

    田中母「母さんの足は瓦礫に潰されて、ここから出れても走れないでしょ?」

    田中「んも〜、ミ〜カ〜サ〜が〜担いで走るよ〜」

    ミカサ「」





    30:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2013/06/02(日) 21:58:17.54 ID:GaPUdwn80

    山根「」

    ズシンズシン

    田中母「二人とも逃げて!」

    ダッ

    田中母「ハンネスさん!駄目、山根と戦っては駄目!」

    ハンネス「!?」

    田中母「卓志たちを連れて逃げて!お願い!」

    ハンネス「……!!」

    ハンネス「確実に二人だけを助ける方法をとるか、山根と戦って全員を助ける賭けに出るか!!」

    ハンネス「田中のかーちゃんの願いに応えるか、俺の恩返しをするか、俺は…」

    山根「にやり」

    ハンネス「うわああああああ!!気持ち悪いいいいい!!」





    31:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2013/06/02(日) 22:03:17.71 ID:GaPUdwn80

    ハンネス「田中、ミカサ、行くぞ!」

    田中「え?ちょと〜、ハンネスさ〜ん?」

    ミカサ「!?」

    田中「まだ、俺の苔ど〜すんの〜?」

    ミカサ「お母さん…」

    山根「」

    ズシンズシン

    田中母「卓志、ミカサ、生き延びて、アンガールズを組むのよ!!」

    ヒョイ

    山根「パクッ」

    田中「あ、ちょ、お母さ、や〜ま〜ね〜」





    33:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2013/06/02(日) 22:07:34.40 ID:GaPUdwn80

    田中「んも〜、折角集めた苔が〜、あとお母さ〜ん」

    ミカサ「もうあの家には二度と帰れない」

    田中「ど〜してこんなことすんの?や〜ま〜ね〜」

    ミカサ「これからどうする?」

    田中「ええ〜?なんか俺が山根を駆逐しなきゃいけない流れになってない〜?」





    36:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2013/06/02(日) 22:12:18.17 ID:IA9FCBqc0

    ミカサが空気読んで普段より口数増やしてるwwww





    38:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2013/06/02(日) 22:18:54.19 ID:GaPUdwn80

    五年後

    教官「本日諸君らは訓練兵を卒業する、その中でも成績上位10名を発表する」

    田中「これに呼ばれれば俺も内地で過ごせるんだ〜」ドキドキ

    教官「首席ミカサ、二番ライナー、三番ベルトルト、四番アニ」

    田中「次かな〜?」ドキドキ

    教官「五番ジャン、六番マルコ、七番コニー、八番サシャ、九番クリスタ」

    田中「あれ〜?おかしくな〜い?」

    教官「十番アルミン、以上10名」

    田中「ええ〜?ちょっと〜、俺アルミンよりも下なの〜?ねぇ〜ア〜ル〜ミ〜ン?」





    40:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2013/06/02(日) 22:25:13.33 ID:GaPUdwn80

    田中「んも〜、い〜な〜、君たち10番以内で〜、ど〜せ憲兵団に入るんでしょ〜?」

    ジャン「当たり前だろ、何のために10番以内を目指したと思ってんだ」

    マルコ「俺も憲兵団にするよ」

    田中「君たちは〜?」

    ベルトルト「僕は憲兵団を志願するよ」

    アニ「私もだけど」

    田中「んも〜、なんでみんな憲兵団なの〜?俺に譲ってくれてもい〜い〜で〜しょ〜?」





    41:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2013/06/02(日) 22:30:27.42 ID:GaPUdwn80

    ジャン「は?お前なに言ってんだ?」

    田中「そんだけ優秀なら山根くらい倒せるでしょ〜?んなら譲ってよ〜」

    ジャン「はあ?」ピキピキ

    田中「ねぇ〜、ア〜ル〜ミ〜ン代わってよ〜」

    アルミン「え?ちょっとそれは」

    田中「んも〜、ならミカサでもいいよ〜」

    ミカサ「」





    42:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2013/06/02(日) 22:31:03.33 ID:PG+JB/hb0

    むしろよく開拓民へ回されずにすんだな





    44:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2013/06/02(日) 22:34:12.57 ID:GaPUdwn80

    グイッ

    ジャン「いい加減にしろよ田中」

    プチプチ

    田中「あ、ちょ、髪の毛引っ張らないで〜、いたいいたい抜けちゃうか〜ら〜」

    ジャン「あ、ああごめん」

    田中「はい、ジャンガジャンガジャンガジャンガジャンガジャンガジャンガジャンガジャンガジャンガ」

    ミカサ「」クスッ





    45:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2013/06/02(日) 22:36:45.62 ID:lyj7IPxA0

    奇行種だ!





    46:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2013/06/02(日) 22:40:08.13 ID:GaPUdwn80

    ライナー「その辺にしとけ、忘れたのかジャン?田中のコント成績は今期のトップだぞ」

    ジャン「くっ!」

    田中「ジャンガジャンガジャンガジャンガ」

    ミカサ「」

    ヒョイ

    田中「あ、ちょっと〜、降ろしてよ〜、ミ〜カ〜サ〜」

    ミカサ「」

    田中「あ、も、ちょ、どこ連れてくの〜?」





    47:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2013/06/02(日) 22:44:34.28 ID:GaPUdwn80

    田中「ねぇ〜、ミカサの配属希望は〜?」

    ミカサ「私は調査兵団にする」

    田中「ええ〜?首席なのに〜?」

    ミカサ「あなたはどうせ調査兵団に配属されるから、私も調査兵団にしよう」

    田中「」

    ミカサ「田中は私がいないとジャンガジャンガのキレが悪い」

    田中「ええ〜?山根と戦うのにジャンガジャンガは関係ないでしょ〜?」





    48:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2013/06/02(日) 22:46:41.68 ID:cvwNB7k1P

    ジャンガジャンガのキレwwwww





    49:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2013/06/02(日) 22:51:00.20 ID:GaPUdwn80

    次の日

    田中「ええ〜?調査兵団にするの〜?」

    コニー「おまえとジャンが昨日ジャンガジャンガしてたのが教官にばれて、調査兵団行きだとよ」

    田中「んも〜、ち〜が〜う〜でしょ〜、あれはジャンが〜」

    ビュウウウウウ

    超大型山根「」

    田中「おわあああああ!!」ビクッ

    超大型山根「」ビクッ

    田中「や〜ま〜ねぇ〜、五年ぶり〜」





    51:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2013/06/02(日) 22:57:38.68 ID:GaPUdwn80

    コニー「か、壁が壊されちまったぞ!早く塞がないと!」

    田中「ちょ、助け〜て〜、ミ〜カ〜サ〜」

    ミカサ「ごめん、後衛部隊に配属された」

    田中「んも〜、な〜ん〜で〜?」

    奇行種山根「」

    ズシンズシン

    コニー「奇行種だ!逃げろ!」

    ガシッ

    田中「あ、ちょ、足掴まないで〜、や〜ま〜ね〜」





    52:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2013/06/02(日) 23:02:47.57 ID:GaPUdwn80

    アルミン「田中!」

    コニー「よせ、アルミン!田中はもう駄目だ!」

    田中「んも〜、や〜ま〜ね〜、は〜な〜し〜て〜」

    奇行種山根「」

    アルミン「くっ、ごめん田中」

    田中「えっ?あ、ちょ、見捨てないで〜、んも〜」





    53:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2013/06/02(日) 23:06:36.96 ID:GaPUdwn80

    アルミン「大変だ!」

    ミカサ「どうしたのアルミン?」

    アルミン「田中が、山根に捕まった」

    サシャ「そんな…」

    アルミン「どうしよう、僕は田中を見捨てて…」

    ミカサ「アルミン落ち着いて、今から助けに向かおう…」

    ジャン「よし、みんなミカサに続くぞ!」





    56:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2013/06/02(日) 23:11:40.61 ID:GaPUdwn80

    田中「ちょ、も〜、放して〜」

    グググ

    山根「」

    田中「んも〜、そんな引っ張ったら服伸びちゃうでしょ〜?」

    山根「………あ、ああ……ごめん…ごめん」

    田中「え?」

    山根「よくぞ…無事で…アンガールズの…民…」

    田中「や、やまねぇ〜?」





    58:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2013/06/02(日) 23:20:56.20 ID:GaPUdwn80

    田中「いま、喋ったの〜?やまねぇ〜?」

    山根「たなか…」

    田中「俺、山根と意思疎通してるの〜?」

    山根「うう…たなか…」

    田中「んも〜、山根はなんなの〜?どうして俺の苔を潰したの〜?」

    山根「う…うう…」

    田中「なんで最近テレビで見かけないの〜?なんで俺だけピンで活動してるの〜?」

    山根「うう…うう…」ブチッ

    ブチッブチッブチッブチッ

    田中「ちょ、や〜ま〜ね〜、髪の毛引っ張らないでよ〜」





    59:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2013/06/02(日) 23:23:45.44 ID:6cQhMAmx0

    田中wwwww





    60:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2013/06/02(日) 23:25:58.33 ID:GaPUdwn80

    山根「うう…」ブチッブチッ

    田中「やっぱり、女性に訴えられたのが原因〜?」

    山根「ううう…」ブチッブチッ

    田中「ちょっと〜そんな怒らないでよ〜、や〜ま〜ね〜、いたいいたい」

    山根「そこには…触れちゃ…いけ…ない…」

    ブチッブチッブチッ

    田中「ちょっと〜、これ以上抜かないでよ〜!や〜め〜て〜」





    61:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2013/06/02(日) 23:31:28.73 ID:GaPUdwn80

    ミカサ「田中!?」

    アルミン「ひ、酷い、こんなにハゲ散らかして…」

    田中「」グスン

    ジャン「泣くほど怖かったのかよ、情けないな」

    田中「ち〜が〜う〜の〜」

    ミカサ「?」

    田中「山根が怒って、アンガールズ解散するってぇ〜」





    63:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2013/06/02(日) 23:37:07.01 ID:GaPUdwn80

    田中「や〜ま〜ね〜」グスングスン

    ミカサ「田中、泣かないで」

    田中「え?」

    ミカサ「みんな、配属希望は決まった?」

    アルミン「え?こんな時になに?」

    ミカサ「私はアンガールズに配属希望する」

    田中「ええ?」

    ミカサ「田中と二人でアンガールズ配属を希望する」

    田中「ミ〜カ〜サ〜、あ〜り〜が〜と〜、うわあああああああん」

    需要ないんでおわり





    64:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2013/06/02(日) 23:53:11.33 ID:IA9FCBqc0

    ミカサイケメン





    65:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2013/06/02(日) 23:53:22.04 ID:mpB1fI6TO

    お疲れ様





    66:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2013/06/02(日) 23:56:10.17 ID:4EcVkO2d0


    面白かった





    50:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2013/06/02(日) 22:52:09.74 ID:UdU/D7mx0

    ジャンがジャンガジャンガwwww






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    2:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします:2013/05/27(月) 10:23:57.57 ID:xHUTpgVm0

    息子が自ら命を絶ったと下宿先から連絡があった。
    遺品を整理する為に息子の部屋に娘と入る。
    部屋にはフィギュアや漫画、小説などが散乱していた。
    部屋の中央には卓袱台があり、その上にはパソコンが鎮座している。
    それ以外は殺風景なワンルームアパートだった。

    娘が言う。

    「あいつ、本当に死んじゃったんだね・・・全然実感無いよ」

    泣くのを堪えているのだろうか、声が震えていた。

    「あぁ・・・そうだな。」



     
    3:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします:2013/05/27(月) 10:25:10.08 ID:xHUTpgVm0

    返事をしつつ部屋のものを片付けはじめる。
    仲の良い姉弟だったから余計つらいのだろう、娘も鼻をすすりながら手伝う。
    だが遺品と言っても服以外は取って置いても仕方の無いものばかりだった。
    遺品がフィギュアでは息子も浮かばれまい。

    「パソコンと服以外は処分してしまうか」

    娘に声を掛けると泣き笑いの表情で娘が言った。

    「あいつのことだから中身は見られたら困るようなエッチなものばかりじゃない?
    死んでも死に切れないだろうしパソコンも処分してあげたら?」

    言われてなるほど、それもそうかと納得した。だが、遺書らしきものが見当たらない。





    4:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします:2013/05/27(月) 10:25:56.20 ID:xHUTpgVm0

    あいつのことだから手紙を面倒臭がりパソコンの中に遺書を残しているかもしれないので、
    パソコンを起動して確認してみることにした。
    性癖に関するものは姉に見られたくなかろうと思い娘を追い出し一人で調べる。
    娘の言うとおり結構な量の成人向け動画や画像が出てきた。
    その量に辟易とし、息子の性癖を見てしまったなんとも言えない気持ちを抱えて
    フォルダを調べていくとあるテキストファイルが目に入った。

    「懺悔」と書かれたそのファイルをクリックして表示する
    そこには息子の最後の言葉が綴ってあった。





    5:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします:2013/05/27(月) 10:28:08.86 ID:xHUTpgVm0

    ---------------------------------------------------------------------------------
    私の人生ははっきり言って人に誇れるようなものではなかった。
    自堕落な生活をし、無駄に時間を浪費した。
    親や姉弟、親戚、あらゆる人に迷惑を掛けてきた。
    そんな私でもまともになりたいと思っていた。
    思ってはいたがどうすればまともになれるのか。
    それが分からないまま気付けば30歳になろうとしている。

    私はいったい、どこで間違ったのだろうか

    そう考えることが最近多くなってきた。
    振り返ってみると恐らく、生まれてきたことが間違いだったのだろう。
    就学前から父には幾度と無く叱られた。何故こんな簡単なことが出来ないのかと。
    小学校に上がってからは忘れ物が多かったので更に怒られることが増えた。
    父兄に見せるプリントを学校に忘れてプリントは無いと嘘をつき
    それがバレて夜学校へ取りに行かされたこともある。
    私はその頃からどうしようもなく臆病で卑屈で姑息な子供だった。





    6:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします:2013/05/27(月) 10:28:54.11 ID:xHUTpgVm0

    当時友人たちの間で流行していたカードを誰もいない隙に盗んだことがある。
    後に担任の先生にバレて説教を受けてこっそり返したが今でも何故あの時、
    あんなバカな事をしてしまったのかと慙愧の念に駆られる。
    振り返ると、友人たちが小遣いを貰い欲しいものを買って見せ合っているのを見ていた私は
    仲間に入りたくてしょうがなかったが小遣い制でなかった上、厳しい両親に言い出せず
    罪悪感を抱えつつも欲しいと言う欲求に勝てず盗んだのだと記憶している。





    7:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします:2013/05/27(月) 10:29:27.06 ID:xHUTpgVm0

    小学校3年の頃、母をガンで失った。父は片親でも立派に私と姉を育て、
    亡き母に大丈夫だから心配するなと伝えたかったのだろうか、厳しく私たちをしつけた。
    私は幼い頃よりよく嘘をついた。情けないことにこれは今でもそうである。
    自分が怒られぬようにとすぐバレる嘘を平気で吐き、ごまかした。
    そんなわけだから私は父から鉄拳制裁をしょっちゅう食らっていた。
    叱られ、今度こそは繰り返すまいと心に決めても、うまく行かず繰り返してしまい叱られる。
    この一連の流れを今までいったい何百回、何千回と繰り返してきたことだろうか。
    毎日その繰り返しだったように思う。そんな私だが出来ないながらも頑張り、
    中学の定期試験で、一度だけ100点を取ったことがあった。
    他の科目も大半は75〜80点以上だったので嬉々として父に報告をした。





    8:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします:2013/05/27(月) 10:30:01.36 ID:xHUTpgVm0

    しかし父からは褒めてもらう事は無かった。その試験で私は数学で赤点をとり、
    英語が平均点よりすこしばかり低い得点だった。
    父は「どんなに良い点をとっても他が駄目ならば意味が無い」と一蹴した。
    褒めて貰えると期待していた私は落胆した。確かに赤点は良くない。だが私は父に
    「よくやった、この調子で次も頑張れ。次の試験では赤点を無くそうな」と言って欲しかった。
    たった一言でいい。褒めて欲しかったのだ。しかしその些細な願いすら私には叶わなかった。

    その頃からだろうか。私は頑張る・努力するということを放棄し始めた。
    頑張っても一番認めて欲しい父に認めてもらえることは無いと勝手に決め付けてしまった。
    父は私に期待をしていたようだ。優秀である己の息子だから出来て当たり前と考えている節もあった。
    しかしなんということだろうか、私はどうしようもなく駄目で愚かで出来損ないの人間だったのだ。
    父の私に対する躾はどんどん厳しく、過酷になっていった。罵声も大量に浴びた。
    今でも私の中に澱のように溜まっている父の言葉がある。





    9:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします:2013/05/27(月) 10:30:32.21 ID:xHUTpgVm0

    「お前みたいに言っても叩いても分からないのは畜生以下だ!キチガイだ!」

    私はこの言葉を聞いた時、壊れてしまったのかもしれない。
    それ以降、父から罵声を浴びせられても心中では反省するでもなく、常にこう考えていた。

    私は出来損ないのクズだ。キチガイなんだ。死んでしまったほうがいいのだ。何故生きているのだろう。
    誰か殺してくれ。親父、俺のことを殺してくれよ。俺なんか生きている価値なんて無いだろう?
    あぁ、もういやだ。生きていたくない。何でこんなクズの俺が生きていて母が死んでしまったんだ。
    俺が死んで母が生きていればこんなに父を悲しませることは無いだろうに。

    今思い返しても中学生が考えるような事じゃないと思うがその位私は自身を消してしまいたかった。
    叱られる度にそう考え、中学卒業をする頃には一人の時にそう考えることが増えてきた。
    無論、そんなことを周囲に悟られぬように本音を隠し通し明るく振舞い続けた。





    10:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします:2013/05/27(月) 10:40:28.79 ID:xHUTpgVm0

    高校に入って環境が変わり、アルバイトが出来る年齢になった。
    しかし父はアルバイトを許可してくれなかった。そのうえ携帯も持てず門限は18時、小遣いは3千円。
    世間一般の高校生が送る生活を恐らく送っていなかったように思う。
    学校が終わると友人と遊べずに帰宅するも勉強をしようにも身が入らず、
    深夜に父が帰宅すると怯え、萎縮し顔色を伺う。寝る時も何かしら自分の落ち度があって
    夜中たたき起こされることもザラだった為に眠りに落ちるまで階下の物音に聞き耳を立てる。
    そんな生活だった。
    ここまで書いて父が悪いと捉えられかねないが上記の出来事はすべて自分の行いの結果だ。
    だからこそどうしようもなく悲しい事実に行き着いてしまう。

    私は

    私はやはり生まれてくるべきではなかったのだ。

    私が生まれてきたことによってどれだけ父に、姉に、周囲に迷惑を掛けてきたことだろうか。





    11:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします:2013/05/27(月) 10:40:56.97 ID:xHUTpgVm0

    父は私を叱り付ける時に幾度と無くこう思ったに違いない。


    何故こんなにも出来が悪いのか

    何故こんな簡単なことが出来ないのか

    俺の育て方が間違っていたのか


    あぁ、父さん。あなたに非など無いのです。
    私が生まれてきてしまったから
    私が存在しているからあなたをここまで苦しめてしまったのです。

    ここまで育ててくれてありがとう。
    ですがもうこれ以上生きているのは苦痛なのです。
    父さん、姉さん、大好きです。
    あなたたちの家族として生まれてきて本当に私は幸運でした。
    しかしそれと引き換えにあなたたちの人生を滅茶苦茶に壊してしまいました。

    父さん、あなたの期待を裏切り続けてごめんなさい。
    姉さん、あなたの人生を狂わせてしまってごめんなさい。

    生まれてきてごめんなさい。

    ------------------------------------------------------------------------





    12:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします:2013/05/27(月) 10:49:19.82 ID:xHUTpgVm0

    そこには息子の本音が書かれていた。
    今まで息子が何を考えているのか分からなかった。
    こんな形で知ることになるとは思いもしなかった。
    私は動くことが出来ずただ涙を流すことしか出来なかった。
    「バカ息子が・・・子供のやったことを親は許すもんだ、それが親子って言うもんだ。
    そんなことも分からないまま親より先に死ぬんじゃない。・・・馬鹿者。」
    夕日が差し込む中、娘が入ってくるまでの間私は泣き続けた。


    それから数日後、息子の遺品は結局服だけ取っておき残りは処分することにした。

    「パソコンやっぱり処分するの?あいつの遺書、あったんでしょ?」

    娘がそう尋ねてきたので私は答えた。

    「あいつの本音が知れたんだ、もうそれだけで十分だよ」

    私は息子の本音を知ることが出来たが遅すぎた。
    あいつを最後に褒めたのはいつだったか。
    あいつと最後に笑い会ったのはいつだったか。

    あの日と同じ夕焼けの空を見上げ思い出そうとする。
    だが私には思い出せず、それがたまらなく悲しかった。








    13:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします:2013/05/27(月) 11:01:12.21 ID:XfhAlqdyo

    将来の俺の末路を予言しやがって…





    14:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします:2013/05/27(月) 11:12:24.82 ID:hWTMKZX00

    これは良い鬱SS!
    乙でした!





    15:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします:2013/05/27(月) 11:27:02.76 ID:p7yPdeT/o


    これは辛い…





    16:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします:2013/05/27(月) 13:07:03.91 ID:NYaB11cK0






    1:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2013/05/17(金) 23:13:03.59 ID:1pYLl/mR0

    男「でも、もう五月ですよ?」

    女「まだ五月じゃないか」

    男「いい加減しまいましょうよ、コタツ」

    女「うーん、まだまだいけるさ」

    男「そろそろ限界だとおもいますけどねえ」





     
    2:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2013/05/17(金) 23:15:51.39 ID:1pYLl/mR0

    女「ま、飲もうぜ」

    男「ええ」

    女「かんぱぁい」

    男「乾杯」

    女「……っふぅ」





    3:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2013/05/17(金) 23:21:18.62 ID:1pYLl/mR0

    男「……あの」

    女「……んむ?」

    男「やっぱりコタツは暑いんじゃ?」

    女「…んーむ」

    男「電源も入れてませんし」

    女「まあ、ねえ」

    男「片付けるのがめんどくさいとか?」

    女「あ、ばれた」

    男「やっぱり……」





    5:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2013/05/17(金) 23:25:27.64 ID:1pYLl/mR0

    女「そのうち片付けるさ」

    男「先週にも同じようなこと聞きましたよ」

    女「そうだっけ?」

    男「先々週も」

    女「よく覚えてるねえ。ま、のめよ」

    男「……いただきます」

    女「……っと」

    男「とと」

    女「……」





    6:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2013/05/17(金) 23:30:05.52 ID:1pYLl/mR0

    男「……」

    女「たしかに最近暑くなってきたけれどもね」

    男「ええ、電車もエアコン入れてますし」

    女「へんな季節感だね」

    男「わかりやすいでしょう?」

    女「まあねえ」

    男「そろそろ衣替えですよ」

    女「ふうむ」

    男「……」

    女「……」





    7:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2013/05/17(金) 23:35:53.84 ID:1pYLl/mR0

    男「……」

    女「もう夏かあ、はやいね」

    男「まだ梅雨がありますけど」

    女「あ」

    男「わすれてました?」

    女「あったねえ、そんなのも」

    男「嫌いなんでしたっけ?」

    女「そうでもないよ」

    男「へえ」

    女「……」





    8:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2013/05/17(金) 23:43:34.13 ID:1pYLl/mR0

    男「……」

    女「…一週間くらいはあってもいいと思うな、梅雨」

    男「やっぱり嫌いなんじゃないですか」

    女「ちょっとはいいさ。でも一月もじめじめするのはながすぎるさ」

    男「まあそうですねえ」

    女「……」

    男「あ、注ぎましょうか」

    女「お、わるいね」

    男「いえいえ」

    女「……」

    男「……」





    9:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2013/05/17(金) 23:53:08.91 ID:1pYLl/mR0

    女「……あ」

    男「なんです?」

    女「いや、梅を頼まないとって思ったのさ」

    男「梅ですか?」

    女「梅酒、漬けるからねえ」

    男「ああ」

    女「あー、梅干しもだ」

    男「おばあちゃんですか」

    女「うるさいな」

    男「ふふ」

    女「むう」





    10:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2013/05/18(土) 00:00:26.55 ID:1pYLl/mR0

    男「あの梅酒も美味しかったですね」

    女「どうも売ってるのは甘すぎてね」

    男「わかります」

    女「まだちょっと残ってるよ。のむかい?」

    男「いいんですか?」

    女「もちろん」

    男「じゃ、これが空いたらいただきましょうか」

    女「ん」

    男「……」

    女「……」





    11:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2013/05/18(土) 00:02:13.11 ID:1pYLl/mR0

    男「ごちそうさまでした」

    女「おそまつさま」

    男「うーん、ほどよくふくれました」

    女「そりゃよかった」

    男「あ、片づけましょう」

    女「いいよ。すわってて」

    男「まあまあ」





    12:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2013/05/18(土) 00:03:30.05 ID:1pYLl/mR0

    女「ん、ありがとう」

    男「いつもご馳走してもらってますから、これくらい」

    女「ああね」

    男「はい」

    女「ん」

    男「これでおしまいですか?」

    女「そうだね。じゃ、わたしは梅酒とってくるから」

    男「はい」





    13:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2013/05/18(土) 00:05:34.11 ID:1pYLl/mR0

    女「おまたせ」

    男「いえ」

    女「そうだね、縁側にうつらないかい?」

    男「いいですね」

    女「じゃ、窓を」

    男「はい」

    女「ん、ありがとう」





    15:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2013/05/18(土) 00:13:16.77 ID:1pYLl/mR0

    男「……」

    女「さ、どうぞ」

    男「いただきます」

    女「ん……」

    男「……うん、やっぱりうまい」

    女「どうせなら、飲み尽くしてしまおうかね」

    男「のみすぎですよ」

    女「ふふ」





    16:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2013/05/18(土) 00:13:57.33 ID:1pYLl/mR0

    男「この白いのはなんですか?」

    女「マスカルポーネだよ」

    男「梅酒に?」

    女「これが意外とね」

    男「へえ」

    女「ま、試してみてよ」

    男「いただきます」

    女「……」

    男「……へえ」

    女「どうだい?」

    男「これはいけますね」

    女「ふふん」

    男「……うん、うまい」





    17:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2013/05/18(土) 00:15:08.56 ID:1pYLl/mR0

    女「……」

    男「……」

    女「…うーん、いい気持ちだ」

    男「ずいぶん飲みましたものね」

    女「んー」

    男「大丈夫ですか?」

    女「…ちょっとねむい」

    男「……」

    女「……」





    19:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2013/05/18(土) 00:18:46.78 ID:1pYLl/mR0

    男「……」

    女「……」

    男「……あ」

    女「…ん?」

    男「蝉ですね」

    女「…ほんとだ」

    男「ずいぶん早い…」

    女「ニイニイゼミかな」

    男「わかるんですか?」

    女「んー、てきとう」

    男「はあ」

    女「……」

    男「……」





    20:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2013/05/18(土) 00:19:23.92 ID:1pYLl/mR0

    女「……」

    男「…あの」

    女「…すぅ……すぅ……」

    男「寝ちゃった、かな…?」

    女「……すぅ……すぅ…」

    男「……」

    女「…すぅ……すぅ…」

    男「……おやすみなさい」

    女「…すぅ……」

    男「……」





    21:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2013/05/18(土) 00:19:51.94 ID:1pYLl/mR0

    おしまい


    1:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2013/05/15(水) 11:45:11.85 ID:cRuQIWoHP

    コナン「本当かよ博士!?」

    阿笠博士「ワシの科学力を持ってすれば訳無いわい!」

    コナン「おーっし!早速持って行くぜ!サンキュー、博士!」

    阿笠博士「ああ、悪用するんじゃないぞ〜」





    2:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2013/05/15(水) 11:45:50.37 ID:NVK9JBpc0

    悪用するほかに使い道はない





    3:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2013/05/15(水) 11:46:18.26 ID:7SoqnAL4O

    悪用せずに運用する方法を教えてくれ





     
    4:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2013/05/15(水) 11:47:31.98 ID:cRuQIWoHP

    学校

    歩美「ふえぇーん…」グスグス

    元太「なあ歩美、元気出せよ…犯人は俺達が必ず捕まえてやるからよ…」

    光彦「そうですよ歩美ちゃん!」

    コナン「ん?どうしたんだ歩美?」

    灰原「吉田さんの水着が盗まれたのよ」

    コナン「なんだって!?じ、事件だ!」





    7:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2013/05/15(水) 11:49:46.13 ID:cRuQIWoHP

    灰原「あら、その機械は何?」

    コナン「これは博士が発明した、犯人を言い当てる装置だ!早速使ってやるぜ!」

    元太「犯人を言い当てる装置!?マジかよ!そんなスゲーもん売ったら大儲け出来るな!うな重が何杯も食えるぜ!」

    光彦「またうな重ですか…!?まったく元太くんは…」

    歩美「コナンくん、早く犯人を捕まえて…」グスグス

    コナン「当たり前だバーロー!」スイッチオン





    11:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2013/05/15(水) 11:53:28.57 ID:cRuQIWoHP

    装置「ドンナ ジケンノ ハンニンガ シリタイデスカ?」ピピピピ

    コナン「歩美の水着が盗まれたんだ!犯人を教えてくれ!」

    装置「リョウカイ シマシタ」ピピピ

    装置「ブンセキチュウ…ブンセキチュウ…」ピピピピピピピピピ

    一同「ごくり…」

    装置「ブンセキ カンリョウデス」ピピピ

    装置「ハンニンハ ミツヒコサンデス!」ピポーン

    光彦「なっ!!!!???」





    13:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2013/05/15(水) 11:54:41.78 ID:lflvk+tQO

    マジかよ光彦最低だな





    14:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2013/05/15(水) 11:55:47.38 ID:mmQJu8cZ0

    やっぱり光彦かよ…糞だなあいつ





    15:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2013/05/15(水) 11:55:49.31 ID:cRuQIWoHP

    コナン「光彦!てめえええええええええええええええ!!!!!!」

    光彦「ちょ!ちょっと待ってくださいコナンくん!!僕は何も」

    元太「最低だぞ光彦!!!!!」

    灰原「ちょっと待って江戸川くん…いくらなんでも証拠も無しに疑うのは酷いんじゃないかしら?」

    コナン「証拠だと?あの天才・阿笠博士が作った装置に間違いがあると思うのか?」

    灰原「それもそうね…犯人は円谷くんに違いないわ…この変態」





    16:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2013/05/15(水) 11:58:14.69 ID:YJ1+dqJL0

    名探偵とはなんだったのか





    18:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2013/05/15(水) 11:58:48.07 ID:+CxPGgJGO

    なんという理不尽…





    19:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2013/05/15(水) 11:59:55.10 ID:bVYK1dEy0

    科学の力パネェな





    20:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2013/05/15(水) 12:01:04.32 ID:cRuQIWoHP

    光彦「は、灰原さんまで!?信じてください!僕は潔白です!」

    歩美「…光彦くん…」ズイッ

    光彦「あ、歩美ちゃ」

    バシッ!!!!!!!!!!!!!!!

    光彦「あぐっ!?!??」

    歩美「サイッテー!!!!」

    光彦(こ、これは何かの間違いです…)ドシャアッ





    23:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2013/05/15(水) 12:04:21.99 ID:cRuQIWoHP

    元太「それにしてもこの装置、すげーなー!」

    コナン「水着はきっともう処分されたんだろう…新しいのを買うしかないな、歩美!」

    歩美「ありがとうコナンくん…」

    灰原「流石博士だわ」

    光彦(なぜ…なぜ僕が犯人に…)





    26:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2013/05/15(水) 12:07:13.55 ID:cRuQIWoHP

    昼休み

    元太「ぷはー食った食った!さあ今度はうな重だぜぇ!」

    コナン「給食以外にうな重も食うのかよ!?お前の母ちゃんは朝から大変だなあ!」

    歩美「元太くんはほんとによく食べるねー!」

    灰原「あまり食べ過ぎるのも良くないのよ?」

    元太「いいんだって!好きなもの食べて身体に悪いわけ…あああああああああああああああっ!!!!!??」

    コナン「ど…どうした元太!」ガタッ





    31:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2013/05/15(水) 12:11:06.96 ID:cRuQIWoHP

    元太「うなぎが…うなぎがご飯に乗ってねえ!!!ちきしょう!誰だ俺のうなぎを食った奴はぁ!?」

    灰原「また事件のようね…江戸川くん、例の装置の出番よ」

    コナン「そのようだな…よし!頼んだぞ!」スイッチオン

    装置「ドンナ ジケンノ ハンニンガ シリタイデスカ?」ピピピピ

    コナン「今度は元太の弁当に乗ってたうなぎが盗まれた!犯人を教えてくれ!」

    装置「ブンセキチュウ…ブンセキチュウ…」ピピピピピピピピピ

    光彦(嫌な予感がします…)





    36:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2013/05/15(水) 12:13:56.19 ID:cRuQIWoHP

    装置「ブンセキ カンリョウデス」ピピピ

    装置「ハンニンハ ミツヒコサンデス!」ピポーン

    元太「光彦おおおおおおおおおお!!!てめえええええええええ!!!!!!!!!!!!!??」

    バキッッ!!!!!!!!!

    光彦「キュアァッッ!????」

    コナン「またお前か光彦おおおおおお!!この泥棒野郎!!!」

    灰原「変態のうえに食い意地が張ってるなんて…」

    歩美「サイテー」

    光彦(僕じゃ…ないのに…)ドシャァアアッ

    その頃、元太の家

    元太母「あらやだ、元太のお弁当にうなぎ乗っけるの忘れてたわ」





    37:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2013/05/15(水) 12:14:37.95 ID:yZZq0VaA0

    キュアーってどんな鳴き声だよ





    40:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2013/05/15(水) 12:15:17.20 ID:ZMv/ehNti

    光彦に罪を押し付ける装置じゃねえかww





    42:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2013/05/15(水) 12:16:17.89 ID:cRuQIWoHP

    トイレ

    光彦「うう…歩美ちゃんにビンタされた所と元太くんに殴られたところが痛いです…」

    光彦「なんでこんなことに…ん?」

    光彦「ボタンが落ちてますね…誰かの落し物でしょうか?」

    光彦「拾って届けてあげましょう!これで急落した僕の株も少しは上がるはずです…」





    44:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2013/05/15(水) 12:20:00.68 ID:cRuQIWoHP

    廊下

    ざわざわ…

    光彦「ん?何か騒がしいですね…」

    小五郎「ひでー事しやがる…」

    目暮「あまりに酷い…」

    光彦「な、何事ですか?」

    コナン「同級生の女の子が、レ○プされた上に首を絞められて殺されたんだ!」

    光彦「ええーっ!?なんて極悪非道な…」

    灰原「こんな時こそあの装置の出番じゃない?江戸川くん?」

    元太「そうだぜ!あの装置を使って犯人を見つけ出そうぜコナン!」

    コナン「よし!頼んだぜ!」スイッチオン





    49:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2013/05/15(水) 12:24:19.37 ID:cRuQIWoHP

    装置「ドンナ ジケンノ ハンニンガ シリタイデスカ?」ピピピピ

    目暮「なんだね、この機械は?」

    コナン「これは犯人の名前を教えてくれる装置なんだよ〜、警部!」

    小五郎「あぁ?こんな機械で犯人がわかるもんかよ!」

    コナン「じゃあ見ててよおじちゃん!」

    コナン「装置さん、今度は同級生の女の子を暴行して殺した犯人が知りたいんだ!」

    装置「ブンセキチュウ…ブンセキチュウ…」ピピピピピピピピピ

    一同「ごくり…」

    光彦(まさか、このパターンは…)





    51:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2013/05/15(水) 12:25:49.17 ID:+CxPGgJGO

    なにひとつブンセキできてないよ





    52:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2013/05/15(水) 12:28:20.51 ID:cRuQIWoHP

    装置「ブンセキ カンリョウデス」ピピピ

    装置「ハンニンハ ミツヒコサンデス!」ピポーン

    光彦「!!!!!!!!?????????」

    目暮「な、なんだと!?」

    小五郎「おいおい、いくらなんでもこんな機械に頼って犯人を決め付けるのは…」

    コナン「でもおじちゃん、この機械はあの天才・阿笠博士が作った物だよ?」

    小五郎「あの阿笠博士が!?」

    目暮「うーむ、それならば間違いないな」

    光彦「そんな!?僕は何もしていません!!」





    53:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2013/05/15(水) 12:29:22.12 ID:Ojnqw6X80

    阿笠って近所に配った発明品が速攻壊れて苦情きまくってたろwww





    57:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2013/05/15(水) 12:32:38.92 ID:cRuQIWoHP

    コナン「それに…この死体、シャツのボタンが取れてるよね?」

    コナン「周辺からは取れたボタンが見つかっていない…」

    コナン「犯人が証拠隠滅の為に持ち帰ったって考えるのが自然じゃないかな?」

    コナン「もし光彦が犯人なら今ボタンを持ってると思うんだけど…」

    光彦(ボ、ボタン!?!?!???)

    目暮「調べろ!」

    高木「ハッ!」





    63:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2013/05/15(水) 12:37:46.79 ID:cRuQIWoHP

    高木「これは…確かに、光彦くんのポケットから同じボタンが見つかりました!」

    目暮「よし!現行犯だ!」

    光彦「ちょちょ!ちょっと待ってくださいよ!このボタンはさっきトイレで拾った物で…」

    目暮「言い訳は通用せんぞ!連れて行け!」

    高木「ハッ!来い!この変態!」グイッ

    光彦「そんな!?ちょっと誰か…ああああ…ああ…」ズルズル



    元太「まさかまた光彦が犯人だったとは…」

    灰原「変態で、食い意地が張っていて、おまけにレ○プ魔の殺人鬼だったなんて…」

    歩美「サイッテー」





    66:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2013/05/15(水) 12:42:12.29 ID:cRuQIWoHP

    阿笠邸

    コナン「おーい!博士!この装置すげー役立ったぜ!」

    阿笠博士「おお新一!そりゃあよかった!」

    コナン「それとこれ!頼まれてた歩美の水着だ!感謝しろよな博士!」ポイッ

    阿笠博士「ほっほっほwwwwすまんのうwww恩に着るわいwww」

    コナン「やけに上機嫌じゃねえか、博士?」

    阿笠博士「今日は小学校に忍び込んでJSをレ○プしてきたんじゃよwwwww」

    コナン「な、なんだって!?」





    67:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2013/05/15(水) 12:42:58.69 ID:1PA4JSpPP

    うわぁぁぁぁぁぁ










    うわぁぁぁぁぁぁぁぁぁっぁぁぁ





    69:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2013/05/15(水) 12:44:11.55 ID:XTvtdErhO

    博士…





    70:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2013/05/15(水) 12:44:41.69 ID:cRuQIWoHP

    コナン「もしかして殺しちまったか!?」

    阿笠博士「いやあ、あまりに騒ぐもんでな、つい首をキューッと…」

    コナン「どこかでその女の子のボタンを落とさなかったか!?」

    阿笠博士「取れちまったんで持って帰ろうとしたんじゃが、どこかで落としてしまってのう…」

    阿笠博士「多分トイレで手を洗った時に落としたと思うんじゃ…」

    コナン「なるほど…そういう事か…」コテリン!!





    74:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2013/05/15(水) 12:47:25.21 ID:cRuQIWoHP

    阿笠博士「どうしたんじゃ新一?」

    コナン「なんでもねーよ博士!バレなくてよかったな!」

    阿笠博士「全くじゃよwwwwさあ今度はどんな装置を作ろうかのうwww」

    コナン「そうだな…今度は犯人を自白させる装置でも作ってくれよ!」

    阿笠博士「お安い御用じゃよwwwwww」







    77:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2013/05/15(水) 12:49:44.11 ID:VBB2hea1P

    ワロタwwwwww





    79:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2013/05/15(水) 12:55:14.25 ID:ZE76KuVv0

    姦じゃねぇよwww





    84:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2013/05/15(水) 14:42:18.20 ID:w/pxaIjs0

    やっぱり博士は平常運転だな





    1:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします:2013/05/18(土) 20:12:10.13 ID:RFTXXHX30

    朝方

    アルミン「そうなんだよ、二日前から調子悪かったみたいだしね」

    エレン「そうか、あのミカサがか・・あとで様子みてこよっかな」

    アルミン「うん!そのほうがいいと思うよ」

    エレン「んじゃありがとうアルミン!あ、アルミンは行かないのか?」

    アルミン「えっえと、僕はあとでいくから!先いったほうがいいよ!」

    アルミン「(というか僕よりエレンがいったほうがミカサ的にいいと思うんだよね)」

    エレン「ん、そうか分かった。じゃあまたあとでな!」



     
    2:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします:2013/05/18(土) 20:13:13.89 ID:RFTXXHX30

    --------------------------------------------------------


    病棟


    ミカサ「うう・・・水・・・」ゲホッゴホ

    ミカサ「体が重い・・・」グッタリ

    ミカサ「食事が喉を通らない・・・」

    ミカサ「エレン・・・助けて・・・」





    3:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします:2013/05/18(土) 20:16:47.23 ID:RFTXXHX30

    ガチャッ

    エレン「おーい大丈夫かー?ミカサ」

    ミカサ「・・・エレンの幻覚が見えている・・・もう私も長くないのね」ゴホッゲホ

    エレン「おいおい本当に大丈夫か?しっかりしろ」ギュッ

    ミカサ「ッハ・・・エレン!み、水を・・・」ゲハァゴホッ

    エレン「ちょっマジでやばいんだな・・・水もってくるから待ってろ!」

    ミカサ「エレン、そっちにあるからそれをと・・・ッゴホッ」

    エレン「わ、わかった、これだな?」コトッ

    ミカサ「あ、ありがとうエレン・・・ん」クピクピ





    4:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします:2013/05/18(土) 20:18:54.80 ID:RFTXXHX30

    エレン「どうだ?大丈夫かミカサ」

    ミカサ「ふぅ・・・気持ち楽になった」

    ミカサ「最後にひとつ・・・」

    ミカサ「私の頼み聞いて・・・ゴホッゲホッ」

    エレン「お、おいしゃべっちゃ駄目だ、一旦寝たほうがいい」

    ミカサ「お願い・・・」ゲホッ

    エレン「わ、分かったなんでもいってくれよ!俺にできることなら」

    ミカサ「あ、ありがとう・・・じゃあ」





    ミカサ「私と一緒に寝よう」






    エレン「っは?おい熱で頭がやられちまったか?」





    6:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします:2013/05/18(土) 20:22:56.19 ID:RFTXXHX30

    ミカサ「冗談なんかじゃない。私はエレンに冗談なんて一度たりとも言わない」

    エレン「ってかなんで俺なんだよ、別に寝るならサシャとかでも・・・」

    ミカサ「エレン!!さっきなんでもすると言っ・・・ゴフォッボハァ」

    エレン「だ、大丈夫かミカサ!わ、わかったよやるよ!一緒に寝てやるよ・・・」

    ミカサ「あ、ありがとうエレン・・・」

    エレン「じ、じゃあ入るぞ・・・」モゾッ

    ミカサ「エレン・・・」ダキッ

    エレン「抱き枕みたいにするのはやめろよな」





    7:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします:2013/05/18(土) 20:25:53.50 ID:RFTXXHX30

    ミカサ「さっきなんでm「わ、わかったよ好きにしろよ!」」

    ミカサ「ふふっ・・・落ち着く、やっぱりエレンが一番」クンカクンカ

    エレン「どういう意味だよそれ・・・ちょミカサ変なとこさわんなよ」

    ミカサ「だめ、完全にエレンに染まらなければ風邪は治らない」

    エレン「なんだよそれ・・・俺、寝るからな!」

    ミカサ「・・・」クンカクンカ

    エレン「・・・こうしてみると昔を思い出すな」

    ミカサ「うん」クンカクンカクンカクンカ





    8:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします:2013/05/18(土) 20:30:48.51 ID:RFTXXHX30

    エレン「あの頃は楽しかったな・・・アルミンと3人で遊んでた」

    ミカサ「」zzz

    エレン「それでさ!覚えてるか?ミカサ、俺がいじめられてるアルミンを助け」

    ミカサ「」zzz

    エレン「って寝てんのかよ・・・ったく」

    エレン「・・・まあ、たまにはこんなのも悪くないな」

    エレン「俺も寝るか。」

    エレン「」zzz

    -----------------------------------------------------

    夕方

    ミカサ「・・・」ムクッ

    ミカサ「(喉が渇いた・・・)」テクテク

    ミカサ「(少し体が楽になってる・・・やっぱりエレンと寝たから)」ゴクゴク

    エレン「」zzz


    ミカサ「エレン・・・ありがとう」

    エレン「・・・」

    エレン「(聞こえてるっつーの・・・なんだよいきなり)」モゾッ





    11:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします:2013/05/18(土) 20:33:35.62 ID:RFTXXHX30

    ミカサ「!・・・エ、エレン起きてたのね」

    エレン「お、おう・・・(なんで分かったんだよ!)」

    ミカサ「エレン」ジィー

    エレン「な、なんだよ」

    ミカサ「エレンは私の事どう思っているの?」

    エレン「どう思ってるってそりゃあ、大切な家族に決まってるだろ」

    ミカサ「(家族・・・か、やっぱりエレンからはそうしか思われているのね)」

    エレン「け、けどな、ミカサと居るとさ」





    12:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします:2013/05/18(土) 20:35:03.89 ID:RFTXXHX30

    ミカサ「!」

    エレン「他の奴よりもずっと、安心するんだ」

    エレン「その気持ちはたぶんミカサだけだと思う」

    ミカサ「・・・」カァァ

    エレン「(すっげー恥ずかしい・・・なにいってんだろ俺・・・)」

    エレン「なあミカサ」

    ミカサ「?何エレン」

    エレン「も、もう一回俺と寝ないか?」デレッ

    ミカサ「!?(エレンが積極的になっている・・・)」

    エレン「あっい、いやならいいんだぞ!」アセ

    ミカサ「!ううん、いいよエレンならなんでも」





    13:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします:2013/05/18(土) 20:35:59.04 ID:RFTXXHX30

    エレン「お、おう・・・」モフッ

    エレン「(いい匂いだな、ミカサが俺の匂いを嗅ぐのもわかるかも)」クンクン

    ミカサ「(エレンが匂いを嗅いでる・・・)」

    エレン「(眠くなってきた・・・)」

    エレン「・・・」

    ミカサ「(エレンは寝たかな・・・)」モゾッ





    14:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします:2013/05/18(土) 20:39:03.47 ID:RFTXXHX30

    エレン「(うお、どこさわってんだミカサの奴・・・)」

    ミカサ「(エレンのエレンがすごい)」

    エレン「(俺のばかやろう!時と場合を考えろよ!)」ムクムクッ

    ミカサ「(こ、これが・・・)」サワサワ

    エレン「お、おいミカサそろそろいい加減に」





    15:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします:2013/05/18(土) 20:39:58.30 ID:RFTXXHX30

    ガチャッ!!

    エレン、ミカサ「!!!」

    サシャ「やっほー大丈夫ですかーミカサー?」

    ジャン「風邪で休んでるっていうからきたぜ!ミカサ」

    アルミン「(あぁあれだけとめたのに・・・多分今はエレンとミカサがあんなことや(ry」

    アニ「ったく・・・なんであたしがあいつの為に」

    クリスタ「まぁまぁ」

    ベルトルト「おーい元気してるかー?」

    ライナー「果物持ってきて・・・」


    「「「えっ」」」





    16:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします:2013/05/18(土) 20:42:40.87 ID:RFTXXHX30

    クリスタ「キャッ」

    ジャン「なんでミカサとお前が一緒にねてんだよ!うらやm、離れろよ!!」

    アニ「あんたたち・・・」

    アルミン「(あぁやっぱり・・・)」

    エレン「い、いや違うんだ!えーとっ」

    ベルトルト「こんな状況で言い逃れできないだろ・・・」





    17:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします:2013/05/18(土) 20:44:12.27 ID:Er87MMYwo

    エレンの超大型巨人が!





    18:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします:2013/05/18(土) 20:46:27.15 ID:RFTXXHX30

    サシャ「おぉぅ・・・あつあつですね」

    ミカサ「違わない、エレンと私は最初からこういう関係」

    エレン「はっ!?何いってんだお前っ」

    ジャン「ミカサ・・・やっぱりエレンの奴の事が・・・」シクシク

    ライナー「と、とりあえず果物ここに置いておくわ・・・じ、じゃあな!」ソソクサ





    19:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします:2013/05/18(土) 20:49:18.63 ID:RFTXXHX30

    アニ「はぁ・・・」ガチャ

    クリスタ「///」タッタッ

    アルミン「うまくやってるようだねミカサ、それじゃ頑張ってね」ガチャ

    サシャ「おっとじゃあ私もお邪魔のようなので戻りますー!」ガチャ





    20:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします:2013/05/18(土) 20:51:57.18 ID:RFTXXHX30

    シーン


    エレン「・・・どうしよう」

    ミカサ「ふふっ・・・」

    エレン「おい!何笑ってんだよ明日からなんて顔して歩けばいいんだ・・・」

    ミカサ「ありがとね、エレン」チュー





    おわり





    21:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします:2013/05/18(土) 20:52:30.49 ID:RFTXXHX30

    以上処女作でした
    短編ですまんね





    23:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします:2013/05/18(土) 20:59:26.02 ID:Er87MMYwo

    >>1000以外なら後日談





    24:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします:2013/05/18(土) 21:17:58.41 ID:IclG1pizo

    >>23
    続けさせる気しかないだろwww





    25:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします:2013/05/18(土) 21:42:31.28 ID:uBGvQcZjo

    わtミカサはもっと報われるべきだと思うのでこれはとても良かった